ついこの間知ったZABADAKに興味を持って借りてみた。
●創世紀 ザ・ベスト・オブ・ザバダック/ZABADAK
東芝EMI時代の3枚のアルバムからのベストセレクション
『歴史秘話ヒストリア』のテーマ曲に似ている曲があったから調べたら違った→Kalafina
【ライナー抜粋メモ~金子昌三(SUR)】
もし、今、初めてZABADAKを知ったのだとしたら、ぜひ、MMGに移籍してからの作品も手にしてほしいと思います
彼らが成長し、進化し続ける素敵なグループだと確信できるはずです。
この方は♪Harvest Rrain て曲も推してる
●飛行夢(Sora tobu yume) /ZABADAK
どれも何気なく流して癒される系だった
●★/David Bowie
アルバムが発売されて、訃報が流れて、予約したら、すでにかなりの数が入っていて
気長に待とうと思っていたら、気づいたらもう手元にある。
私の後にもまだ18の予約が入っている。
まさにボウイがこの世に最後に残してくれた集大成。
彼は今ごろ別次元を楽しんでいるだろうか?
こっちの世界はまだちょっと寂しいですよ。
黒で統一されたライナー。文字は透かさないと読めない。
MVと同じ衣装と包帯姿の写真の周りには、星座のように言葉が散りばめられている
デザインから何もかも、最後の仕事として意識しながら完璧にこだわってつくったことが伝わる
写真と言葉は立ち去ろうとする地球を憂う預言者のようでもあり、
横顔の写真からは、生からようやく解放される自由も感じられる
ライナーの裏表紙は星空なのがイイ。星から落ちてきて、また星に還った感じ。
ライナーは、死の前に書かれたものだから、まさかこれが最後になるとは思ってなかったろうな。
【ライナー抜粋メモ~吉村栄一(2015.11)】
社会的な現象となったボウイの大回顧展『DAVID BOWIE IS』はV&Aのこれまでの入場記録を塗り替える盛況を得た。
展覧会のドキュメンタリー映画まで製作され、世界を巡回中
ボウイを長年撮影し続けている鋤田正義さんの写真展も、複数回開催されてどこも盛況。
『ザ・ネクスト・デイ』以降、ボウイ本人の言葉がメディアにのるのは大変に稀で、
鋤田氏へのほか、大島渚監督逝去への深い哀悼のメッセージは、我々日本人にとって感慨深い出来事だった。
【ブログ内関連記事】
『鋤田正義サウンドアンドヴィジョンきれい』(パルコエンタテインメント事業部)
『気 デビッド・ボウイ写真集』(TOKYO FM出版)
バンド“Holy Holy”は、全米ツアー中
2015年、突如発表されたボウイ作の演劇作品『Lazarus』
ボウイ自身は出演しないが、新曲、過去の名曲の新ver.が使用される
これは、1976年公開、ボウイの初主演長編SF映画『地球に落ちてきた男』の関連作品
この映画のスチールは『Station to Station』『Low』のアルバムジャケにも使われた
主人公ニュートンは、何年経っても容姿が変わらない不老不死になっていることが示唆されている
♪Sue (Or in a Season of Crime) 、♪Tis a Pity She Was a Whore は
DLのデジタルシングルと、10インチシングルのみの発売という異例のリリースだった
この2曲は★の核となっている
パートナーとなったのは、ジャズのビッグバンドの「マリア・シュナイダーオーケストラ」
レトロな存在になりかけていた編成を一躍モダンな存在に変えた
★の収録曲もジャズミュージシャンたちがバックを固めている。
ボウイの音楽活動の最初が素人ジャズバンドでのサックスプレイヤーだったことからも分かるように
彼は50年代に当時の最先端の音楽としてのジャズに触れて育った。
ボウイは、新しいジャズがエレクトロニックに接近する様を見て、★でのジャズへの傾斜を決めたのかもしれない
トニー:
「デヴィッドは、ロックミュージシャンがジャズを演奏するのではなく、ジャズミュージシャンにロックを演奏させたかったんだ」
「『ザ・ネクスト・デイ』でも、やはり過去の要素が入っていた。今回の★は斬新で、まるで別の宇宙からやってきたようだ」
★の収録曲は、すべてここ1、2年に作られた完全な新曲ばかり
<曲解説>
♪Blackstar
10分にわたる大作。同時に公開されたショートフィルムも大反響を巻き起こした
『ザ・ネクスト・デイ』の♪The Stars でも星をさまざまなメタファーとして使っている
聖と俗、善と邪、二項対立を表現している
クライムドラマ『ラスト・パンサーズ』のテーマ曲にも使用されている
♪Tis a Pity She Was a Whore
♪Sueのカップリング曲。5分27秒ver.を、4分52秒の新ver.にされた
劇作家ジョン・フォードの劇作品タイトル
日本では小田島雄志による訳「あわれ彼女は娼婦」の邦題で知られる。『エリザベス調演劇集V』(白水社 1995より)
♪Lazarus
