■続ける?やめる? “24時間型社会”ニッポン@週刊ニュース深読み
専門家:
今井 純子(NHK 解説委員)
白河 桃子さん(少子化ジャーナリスト)
野口 智雄さん(早稲田大学 教授)
ゲスト:
増田 英彦さん
三田 寛子さん(女優)
【ブログ内関連記事】
どう防ぐ?若者の過労自殺 "会社と社員"のつきあい方@週刊ニュース深読み
どうなの?働かせすぎ企業@あさイチ
前回は、働き過ぎを改善しよう!て熱く論じたのに、
今回は、24時間お店が開いてないと困るなあって展開で、あれ・・・?
●24時間営業
ファミレス、コンビニ、ドラッグストア、カラオケ、レンタルビデオ、ファストフード店、スポーツジム(!)etc...
「ロイヤルホスト」は来年1月までに24時間営業を完全終了する
「働く人がいつも元気にイキイキと仕事できる環境を考えないといけない」
(優しいアピールの影に売り上げ減少があるのでは?
街の声:
男性「必要な時にあるのは有り難い」
女性「長時間労働がなくなるのはいい方向」
男性「泣きたくなります オレは夜中も使います」
FAX
(冷蔵庫がないのかな・・・
(居場所がない人たちの場所になっちゃってる現象もあるよね
******プレゼン1:24時間型社会はどう形作られてきたのか
●1970年代の「高度経済成長期」から始まった(早速このキーワード出てきたよ
1971年 大手の牛丼屋が新橋で始めた
モーレツ社員が夜遅くまで残業 景気も良く、若者も夜遊ぶ「夜型」になった時代
そのニーズに合わせるように、ファミレス、コンビニも都内中心にはじめた
●バブル崩壊後
景気が悪くなると「共働き」が増加し、仕事後も買いたいというニーズで「スーパー」も365日24時間営業を始める
2000年 法律で大型小売店は営業時間を規制をする「大店法」が撤廃された
牛丼1杯280円 三田「世界の経済を牛丼屋の値段で分かる時代だった」
ハンバーガーは値下げ競争で一時期1個59円まで下がった 深夜割り増し価格もなし
コンビニは現在、全国で5万4000店以上ある 生鮮食品なども取り扱うようになった
●少子高齢化
この15年間で1000万人以上の減少ペース
「もっと便利に」という欲望が加速させたが、そこで働く人たちは減る一方
「スーパー」はコンビニなどと対抗できず、この2年ほどで24時間営業をやめたところが増えた
●人手不足、ワンオペ・ブラックバイト
長時間、悪条件で働かされる
「ワンオペ」
深夜に1人だけで接客、調理、片付けなどすべて切り盛りする
店長という名ばかり管理職
時給を上げる「価格競争」が起こり、今、3大都市圏では、平均時給が過去最高水準となった
例:都内の飲食店で1時間1000円
→経営は圧迫され、ファミレス、ファストフード店も24時間営業をやめるところが出てきた
●コンビニの一人勝ちかと思われるが、ここも「人手不足」
オーナー自らが店に立ち続けたり、夜通し勤務を週3日やるところまである
(スーパーもどこもモーレツに「私たちと一緒に楽しく働きませんか?」て広告出してるもんね
増田:
外国人の方が働いているお店が増えた(ウチの近所もそう
若手芸人が夜のコンビニでバイトすることが多い
●コンビニはいまや「社会的インフラ」になっている
今井:
コンビニに関しては、もっと前から「24時間開いている必要はないのでは?」という議論があったが、
ATM、郵便、公共料金の支払いなど、さまざまなサービスをしている
夜中に「尾けられている」「痴漢に遭った」と逃げ込む事例が年間8000件ほどある/驚
徘徊している老人を保護したり、大規模災害の際におにぎりを配ったり、
帰宅難民にトイレを貸す協定を自治体と結んでいるところも増えている
コンビニ業界も「24時間営業を見直そう」という動きは今のところない
小野:地方ではコンビニが命綱みたいなところがありますよね?
