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無関係ですか?性暴力@あさイチ

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無関係ですか?性暴力@あさイチ

専門家ゲスト:小西聖子さん(武蔵野大教授、精神科医)、望月晶子さん(弁護士、性暴力被害者組織代表)


ゲスト:ジョン・カビラさん、宋美玄さん
リポーター:古野晶子アナウンサー

私も、20代の頃、バイト先の同僚が夜ひどく酔って家電にセクハラの電話をかけてきて
なぜ番号を知ってるのか聞くと「会社の名簿に住所、電話番号が載ってた」と聞いて驚いた
まだ、個人情報の保護とかない頃

「これから行くから」と言われて必死に断り、その後も眠れず

翌日、専務に相談し、早速、本人に注意してくれて、その場はおさまったが、あの時の恐怖は忘れられない

正社員の社長もセクハラおやじだったし、
混んだ電車や、街角で体を触られたりする、直接的なものから
「いい人いるの?」など、言ってる本人はなんの悪気もないけれども
言われた本人は嫌な気分になるセクハラの幅の広さを数えたらキリがない

気づくと、20代でも男物のセーターを着たり、ワイドパンツを履いたり、オシャレもしなくなっていた

男女ともに、自分のこととして考えてほしい根深い問題



●ロシアで開催された「かつてなく挑発的なファッションショー」
 

 

出てきたのは、普段着の女性ばかりで、観客の間にざわめきが起きる



 

派手で、挑発的な服装をしている女性が襲われやすいという
社会の思い込みに一石を投じようと企画された

 




●日本人女性の15人に1人が、異性から無理矢理に性交された経験がある
内閣府 平成27年 「男女間における暴力に関する調査」より
全国の20代以上の女性1800人を対象にしたデータ


<街の声>

男性:想像できなかった ビックリしました

女性:娘が2人いるから、驚きで、心配です



●「加害者の約75%は面識のある人物」(同調査)


なのに「被害者に隙や落ち度があったのでは?」「なぜ抵抗しなかった?」という批判に晒されがち


●声をあげる被害者も少しずつ増えてきた



●国会では、110年ぶりに性犯罪に関する刑法が改正されたが
被害者の置かれている状況は変わらない


有働:
もし自分が被害に遭ったら、他の事故と違って、公にしないだろう
それ自体が偏見なんだろうなと思う

イノ:
言えない社会
たとえば、話せば、相手が有名人だったりするとワイドショーとかで被害者の情報がドーンと出てしまう
被害者の心境が置いていかれてる気がする



●相談しなかった人たちは約7割

(法律がまったくアテにならないことが分かる

宋美玄さん(産婦人科医):
被害者の診察することもあるが、大半は誰にも相談しない方が多い


<FAX>

20代女性:
1年以上前、同級生から性暴力を受けた
店で飲んでいて、用事があり、相手の家に行き、後ろから押さえられ、性的いやがらせを受けた
なんとか逃げきり、強姦ではないが、その人は逮捕された
私にとって耐え難い毎日です


今回、「自分と同じ辛い体験をしてほしくない」と2人の女性が話してくれた
被害に遭った時だけでなく、その後もずっと辛い思いをしている
性暴力の影にある、私たちの誤解・偏見を考える


●体験談1:30代女性Tさん
9年前、会社の同僚からレイプ被害に遭った
今でも当時を思い出すとパニック状態になる

T:
被害に遭った人が、言える社会になって欲しい
周りも理解してくれて、泣き寝入りや、苦しむ人が減ればと思う

当時の状況:
体調が悪かった日、同僚が錠剤をすすめてきた
「何のクスリ?」と聞いたが、「飲んだら大丈夫だ」と言われた
まさか睡眠薬とは思わなかった

しばらくして「一緒に現場に行ってほしい」と言われてクルマに乗った
車内で昏睡 意識が戻ったら、相手は慌てて、私は抵抗もしたが
声が出てない、体は動かない、なんで?と思いながら
向こうが離れた時に、なんとか逃げた

映画『告発の行方』を思い出す
 「なぜ抵抗しなかった?」と裁判等で責められ、「何も考えられなかった ただただ怖くて・・・」というセリフが耳に残る

近くの人に助けを求め、加害者とともに警察で事情聴取を受けた
まず驚いたのは「睡眠薬と知っていたのでは?」と聞かれたこと(そんなバカな/驚

T:
「なぜクスリを受け取った?」「自ら分かってて飲んだのでは?」という感じ

さらにショックだったのは、いくら強く否定しても
「2人の間に同意があったのでは?」と繰り返し問われたこと
加害者は「同意の上」と主張していたため(なぜ加害者寄り?

