■シリーズ・親が、心配。~年末年始“実家チェック”~@あさイチ
●どうやって気づく?認知症の初期サイン
認知症は、とにかく「早期発見」「早期治療」で症状の進行を遅らせることができる
そのため、一番身近な家族などが、普段とちょっと違う行動に注意を向けることが大切になるが
実際に親が認知症になった家族の話を聞くと、普段との違いを発見するのがとても難しいことが分かった
財布:細かい小銭が出せないため、1万円札を出してお釣りをもらって、ふくらんでしまう
認知症の可能性:
1.料理の段取りが分からなくなった
2.編み物がすごく好きだったが、何ヶ月経っても途中から先が編めなくなった
3.服装が明らかにおかしくなった
専門家:「明らかにおかしい」言動が必ず現れるので、それを見逃さずに受診してほしい
●認知症患者の反応の特徴は「誤魔化す」=「取り繕い反応」
例:「今日、風邪ひいてて体調悪いから」
自分でもうすうす、今までと違うなと思いつつ、認めるのが恐く、プライドも傷つくので
「なんでもない」とウソをついてしまう
●認知症の疑いがあるが嫌がる親を、どうやって病院に連れて行く?
「早期発見」「早期治療」といっても、どうしても病院に行くことを嫌がるケースは多い
それを無理やり連れていくことで、関係にヒビが入ってしまう
対策としては、その人それぞれの性格、好みなどを知っていれば、それを利用してうまく受診に結びつけることができる
専門家:
仲が悪い場合、娘のほうから「一緒に行こう」と誘ってくれて、母親は「嬉しかった」という
また、医師が娘の友人というのが「信頼・安心」につながった
活字好きな父親なので、口うるさく言うと嫌がるから、箇条書きにして渡したら、
自分でもうすうす感じていたのが、「娘から見てもやっぱりおかしかったのか」と納得した
客観的に理解できた成功例
例:
1.「精神科」はハードルが高いイメージを持つので、「脳梗塞かも?」作戦だと、意外と受け入れられやすい
2.ケガをしたついでに「物忘れ外来があるから、ちょっと調べてもらったら?」という“ついでに作戦”
実際の例:
「遠隔介護」(こんな言葉があるのか/驚)をしていた長男
几帳面な母と一緒に住んでいる妹が、なんだかおかしいと気づいた
留守電に何十件も立て続けに同じメッセージが録音されていたりして心配になった長男
受診を薦めると「どこも悪くない 健康なのに、なんで病院に行かなきゃいけないの?」と怒る
いろいろ試しては失敗し、考えた末に、母の節約好き+近所の目を気にするという点に目をつけた作戦を思いついた
あらかじめ病院には予約を入れておき、クルマで出かけた際、そのそばを通り
「そういえば、今月まで健康診断が“無料”なんだって」
「ご近所さん、みんな受けてるらしいよ」
この2言で、すんなり受診し、治療をスタートさせた
●どういうところに受診したらよいのか
「認知症疾患医療センター」
「物忘れ外来」(全国に330箇所ある
「認知症初期集中支援チーム」(家までチェックしに来てくれる→病院までつないでくれる
「地域包括支援センター」
専門家:
とにかく、「おかしいな?」と思い、病院に行くほどでは・・・と悩んだら
役所、支援センターに行って相談してみるとよい
●早く見つけて、早く治療すれば、認知症も恐くない
「認知症になったらもうおしまいだ」などの“偏見”も、受診が遅れる大きな要因
投薬などで症状の進行を穏やかにすることができる
■まさかの場所で、親が重傷! 「家庭内事故」
これはビックリな数字だね
例:椅子につまづいて「大腿骨骨折」した母親
仕事帰りに母の世話をみていた娘さん
母が家で転倒し、大腿骨を骨折 ボルトを入れる手術して、「要介護1」になった
母はもともと体力には自信があり、スイミングに通っていたほど
それが、家に何気なく置いてあった椅子の角につまづいて転び、まさか骨折しているとは、とビックリした
