■「美輪明宏×中園ミホ」@SWITCHインタビュー 達人達
美輪さんがナレーションを担当した朝ドラ『花子とアン』。
脚本家の中園ミホさんと美輪さんの対談が実現して、予録したのを観てみた(遅っ
ドラマのキャスティングに関する裏話、美輪さん自身の人生もいろいろ語られて、とても興味深かった。
原爆症、肺結核、新宿でホームレスになり2~3日なにも食べなかったなどなど、
美輪さんのまだまだ知られていない苦労話もたくさん出てきてビックリ。
・安東吉平:放浪癖があって困る癖の強い人(中)
・安東吉太郎:架空の人物
・木場朝市:完全にフィクション。本当は一番ホットな愛情を欲しがっている人。(中)
・村岡英治:記録がほぼ残っていなかったため、鈴木亮平さんのキャラクターをそのまま出した。(中)
・村岡郁弥:本当に震災で亡くなった。兄は学者肌、弟は経営に長けていた。
・嘉納伝助:「私、叩き上げの男性って好きなんです」(美)
・黒沢一史:蓮子の本質を初めて見抜いた人。女性にとって最高のプロデューサー。(中)
ちなみに、美輪さんのイチオシは白鳥かをる子さんw
女の友情を初めて今回、真ん中に据えて描いた
中園「どっちがキレイか、モテるか、女性はいちいち比べますよね。
この歳になって女の友情って、愛する男より何より一番強いんじゃないかと思った。
今になって有り難味が分かったり、最終的に女性は女性を選ぶんじゃないかな」
美輪「比べるものがなくなって、余計なものが削ぎ落とされたところから始まる。同格になった時、1つだけ残るのが友情」
大石静さんインタビュー
「朝ドラを書く過酷さを思い出す。中園さんの脚本は、直感的な感じと、緻密さが非常にバランスよく存在している」
中園さんは元占い師
中園「どんなに偉い人でも、みんな一番弱みを見せてくださる。本当にいい人間ウォッチングができた。
分かったのは、真っ黒な人も、真っ白な人もいないということ。だから、完全な悪役、聖女というのは書けない」
美輪さんのことを占ってみた/驚
中園「ちょっと見たことがないような、波乱万丈な激しい星だったんです。
気持ちの弱い人だったら、とてもその荒波を越えていけないような。
でも、一番真ん中が最上級にあったかい愛情の星だった」
美輪「生きとし生けるものは愛おしい」
「昔、知り合いのボーイさんが出征兵士で出兵する際、田舎の遠慮深いお母さんが見送りに来ていて、
息子さんの足にしがみついて“死ぬなよ、どげんことあっても生きて帰って来いよ”と言ったら、
憲兵が“貴様、国賊! なぜ軍国の母が立派に死んで来いと言わんのだ”って母親の襟首を掴んで。
その後、息子さんは戦死したんですけど、最後に見た母親の顔が、憲兵に怒鳴られて、突き飛ばされた姿だなんて、
あれはもう一生、頭の中に焼きついて、それらが全部よみがえってくるんですよ。ああいう時代の人たちを知ってますんでね」
♪愛の賛歌 に込めた想い
SONGS 美輪明宏 ~美輪明宏が歌う「花子とアン」の世界~
中園「実は花子の話をやるって決まった時から、この曲を駆け落ちのシーンにかけようって決めていた。
甘いラヴソングだと思っていたら、美輪さんの歌詞を聴いたら全然違ってた。
恋愛ってそんな甘く美しいものではなく、ある意味恐ろしいものなんだって」
美輪「“あなたがいるなら愛する祖国も友も捨てよう”フランス人が祖国を裏切るって大変なことですよ。
原詩に忠実にそのまま訳して歌ったのがあれなんです」
中園「自分が変わってしまうような恋愛はされたことありますか?」
美輪「今まで愛してくれた人たちに申し訳ないんですけどね、私、嫉妬しないんですよ。スペアの人がいつもどなたかいらっしゃるから(笑
小さい頃からそうなんです。身内の愛情はまったく恵まれなくても、他人様からの愛情は浴びるようにいただいた。
ホームレスになったり、世の中からものすごいバッシングを受けたり、どん底の時にも、そういう人たちは常に複数形でいました」
美輪「愛情の飢餓の苦労を知らないから、それは還元しなきゃいけない。
そういう仕事を私は使命として、天命として預かっていると思っています」
美輪「マンガの『白鳥麗子』が大好きなんです(驚! 面白いよねv)。
あの人って全部、自己肯定なんです。どんな方でも自己肯定をしちゃえば楽に生きていける」
『白鳥麗子でございます!』
美輪「歳っていうのは時間にすぎませんから、精神や肉体とは一切関係がない。数字に振り回されないほうがいい」
(こないだの「あさイチ」でやってた“エイジング・ストレス”に苦しむ女性にも聞かせてあげたいなぁ
中園「私はしょっちゅうスランプになるんですけど、ものをお書きになる方はみなさん同じと知ってホッとした。
柴田錬三郎さんは、書けない時には窓を開けて空を向いて泣く。“妊婦の産みの苦しみがよく分かるよ”っておしゃってました」
美輪「開き直って信じることの強度。大きな姿見をお置きになったらいい」
「『花子とアン』は、立ち上がるために大切な物語だった。日本人の復活力、復元力、生命力。
文学・美術・音楽・スポーツ、文化が戦争をなくす一番の鍵なんです」
