■『にげましょう 災害でいのちをなくさないために』(共同通信社)
河田惠昭/著
3.11が近づいて、近所の図書館に行ったら、この本が出入口付近に展示されていて、
細長い大型のハードカバー、シンプルなタイトルとデザインが目を引いて、思わず手にとり、そのまま借りてきた。
ピクトさん的なイラストは、絵だけ見ても分かり易く、かつ心理的なダメージは与えない気遣いが感じられる。
それにしても、いろんな災害があるんだなあ。
なのに、私たちは、いつまでも他人事だと思ってしまう。
つまり、「現実に自分の身に起きたら・・・」と考えるのが怖いんだ。
でも、こうした対処法を知っておくだけでも違うと思う。
後半に書いてある文がとくに印象に残った。
「東日本大震災の大津波が襲った沿岸部では、大きな揺れが1分以上続きました。
そして、岩手県北部では約25分後、福島県では約50分後に大津波がやってきました。
でも、沿岸住民の約30%は避難せず、約10%の住民は津波が来るのを見て避難しました。
車で避難した人は57%もいましたが、渋滞などが原因で、約700名が車中で亡くなりました。
1分1秒でも早く避難することがとても大切です。避難訓練に参加し、身体で避難を覚えましょう」
[編集部から]
私たちはさまざまな立場としがらみをもって生きている。
「もっと人間を大切にする組織や社会になってくれたら」
歴史の体験を受け継ぐとは、そういう作業だと考えます。
【内容抜粋メモ】
●まえがき~「にげることは生きること」
避難とは「難」を避けること。「難」の代表選手は、自然災害や原子力発電所事故です。
一番安全な方法は、早く安全なところへ逃げることです。私たちの「命」が一番大切です。
●地震~揺れ、その後の火事、津波
・家は1階より上のほうが安全。
・窓ガラスが割れたり、頭上からモノが落ちてきます。頭を守って揺れが収まるまで待つ。
・あらかじめ危険の少ない避難路を調べておく。指定避難場所に逃げる。
・電気、水道、通信、交通等「ライフライン」が機能不全となる。超高層マンションも同様。普段から準備しておく。
「内陸直下型地震」
かつて地震が起きた活断層で起こる。
1995年「阪神・淡路大震災」のような横ずれと、縦ずれがある。
「プレート境界地震」
2011年の「東日本大震災」。プレート同士の衝突で起こる。
いずれも、家具の固定、住宅の耐震補強が有効。
●津波~地震が1分以上続いたら逃げましょう
家や町ごと流される/地下への浸水
・10m以上の場所、鉄筋コンクリートビルの3階以上に逃げる。6時間以上過ごせる準備をしておく。
・第二波、第三波のほうが大きい場合がある。
・「津波警報」「大津波警報」が発令され、「避難勧告指示」が出てからでは遅い場合もある。
・「遠地津波」にも注意が必要。 例:チリ津波
●火山噴火~ハザードマップを事前に見ておく
小さな地震が続き、火山れき・火山弾が降るより遠くに逃げる
火砕流はスピードが速く、車も追いつかれる/溶岩流や泥流も迫る
・有毒ガスが噴出する風上に逃げる。
・日本には活火山が100を超える。
・「噴火警戒レベル」には5段階あり、「避難」「避難準備」「入山規制」「火口周辺規制」「平常」の区分がある。
●高潮~台風、冬の季節風で海面が岸近くで上昇する
・台風による暴風、沿岸・湾内で海面が盛り上がる高い場所の鉄筋コンクリートビル2階以上に逃げる
・高潮の氾濫は、洪水より危険。
・「高潮の常襲地帯」がある。台風の進路によっても変わる。
●竜巻~丈夫な建物の中に逃げましょう
変わった形の黒い雲、何かが空から舞っている
・ガラス窓の近くは危険。家の真ん中に逃げる
・ドア、雨戸、シャッターを閉め、全員が1階に集まる。
・テント、仮設建物など、あらゆるモノが飛ばされてくる。
・日本では、台風の接近中、東側で発生しやすい。
・「竜巻注意情報」が発表されたら、空の状況に注意する。
●有害な虫、大型動物と出合った場合
ビックリさせないことが大切(このクマさんは悪くないと思う。子どもを守ろうとしてるんだ
●広域豪雨~台風に伴い、広範囲で強い雨が降る
増水した信濃川(2011)
・強くて(1時間40~60mm以上)、長い(4~5時間以上)雨が降る
・堤防、護岸近くの住宅が流される。
・大きな河川があふれる。
・「大雨洪水警報」「避難準備情報」「避難勧告」が出る。
小中学校など公的な指定避難場所に、慌てずゆっくり歩いて逃げる