野口:
都市部も同様に危ない 深夜の消費ニーズが減退している
夜間営業を支えていた若者のライフスタイルが朝方にシフトしている
白河:
今は「長時間労働社会自体を見直そう」と言われている
昔は「スーパーが閉まっちゃうから、それまでに帰らないと」だったが、
24時間営業があると、いつまでも働いてしまい、働き手が限界にきている
学生バイトも本当に大変で、働かないと学べない人が多い
「辞めさせてもらえない」「休めない」「試験にも出られない」
今井:
今のように100mの間に何軒もあるという状態は保てない
ツイート:
酔っ払い、強盗など、深夜バイトはトラブルが非常に多く、
みなさんが想像している以上に相当な重労働なんですよ
ツイート:
看護師なので、仕事終わり、夜勤明けに買い物をして帰る
せめて0~1時までは営業してほしい
ツイート:
家族でコンビニを経営している
人口3万に満たない市にコンビニが8軒 とにかく人材不足です
71歳の父が2年半、1日も休めません(
今井:
経営が上向いているならいいけれども、売り上げ自体も少ない
逆に市民が守らないと消えてしまう
増田:
ファミレスって始発を待つために、あまり注文せずに朝までいたりして
売り上げにならない店も多いんでしょうね(やったことあるなあ・・・
ツイート:
ファミレスで13年深夜で働いています
母子家庭で3人の子どもと年寄りを支えてきました
なくなると困る 昼の賃金では生活できない
小野:勝手にやめられたら困るというのは身勝手ですか?
今井:
これは慈善事業ではなく経済なので、続けられない会社が増えている
小野:
地方ではもともとあったスーパーや小売店がなくなってコンビニに集まったりしているから
それを企業の都合で撤退されたらどうしたらいいでしょう?
(そう、商店街が閑散としてしまった理由を作った張本人でもあるもんね
今井:
必要なところはインフラとして残しても、全部が開いているという社会はもう限界
三田:
救急病院みたいに、この週はこの店が開いてて、次の週はここって協力するようなアイデアが出ればいい
今井:
何軒もひしめく中で、「あすこが開けるなら、ウチも」と競争している状態
店長にシワ寄せが出ているが、フランチャイズ契約で辞められない
小野:
「なければないで、準備して旅行に行く 生活できます」など
「辞めていいじゃん」と「辞めないで」という声が真っ二つな感じですね
今井:
ヨーロッパは働き手を守る「閉店法」がある
労働者の保護と同時に、小さいお店を守る社会に消費者が慣れている
アジアは働き手の賃金が安くて、人口が多いところは可能だけれども、日本は真逆
小野:徐々になら昔の生活スタイルに戻れるものですかね?
今井:
日本はどんどん欲求が増して、サービス業も応えてきて雪だるま式になっている
「今欲しいモノは、今欲しい!」「明日までにこの企画書用意しといて」と言われると
頑張って期待に応える 応えるならまた要求しようという「不寛容な社会」になっている
増田:
24時間のお店がなくなったら、今度、自販機がもっと増えたりとか
デリバリー系の会社が24時間化したり、新しいものが出てきちゃいそうな感じがしますね
(シエスタどころじゃないな
友だちは、年末年始に安くなるヨーロッパ旅行に行ったら
店がほとんど閉まっててビックリしたってゆってたけど
日本がおかしいんだと思う
今井:
そもそも「開いててよかった」ていうのがコンビニだった(なんかそんな謳い文句あったな
それが今は「開いてて当然」開いてないと「なんだよ」になってる
******プレゼン2:地域発“時間の工夫”で不足なし!@北海道
●道内でもっとも多いコンビニ「セイコーマート」の取り組み
北海道は全国的に早く人口減少が進んでいて、労働力不足は喫緊の課題
地方に行くほど店の数が少なくなり、日常の買い物をコンビニに頼らざるを得ない
北海道にはコンビニは今、3000店ほどあり、1人当たりの店数が全国で一番多い状況
1.営業時間を柔軟に
農作業の忙しい時期は、開店時間を1~2時間早めたりして、人の集中する時間帯に合わせた
増田:昔はこういうコンビニのほうが多かったイメージがある
今井:今は全国的に24時間営業は94%です
2.勤務時間も柔軟に
週に2、3日、4~5時間がふつう
小野:農閑期ばっかり人が集まっちゃったりしませんか?