T:
「同意なんじゃないの?」みたいに言われたのが一番イヤでした
私の中では「これはすっごく悪い夢の中で、すごい話をしているな」ぐらいな感じ
(睡眠薬の影響で)朦朧としていたので「早く目が覚めないかな」としか思っていなかった

(事情聴取のタイミングにも問題ありだ


事情聴取は10時間に及んだ
実家に帰りついたのは午前2時
警察から事情を聞いた母が動揺して待っていた

T:
まず母から「なんであんたが?」と言われたのは、ずっと覚えている
それはこっちが聞きたいと思いました

警察や母親に何度も問いただされているうちに、Tさんは自分を責める気持ちになっていった

T:
あってはならないことだし・・・恥ずかしいことをしてしまった
一番、親不孝なことをして申し訳ない気持ちでした

追い討ちをかけたのは、会社の社長の対応
事情を話し、「同僚が逮捕されるまで休ませてほしい」と電話したところ、解雇を言い渡された

T:
1週間経たないうちに、「これ以上来れないなら辞めてもらうしかない」と言われて
私を辞めさせる一方で、犯人のほうはずっと仕事に出ている それも納得がいかなかった

(犯人は自責の念はゼロ?

事件から2ヶ月後、男は抵抗できない状態の人を襲った罪である「準強姦」で逮捕された



その後も、事件を知った知人から心ない言葉を浴びせられた

T:
「逃げてたらよかったのに」「ほんとは望んでたんじゃないの?」みたいに
遠回しに言われたりして、外に出ることもなく、
出ても「周りがみんな知っているのでは?」と思って、下を向いてずっと歩いていた


専門家:
私たちから見たら、(こういう事例は)常に起きている出来事です

警察も変わった部分と、全然、昔のままの部分と差が激しい

被害直後、本人はすごく具合が悪いというのが表に見えてなくて
10時間以上、実況検分に付き合ったりするケースもある

イノ:加害者なら分かるけれども、被害者なんですか?

被害者が一番辛いのは、長時間拘束されて、人形を使ったりして、事件のことを細かく話して
再体験の辛さをされてしまう

イノ:必要だと思いますか?

詳細が分からないと、被害者・加害者の話の食い違い、事件化が難しい
けれども、やり方にもっと変える余地があるのではと思う



<FAX>

30代女性:
小学校からの友人を自殺で亡くしました
理由は、大学の時、同じサークルの男子学生数十人にお酒を飲まされ
挙句の果てレイプされ、その数日後、自殺しました

お葬式の時に「どうせ色目使っていたんだろう」「普段から服装も派手だったしね」
その言葉が悔しかったです 悪いのは加害者なのに
今では友人を救えなかった自分に後悔する日々です


イノ:その発想はどこにあるんだろう?

専門家:
たとえばこれが強盗事件なら、みんな「お金を盗った人が悪い」と思う
ところが、性犯罪になると、その簡単なことが分からなくなってしまう

(以前、財布をすられて交番に行った時、「盗まれたら、お金は返ってきませんが、一応、記録は残しておきます」てゆってたな


宋美玄さん:
私も母から「電車に乗る時は痴漢に気をつけなさい」とか
「夜は後ろを振り返りながら、さっさと帰りなさい」とか
自分に隙があると性犯罪に遭うぞということを刷り込まれてきた
そういう教育を受けると、自分(女性)に非があったのでは、と考えてしまうのでは


専門家:
社会全体にある偏見 みんな実態をよく分かっていない
想像しているのと実態がすごく違っているんです



●「レイプ神話」が被害者を傷つける


専門家:
実際は違う 警察の統計は一部でしかないが、0歳~60歳まで被害者がいる
(なのに、なぜそんなに理解が薄い警官が多いんだ?