医師:
(高齢者は)転びやすい体になっているし、転びやすいモノに注意がいかなくなっている
また、骨が弱くなっていることも原因の1つ
ケガ・手術などがもとで全身の動きが悪くなると、
認知症が進んだり、寝たきりになったり、他の合併症が増える可能性にもつながる
●家庭に潜む事故の危険を見抜く「簡単チェック法」
例:
子育て中でなかなか実家に帰れない娘 実家にモノが多いのが心配(どこのウチも同じだなあ・・・
気になっているのは、玄関や廊下にあるモノ、段差、なぜか上に置いてあるティッシュ箱など
実家は、築40年の公団住宅2DK 親「快適だと思っていますよ」
専門家がアドバイス
「簡単なチェックポイント」
1.すべる場所:敷物は重ねない なるべく敷かない
専門家:
お盆の上に汁ものとかあって、滑ると「ウワ!」と思った瞬間に、そのまま転んでしまう
なるべく1枚ですませるか、滑り止めシートを裏に貼る
2.段差
風呂場の段差は15cmほど
専門家:
これくらいあると、分かっていて注意するのでひっかからない
逆に危ないのは、1cmほどの小さな段差
高齢者はかかとが上がりにくくなっているので、小さな段差でつまづいてしまう
床と段差の色が分かりにくいとさらに危険なので、意識させるために目立つ色のテープを貼るとよい
夜になると光る「蓄光テープ」もオススメ
3.高いところのモノ
母:背筋を伸ばす運動の意味で、わざと高いところに置いているんです
専門家:
生活の慣れを大きく変えないで、リスクを少しずつ落とすほうがいいので、これはこのままで
良かれと思ってがっつり改修して、慣れなくて転ぶパターンもある
「意外なチェックポイント」
トイレのペーパーカバー:つかまってガタガタになってしまうと危険
壁:毎日、つたい歩きをしていると、壁に手垢がつきやすい→足腰が弱っているサイン
●お風呂場の蛇口
専門家:
高齢者は、ついつい、こういうモノにつかまってしまう
蛇口がグラついているのは、何度もつかまっているということ
テーブル、棚もつかまり立ちしやすい
もし転んでも、頭をぶつけるモノを置かない
●「導線」に何か置いていないか
例:
コタツのコードなどは足に絡まりやすい
庭のホースが雪に埋もれて分からずにつまづいたケースもある
●スリッパ
専門家:
足はスリッパの先まではいってないため、感覚が違う
今は、かかとのついた室内履きなどが売っているので、それにかえるなどの対策も有効
<FAX>
専門家:
クスリを5種類以上、常に飲んでいる方は、フラつきなどで転倒のリスクが高まるので、
余分なクスリを減らしてもらうよう医師に相談してみる
「金庫を開けられた」などは「ものとられ妄想」といって、これも認知症の初期症状の1つ
普段との違いも「事前・事後」をよく見ていないと分からないこと
●どうやって気づく?認知症の初期サイン
認知症は、とにかく「早期発見」「早期治療」で症状の進行を遅らせることができる
そのため、一番身近な家族などが、普段とちょっと違う行動に注意を向けることが大切になるが
実際に親が認知症になった家族の話を聞くと、普段との違いを発見するのがとても難しいことが分かった
財布:細かい小銭が出せないため、1万円札を出してお釣りをもらって、ふくらんでしまう
認知症の可能性:
1.料理の段取りが分からなくなった
2.編み物がすごく好きだったが、何ヶ月経っても途中から先が編めなくなった
3.服装が明らかにおかしくなった
専門家:「明らかにおかしい」言動が必ず現れるので、それを見逃さずに受診してほしい
●認知症患者の反応の特徴は「誤魔化す」=「取り繕い反応」
例:「今日、風邪ひいてて体調悪いから」
自分でもうすうす、今までと違うなと思いつつ、認めるのが恐く、プライドも傷つくので
「なんでもない」とウソをついてしまう
●認知症の疑いがあるが嫌がる親を、どうやって病院に連れて行く?