・日本は6月には「梅雨前線」で梅雨入りし、9月は「秋雨前線」が停滞することが多い。
・たまたま台風が近づくと「湿舌」状態になり、河川で洪水や氾濫が起こる。
●集中豪雨~1時間に100mm近い雨。川の近くはとくに危険
2階建て、平屋の木造建ては流失する危険がある
・護岸の越水、堤防の決壊、床上浸水
・一級河川の小さな支川、二級河川があふれる。
・「大雨警報」「避難勧告」が出る。
・すでに道路が浸水していたら、2階にいるか、小中学校など公的な指定避難場所に、ゆっくり歩いて逃げる
・市街地に降ると、下水が逆流し、「市街地浸水」が同時に起こることがある。
●ゲリラ豪雨~夏の猛暑に10分間で15mm以上の雨が降る
雲に近づかない。高いところに逃げる
・「ヒートアイランド現象」で夕立が起こること。
・「大雨洪水警報」の時は、様子を見てその場にとどまる。
・ガード下、地下が水没する。床下浸水する。2階に避難する。
・市街地でスポット的に浸水被害が発生する。
下水の側溝、マンホールから雨水が路上にあふれる
●土砂災害~崖崩れ、土石流、地滑りなど
土石流/崖崩れ
・激しい雨が2~3時間続く
・「土砂災害警戒情報」が出る。
・崖近くの家は1階が危険。
土砂災害の犠牲者は、圧倒的に1階で亡くなっている
・逃げ遅れたら、崖・斜面から離れた2階に長時間過ごせるよう、事前に頼んでおく。
・「大雨警報」が解除されても、後1日は要注意。「深層崩壊」の確率が高い。
・特に、これまで起こったことのない土地が逆に危ない。斜面に堆積しているため。
・地名に「龍」「落」「荒」などの漢字入っていると、「常襲地帯」の可能性がある。
●インフルエンザ
・必要時以外の人混みを避け、外出先から戻ったら手洗い、うがいする。
・マスクせずに咳、くしゃみをしている人のそばにいると、それを吸い込んで感染する可能性がある。
●原子力発電所事故
東京電力福島第1原子力発電所事故/様子がよく分からない
・原子力発電所は、大量の冷却水が必要なので、海辺に多い。そこは、地震・津波・台風に弱い。
・「放射性物質」は風下に漏れ広がる。窓を閉めて、換気扇を止める。窓や外壁から離れた部屋に逃げる。
・雨が降ると、雨に「放射性物質」が含まれ狭い範囲に降る。雨に濡れるのはゼッタイ禁物
・役所の指示に従い、早く、遠くへ逃げましょう。
[被爆の4つの過程]
1.「放射性物質」のチリ(放射能雲)が飛来中の直接の被爆密閉された建物に避難
2.空中の「放射性物質」のチリを吸い込む体内被曝口と鼻を濡れタオル等で覆う
3.地面に落ちた「放射性物質」からの被爆できるだけ早く汚染地区から離れる
4.飲み水、食品を通じて取り込む被爆できる限り取り込まないようにする
※被爆放射線量によって、居住禁止区域は変化する。
******************************「複合災害」
日本での死者1000人以上の巨大災害/1783年 天明浅間の噴火
「東日本大震災」以降、改めて調査したところ、
日本では、これまでも複数の災害がほぼ同時、時間差で起きることが多くあったことが分かった。
例:864~887年、富士山の噴火、三陸大津波、南海トラフ地震・津波など
※原子力発電所事故の死亡危険性が断然トップで、近地津波、高潮の死亡危険性も高いと分かった。
日本では、大規模な火山噴火が起こっても、中腹以上には集落がないので、巨大災害にはなりにくい特徴がある。
●被害の大きさ×避難のための時間的余裕
外国と日本では、災害の歴史が違う。例:豪雨による川の氾濫は、過去50年で対策が行われ減少した。
「東日本大震災」では、第一波が来るまで25分以上あった。
東海・東南海・南海地震では、5分程度しかなかった地域が多い。
●避難が必要な災害
・時間的余裕
・規模
・死亡率
・住民理解度
・危険(リスク)にさらされている人数
・関連する研究者の数
総合的にまとめた結果、最も危険な災害は、
1位 原子力発電所事故
2位 地震を伴う近地津波、高潮
広域豪雨、火山噴火、ゲリラ豪雨、土砂災害、集中豪雨、竜巻とつづく。
※自宅が建っている場所を考えてみましょう。
******************************生き残るために
●「生存避難」
避難すれば災害や事故から助かること。避難せずに命を落とす人がどんどん増えている。
・どうして避難しないのか?