「挑発的な服装」にも調査があり、加害者に聞くとそれが原因だという人は5%ほどしかいない
なにか選択があるとしたら、「抵抗しなさそう」「後で警察に言わなさそう」などのケースがある

日本の被害者も通学中の学生、バイト帰りでトレーナーだったり、
社員ならビジネススーツだし、イメージと実態は全然違う



<FAX>

60代男性:
被害に遭った時、激しく抵抗し、大声を出せば避けられるのではと思う

70代男性:
死ぬ気で抵抗すれば防げる 成功したのは女が途中で諦め、許すからだ

(そこが男と女の脳の仕組みの大きな違いだって話なんだ
 一度、女性に生まれ変わらないと分からないな・・・

20代女性:
本当に加害者が悪い場合と、やはり被害者に落ち度がある場合があると思う
女性として常に危機感を持つことが大切だと思う

(なぜ、女性が毎日ビクビクしながら過ごさなきゃいけないのか?
 みんな、自身で体験しないと分からないんだな

男性:
電柱や壁などに「痴漢に注意しましょう」と貼ってあることがありますが間違いだと思う
女性が注意しなければいけない印象を与える
本来は、「痴漢は止めましょう」とするべき(「痴漢は犯罪です」と書いてあるのはよくホームで見るね

70代男性:
男性の性衝動について、女性がもっと理解する必要があると思います
もちろん、暴力で欲求を満たそうとするのは卑劣極まりなく、厳罰に処せられるべきだと思うが、
男がオオカミの一面を持っているのは本当のことで、肝に銘じて言動することが求められる

(やっぱり「女性のせいだ」という、とんだ上から目線だな 普段からいろんな事にも同じ態度なのでは?
 厳罰、たとえ死刑になっても、心に負った傷は一生消えない事実を知り、肝に銘じて言動してほしい


宋美玄さん:
女性が注意しなければいけないのはおかしな話
いつも思うが、商業用のポルノビデオとかで、ファンタジーとして作っているわけだが
最終的に女性が受け入れたり、快感を覚えるというものが多数出回っていて、
実際、それを現実と誤解している男性も多いと思う

有働:
性教育を受ける前に、ネットやケータイで見れる時代じゃないですか

イノ:
こうすれば成功するんだって思ってしまう、その前の性教育が必要
大体、女子だけが別室に行って、男子は教室で待ってて、
僕が知るかぎり男子の性教育はあまりされてこなかった気がする


専門家:
性衝動で、衝動的に行われるレイプはそれほど多くない
性衝動を含め、食欲や、金銭欲はみんなコントロールできるものですから

カビラさん:
そもそもオオカミは一夫一婦性 同じパートナーと添い遂げる生き物です
男性みんな性衝動を抑えられないと決めつけるのはやめてほしい



●何をもって「同意」とするか?

(ネットクラブアンケートですらコレだもの コレを見ている大勢の偏見たるや、相当手ごわいぞ/驚×5000

専門家:これがあるからこそ、人に相談できない実情がある



●体験談2:30代Aさん
22歳の時、会社の上司から被害に遭ったが、15年以上誰にも話せなかった
外資系企業の営業職として就職 当時22歳 その時気にかけてくれたのは部長
社内でも「仕事がデキる」と評判があった

A:
誰からも尊敬、信頼されている、この人すごいとみんなから言われている人だったので
この人に教えてもらえたら、仕事ができるようになるかもと思った

ある日、Aさんは「仕事の話がしたい」と食事に誘われた
相手は20歳以上年上で、妻子もいる(!)ので、仕事のアドバイスがもらえると信じて疑わなかった

終電の時間が近づき、もう帰らなきゃと何度も言ったら
その度、「まだ仕事の話がある」と引き止められた

A:
社内ですごく力のある人だったので、逆らって帰ったら、何を言われるか分からないなと思った

終電を逃し、タクシーで帰ろうとしても引き止められた
「深夜に女性が1人で行動するのは危ない 何もしないからホテルに泊まろう」と言われ
驚いて断ったが「何もしないから」と繰り返した

A:
「行きたくない」と正直思いました
でも、これ以上イヤだと言って、相手を怒らせて、「じゃあ仕事を教えない」とか
社内で立ち位置が悪くなると困るなと思い、
会社で立場がある人だから変なことはしないだろうと思った

断りきれず、ホテルに入り、被害に遭った

A:
上司にも「ついてきたお前がバカだ」と言われて
「私がいけなかったんだ」と、死ぬまで誰にも言わずにフタをしておくしかないんだなと思いました
その後も「フラッシュバック」「悪夢」に悩まされつづけた