「早期発見」「早期治療」といっても、どうしても病院に行くことを嫌がるケースは多い
それを無理やり連れていくことで、関係にヒビが入ってしまう
対策としては、その人それぞれの性格、好みなどを知っていれば、それを利用してうまく受診に結びつけることができる
専門家:
仲が悪い場合、娘のほうから「一緒に行こう」と誘ってくれて、母親は「嬉しかった」という
また、医師が娘の友人というのが「信頼・安心」につながった
活字好きな父親なので、口うるさく言うと嫌がるから、箇条書きにして渡したら、
自分でもうすうす感じていたのが、「娘から見てもやっぱりおかしかったのか」と納得した
客観的に理解できた成功例
例:
1.「精神科」はハードルが高いイメージを持つので、「脳梗塞かも?」作戦だと、意外と受け入れられやすい
2.ケガをしたついでに「物忘れ外来があるから、ちょっと調べてもらったら?」という“ついでに作戦”
実際の例:
「遠隔介護」(こんな言葉があるのか/驚)をしていた長男
几帳面な母と一緒に住んでいる妹が、なんだかおかしいと気づいた
留守電に何十件も立て続けに同じメッセージが録音されていたりして心配になった長男
受診を薦めると「どこも悪くない 健康なのに、なんで病院に行かなきゃいけないの?」と怒る
いろいろ試しては失敗し、考えた末に、母の節約好き+近所の目を気にするという点に目をつけた作戦を思いついた
あらかじめ病院には予約を入れておき、クルマで出かけた際、そのそばを通り
「そういえば、今月まで健康診断が“無料”なんだって」
「ご近所さん、みんな受けてるらしいよ」
この2言で、すんなり受診し、治療をスタートさせた
●どういうところに受診したらよいのか
「認知症疾患医療センター」
「物忘れ外来」(全国に330箇所ある
「認知症初期集中支援チーム」(家までチェックしに来てくれる→病院までつないでくれる
「地域包括支援センター」
専門家:
とにかく、「おかしいな?」と思い、病院に行くほどでは・・・と悩んだら
役所、支援センターに行って相談してみるとよい
●早く見つけて、早く治療すれば、認知症も恐くない
「認知症になったらもうおしまいだ」などの“偏見”も、受診が遅れる大きな要因
投薬などで症状の進行を穏やかにすることができる
■まさかの場所で、親が重傷! 「家庭内事故」
これはビックリな数字だね
例:椅子につまづいて「大腿骨骨折」した母親
仕事帰りに母の世話をみていた娘さん
母が家で転倒し、大腿骨を骨折 ボルトを入れる手術して、「要介護1」になった
母はもともと体力には自信があり、スイミングに通っていたほど
それが、家に何気なく置いてあった椅子の角につまづいて転び、まさか骨折しているとは、とビックリした
医師:
(高齢者は)転びやすい体になっているし、転びやすいモノに注意がいかなくなっている
また、骨が弱くなっていることも原因の1つ
ケガ・手術などがもとで全身の動きが悪くなると、
認知症が進んだり、寝たきりになったり、他の合併症が増える可能性にもつながる
●家庭に潜む事故の危険を見抜く「簡単チェック法」
例:
子育て中でなかなか実家に帰れない娘 実家にモノが多いのが心配(どこのウチも同じだなあ・・・
気になっているのは、玄関や廊下にあるモノ、段差、なぜか上に置いてあるティッシュ箱など
実家は、築40年の公団住宅2DK 親「快適だと思っていますよ」
専門家がアドバイス
「簡単なチェックポイント」
1.すべる場所:敷物は重ねない なるべく敷かない
専門家:
お盆の上に汁ものとかあって、滑ると「ウワ!」と思った瞬間に、そのまま転んでしまう
なるべく1枚ですませるか、滑り止めシートを裏に貼る
2.段差
風呂場の段差は15cmほど
専門家:
これくらいあると、分かっていて注意するのでひっかからない
逆に危ないのは、1cmほどの小さな段差
高齢者はかかとが上がりにくくなっているので、小さな段差でつまづいてしまう
床と段差の色が分かりにくいとさらに危険なので、意識させるために目立つ色のテープを貼るとよい
夜になると光る「蓄光テープ」もオススメ
3.高いところのモノ
母:背筋を伸ばす運動の意味で、わざと高いところに置いているんです
専門家:
生活の慣れを大きく変えないで、リスクを少しずつ落とすほうがいいので、これはこのままで
良かれと思ってがっつり改修して、慣れなくて転ぶパターンもある
「意外なチェックポイント」
トイレのペーパーカバー:つかまってガタガタになってしまうと危険
壁:毎日、つたい歩きをしていると、壁に手垢がつきやすい→足腰が弱っているサイン
●お風呂場の蛇口
専門家:
高齢者は、ついつい、こういうモノにつかまってしまう
蛇口がグラついているのは、何度もつかまっているということ
テーブル、棚もつかまり立ちしやすい
もし転んでも、頭をぶつけるモノを置かない
●「導線」に何か置いていないか
例:
コタツのコードなどは足に絡まりやすい
庭のホースが雪に埋もれて分からずにつまづいたケースもある
●スリッパ
専門家:
足はスリッパの先まではいってないため、感覚が違う
今は、かかとのついた室内履きなどが売っているので、それにかえるなどの対策も有効
<FAX>
専門家:
クスリを5種類以上、常に飲んでいる方は、フラつきなどで転倒のリスクが高まるので、
余分なクスリを減らしてもらうよう医師に相談してみる
「金庫を開けられた」などは「ものとられ妄想」といって、これも認知症の初期症状の1つ
普段との違いも「事前・事後」をよく見ていないと分からないこと