アナ:
シフトを組むのは大変かもしれないが、働きやすい環境を作ると
口コミで「それなら自分もやりたい」と広がり、働き手が増えた
シフトの話で思い出した
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なぜ辞められない? "ブラックバイト"の闇@週刊ニュース深読み
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心と脳の白熱教室 第4回 あなたの性格は変えられるか
(こうして見ると、社会がまったくシフトしてないことが分かるね
三田:子育て中の人とか、家計の足しにちょっと働きたいって人も助かるかも
小野:これってコンビニですかね いざっていう時は開いてないかもしれない
増田:コンビニは24時間ってイメージができちゃってるのかも
野口:場所、時間帯、労働者の事情に合わせてシフトを組んで、メリハリをつけること
今井:
今年初めてズラした→来年店舗数を増やす→将来的には三が日を休みにする
社長の考えで、取引先も好感をもって受け入れられた
1日ズラすだけで、売り上げは億単位で減るが、
働き手のモチベーションが上がり、正月を家族と過ごすことで
これまで気づかなかった消費者目線で考えることができる
デパートもモノを置けば売れる時代ではない
提案力、企画力が問われ、ゆとりをもってほしいという理由から
すると、「ここで働きたい」という若者も増えるかもしれない
長期的に見るとメリットがある
(百貨店も売れないからねえ 別に元旦から営業とか要らない
逆にユニクロとかはガンガン売るんじゃない?
白河:
小売にはいろんな業態があるので、百貨店が生き残るにはどうしたらいいか考え抜いた
大西社長にインタビューしたら「働く人が幸せじゃなきゃ、いいサービスはできない」(今ごろ気づいたのかい
日本は「お客さまが神さま」だったが、それが「モンスタークレーマー」などを生み出してしまった
「労働者は消費者でもある」という考え方はヨーロッパでは当然
IKEAさんでも同じく「お客さんも、従業員も幸せじゃなきゃいけない」と言っていた
小野:プロの接客は細切れで働いていてもムリでは?(今回は徹底的に反対論者の立場なんだね
白河:
その人が5時間睡眠が1週間続いていたら、お客さんに気を使うのもムリですよ
三田:日本人は「働くの大好き~!」な人も多いのでは?
今井:
それが長時間労働になり、家族も幸せではないとか、社会の限界にきている
企業の立場からみても「安さを売る」結果、「低価格競争」「長時間労働」というひずみが出てきている
もっと魅力ある商品、サービスを売りにするなら、営業時間が短くてもお客さんは満足してくれる
野口:
コンビニは24時間営業だけが魅力ではない
ATMや、コンビニならではの品揃えなど、それ以外のところで価値を出す
あまり客が入らない午前2~5時くらいは開いている必要はない(入らないんじゃん
その地域に合わせて提供することで消費者の満足度もある程度得られると思う
白河:
私は、国の「働き方改革実現会議」のメンバーですが、
青天井の労働時間は“制限速度のない高速道路”だといわれ
過労死なども多いので、それをまず規制する
ヨーロッパには「インターバル規制」があって11時間空けないと働いてはいけないという法律がある
それは単純に国民の健康を守るため
最低限のインフラを守るために、みんなで少しずつガマンしなければいけない時代
メール:
ずっと働き続けると、眼が死んでいきます 心が死んでいきます
野口:
社会をトータルで見直さないといけない
どんどん商品を安くすれば、労働者としては賃金カット、ボーナスカット、リストラで失業ということにもなる
労働者の権利、ムリのない労働環境を守ることを、消費者の立場からも考えて、
トータルとしての社会がよりよくなるよう考える
「今、利便性が必要だから」ではなく
「長く持続的な社会」にするには、ある程度ガマンしなきゃいけない部分もあって
企業と消費者が共存できるような社会を目指すことが重要
今井:
便利なことが本当に幸せなのかと考えると、若干違う面もある
写真も昔は現像に1週間くらい待つ間、ワクワク感があったりとか
「待つ」ということも寛容していかなければいけないと消費者側も考えを改める必要がある
メール:
コンビニは深夜が品卸時間なので、客対応に関わらず従業員が必要
物流システムからメスを入れないと変えられません
白河:
思った以上に労働者は疲弊している
「幸せに働くってなんだ?」って考えると、海外ではすでにAIとか入って
週休3日勤務が実は適正だったとか、1日6時間労働も実験しているところもある
もともと8時間労働も働き過ぎだった
人間が決めたルールだから、人間が決断すれば変えられる
小野:自分に出来る我慢て何だろうって考えちゃいました
この会社の仕組み素晴らしい
専門家:
今井 純子(NHK 解説委員)
白河 桃子さん(少子化ジャーナリスト)
野口 智雄さん(早稲田大学 教授)
ゲスト:
増田 英彦さん
三田 寛子さん(女優)
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どうなの?働かせすぎ企業@あさイチ
前回は、働き過ぎを改善しよう!て熱く論じたのに、
今回は、24時間お店が開いてないと困るなあって展開で、あれ・・・?