(こういう性癖は本当に治らない病気だから、他にも繰り返しているのでは?
 相手のせいになすりつけて、自責の念を起こさせて、誰にも言わせないための作戦 慣れてる感を感じる


イノ:パワハラの末にってことですよね


<FAX>

30代主婦:
20代の頃、性暴力に遭いそうになったことがあります
相手は派遣先の社員でした 食事に誘われれば断りにくく
仕事の1つと付き合ったら、帰りにホテルに引きずりこまれそうになりました

「食事に付き合った時点で、その気があるんでしょ」と言われました
「仕事に影響が出るよ」という脅しも受けたが、繁華街まで走りぬけました

その後、職場では無視され続け、相談もできず、契約更新せずに辞めました
ほんとに身近にあります

(辞めるのは、いつも女性になるんだな
 ワイドショーでも「一緒に食事に行った」だけでスクープにしてるものね


高校生の母:
ウチの娘は教師からの性的暴力を受けていました
進路指導の教師であるために、何も逆らえずに苦しんでいました

ある時、ちょっとしたことで私に話してくれて事件が発覚しました
事件が発覚し、判決が出ても、娘の心の被害は何も変わらずにいます

夜も眠れず、自分の体も見られない 家族も今も辛い日々を過ごしています
被害者の精神的な傷は一生消えません


今回のAさんのケースでは、日本の刑法では、罪に問える可能性は低いそう(なんてこった

専門家:
日本で「強姦罪」が成立するには、「暴行または脅迫」が必要
しかも、「被害者の反抗を著しく困難にする程度の激しい暴行または脅迫」が必要とされている
(どう立証すればいいのか?

ホテルに行った時点で「同意してたのでは?」と見られることが非常に多い
密室で、服がビリビリに破られたりする証拠が残るほどの抵抗ができないことが多い
襲われたら、凍りついてしまって、じっとしているしかない
とにかく命さえ守れればと思って、証拠が残ることは滅多にない


宋美玄さん:
本当はおかしいですよね たとえカップルであっても、
家に行った時点で「同意」と認めること自体間違ってると思う
警察や司法がそんな判断だということがとても嘆かわしい

専門家:
みなさんがそういう意識を持ってくれるといいが、まさに偏見が働いている
(さっきのFAXのおじさんもいるしねえ

有働:
偏見て女性にもあると思う なぜ変えられないんだろう

専門家:
女性はみんな「自分の身を守らなきゃダメ」という教育をされる
「泥酔しない」「夜道を歩かない」「知らない人についていっちゃダメ」など
教育したことから外れたからといって、被害者に落ち度があるとは履き違えてほしくない
ごっちゃになっている 分けて教育してほしい


<FAX>

「“交際中なら問題ないのでは?”というが、それは違うのでは」
(“デートレイプ”を知らないんだな 無知って恐ろしい・・・

「夫から無理矢理、性行為をされるのは性暴力と言えますか?」
(それは“DV”だ

20代女性:
同じサークルの人に性暴力を受けた

信頼している友だちに相談したら、その人が別の友人に話してしまい
結局、大学のサークル内全員が知ってしまう事態になりました

当時付き合っていたカレや、レイプした男性のカノジョからも責められ(!)
先輩からは暴力を振るわれ(?)、罵声を浴び、「私が悪い」とみんなから責められました

最初は拒めなかった自分に腹が立ちました 今も精神的にもしんどいです
友だちもカレもすべてなくしてしまいました

(なにか助けはないものか? グループセラピーとか


10代:
「交際中ならなんでもない」と思う人もいますが、そんなことありません
海外では中学・高校から「コンセント」ということを習ったりします
イヤだと言ったらイヤなんだとハッキリ言うことなどを教わります

(海外でもレイプ事件は多発してるけどね

有働:海外と比べるとどうなんですか?

専門家:
フランスだと、暴行・脅迫以外に「不意打ち」(被害者がビックリして抵抗できない)も処罰の対象となる
アメリカ、イギリスでは「同意のない性行為」は処罰の対象となる
なので、暴行・脅迫がなくても「私は同意していませんでした」ということで処罰の対象となる可能性が高い
どちらが立証するかにもよる

(それが認められないから、冒頭のショーに出ていたのでは?



