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『たのしいムーミン一家 まもののぼうし』(講談社)

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『たのしいムーミン一家 まもののぼうし』(講談社)
原題:TROLLKARLENS HATT by TOVE JANSSON
トーベ・ヤンソン/著 山室静/訳 1948年著
初版1980年(1999年 51刷) 580円

※1999.10~のノートよりメモを抜粋しました。
「読書感想メモリスト」カテゴリーに追加しました。


▼あらすじ(ネタバレ注意
長い冬眠から覚めた仲間は、山のてっぺんで黒のシルクハットを見つけて
くずかごにされた帽子に卵の殻を入れたら浮雲に変わり、
かくれんぼうをしていたムーミンが、その中に隠れたら、妙な姿に変わってしまう。

気づかずに新しいゲームと思っていたムーミンも異変に気づき、
ママに本人だと言ってもらって元に戻る。

嫌いな蟻地獄を帽子に誘い入れたら、言葉の虫たちに変身。

魔法の帽子は、いったん捨てられたが、ムーミンとスナフキンは洞窟に隠す。


ママのアイデアで海に繰り出し、島に着く
切手を集めてしまったヘムレンさんは、植物学者となり、
ニョロニョロの大切な気圧計を盗んで、テントごとひっくり返される騒ぎとなる!


で流れ着いた物探しで、スノークは金の山、ムーミンはブイ、
お嬢さんは巨人女の船首飾りを見つけて、ムーミンにプレゼント
あんまり見とれて嫉妬されてしまう。


海から戻り、暑くてケンカばかりしている仲間は、洞窟に涼みに行き、
巨大なルビー「ルビーの王様」を探して世界中を飛んで旅している、黒い「飛行おに」の話を聞く。

スノークは、釣りで巨大マメルクを釣り、家に戻ると、ムーミン屋敷はジャングルに!


8月、言葉をひっくり返して喋るトフスランとビフスラン夫婦が、スーツケースに「ルビーの王様」を持っていて、
影のような化け物モランに追われてやって来る。代わりに帽子をやって追い払う。


8月末、スナフキンが旅に出る。
ムーミンをなぐさめるためにルビーを見せ、飛行おにに見つかる。

ママの大切なハンドバッグが見つかって、盛大なパーティを開いている最中に飛行おにがやって来る。
彼がいい奴だと分かって、みんなの望みを叶えられても、自分はムリと知った夫婦は
「ルビーの女王」を作ってもらう。

お礼にみんなの望みをきいてゆく。
ムーミンは、スナフキンにごちそうの食卓を贈り、パパは自伝の綴り、スニフはボート、
お嬢さんは巨人女の目にしてもらって似合わず、兄に治してもらう



今回もフシギなキャラクターたちがたくさん出てきて楽しい。
それぞれ独特の個性を持ちながら、全体の和が保たれている。

冒険心に満ち、他者を大切に思う気持ちが温かく、
面白くて、ゆったりとしたムーミン谷の生活に、
船乗り、七つの海を渡ったパパ、アメリカの音楽なんて表現が出てくるのが、なんともフシギ。

一応、地球のどこかにある場所という設定らしい。

そんなに苦しみを舐めてきた自伝を綴っている「パパの思い出」を早く読みたい。



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