●24時間営業
ファミレス、コンビニ、ドラッグストア、カラオケ、レンタルビデオ、ファストフード店、スポーツジム(!)etc...
「ロイヤルホスト」は来年1月までに24時間営業を完全終了する
「働く人がいつも元気にイキイキと仕事できる環境を考えないといけない」
(優しいアピールの影に売り上げ減少があるのでは?
街の声:
男性「必要な時にあるのは有り難い」
女性「長時間労働がなくなるのはいい方向」
男性「泣きたくなります オレは夜中も使います」
FAX
(冷蔵庫がないのかな・・・
(居場所がない人たちの場所になっちゃってる現象もあるよね
******プレゼン1:24時間型社会はどう形作られてきたのか
●1970年代の「高度経済成長期」から始まった(早速このキーワード出てきたよ
1971年 大手の牛丼屋が新橋で始めた
モーレツ社員が夜遅くまで残業 景気も良く、若者も夜遊ぶ「夜型」になった時代
そのニーズに合わせるように、ファミレス、コンビニも都内中心にはじめた
●バブル崩壊後
景気が悪くなると「共働き」が増加し、仕事後も買いたいというニーズで「スーパー」も365日24時間営業を始める
2000年 法律で大型小売店は営業時間を規制をする「大店法」が撤廃された
牛丼1杯280円 三田「世界の経済を牛丼屋の値段で分かる時代だった」
ハンバーガーは値下げ競争で一時期1個59円まで下がった 深夜割り増し価格もなし
コンビニは現在、全国で5万4000店以上ある 生鮮食品なども取り扱うようになった
●少子高齢化
この15年間で1000万人以上の減少ペース
「もっと便利に」という欲望が加速させたが、そこで働く人たちは減る一方
「スーパー」はコンビニなどと対抗できず、この2年ほどで24時間営業をやめたところが増えた
●人手不足、ワンオペ・ブラックバイト
長時間、悪条件で働かされる
「ワンオペ」
深夜に1人だけで接客、調理、片付けなどすべて切り盛りする
店長という名ばかり管理職
時給を上げる「価格競争」が起こり、今、3大都市圏では、平均時給が過去最高水準となった
例:都内の飲食店で1時間1000円
→経営は圧迫され、ファミレス、ファストフード店も24時間営業をやめるところが出てきた
●コンビニの一人勝ちかと思われるが、ここも「人手不足」
オーナー自らが店に立ち続けたり、夜通し勤務を週3日やるところまである
(スーパーもどこもモーレツに「私たちと一緒に楽しく働きませんか?」て広告出してるもんね
増田:
外国人の方が働いているお店が増えた(ウチの近所もそう
若手芸人が夜のコンビニでバイトすることが多い
●コンビニはいまや「社会的インフラ」になっている
今井:
コンビニに関しては、もっと前から「24時間開いている必要はないのでは?」という議論があったが、
ATM、郵便、公共料金の支払いなど、さまざまなサービスをしている
夜中に「尾けられている」「痴漢に遭った」と逃げ込む事例が年間8000件ほどある/驚
徘徊している老人を保護したり、大規模災害の際におにぎりを配ったり、
帰宅難民にトイレを貸す協定を自治体と結んでいるところも増えている
コンビニ業界も「24時間営業を見直そう」という動きは今のところない
小野:地方ではコンビニが命綱みたいなところがありますよね?