かつてよく比較されたのがヒッピーの聖典的人気を得ていたロバート・A・ハインラインのSF小説『異星の客』
ハインラインが長命人種を描いた小説が『愛に時間を』。この主人公の名がラザルスだった。
キリスト教圏で思い浮かぶのは新約聖書の「ヨハネ書」の人物ラザロ
ニューヨークタイムスが報じた先行評では「これは彼の魂が自由になるまでの物語だった」
lyrics:
Oh I'll be free
Just like that bluebird
Oh I'll be free
Ain't that just like me
私は自由になるだろう
あの青い鳥のように
ああ、私は自由になるんだ
今は囚われているけれどね、私のように
♪Sue (Or in a Season of Crime)
シングルの7分24秒のオリジナル、ラジオエディットの4分2秒とは違う新ver.
より陰惨で渾沌とした世界が浮かび上がる
♪Girl Loves Me
アルバム中最大の問題作
20Cに主にイギリスのゲイの間で使われた話法「ポラーリ」と、
『時計じかけのオレンジ』の中で主人公らが使うロシア語を取り入れた流行の喋り方“ナッドサット”を取り入れている
チーナ:中国人、もしくは中国に大きな影響を受けている人についての俗語
♪Dollar Days
過激さから一転して、ボウイらしいメロウな曲調
♪I Can't Give Everything Away
どんなに先鋭的なアルバムでも、最後はこうした愛おしいポップでキャッチーな曲で締めくくるのがボウイの絶妙なバランス感覚
ボウイの“僕は君にすべてを差し出せない”というリフレインでアルバムは終わる
lyrics:
I can't give everything
I can't give everything away
I can't give everything away
This is all ever meant
That's the message that I sent
私は全てを与えることはできない
全てを与えきることは
私は全てを与えきることはできない
これが今まで私が伝えたかった全てだ
私の送り続けたメッセージだ
一部の曲にあからさまにISISを連想させる歌詞があるように世界情勢、社会問題への関心、挑戦、冒険がある
舞台『ラザルス』には、♪It's no game、♪This is not America、♪Changes などもアレンジされて使われている。
ラストに♪Heroes が歌われて救いを見せて終わる
★はボウイの絶望、希望がストレートに出た意欲作だ
ボウイは『ザ・ネクスト・デイ』から、英国盤にだけひっそりとRCAのロゴを復活させたセット、
今回の★も国によりRCAロゴを使用する可能性がある
RCAは合併してソニー・ミュージックの1レーベルとなったが
ファン向けの軽いサービスだけではない気もする
*
♪Girl Loves Me は、2ちゃんで使われる気分の堕ちる隠語のようだ
私はたとえこの次元からボウイが消えても、その思い出として本盤を買うことはない。
これまでも誰かが亡くなるたびに、急にいろいろなモノの売り上げがのびる波に乗った記憶もあまりないが。
ここ数年のボウイの作品を通して聴いてみたが、死を意識してか、
この世の狂気やズレに対して警告的な曲が多く、
聴いていると極度に不安になるものが多い。それがとてもリアルな分、余計に
比べて、ジョンとヨーコは、同じ危機感を抱いていても♪IMAGINE など
皆が1つになれる希望と癒しの概念を伝えつづけている。
★は不安を増幅させる。
ヒトの意識は伝染し、実現し、形となる。
ボウイは、初作から変わらず、ヒトの歪みに敏感で、警告しつづけながらも、同時に愛についても歌ってきた
私はこれからも、ボウイの光の部分を口ずさんでいたい
Black Tie White Noise/David Bowie
●創世紀 ザ・ベスト・オブ・ザバダック/ZABADAK
東芝EMI時代の3枚のアルバムからのベストセレクション
『歴史秘話ヒストリア』のテーマ曲に似ている曲があったから調べたら違った→Kalafina
【ライナー抜粋メモ~金子昌三(SUR)】
もし、今、初めてZABADAKを知ったのだとしたら、ぜひ、MMGに移籍してからの作品も手にしてほしいと思います
彼らが成長し、進化し続ける素敵なグループだと確信できるはずです。
この方は♪Harvest Rrain て曲も推してる
●飛行夢(Sora tobu yume) /ZABADAK
どれも何気なく流して癒される系だった
●★/David Bowie
アルバムが発売されて、訃報が流れて、予約したら、すでにかなりの数が入っていて
気長に待とうと思っていたら、気づいたらもう手元にある。
私の後にもまだ18の予約が入っている。
まさにボウイがこの世に最後に残してくれた集大成。
彼は今ごろ別次元を楽しんでいるだろうか?
