■『人生劇場』(1983)
原作:尾崎士郎 監督:深作欣二、佐藤純彌、中島貞夫
出演:永島敏行、松坂慶子、若山富三郎、松方弘樹、奥田瑛二、森下愛子、風間杜夫、成田三樹夫、中井貴恵、平田満、萩原流行 ほか
これまでのシリーズ(ウィキ参照
“『人生劇場』の映画化は実に13回目だが、「青春編」「愛欲編」「残侠編」を一本にまとめている。華やかな女優陣の他、豪華なキャストが話題を呼んだ。”(allcinema)
これまでの作品
永島敏行さん出演作シリーズ。
なかなかレンタル屋になくて、TSUTAYAのリクエストで取り寄せた。その甲斐は充分あった。
永島敏行さんはもちろん、成田三樹夫さん、萩原流行さんも芝居小屋の役者役でチラっと出てて、嬉しいかぎり/驚
きっと、前のシリーズも素晴らしいんだろうけど、私にとっては、この最高なキャスティングが、最初で最後のシリーズ最高作だと勝手に決定
▼story(ネタバレ注意
明治末期。
三州の吉良。ヤクザの組長・青成瓢太郎の子分・吉良常は、対立する組が攻めてきた際、相手を刺殺し、服役する。
大正7年。
青成の一人息子・瓢吉は、早稲田大学に通う学生だが、デモクラシーを持ち上げる時代とは逆に学生は貧しく、
バイトに明け暮れているため、「学園騒動を政治に利用している」と演説したり、歌ったり。昔の学生って熱いなあ
一体、何のバイトだろう?w
瓢吉は、親友の吹岡、横井とともに、学長の派閥で分かれた学生たちに演説をぶち、銅像を破壊する。
飲み会の窓から見えた女中のお袖が手招きしたように思われて行くと、客に酔わされたから涼んでいるのだという。
その運命的な出会いから2人は同居し、金のない瓢吉はヒモのような生活を送る。
全学ストライキをして、「学徒独立」を訴えた首謀者3人は退学処分になったという記事を見て飛び出そうとする瓢吉を止めるお袖。
「学校と私、どっちが大事なの!?」
吹岡は、小説家の卵仲間の小岸照代を連れて来る。夫に離縁状を叩きつけてきたという。
照代は、瓢吉が郷里の三州を書いた小説が気に入ったと褒めたため、お袖は嫉妬する。
ここでも♪命短し恋せよ乙女~ が歌われている。そうとう流行ったんだなあ!
瓢吉は酔っ払って、中学の恩師・黒馬を連れて帰る。
横浜。
極道の飛車角は、芸者のおとよに身請けの話が来たと聞き、「横浜港開港60周年記念」を祝う花火に紛れて足抜きを計画する。
兄弟分の奈良平のもとにいったん身を寄せるが、「ここも危ない」と言われる。
瓢吉は、部屋で避妊具を見つけて、お袖を問い詰めると、
「女中の給料だけじゃ食えないから客をとっていた。仕方なかったのよ!」と告白する。
そこに父の死の知らせが届き、瓢吉は郷里に戻る。
東京に戻ると、お袖が書いた別れの手紙が残されていた。
組に殴りこみがあり、飛車角はおとよに「必ず戻る」と約束するが、奈良平は300円で横浜の女郎屋に売り飛ばしてしまう。
飛車角は、裏切った兄弟を刺して逃げる途中、偶然、瓢吉の家に入り、吉良常にかくまってもらうが、その後、逮捕される。
女郎屋では、週刊誌に勝手に記事を書かれ、夫子どもに隠して商売をしていた女郎は泣き崩れ、「死にたい!」と叫ぶ。
同じ部屋には、源氏名を変えたお袖、おとよもいた。
客として偶然おとよのもとに来たのは、以前、飛車角を呼びにきた同じ組の下っ端・宮川だった。
お袖は、黒馬と再会。「色恋などというものは、しょせん一夜の夢」と慰められる。
「それでも、それに生涯を賭ける女もいるのよ」
現代文芸の新人賞の1位を照代、2位を瓢吉がとり、それをきっかけに2人は一緒に暮らし始める。
現代文芸の社長・大溝は、筆の止まった瓢吉と照代に「1年間、ヨーロッパに貧乏旅行をしたらどうだい?」と誘う。
車からおりただけで口笛を吹いちゃうほどカッケー成田さん
お袖は、現代文芸の社長に苦情を言いに行く。
「私たちは体売っておまんま食ってるカスみたいな女だよ!
だけどね、どんなに墜ちたって人間は人間、女は女なんだ。
恥ってもんがあるんだよ。ドン底の恥ってもんが!」
松坂慶子さんは、華のある女優さんだなあ!