野口:
都市部も同様に危ない 深夜の消費ニーズが減退している
夜間営業を支えていた若者のライフスタイルが朝方にシフトしている
白河:
今は「長時間労働社会自体を見直そう」と言われている
昔は「スーパーが閉まっちゃうから、それまでに帰らないと」だったが、
24時間営業があると、いつまでも働いてしまい、働き手が限界にきている
学生バイトも本当に大変で、働かないと学べない人が多い
「辞めさせてもらえない」「休めない」「試験にも出られない」
今井:
今のように100mの間に何軒もあるという状態は保てない
ツイート:
酔っ払い、強盗など、深夜バイトはトラブルが非常に多く、
みなさんが想像している以上に相当な重労働なんですよ
ツイート:
看護師なので、仕事終わり、夜勤明けに買い物をして帰る
せめて0~1時までは営業してほしい
ツイート:
家族でコンビニを経営している
人口3万に満たない市にコンビニが8軒 とにかく人材不足です
71歳の父が2年半、1日も休めません(
今井:
経営が上向いているならいいけれども、売り上げ自体も少ない
逆に市民が守らないと消えてしまう
増田:
ファミレスって始発を待つために、あまり注文せずに朝までいたりして
売り上げにならない店も多いんでしょうね(やったことあるなあ・・・
ツイート:
ファミレスで13年深夜で働いています
母子家庭で3人の子どもと年寄りを支えてきました
なくなると困る 昼の賃金では生活できない
小野:勝手にやめられたら困るというのは身勝手ですか?
今井:
これは慈善事業ではなく経済なので、続けられない会社が増えている
小野:
地方ではもともとあったスーパーや小売店がなくなってコンビニに集まったりしているから
それを企業の都合で撤退されたらどうしたらいいでしょう?
(そう、商店街が閑散としてしまった理由を作った張本人でもあるもんね
今井:
必要なところはインフラとして残しても、全部が開いているという社会はもう限界
三田:
救急病院みたいに、この週はこの店が開いてて、次の週はここって協力するようなアイデアが出ればいい
今井:
何軒もひしめく中で、「あすこが開けるなら、ウチも」と競争している状態
店長にシワ寄せが出ているが、フランチャイズ契約で辞められない
小野:
「なければないで、準備して旅行に行く 生活できます」など
「辞めていいじゃん」と「辞めないで」という声が真っ二つな感じですね
今井:
ヨーロッパは働き手を守る「閉店法」がある
労働者の保護と同時に、小さいお店を守る社会に消費者が慣れている
アジアは働き手の賃金が安くて、人口が多いところは可能だけれども、日本は真逆
小野:徐々になら昔の生活スタイルに戻れるものですかね?
今井:
日本はどんどん欲求が増して、サービス業も応えてきて雪だるま式になっている
「今欲しいモノは、今欲しい!」「明日までにこの企画書用意しといて」と言われると
頑張って期待に応える 応えるならまた要求しようという「不寛容な社会」になっている
増田:
24時間のお店がなくなったら、今度、自販機がもっと増えたりとか
デリバリー系の会社が24時間化したり、新しいものが出てきちゃいそうな感じがしますね
(シエスタどころじゃないな
友だちは、年末年始に安くなるヨーロッパ旅行に行ったら
店がほとんど閉まっててビックリしたってゆってたけど
日本がおかしいんだと思う
今井:
そもそも「開いててよかった」ていうのがコンビニだった(なんかそんな謳い文句あったな
それが今は「開いてて当然」開いてないと「なんだよ」になってる
******プレゼン2:地域発“時間の工夫”で不足なし!@北海道
●道内でもっとも多いコンビニ「セイコーマート」の取り組み
北海道は全国的に早く人口減少が進んでいて、労働力不足は喫緊の課題
地方に行くほど店の数が少なくなり、日常の買い物をコンビニに頼らざるを得ない
北海道にはコンビニは今、3000店ほどあり、1人当たりの店数が全国で一番多い状況
1.営業時間を柔軟に
農作業の忙しい時期は、開店時間を1~2時間早めたりして、人の集中する時間帯に合わせた
増田:昔はこういうコンビニのほうが多かったイメージがある
今井:今は全国的に24時間営業は94%です
2.勤務時間も柔軟に
週に2、3日、4~5時間がふつう
小野:農閑期ばっかり人が集まっちゃったりしませんか?