●アメリカ 「性暴力撲滅」を訴える動画
3年前、アメリカ政府が発表した「性暴力撲滅」を訴える動画
 
「それは君から始めるんだ」(こういう動画があるってことが、実際、性暴力がたくさんある証だ

 
「それはレイプ 性暴力なんだ」


動画制作のきっかけは、大学のレイプ被害が社会問題になったこと
大学に通う女性の23%が被害に遭ったという衝撃的なデータが発表されたため(昔から世界中にあるのに、なぜ気づけない?



学生たちは、「大学側が悪評を恐れて、レイプ被害を隠そうとしている」と訴えた
被害者の多くは「自分にも落ち度がある」と非難され、泣き寝入りをしていた



「キャンパスレイプ」をなくそうという運動は、全米各地の大学に広まった

 

こうした動きを受けて、2014年 カルフォルニアなどの州法に
性行為の同意について定義する文章が加えられた

 
(なぜ、こんな至極当然のことを今さら決めているのかフシギだ どこが近代社会だ?


●互いに同意を残すアプリ


性行為の前に両者が同意しているかどうか記録に残すためのアプリ
OKの場合は避妊の方法などを確認後、同意した音声を録音する
音声はサーバーに保管され、訴訟になった場合は取り出せるシステム

 



(これも強要されたらどうするの?


宋美玄さん:
相手が同意しているかは、コミュニケーションを積み上げていれば分かることだと思う
「同意」を軽く捉えて、「(アプリなど)こういう風潮は困る」という視聴者もいるかと思うが
コミュニケーションをきっちりしてから行うことだという認識をもってほしい

イノ:
なぜああいうアプリが出てきたかってことですよね ないといろいろ大変だからできた
少なくとも、勇気を出して話した人に対しては、認めようよっていう社会にならないと
次、誰も手をあげなくなる



●110年ぶりに改正された刑法のポイント
 

(身を捨てて必死に声をあげても、110年経たないと法律は変わらないのか
 そもそも、見渡すかぎりおじさんばかりの会議じゃどうしようもないな


有働:告訴がなくても、というのはどういう意味?

専門家:
「告訴」とは、加害者を処罰してくださいという明確な意思表示

通常は警察に行き、「こういう被害に遭いました」と言うだけだと
今までは、それ以上進むことはなかった

(報告しに来ただけみたいな?

そこからさらに、「加害者を処罰してください」という意思表示が必要だったが
それには被害者にたくさんプレッシャーがかかる

たとえば、知人だと自分が告訴することで、上司を犯罪者にしていいのだろうか?という心理的ストップがかかることもあるし
加害者側から「告訴するな」と圧力をかけられることもあるために
事件化するまでハードルが高かったが、それを不要とすることによって
「被害に遭いました」と事実を話せば、その後の手続きが進むことになった

被害者にとってはまだまだ不十分
「暴行または脅迫を用いた場合」でないと、「強姦・わいせつ罪」にとえない


カビラ:これを変える動きはなぜない?

専門家:
ありました それがネックになっている 今回はそこまでいかなかった
これからやらなきゃいけない課題はまだたくさんある

最初のどうして警察はこんなこと聞くの?ってことも
それを聞かざるを得ない条文があるから
それをなくすには、法律を根底から変える必要がある

そういう法律にしてくれという運動をしてきたが、
「神話」の中で「被害者は抵抗するものだ」などの偏見がもともとあるので
「暴行・脅迫」がない=「いいってことだったんでしょ?」てことになってしまう

性暴力被害を知らない人たち、明治時代なんてそんな法律はなかった
今も知らない人たちがたくさんいて、法律を作る人たちにも実態を知ってもらう必要がある
この法律改正の議会成立の場面に私もいたんですけど、すごく痛感しました

(政治屋には期待できないから、コレを見ている人たち1人1人の意識がまず変わらないと


宋美玄さん:
法律もそうだし、教育も変わらないといけない
性教育では性行為そのものを教えてはいけないことになっているし

(教える大人に偏見があるからねえ




●被害に遭ったらどうしたらいいか 専門の支援センター


今、国は全国の都道府県に1ヶ所作ろうと動いている(少ない
将来的には、平成32年末までに開設する予定


宋美玄さん:
犯人の証拠(唾液など)いろいろ残るので、被害後、すぐシャワーを浴びたいと思うだろうけれども
そのままで、夜中でもワンストップセンターや警察、産婦人科に行っていただけると
我々もそういった研修が進められていて、患者さんへの対応の仕方も習っているので、
ぜひ相談していただきたい