黒馬「これから、どうするんだね」
お袖「あてなしよ。そして、ゆっくり、ゆっくり沈んでいくだけ」
ヨーロッパ行きをふいにした瓢吉に、「大旦那だったら怒ると思いますよ」と諭す吉良常だったが、
瓢吉「オレのした事は、おやじは分かってくれると思うよ。やっと三州の男になったとね」
荒波の日本海に、黒いマント、トランクを持って佇む男の背中。さすが深作作品と唸ってしまう。
「惚れたんですよ、おまえさんに。ただ、それだけです」
なんといっても、若山富三郎さんのいぶし銀の演技に大拍手
原作:尾崎士郎 監督:深作欣二、佐藤純彌、中島貞夫
出演:永島敏行、松坂慶子、若山富三郎、松方弘樹、奥田瑛二、森下愛子、風間杜夫、成田三樹夫、中井貴恵、平田満、萩原流行 ほか
これまでのシリーズ(ウィキ参照
“『人生劇場』の映画化は実に13回目だが、「青春編」「愛欲編」「残侠編」を一本にまとめている。華やかな女優陣の他、豪華なキャストが話題を呼んだ。”(allcinema)
これまでの作品
永島敏行さん出演作シリーズ。
なかなかレンタル屋になくて、TSUTAYAのリクエストで取り寄せた。その甲斐は充分あった。
永島敏行さんはもちろん、成田三樹夫さん、萩原流行さんも芝居小屋の役者役でチラっと出てて、嬉しいかぎり/驚
きっと、前のシリーズも素晴らしいんだろうけど、私にとっては、この最高なキャスティングが、最初で最後のシリーズ最高作だと勝手に決定
▼story(ネタバレ注意
明治末期。
三州の吉良。ヤクザの組長・青成瓢太郎の子分・吉良常は、対立する組が攻めてきた際、相手を刺殺し、服役する。
大正7年。
青成の一人息子・瓢吉は、早稲田大学に通う学生だが、デモクラシーを持ち上げる時代とは逆に学生は貧しく、
バイトに明け暮れているため、「学園騒動を政治に利用している」と演説したり、歌ったり。昔の学生って熱いなあ
一体、何のバイトだろう?w
瓢吉は、親友の吹岡、横井とともに、学長の派閥で分かれた学生たちに演説をぶち、銅像を破壊する。
飲み会の窓から見えた女中のお袖が手招きしたように思われて行くと、客に酔わされたから涼んでいるのだという。
その運命的な出会いから2人は同居し、金のない瓢吉はヒモのような生活を送る。
全学ストライキをして、「学徒独立」を訴えた首謀者3人は退学処分になったという記事を見て飛び出そうとする瓢吉を止めるお袖。
「学校と私、どっちが大事なの!?」
吹岡は、小説家の卵仲間の小岸照代を連れて来る。夫に離縁状を叩きつけてきたという。
照代は、瓢吉が郷里の三州を書いた小説が気に入ったと褒めたため、お袖は嫉妬する。
ここでも♪命短し恋せよ乙女~ が歌われている。そうとう流行ったんだなあ!
瓢吉は酔っ払って、中学の恩師・黒馬を連れて帰る。
横浜。
極道の飛車角は、芸者のおとよに身請けの話が来たと聞き、「横浜港開港60周年記念」を祝う花火に紛れて足抜きを計画する。
兄弟分の奈良平のもとにいったん身を寄せるが、「ここも危ない」と言われる。
瓢吉は、部屋で避妊具を見つけて、お袖を問い詰めると、
「女中の給料だけじゃ食えないから客をとっていた。仕方なかったのよ!」と告白する。
そこに父の死の知らせが届き、瓢吉は郷里に戻る。
東京に戻ると、お袖が書いた別れの手紙が残されていた。
組に殴りこみがあり、飛車角はおとよに「必ず戻る」と約束するが、奈良平は300円で横浜の女郎屋に売り飛ばしてしまう。
飛車角は、裏切った兄弟を刺して逃げる途中、偶然、瓢吉の家に入り、吉良常にかくまってもらうが、その後、逮捕される。
女郎屋では、週刊誌に勝手に記事を書かれ、夫子どもに隠して商売をしていた女郎は泣き崩れ、「死にたい!」と叫ぶ。
同じ部屋には、源氏名を変えたお袖、おとよもいた。
客として偶然おとよのもとに来たのは、以前、飛車角を呼びにきた同じ組の下っ端・宮川だった。
お袖は、黒馬と再会。「色恋などというものは、しょせん一夜の夢」と慰められる。
「それでも、それに生涯を賭ける女もいるのよ」
現代文芸の新人賞の1位を照代、2位を瓢吉がとり、それをきっかけに2人は一緒に暮らし始める。
現代文芸の社長・大溝は、筆の止まった瓢吉と照代に「1年間、ヨーロッパに貧乏旅行をしたらどうだい?」と誘う。
車からおりただけで口笛を吹いちゃうほどカッケー成田さん
お袖は、現代文芸の社長に苦情を言いに行く。
「私たちは体売っておまんま食ってるカスみたいな女だよ!
だけどね、どんなに墜ちたって人間は人間、女は女なんだ。
恥ってもんがあるんだよ。ドン底の恥ってもんが!」
松坂慶子さんは、華のある女優さんだなあ!
黒馬「これから、どうするんだね」
お袖「あてなしよ。そして、ゆっくり、ゆっくり沈んでいくだけ」
ヨーロッパ行きをふいにした瓢吉に、「大旦那だったら怒ると思いますよ」と諭す吉良常だったが、
瓢吉「オレのした事は、おやじは分かってくれると思うよ。やっと三州の男になったとね」
荒波の日本海に、黒いマント、トランクを持って佇む男の背中。さすが深作作品と唸ってしまう。
「惚れたんですよ、おまえさんに。ただ、それだけです」
なんといっても、若山富三郎さんのいぶし銀の演技に大拍手