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『アメリカ・インディアン民話 とうもろこしおばあさん』(福音館書店)

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こどものとも傑作集『アメリカ・インディアン民話 とうもろこしおばあさん』(福音館書店)
秋野和子/再話 秋野亥左牟/画

秋野亥左牟さんシリーズ。

【ブログ内関連記事】
『日本傑作絵本シリーズ サシバ舞う空』(福音館書店)

とにかく、おばあさんのキャラの強さがハンパない。



秋野さんの鮮やかな色、土着的な絵と、
ネイティヴ・アメリカンのシュールで素朴な口承伝とがピッタリ合っている。


▼あらすじ(ネタバレ注意


昔のインディアンは、男は野牛を狩り、女は芋を掘って暮らしていた。
そこに見知らぬおばあさんが来て「一晩泊めてくれ」と頼むが、
「場所がない」とか、「見知らぬ人お断り」と言われてしまう。


マーモー! ミーモー!

ある村の夫婦が「好きなだけいてください」とテントに招き入れた。
夫は狩りに、妻は芋掘りに出かけ、子どもたちが遊んでいる間、
おばあさんは見たことのないパンを持って「たくさんおあがり」と言った。

 
大事な子どもを、こんな得体の知れない老婆に預けていいものじゃろうか・・・

酋長ら大人も「もっと作ってくれ」と頼んで、大宴会となったが、どこで手に入れたかおばあさんは答えなかった。

夫は狩りに行くフリをしてテントを覗くと、おばあさんが太ももを掻いて、とうもろこしの粒が床にあふれていた。
それを知って、夫婦は食べることが出来なくなった。

 
太ももを掻いてって・・・/さすがに引く夫婦

翌日、男を平原に連れていったおばあさんは
「枯れ草に火をつけ、私の髪をつかんで、灰の上を引きずり回しなさい」などと教える。


毛を引っ張ってってシュールすぎる

おばあさんがゆった通り、3度目の月がのぼる頃、平原にはたくさんのとうもろこしがなっていた。



こうして、とうもろこしはインディアンに伝わり、それからは一粒もムダにせず大切にしている。


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