■『チャンティクリアときつね』(ほるぷ出版)
ジェフリー・チョーサー/原作 バーバラ・クーニー/絵 平野敬一/訳
初版1975年 1983年第6刷
※「作家別」カテゴリーに追加しました。
バーバラ・クーニー:
物理学者の夫、4人の子どもたちと住んでいる
この絵本を描くにあたって、友人がニワトリを貸してくれて、
それをモデルにしてチャンティクリアを描いた
家屋の構造、服装の細部にいたるまで、時代考証的にたしかで14世紀の原作の雰囲気を忠実に伝えている
しかも人間的温かさ、美しさがにじみ出ている
1958年のカルデコット賞を受賞
まずは開いた途端に目に飛び込んでくる細胞壁みたいな模様にビックリ! マステにいいかもv
森の中でつつましく暮らす母と子の家の周りを囲む枝を巻いたような柵は
「害獣」と呼ばれて駆除される動物対策にいいのでは?と思った
素材からしてエコだし、感電死させることもないし
母と娘の物語が始まるのかと思いきや、鶏のほうなんだ
▼あらすじ(ネタバレ注意
昔、小さな家にお母さんと2人の女の子が住んでいた
お父さんが亡くなってから、3人は何年も慎ましく暮らしていた
食べるものは、いつもミルクと黒パン
時々、ベーコン、鶏が生んだ卵が出るくらい
(黒パンて何だろう? 美味しそう 今ならヘルシー食品で高いだろうな
3匹のブタ、牝牛が3頭、モリーという名のヒツジ
垣根の中には、チャンティクリアという名前の1羽のオンドリがいた
教会のオルガンよりもキレイな声で鳴き、時計よりも正確に夜明けを知らせるのでした
(この時代の時計ってそんなにズレてたのかなw
7羽のメンドリのうち、パートレットという名前のメンドリは
ヒヨコの頃から賢くて、優しく、しっかり者でした
2人の歌声を聞くと、だれだって心から楽しくなります
昔は、動物も、人間と同じようにお喋りしたり、歌ったりできたのですね
(今も動物は話せるけど、ヒトは退化して、動植物の言葉が分からなくなってしまったんだ
チャンティクリアはある日、悪い猟犬のようなものに襲われる悪夢を見て、
パートレットに「男らしく、しっかりしてちょうだい」とたしなめられる
森には、チャンティクリアが悪夢で見たのとソックリな悪賢いキツネが3年ほど前から住んでいた
(猫や犬とかも、こういう片手を上げる仕草をするよね どんな意味があるんだろう?
チャンティクリアが気づいて逃げ出そうとすると、
「ボクが怖いんですか? あなたのお父さんとは友だちだったのに
ボクはね、あなたの歌を聞きたいばっかりにやってきたんですよ
あなたのお父さんは、両方の目を閉じて、つま先で立ってお歌いになりました
お願いです、ひとつ歌ってみてくれませんか?」
おだてについのったチャンティクリアは、
止まり木からおりて目をつむって歌いはじめると、
すかさずキツネはノドをくわえて森に向かって逃げ出した
それを見たメンドリは騒ぎたて、お母さんと2人の娘もすぐに飛び出して追いかける
牝牛も、ヒツジも、ブタもビックリしてキツネを追いかけた(なんでだろう?
近所のアヒルは、自分たちが殺されるものと勘違いして、
ガチョウも木よりも高く飛び上がった
ミツバチも巣箱から飛び出して、もう、空でも落ちそうな大騒ぎ!
チャンティクリアは怖いのをおさえて言った
「ボクが君だったら、追いかけてくる連中に、言ってやりますよ
“引き返すがいい! どんなに邪魔しても、獲物はすぐにわしの胃袋に入ることになっているんだ”とね」
「そいつはいい考えだ」
キツネが口を開けた途端、チャンティクリアは高い木の上に飛び上がった
キツネはまた
「ボクが悪かったよ 庭の外へ連れ出したりして
おりていらっしゃい ボクの本当の気持ちを教えてあげますから」
と言ったが、
「もうお世辞には乗らないよ しっかり見ていなければならない時に目をつむってしまうようややつは
神さまにだって見放されてしまうからね」
「そりゃそうだ 黙っていなければいけない時に、お喋りするようなやつは我慢が足りないんだな
そういうやつは神さまに懲らしめられて当たり前さ」
お母さんは言いました
「うっかりおだてにのるとどんな目に遭うか、これで分かったでしょう?」
昔からキツネやタヌキは“騙す悪賢い動物”で登場するのはなぜかな
人の飼う家畜を襲うから?
