■『サイド・エフェクト』(2013)
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:
ジュード・ロウ ジョナサン・バンクス博士
ルーニー・マーラ エミリー・テイラー
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ ヴィクトリア・シーバート博士
チャニング・テイタム マーティン・テイラー
▼trailer
数々の偉業を成し遂げてきた天才監督の“最終作”
“『セックスと嘘とビデオテープ』『KAFKA/迷宮の悪夢』を撮ったスティーブン・ソダーバーグが本作をもって劇場映画から引退。”
という予告編を観て、借りてみた。TSUTAYA渋谷店のタダ券利用はこれで3度目
タイトルの「side effects」とは、(薬などの)副作用の意。薬物の本来目的とする作用と異なる有害な作用のこと。
鬱患者の抗うつ剤の話で、実にさまざまな種類のクスリ名が登場する。
処方される側にとってはコワすぎる話だが、医療業界で新薬開発などで、大きな金が動いているのも事実
それにしても、まだ「ショックトリートメント(電気けいれん療法)」なんてあるのがゾッとする
▼story(ネタバレ注意
5年前に幸せな結婚をしたエミリー その後すぐに夫・マーティンは「インサイダー取引」で逮捕され、4年間服役を終えた。
アメリカの面会って、あんな広間で複数でやるって自由だなあ。危険物の持ち込みとか大丈夫なのか?!
エミリーは鬱を患っていて、ある日、駐車場でクルマを壁に追突させる事件を起こして病院に搬送される。
精神科医バンクスの治療を受け始める。以前にもセラピーに通っていたという。流産も経験している。
気が晴れるのでは?と夫に誘われたパーティでも号泣し、今度は電車に飛び込もうとして駅員に止められる。
バンクスは、女医シーバート博士に相談すると、「アブリクサ」という新薬をすすめられる。
薬局での説明を聞くと「副作用は、吐き気、筋衰弱、不眠、食欲の変化・・・」(作用より副作用のほうが多くないか
「デラトレッスクス」という新薬のテストにも協力することで5万ドルを得る約束をしたバンクス(被験者はタダなんだ
バンクスの妻・ディアドラは、とても当てにしていた就職面接に落ちる。一人息子は私立の学校に通い、ローンも抱えている
「アブリクサ」の効き目は強力で、エミリーはハイテンションになるが、「睡眠時遊行症(夢遊病)」の症状も現れだす。
マーティンが新しい事業を始めるため、ヒューストンに引っ越すという話を聞いて、衝動的にナイフで刺し殺し、
「眠っていたら夫が死んでいた」と供述。
バンクスは「クスリの副作用のせいだ」と言うと、「彼女は殺人者か? クスリのせいならお前が起訴される」
原告側の証人を頼まれるバンクス。シーバートに相談すると「患者を監視はできない。起訴なんてされないわよ」と言われる。
実際、同じようなケースでも、これまで2件「無罪」となっている。
マーティンの母は弁護士を立ててエミリーを起訴。「クスリのせいなの? CMでは効くって宣伝してるのに!」
エミリーの書いた声明文をTVのワイドショーで読み上げる義母。
「これらのクスリには最高レベルの警告文を載せるよう要請されています。
未成年患者に自殺の可能性を引き起こすからです」(専門家)(なにかのクスリに似てるね
バンクス宅には取材陣が押し寄せ、新聞には“ピル・キラー”の文字。担当している患者にも不安が広がる。
全記録を提出し、取調べが始まる。「ハードワークですね。ストレスも増えているのでは?」
裁判が始まる。
「故意に何かをするためには自覚が必要です。自覚がなければ人間は虫と同じです。
行動の意味など考えず、本能的に反応します」(バンクス)
エミリーは「心神喪失による行動」が認められ、入院を条件に殺人罪は無罪になる。
センターに入り、クスリを処方されながら、監視を受ける。
バンクスが面会に行くと「悪いのはアブリクサよ。あなたが飲ませた」
「しかし、ここでノーと言えば公判は続く。最終的には陪審員次第。」
出た、アメリカ人の統計好き。世の中には数字しか信じない人がけっこういる。だから私も説明する時に利用することがある
エミリーは「心神喪失」だったと認める。
同僚にも迷惑だと責められるバンクス。
「新薬だぞ? ボクは責任をとれない」(クスリ会社には責任を問われないのか???