こっちの世界はまだちょっと寂しいですよ。
黒で統一されたライナー。文字は透かさないと読めない。
MVと同じ衣装と包帯姿の写真の周りには、星座のように言葉が散りばめられている
デザインから何もかも、最後の仕事として意識しながら完璧にこだわってつくったことが伝わる
写真と言葉は立ち去ろうとする地球を憂う預言者のようでもあり、
横顔の写真からは、生からようやく解放される自由も感じられる
ライナーの裏表紙は星空なのがイイ。星から落ちてきて、また星に還った感じ。
ライナーは、死の前に書かれたものだから、まさかこれが最後になるとは思ってなかったろうな。
【ライナー抜粋メモ~吉村栄一(2015.11)】
社会的な現象となったボウイの大回顧展『DAVID BOWIE IS』はV&Aのこれまでの入場記録を塗り替える盛況を得た。
展覧会のドキュメンタリー映画まで製作され、世界を巡回中
ボウイを長年撮影し続けている鋤田正義さんの写真展も、複数回開催されてどこも盛況。
『ザ・ネクスト・デイ』以降、ボウイ本人の言葉がメディアにのるのは大変に稀で、
鋤田氏へのほか、大島渚監督逝去への深い哀悼のメッセージは、我々日本人にとって感慨深い出来事だった。
【ブログ内関連記事】
『鋤田正義サウンドアンドヴィジョンきれい』(パルコエンタテインメント事業部)
『気 デビッド・ボウイ写真集』(TOKYO FM出版)
バンド“Holy Holy”は、全米ツアー中
2015年、突如発表されたボウイ作の演劇作品『Lazarus』
ボウイ自身は出演しないが、新曲、過去の名曲の新ver.が使用される
これは、1976年公開、ボウイの初主演長編SF映画『地球に落ちてきた男』の関連作品
この映画のスチールは『Station to Station』『Low』のアルバムジャケにも使われた
主人公ニュートンは、何年経っても容姿が変わらない不老不死になっていることが示唆されている
♪Sue (Or in a Season of Crime) 、♪Tis a Pity She Was a Whore は
DLのデジタルシングルと、10インチシングルのみの発売という異例のリリースだった
この2曲は★の核となっている
パートナーとなったのは、ジャズのビッグバンドの「マリア・シュナイダーオーケストラ」
レトロな存在になりかけていた編成を一躍モダンな存在に変えた
★の収録曲もジャズミュージシャンたちがバックを固めている。
ボウイの音楽活動の最初が素人ジャズバンドでのサックスプレイヤーだったことからも分かるように
彼は50年代に当時の最先端の音楽としてのジャズに触れて育った。
ボウイは、新しいジャズがエレクトロニックに接近する様を見て、★でのジャズへの傾斜を決めたのかもしれない
トニー:
「デヴィッドは、ロックミュージシャンがジャズを演奏するのではなく、ジャズミュージシャンにロックを演奏させたかったんだ」
「『ザ・ネクスト・デイ』でも、やはり過去の要素が入っていた。今回の★は斬新で、まるで別の宇宙からやってきたようだ」
★の収録曲は、すべてここ1、2年に作られた完全な新曲ばかり
<曲解説>
♪Blackstar
10分にわたる大作。同時に公開されたショートフィルムも大反響を巻き起こした
『ザ・ネクスト・デイ』の♪The Stars でも星をさまざまなメタファーとして使っている
聖と俗、善と邪、二項対立を表現している
クライムドラマ『ラスト・パンサーズ』のテーマ曲にも使用されている
♪Tis a Pity She Was a Whore
♪Sueのカップリング曲。5分27秒ver.を、4分52秒の新ver.にされた
劇作家ジョン・フォードの劇作品タイトル
日本では小田島雄志による訳「あわれ彼女は娼婦」の邦題で知られる。『エリザベス調演劇集V』(白水社 1995より)
♪Lazarus