未経験者は、災害や事故の恐怖を実感できないから。
●避難する際の注意
・長袖シャツ+長ズボン+紐靴を履いて逃げる。軍手、帽子もなおイイ。
・どしゃ降りの雨でも避難を躊躇しない。「小降りになったら・・・」と思っているうちに浸水してしまう。
・お互いの体をヒモでつなぐとより安全。
●川の氾濫は夜に多い
道路が浸水していたら、歩くのは危険。
2階以上の頑丈な建物に避難させてもらう。
******************************あとがき~経験してから学ぶのでは遅すぎる
「東日本大震災」では、すぐ避難しない人が40%いた。結果、約2万人が犠牲になった。
複合災害となった東京電力福島第1原子力発電所事故は、最悪のレベル7となる「メルトダウン」(炉心溶融)となった。
災害や事故が「想定外」だったというのはカンタンだが、その後の被害も「想定外」では困る。
でも、私たちはできるだけ家から離れたくない。災害や事故はそこを狙ってくる。
【関連するHP】
「関西大学社会安全学部」
「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」
株式会社GK京都
1996年より研究機関と共同で、防災ピクトグラム、避難標識の研究、ハザードマップ制作などのデザイン活動に取り組んでいる。
誰もが理解しやすい防災情報ツールのデザイン提案を通じて、防災力に貢献。
河田惠昭/著
3.11が近づいて、近所の図書館に行ったら、この本が出入口付近に展示されていて、
細長い大型のハードカバー、シンプルなタイトルとデザインが目を引いて、思わず手にとり、そのまま借りてきた。
ピクトさん的なイラストは、絵だけ見ても分かり易く、かつ心理的なダメージは与えない気遣いが感じられる。
それにしても、いろんな災害があるんだなあ。
なのに、私たちは、いつまでも他人事だと思ってしまう。
つまり、「現実に自分の身に起きたら・・・」と考えるのが怖いんだ。
でも、こうした対処法を知っておくだけでも違うと思う。
後半に書いてある文がとくに印象に残った。
「東日本大震災の大津波が襲った沿岸部では、大きな揺れが1分以上続きました。
そして、岩手県北部では約25分後、福島県では約50分後に大津波がやってきました。
でも、沿岸住民の約30%は避難せず、約10%の住民は津波が来るのを見て避難しました。
車で避難した人は57%もいましたが、渋滞などが原因で、約700名が車中で亡くなりました。
1分1秒でも早く避難することがとても大切です。避難訓練に参加し、身体で避難を覚えましょう」
[編集部から]
私たちはさまざまな立場としがらみをもって生きている。
「もっと人間を大切にする組織や社会になってくれたら」
歴史の体験を受け継ぐとは、そういう作業だと考えます。
【内容抜粋メモ】
●まえがき~「にげることは生きること」
避難とは「難」を避けること。「難」の代表選手は、自然災害や原子力発電所事故です。
一番安全な方法は、早く安全なところへ逃げることです。私たちの「命」が一番大切です。
●地震~揺れ、その後の火事、津波
・家は1階より上のほうが安全。
・窓ガラスが割れたり、頭上からモノが落ちてきます。頭を守って揺れが収まるまで待つ。
・あらかじめ危険の少ない避難路を調べておく。指定避難場所に逃げる。
・電気、水道、通信、交通等「ライフライン」が機能不全となる。超高層マンションも同様。普段から準備しておく。
「内陸直下型地震」
かつて地震が起きた活断層で起こる。
1995年「阪神・淡路大震災」のような横ずれと、縦ずれがある。
「プレート境界地震」
2011年の「東日本大震災」。プレート同士の衝突で起こる。
いずれも、家具の固定、住宅の耐震補強が有効。
●津波~地震が1分以上続いたら逃げましょう
家や町ごと流される/地下への浸水