キツネさんも肉食動物に生まれてしまったからには、
自分と子どものお腹を満たさなければ死んじゃうのにね
ジェフリー・チョーサー/原作 バーバラ・クーニー/絵 平野敬一/訳
初版1975年 1983年第6刷
※「作家別」カテゴリーに追加しました。
バーバラ・クーニー:
物理学者の夫、4人の子どもたちと住んでいる
この絵本を描くにあたって、友人がニワトリを貸してくれて、
それをモデルにしてチャンティクリアを描いた
家屋の構造、服装の細部にいたるまで、時代考証的にたしかで14世紀の原作の雰囲気を忠実に伝えている
しかも人間的温かさ、美しさがにじみ出ている
1958年のカルデコット賞を受賞
まずは開いた途端に目に飛び込んでくる細胞壁みたいな模様にビックリ! マステにいいかもv
森の中でつつましく暮らす母と子の家の周りを囲む枝を巻いたような柵は
「害獣」と呼ばれて駆除される動物対策にいいのでは?と思った
素材からしてエコだし、感電死させることもないし
母と娘の物語が始まるのかと思いきや、鶏のほうなんだ
▼あらすじ(ネタバレ注意
昔、小さな家にお母さんと2人の女の子が住んでいた
お父さんが亡くなってから、3人は何年も慎ましく暮らしていた
食べるものは、いつもミルクと黒パン
時々、ベーコン、鶏が生んだ卵が出るくらい
(黒パンて何だろう? 美味しそう 今ならヘルシー食品で高いだろうな
3匹のブタ、牝牛が3頭、モリーという名のヒツジ
垣根の中には、チャンティクリアという名前の1羽のオンドリがいた
教会のオルガンよりもキレイな声で鳴き、時計よりも正確に夜明けを知らせるのでした
(この時代の時計ってそんなにズレてたのかなw
7羽のメンドリのうち、パートレットという名前のメンドリは
ヒヨコの頃から賢くて、優しく、しっかり者でした
2人の歌声を聞くと、だれだって心から楽しくなります
昔は、動物も、人間と同じようにお喋りしたり、歌ったりできたのですね
(今も動物は話せるけど、ヒトは退化して、動植物の言葉が分からなくなってしまったんだ
チャンティクリアはある日、悪い猟犬のようなものに襲われる悪夢を見て、
パートレットに「男らしく、しっかりしてちょうだい」とたしなめられる
森には、チャンティクリアが悪夢で見たのとソックリな悪賢いキツネが3年ほど前から住んでいた
(猫や犬とかも、こういう片手を上げる仕草をするよね どんな意味があるんだろう?
チャンティクリアが気づいて逃げ出そうとすると、
「ボクが怖いんですか? あなたのお父さんとは友だちだったのに
ボクはね、あなたの歌を聞きたいばっかりにやってきたんですよ
あなたのお父さんは、両方の目を閉じて、つま先で立ってお歌いになりました
お願いです、ひとつ歌ってみてくれませんか?」
おだてについのったチャンティクリアは、
止まり木からおりて目をつむって歌いはじめると、
すかさずキツネはノドをくわえて森に向かって逃げ出した
それを見たメンドリは騒ぎたて、お母さんと2人の娘もすぐに飛び出して追いかける
牝牛も、ヒツジも、ブタもビックリしてキツネを追いかけた(なんでだろう?
近所のアヒルは、自分たちが殺されるものと勘違いして、
ガチョウも木よりも高く飛び上がった
ミツバチも巣箱から飛び出して、もう、空でも落ちそうな大騒ぎ!
チャンティクリアは怖いのをおさえて言った
「ボクが君だったら、追いかけてくる連中に、言ってやりますよ
“引き返すがいい! どんなに邪魔しても、獲物はすぐにわしの胃袋に入ることになっているんだ”とね」
「そいつはいい考えだ」
キツネが口を開けた途端、チャンティクリアは高い木の上に飛び上がった
キツネはまた
「ボクが悪かったよ 庭の外へ連れ出したりして
おりていらっしゃい ボクの本当の気持ちを教えてあげますから」
と言ったが、
「もうお世辞には乗らないよ しっかり見ていなければならない時に目をつむってしまうようややつは
神さまにだって見放されてしまうからね」
「そりゃそうだ 黙っていなければいけない時に、お喋りするようなやつは我慢が足りないんだな
そういうやつは神さまに懲らしめられて当たり前さ」
お母さんは言いました
「うっかりおだてにのるとどんな目に遭うか、これで分かったでしょう?」
昔からキツネやタヌキは“騙す悪賢い動物”で登場するのはなぜかな
人の飼う家畜を襲うから?
キツネさんも肉食動物に生まれてしまったからには、
自分と子どものお腹を満たさなければ死んじゃうのにね