「あなたはもう傷物よ。一緒にいれば私たちの経歴にも傷がつく」
「患者たちは、理論的じゃないからね。安いオフィスにうつったらどうだ?」
ディアドラのもとに、エミリーとバンクスが一緒にいる喫茶店の写真と、エミリーの裸の写真が届く。
バンクスは以前、統合失調症とアルコール依存症を患う患者・アリソンという女性に
「ストーキングされた」という遺書を書かれて自殺された過去があったため、妻は怒って去る。
シーバート「私にも同じような経験がある。心臓の医師は心臓が見えるけど、私たちはココロの中までは見えないわ」
バンクスはエミリーの身辺について調べ始める。新薬テストからも外される。
同僚から他の製薬会社の株価が上がり、アブリクサの失敗でウォール街が儲けたというニュースを聞いて、
「これはエミリーが仕組んだインサイダー取引だ!」と疑う。
バンクスは、センターでクスリを飲まないというエミリーに「ショックトリートメント」の様子を見せて、
「重度の患者には効くが、正常な人間がやったら・・・」
面会謝絶にしたことで、暴れるエミリーに注射を打つ医師たち/怖×5000
「真実を話すわ」
「嬉し涙と、悲しみの涙は成分が違うって本当? でも見た目じゃそんなのわからない」
エミリーを退院させるバンクス。もしまた危険な行為をしたらまた入院命令が出るという条件。
エミリーはシーバートに会い、自供させて、シーバートは「殺人共謀+証券詐欺」容疑で逮捕される。
(アメリカでは盗聴マイクの自供が証拠として認められるのか?
バンクスはエミリーとの約束を破り、クスリを処方しつづけ、
「飲んだかどうか尿検査させる。従わないとまた入院させる」
「私は病気じゃない」と暴れたエミリーは速攻センターに戻される/怖怖怖
エミリーは本当にココロを病んでいく。。。
ハッピーエンドといえるのかな。
医師の頭脳、知識を悪用して、バンクスもまた自己保身のために騙し返しただけだ。
ココロの病の場合、入院させ、拘束する権利が自分にないこと、
犯罪に至ればなおのこと、何が事実か見極めが難しくなることが分かる。
「未来の行動は予見できる。過去の行動で」
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:
ジュード・ロウ ジョナサン・バンクス博士
ルーニー・マーラ エミリー・テイラー
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ ヴィクトリア・シーバート博士
チャニング・テイタム マーティン・テイラー
▼trailer
数々の偉業を成し遂げてきた天才監督の“最終作”
“『セックスと嘘とビデオテープ』『KAFKA/迷宮の悪夢』を撮ったスティーブン・ソダーバーグが本作をもって劇場映画から引退。”
という予告編を観て、借りてみた。TSUTAYA渋谷店のタダ券利用はこれで3度目
タイトルの「side effects」とは、(薬などの)副作用の意。薬物の本来目的とする作用と異なる有害な作用のこと。
鬱患者の抗うつ剤の話で、実にさまざまな種類のクスリ名が登場する。
処方される側にとってはコワすぎる話だが、医療業界で新薬開発などで、大きな金が動いているのも事実
それにしても、まだ「ショックトリートメント(電気けいれん療法)」なんてあるのがゾッとする
▼story(ネタバレ注意
5年前に幸せな結婚をしたエミリー その後すぐに夫・マーティンは「インサイダー取引」で逮捕され、4年間服役を終えた。
アメリカの面会って、あんな広間で複数でやるって自由だなあ。危険物の持ち込みとか大丈夫なのか?!