・10m以上の場所、鉄筋コンクリートビルの3階以上に逃げる。6時間以上過ごせる準備をしておく。
・第二波、第三波のほうが大きい場合がある。
・「津波警報」「大津波警報」が発令され、「避難勧告指示」が出てからでは遅い場合もある。
・「遠地津波」にも注意が必要。 例:チリ津波
●火山噴火~ハザードマップを事前に見ておく
小さな地震が続き、火山れき・火山弾が降るより遠くに逃げる
火砕流はスピードが速く、車も追いつかれる/溶岩流や泥流も迫る
・有毒ガスが噴出する風上に逃げる。
・日本には活火山が100を超える。
・「噴火警戒レベル」には5段階あり、「避難」「避難準備」「入山規制」「火口周辺規制」「平常」の区分がある。
●高潮~台風、冬の季節風で海面が岸近くで上昇する
・台風による暴風、沿岸・湾内で海面が盛り上がる高い場所の鉄筋コンクリートビル2階以上に逃げる
・高潮の氾濫は、洪水より危険。
・「高潮の常襲地帯」がある。台風の進路によっても変わる。
●竜巻~丈夫な建物の中に逃げましょう
変わった形の黒い雲、何かが空から舞っている
・ガラス窓の近くは危険。家の真ん中に逃げる
・ドア、雨戸、シャッターを閉め、全員が1階に集まる。
・テント、仮設建物など、あらゆるモノが飛ばされてくる。
・日本では、台風の接近中、東側で発生しやすい。
・「竜巻注意情報」が発表されたら、空の状況に注意する。
●有害な虫、大型動物と出合った場合
ビックリさせないことが大切(このクマさんは悪くないと思う。子どもを守ろうとしてるんだ
●広域豪雨~台風に伴い、広範囲で強い雨が降る
増水した信濃川(2011)
・強くて(1時間40~60mm以上)、長い(4~5時間以上)雨が降る
・堤防、護岸近くの住宅が流される。
・大きな河川があふれる。
・「大雨洪水警報」「避難準備情報」「避難勧告」が出る。
小中学校など公的な指定避難場所に、慌てずゆっくり歩いて逃げる
・日本は6月には「梅雨前線」で梅雨入りし、9月は「秋雨前線」が停滞することが多い。
・たまたま台風が近づくと「湿舌」状態になり、河川で洪水や氾濫が起こる。
●集中豪雨~1時間に100mm近い雨。川の近くはとくに危険
2階建て、平屋の木造建ては流失する危険がある
・護岸の越水、堤防の決壊、床上浸水
・一級河川の小さな支川、二級河川があふれる。
・「大雨警報」「避難勧告」が出る。
・すでに道路が浸水していたら、2階にいるか、小中学校など公的な指定避難場所に、ゆっくり歩いて逃げる
・市街地に降ると、下水が逆流し、「市街地浸水」が同時に起こることがある。
●ゲリラ豪雨~夏の猛暑に10分間で15mm以上の雨が降る
雲に近づかない。高いところに逃げる
・「ヒートアイランド現象」で夕立が起こること。
・「大雨洪水警報」の時は、様子を見てその場にとどまる。
・ガード下、地下が水没する。床下浸水する。2階に避難する。
・市街地でスポット的に浸水被害が発生する。
下水の側溝、マンホールから雨水が路上にあふれる
●土砂災害~崖崩れ、土石流、地滑りなど
土石流/崖崩れ
・激しい雨が2~3時間続く
・「土砂災害警戒情報」が出る。
・崖近くの家は1階が危険。
土砂災害の犠牲者は、圧倒的に1階で亡くなっている
・逃げ遅れたら、崖・斜面から離れた2階に長時間過ごせるよう、事前に頼んでおく。
・「大雨警報」が解除されても、後1日は要注意。「深層崩壊」の確率が高い。
・特に、これまで起こったことのない土地が逆に危ない。斜面に堆積しているため。
・地名に「龍」「落」「荒」などの漢字入っていると、「常襲地帯」の可能性がある。
●インフルエンザ
・必要時以外の人混みを避け、外出先から戻ったら手洗い、うがいする。
・マスクせずに咳、くしゃみをしている人のそばにいると、それを吸い込んで感染する可能性がある。
●原子力発電所事故
東京電力福島第1原子力発電所事故/様子がよく分からない