美輪さんがナレーションを担当した朝ドラ『花子とアン』。
脚本家の中園ミホさんと美輪さんの対談が実現して、予録したのを観てみた(遅っ
ドラマのキャスティングに関する裏話、美輪さん自身の人生もいろいろ語られて、とても興味深かった。
原爆症、肺結核、新宿でホームレスになり2~3日なにも食べなかったなどなど、
美輪さんのまだまだ知られていない苦労話もたくさん出てきてビックリ。
・安東吉平:放浪癖があって困る癖の強い人(中)
・安東吉太郎:架空の人物
・木場朝市:完全にフィクション。本当は一番ホットな愛情を欲しがっている人。(中)
・村岡英治:記録がほぼ残っていなかったため、鈴木亮平さんのキャラクターをそのまま出した。(中)
・村岡郁弥:本当に震災で亡くなった。兄は学者肌、弟は経営に長けていた。
・嘉納伝助:「私、叩き上げの男性って好きなんです」(美)
・黒沢一史:蓮子の本質を初めて見抜いた人。女性にとって最高のプロデューサー。(中)
ちなみに、美輪さんのイチオシは白鳥かをる子さんw
女の友情を初めて今回、真ん中に据えて描いた
中園「どっちがキレイか、モテるか、女性はいちいち比べますよね。
この歳になって女の友情って、愛する男より何より一番強いんじゃないかと思った。
今になって有り難味が分かったり、最終的に女性は女性を選ぶんじゃないかな」
美輪「比べるものがなくなって、余計なものが削ぎ落とされたところから始まる。同格になった時、1つだけ残るのが友情」
大石静さんインタビュー
「朝ドラを書く過酷さを思い出す。中園さんの脚本は、直感的な感じと、緻密さが非常にバランスよく存在している」
中園さんは元占い師
中園「どんなに偉い人でも、みんな一番弱みを見せてくださる。本当にいい人間ウォッチングができた。
分かったのは、真っ黒な人も、真っ白な人もいないということ。だから、完全な悪役、聖女というのは書けない」
美輪さんのことを占ってみた/驚
中園「ちょっと見たことがないような、波乱万丈な激しい星だったんです。
気持ちの弱い人だったら、とてもその荒波を越えていけないような。
でも、一番真ん中が最上級にあったかい愛情の星だった」
美輪「生きとし生けるものは愛おしい」
「昔、知り合いのボーイさんが出征兵士で出兵する際、田舎の遠慮深いお母さんが見送りに来ていて、
息子さんの足にしがみついて“死ぬなよ、どげんことあっても生きて帰って来いよ”と言ったら、
憲兵が“貴様、国賊! なぜ軍国の母が立派に死んで来いと言わんのだ”って母親の襟首を掴んで。
その後、息子さんは戦死したんですけど、最後に見た母親の顔が、憲兵に怒鳴られて、突き飛ばされた姿だなんて、
あれはもう一生、頭の中に焼きついて、それらが全部よみがえってくるんですよ。ああいう時代の人たちを知ってますんでね」
♪愛の賛歌 に込めた想い
SONGS 美輪明宏 ~美輪明宏が歌う「花子とアン」の世界~
中園「実は花子の話をやるって決まった時から、この曲を駆け落ちのシーンにかけようって決めていた。
甘いラヴソングだと思っていたら、美輪さんの歌詞を聴いたら全然違ってた。
恋愛ってそんな甘く美しいものではなく、ある意味恐ろしいものなんだって」
美輪「“あなたがいるなら愛する祖国も友も捨てよう”フランス人が祖国を裏切るって大変なことですよ。
原詩に忠実にそのまま訳して歌ったのがあれなんです」
中園「自分が変わってしまうような恋愛はされたことありますか?」
美輪「今まで愛してくれた人たちに申し訳ないんですけどね、私、嫉妬しないんですよ。スペアの人がいつもどなたかいらっしゃるから(笑
小さい頃からそうなんです。身内の愛情はまったく恵まれなくても、他人様からの愛情は浴びるようにいただいた。
ホームレスになったり、世の中からものすごいバッシングを受けたり、どん底の時にも、そういう人たちは常に複数形でいました」
美輪「愛情の飢餓の苦労を知らないから、それは還元しなきゃいけない。
そういう仕事を私は使命として、天命として預かっていると思っています」
美輪「マンガの『白鳥麗子』が大好きなんです(驚! 面白いよねv)。
あの人って全部、自己肯定なんです。どんな方でも自己肯定をしちゃえば楽に生きていける」
『白鳥麗子でございます!』
美輪「歳っていうのは時間にすぎませんから、精神や肉体とは一切関係がない。数字に振り回されないほうがいい」
(こないだの「あさイチ」でやってた“エイジング・ストレス”に苦しむ女性にも聞かせてあげたいなぁ
中園「私はしょっちゅうスランプになるんですけど、ものをお書きになる方はみなさん同じと知ってホッとした。
柴田錬三郎さんは、書けない時には窓を開けて空を向いて泣く。“妊婦の産みの苦しみがよく分かるよ”っておしゃってました」
美輪「開き直って信じることの強度。大きな姿見をお置きになったらいい」
「『花子とアン』は、立ち上がるために大切な物語だった。日本人の復活力、復元力、生命力。
文学・美術・音楽・スポーツ、文化が戦争をなくす一番の鍵なんです」