エミリーは鬱を患っていて、ある日、駐車場でクルマを壁に追突させる事件を起こして病院に搬送される。
精神科医バンクスの治療を受け始める。以前にもセラピーに通っていたという。流産も経験している。
気が晴れるのでは?と夫に誘われたパーティでも号泣し、今度は電車に飛び込もうとして駅員に止められる。
バンクスは、女医シーバート博士に相談すると、「アブリクサ」という新薬をすすめられる。
薬局での説明を聞くと「副作用は、吐き気、筋衰弱、不眠、食欲の変化・・・」(作用より副作用のほうが多くないか
「デラトレッスクス」という新薬のテストにも協力することで5万ドルを得る約束をしたバンクス(被験者はタダなんだ
バンクスの妻・ディアドラは、とても当てにしていた就職面接に落ちる。一人息子は私立の学校に通い、ローンも抱えている
「アブリクサ」の効き目は強力で、エミリーはハイテンションになるが、「睡眠時遊行症(夢遊病)」の症状も現れだす。
マーティンが新しい事業を始めるため、ヒューストンに引っ越すという話を聞いて、衝動的にナイフで刺し殺し、
「眠っていたら夫が死んでいた」と供述。
バンクスは「クスリの副作用のせいだ」と言うと、「彼女は殺人者か? クスリのせいならお前が起訴される」
原告側の証人を頼まれるバンクス。シーバートに相談すると「患者を監視はできない。起訴なんてされないわよ」と言われる。
実際、同じようなケースでも、これまで2件「無罪」となっている。
マーティンの母は弁護士を立ててエミリーを起訴。「クスリのせいなの? CMでは効くって宣伝してるのに!」
エミリーの書いた声明文をTVのワイドショーで読み上げる義母。
「これらのクスリには最高レベルの警告文を載せるよう要請されています。
未成年患者に自殺の可能性を引き起こすからです」(専門家)(なにかのクスリに似てるね
バンクス宅には取材陣が押し寄せ、新聞には“ピル・キラー”の文字。担当している患者にも不安が広がる。
全記録を提出し、取調べが始まる。「ハードワークですね。ストレスも増えているのでは?」
裁判が始まる。
「故意に何かをするためには自覚が必要です。自覚がなければ人間は虫と同じです。
行動の意味など考えず、本能的に反応します」(バンクス)
エミリーは「心神喪失による行動」が認められ、入院を条件に殺人罪は無罪になる。
センターに入り、クスリを処方されながら、監視を受ける。
バンクスが面会に行くと「悪いのはアブリクサよ。あなたが飲ませた」
「しかし、ここでノーと言えば公判は続く。最終的には陪審員次第。」
出た、アメリカ人の統計好き。世の中には数字しか信じない人がけっこういる。だから私も説明する時に利用することがある
エミリーは「心神喪失」だったと認める。
同僚にも迷惑だと責められるバンクス。
「新薬だぞ? ボクは責任をとれない」(クスリ会社には責任を問われないのか???
「あなたはもう傷物よ。一緒にいれば私たちの経歴にも傷がつく」
「患者たちは、理論的じゃないからね。安いオフィスにうつったらどうだ?」
ディアドラのもとに、エミリーとバンクスが一緒にいる喫茶店の写真と、エミリーの裸の写真が届く。
バンクスは以前、統合失調症とアルコール依存症を患う患者・アリソンという女性に
「ストーキングされた」という遺書を書かれて自殺された過去があったため、妻は怒って去る。
シーバート「私にも同じような経験がある。心臓の医師は心臓が見えるけど、私たちはココロの中までは見えないわ」
バンクスはエミリーの身辺について調べ始める。新薬テストからも外される。
同僚から他の製薬会社の株価が上がり、アブリクサの失敗でウォール街が儲けたというニュースを聞いて、
「これはエミリーが仕組んだインサイダー取引だ!」と疑う。
バンクスは、センターでクスリを飲まないというエミリーに「ショックトリートメント」の様子を見せて、
「重度の患者には効くが、正常な人間がやったら・・・」
面会謝絶にしたことで、暴れるエミリーに注射を打つ医師たち/怖×5000
「真実を話すわ」
「嬉し涙と、悲しみの涙は成分が違うって本当? でも見た目じゃそんなのわからない」
エミリーを退院させるバンクス。もしまた危険な行為をしたらまた入院命令が出るという条件。
エミリーはシーバートに会い、自供させて、シーバートは「殺人共謀+証券詐欺」容疑で逮捕される。
(アメリカでは盗聴マイクの自供が証拠として認められるのか?
バンクスはエミリーとの約束を破り、クスリを処方しつづけ、
「飲んだかどうか尿検査させる。従わないとまた入院させる」
「私は病気じゃない」と暴れたエミリーは速攻センターに戻される/怖怖怖
エミリーは本当にココロを病んでいく。。。
ハッピーエンドといえるのかな。
医師の頭脳、知識を悪用して、バンクスもまた自己保身のために騙し返しただけだ。
ココロの病の場合、入院させ、拘束する権利が自分にないこと、
犯罪に至ればなおのこと、何が事実か見極めが難しくなることが分かる。
「未来の行動は予見できる。過去の行動で」