・原子力発電所は、大量の冷却水が必要なので、海辺に多い。そこは、地震・津波・台風に弱い。
・「放射性物質」は風下に漏れ広がる。窓を閉めて、換気扇を止める。窓や外壁から離れた部屋に逃げる。
・雨が降ると、雨に「放射性物質」が含まれ狭い範囲に降る。雨に濡れるのはゼッタイ禁物
・役所の指示に従い、早く、遠くへ逃げましょう。
[被爆の4つの過程]
1.「放射性物質」のチリ(放射能雲)が飛来中の直接の被爆密閉された建物に避難
2.空中の「放射性物質」のチリを吸い込む体内被曝口と鼻を濡れタオル等で覆う
3.地面に落ちた「放射性物質」からの被爆できるだけ早く汚染地区から離れる
4.飲み水、食品を通じて取り込む被爆できる限り取り込まないようにする
※被爆放射線量によって、居住禁止区域は変化する。
******************************「複合災害」
日本での死者1000人以上の巨大災害/1783年 天明浅間の噴火
「東日本大震災」以降、改めて調査したところ、
日本では、これまでも複数の災害がほぼ同時、時間差で起きることが多くあったことが分かった。
例:864~887年、富士山の噴火、三陸大津波、南海トラフ地震・津波など
※原子力発電所事故の死亡危険性が断然トップで、近地津波、高潮の死亡危険性も高いと分かった。
日本では、大規模な火山噴火が起こっても、中腹以上には集落がないので、巨大災害にはなりにくい特徴がある。
●被害の大きさ×避難のための時間的余裕
外国と日本では、災害の歴史が違う。例:豪雨による川の氾濫は、過去50年で対策が行われ減少した。
「東日本大震災」では、第一波が来るまで25分以上あった。
東海・東南海・南海地震では、5分程度しかなかった地域が多い。
●避難が必要な災害
・時間的余裕
・規模
・死亡率
・住民理解度
・危険(リスク)にさらされている人数
・関連する研究者の数
総合的にまとめた結果、最も危険な災害は、
1位 原子力発電所事故
2位 地震を伴う近地津波、高潮
広域豪雨、火山噴火、ゲリラ豪雨、土砂災害、集中豪雨、竜巻とつづく。
※自宅が建っている場所を考えてみましょう。
******************************生き残るために
●「生存避難」
避難すれば災害や事故から助かること。避難せずに命を落とす人がどんどん増えている。
・どうして避難しないのか?
未経験者は、災害や事故の恐怖を実感できないから。
●避難する際の注意
・長袖シャツ+長ズボン+紐靴を履いて逃げる。軍手、帽子もなおイイ。
・どしゃ降りの雨でも避難を躊躇しない。「小降りになったら・・・」と思っているうちに浸水してしまう。
・お互いの体をヒモでつなぐとより安全。
●川の氾濫は夜に多い
道路が浸水していたら、歩くのは危険。
2階以上の頑丈な建物に避難させてもらう。
******************************あとがき~経験してから学ぶのでは遅すぎる
「東日本大震災」では、すぐ避難しない人が40%いた。結果、約2万人が犠牲になった。
複合災害となった東京電力福島第1原子力発電所事故は、最悪のレベル7となる「メルトダウン」(炉心溶融)となった。
災害や事故が「想定外」だったというのはカンタンだが、その後の被害も「想定外」では困る。
でも、私たちはできるだけ家から離れたくない。災害や事故はそこを狙ってくる。
【関連するHP】
「関西大学社会安全学部」
「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」
株式会社GK京都
1996年より研究機関と共同で、防災ピクトグラム、避難標識の研究、ハザードマップ制作などのデザイン活動に取り組んでいる。
誰もが理解しやすい防災情報ツールのデザイン提案を通じて、防災力に貢献。