●実際の活動を岡山に取材してきた
 



カウンセラーなど、被害者が必要とする支援を1ヶ所で提供できるようになっている
おかやまでは、県内の産婦人科と連携して、適切な処置が受けられるよう体制を作ってきた

相談を受けるのは、7人の女性相談員
被害者の心理状態を理解して対応できるよう専門的な研修を受けている





「ここに電話をかけてくる前、事件に遭った時から
“私が悪い”“お母さんに悪いことをした”というように自分を責めている
(どうして父親じゃないのだろう?

 周りも本人を責めるので、傷ついて電話をかけてこられるんです
 なので、“よくかけてくれたね”という思いがある」


イノ:警察にも電話してつなげてくれるかもしれないけれども、動転しているだろうし、どういうタイミングで?

有働:本人のその後の傷も含めて、どう対処したら一番いい?

専門家:
本人が最初に電話するってムリがある
性暴力被害者は、あとでとっても具合が悪くなるんですけど、
その理由の1つに「サポートがない」こと
サポートがないと、その後もずっと具合が悪くなる

身近な人が知っててほしい BFでも、家族でも、誰かが手伝って電話をかけるほうが多い
本人がかけるケースは少ない


宋美玄さん:
連携はあるので、最初にセンターを思いつかなくても、とりあえずは警察や病院に問い合わせてほしい
泣き寝入りではなく、電話1本してほしい




●被害者に言ってはならない言葉


イノ:家に帰って、お母さんの心ない言葉は何が原因なのか?

有働:もし相談を受けたら、どう言ったらいい?

専門家:
周りの方もすごいショックなので、つい「どうして!?」「とにかく忘れよう」
みたいなことを言われる方が実際多い
でも、忘れられないんです 大変なことだから

まず、共感する言葉をかけて、さらに相談することを教えてあげてほしい
誰かに助けてもらうことが大切


宋美玄さん:
私たちの研修では、まず患者さんに「あなたは悪くない」ということを言うと教えられます


【ブログ内関連記事】

ドラマ『永遠の仔』(2000 全12話 第1~5話)
ドラマ『永遠の仔』(2000 全12話 第6~最終話)


<FAX> 2500通を超え、8割が体験談



専門家:
数は少ないですが、男性からの被害の相談を受けることはある
男性が被害に遭うと、もっと偏見にあって、もっと孤立して、とても苦しんでいらっしゃる
数としては、男性から男性への被害が多い 子どもの場合も女性から男性の被害がある

(統計をとってほしいな 年齢や人数、これまでの被害者数の増減など



(こういう偏見をなくそうってテーマの特集なのでは?

専門家:
冤罪の問題は大切ですが、レイプされた女性が声をあげること自体、非常に大変なわけで
どれだけ冤罪の可能性があるのかということ
今の日本の警察は優秀ですし、事情聴取の中で冤罪ならば明らかになる
影で泣いている被害者がどれほど多いかを考えると、法律改正の余地などまだまだあると思います




宋美玄さん:
夫婦間は同意が曖昧になりがちで「妻だから耐えなければいけない」と思っている人が多い
それも「断っていいんだよ」と啓発している段階

専門家:
夫婦間でも「強姦罪」は成立します
ただ、なかなか「同意があるのでは」とみなされて難しい
たとえば、フランスでは、夫婦間のレイプのほうが重い処罰がある

イノ:お子さんがいたりすると、言いにくい状況ですよね

専門家:
DVが認識されてきて、少しずつ声をあげられるようになってきたが
相談先で私たちがちゃんと受け止めていくことが大切だと思う




有働:トラウマのようになっているというFAX・メールが多かったが

専門家:
これは治療できるので、ぜひ精神科に行ってほしいですが、
今の段階だと医師によって詳しい人とそうでない人の差がものすごく激しいので
ぜひ支援センターで相談して、詳しいところを教えてもらってください
都市部は24時間受け付けています

(これだけココロが病んでる人がたくさんいるのに、人は足りてないわ、知識は足りてないわ課題だらけだな
 まず、被害者を正しく受け入れられる場所、人を育てるところからか



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