アナ:
シフトを組むのは大変かもしれないが、働きやすい環境を作ると
口コミで「それなら自分もやりたい」と広がり、働き手が増えた
シフトの話で思い出した
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なぜ辞められない? "ブラックバイト"の闇@週刊ニュース深読み
やめたい!避けたい!“ブラックパート”@あさイチ
どうする?保育士不足 働く親を支えられるか?@週刊ニュース深読み
大丈夫?“保育の質”@あさイチ
バス事故から考える 高齢者の働き方@週刊ニュース深読み
心と脳の白熱教室 第4回 あなたの性格は変えられるか
(こうして見ると、社会がまったくシフトしてないことが分かるね
三田:子育て中の人とか、家計の足しにちょっと働きたいって人も助かるかも
小野:これってコンビニですかね いざっていう時は開いてないかもしれない
増田:コンビニは24時間ってイメージができちゃってるのかも
野口:場所、時間帯、労働者の事情に合わせてシフトを組んで、メリハリをつけること
今井:
今年初めてズラした→来年店舗数を増やす→将来的には三が日を休みにする
社長の考えで、取引先も好感をもって受け入れられた
1日ズラすだけで、売り上げは億単位で減るが、
働き手のモチベーションが上がり、正月を家族と過ごすことで
これまで気づかなかった消費者目線で考えることができる
デパートもモノを置けば売れる時代ではない
提案力、企画力が問われ、ゆとりをもってほしいという理由から
すると、「ここで働きたい」という若者も増えるかもしれない
長期的に見るとメリットがある
(百貨店も売れないからねえ 別に元旦から営業とか要らない
逆にユニクロとかはガンガン売るんじゃない?
白河:
小売にはいろんな業態があるので、百貨店が生き残るにはどうしたらいいか考え抜いた
大西社長にインタビューしたら「働く人が幸せじゃなきゃ、いいサービスはできない」(今ごろ気づいたのかい
日本は「お客さまが神さま」だったが、それが「モンスタークレーマー」などを生み出してしまった
「労働者は消費者でもある」という考え方はヨーロッパでは当然
IKEAさんでも同じく「お客さんも、従業員も幸せじゃなきゃいけない」と言っていた
小野:プロの接客は細切れで働いていてもムリでは?(今回は徹底的に反対論者の立場なんだね
白河:
その人が5時間睡眠が1週間続いていたら、お客さんに気を使うのもムリですよ
三田:日本人は「働くの大好き~!」な人も多いのでは?
今井:
それが長時間労働になり、家族も幸せではないとか、社会の限界にきている
企業の立場からみても「安さを売る」結果、「低価格競争」「長時間労働」というひずみが出てきている
もっと魅力ある商品、サービスを売りにするなら、営業時間が短くてもお客さんは満足してくれる
野口:
コンビニは24時間営業だけが魅力ではない
ATMや、コンビニならではの品揃えなど、それ以外のところで価値を出す
あまり客が入らない午前2~5時くらいは開いている必要はない(入らないんじゃん
その地域に合わせて提供することで消費者の満足度もある程度得られると思う
白河:
私は、国の「働き方改革実現会議」のメンバーですが、
青天井の労働時間は“制限速度のない高速道路”だといわれ
過労死なども多いので、それをまず規制する
ヨーロッパには「インターバル規制」があって11時間空けないと働いてはいけないという法律がある
それは単純に国民の健康を守るため
最低限のインフラを守るために、みんなで少しずつガマンしなければいけない時代
メール:
ずっと働き続けると、眼が死んでいきます 心が死んでいきます
野口:
社会をトータルで見直さないといけない
どんどん商品を安くすれば、労働者としては賃金カット、ボーナスカット、リストラで失業ということにもなる
労働者の権利、ムリのない労働環境を守ることを、消費者の立場からも考えて、
トータルとしての社会がよりよくなるよう考える
「今、利便性が必要だから」ではなく
「長く持続的な社会」にするには、ある程度ガマンしなきゃいけない部分もあって
企業と消費者が共存できるような社会を目指すことが重要
今井:
便利なことが本当に幸せなのかと考えると、若干違う面もある
写真も昔は現像に1週間くらい待つ間、ワクワク感があったりとか
「待つ」ということも寛容していかなければいけないと消費者側も考えを改める必要がある
メール:
コンビニは深夜が品卸時間なので、客対応に関わらず従業員が必要
物流システムからメスを入れないと変えられません
白河:
思った以上に労働者は疲弊している
「幸せに働くってなんだ?」って考えると、海外ではすでにAIとか入って
週休3日勤務が実は適正だったとか、1日6時間労働も実験しているところもある
もともと8時間労働も働き過ぎだった
人間が決めたルールだから、人間が決断すれば変えられる
小野:自分に出来る我慢て何だろうって考えちゃいました
この会社の仕組み素晴らしい