かつてよく比較されたのがヒッピーの聖典的人気を得ていたロバート・A・ハインラインのSF小説『異星の客』
ハインラインが長命人種を描いた小説が『愛に時間を』。この主人公の名がラザルスだった。
キリスト教圏で思い浮かぶのは新約聖書の「ヨハネ書」の人物ラザロ
ニューヨークタイムスが報じた先行評では「これは彼の魂が自由になるまでの物語だった」
lyrics:
Oh I'll be free
Just like that bluebird
Oh I'll be free
Ain't that just like me
私は自由になるだろう
あの青い鳥のように
ああ、私は自由になるんだ
今は囚われているけれどね、私のように
♪Sue (Or in a Season of Crime)
シングルの7分24秒のオリジナル、ラジオエディットの4分2秒とは違う新ver.
より陰惨で渾沌とした世界が浮かび上がる
♪Girl Loves Me
アルバム中最大の問題作
20Cに主にイギリスのゲイの間で使われた話法「ポラーリ」と、
『時計じかけのオレンジ』の中で主人公らが使うロシア語を取り入れた流行の喋り方“ナッドサット”を取り入れている
チーナ:中国人、もしくは中国に大きな影響を受けている人についての俗語
♪Dollar Days
過激さから一転して、ボウイらしいメロウな曲調
♪I Can't Give Everything Away
どんなに先鋭的なアルバムでも、最後はこうした愛おしいポップでキャッチーな曲で締めくくるのがボウイの絶妙なバランス感覚
ボウイの“僕は君にすべてを差し出せない”というリフレインでアルバムは終わる
lyrics:
I can't give everything
I can't give everything away
I can't give everything away
This is all ever meant
That's the message that I sent
私は全てを与えることはできない
全てを与えきることは
私は全てを与えきることはできない
これが今まで私が伝えたかった全てだ
私の送り続けたメッセージだ
一部の曲にあからさまにISISを連想させる歌詞があるように世界情勢、社会問題への関心、挑戦、冒険がある
舞台『ラザルス』には、♪It's no game、♪This is not America、♪Changes などもアレンジされて使われている。
ラストに♪Heroes が歌われて救いを見せて終わる
★はボウイの絶望、希望がストレートに出た意欲作だ
ボウイは『ザ・ネクスト・デイ』から、英国盤にだけひっそりとRCAのロゴを復活させたセット、
今回の★も国によりRCAロゴを使用する可能性がある
RCAは合併してソニー・ミュージックの1レーベルとなったが
ファン向けの軽いサービスだけではない気もする
*
♪Girl Loves Me は、2ちゃんで使われる気分の堕ちる隠語のようだ
私はたとえこの次元からボウイが消えても、その思い出として本盤を買うことはない。
これまでも誰かが亡くなるたびに、急にいろいろなモノの売り上げがのびる波に乗った記憶もあまりないが。
ここ数年のボウイの作品を通して聴いてみたが、死を意識してか、
この世の狂気やズレに対して警告的な曲が多く、
聴いていると極度に不安になるものが多い。それがとてもリアルな分、余計に
比べて、ジョンとヨーコは、同じ危機感を抱いていても♪IMAGINE など
皆が1つになれる希望と癒しの概念を伝えつづけている。
★は不安を増幅させる。
ヒトの意識は伝染し、実現し、形となる。
ボウイは、初作から変わらず、ヒトの歪みに敏感で、警告しつづけながらも、同時に愛についても歌ってきた
私はこれからも、ボウイの光の部分を口ずさんでいたい
Black Tie White Noise/David Bowie