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『三つの月』(2015)

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『三つの月』(2015)

『月に祈るピエロ』『月に行く舟』に続く月シリーズ完結編

出演:
小坂 繭 - 原田知世
秋風 蒼太 - 谷原章介
小坂 幸一 - 菅原大吉
洋子 ‐ 立枝歩
神谷 照子 ‐ 山田スミ子
黒田 ‐ 青柳文太郎
高嶋 知子 ‐ 和泉ちぬ
鎌田 晋吾 ‐ 川上たけし
並木 孝 - 山本學
小坂 綾 - 八千草薫
ほか


知世ちゃんの作品選びは、本人の透明感を生かした素晴らしい作品ばかり
大ベテランの八千草薫さんの透明感にも負けてない

またいい所だなあ 三角屋根の古民家って白川郷みたいと思ったらそうだった
民宿やお土産屋をやっても維持費とか大変なんだね







▼あらすじ(ネタバレ注意
ママさんコーラスのためにマユがピアノを弾いてると、メロディを直してくれる秋風
校歌をつくるために東京から来た作曲家だという
3ヶ月の滞在 宿にピアノがないから学校で校歌を作っている









Aの楽譜はドビュッシーの♪アラベスク
(こないだ観た『リリイ・シュシュのすべて』とリンクした キレイな曲
聴きたいと頼み、弾いてくれるA Mは音大出で伴奏をしていた

M:それが私たちの出会い 今思うとたあいない






食堂を営むM 何も分からないバイトの女の子ナツミ
夫の母・綾は末期がんで入院している



綾に「口紅を買ってきてくれないかしら?」と頼まれる
実の娘はたまに来るだけで「個室に入れてくれない?」と頼んで帰ってしまう

白川郷の1つを営む夫 建物の維持費がかかり、儲けはない



夫は母の病気が受け入れられず、病院が苦手だと見舞いに行かない
付き合いでしょっちゅう飲みに行く夫
母を個室に移す相談をすると「いくらかかると思ってんだよ!」と怒鳴る
(この夫婦の組み合わせはおかしいでしょうよ



一人息子・リュウタが8月29日に帰ると聞いて喜ぶM
高2で寮生活をしていて、野球部に夢中でほとんど帰省しない


綾は友だちの並木を紹介
夜に激しい痛みを訴える



綾:バチが当たったのかしら いい歳してスミレなんかもらったから
M:神さまがやきもち焼いたのかもしれないですね

一緒に泊まるM 義母の表と裏を見た気がする
眠れないM

M:この町は静か過ぎる 闇が濃すぎる 手を伸ばしてもどこにも届かない気がするんだ




Aに呼び止められて自転車で転ぶM
義母の病院帰りに坂でスピードを出すのが唯一の気晴らしと話す



Aは中学の時、サッカーをやっていたが、レギュラーになれなくて、
自転車ですごいスピード出して、頭から転んで怪我をして、まだ額に傷があると見せる

A:どこか異国に来たみたいです

M:
こんな所に住んでていいのかなって恐れ入ってしまいます
合掌造りってなんか偉そうじゃないですか?

Aは青山に住んでるが馴染まない

A:
選ぶならとりたててなんでもないような場所が楽かなあ
隣りに誰かいればもっといいけど バツイチで 女の人はちょっと怖いです
マユさんはキレイだけど、怖くない

M:私、キレイじゃないですよ!

怒らせたと焦るA

M:
そういうの言われ慣れてなくて・・・
キレイって言われてありがとうって言えたらいいですよね






M:『タイタニック』であの少年は「世界は僕のものだ」と言ったんだ


夫:おふくろ、転院する気はないって 体をこれ以上切り刻まれるのもごめんだし

並木の話をすると「いいんだ、その話は オヤジも死んじまったしな」と切り上げる

M:お母さんのヒミツ、私だけが知らない


並木と庭に出るM



M:母は励みにしてるようで助かります

N:
私の妻も早く亡くなり、子どもも独立して、時間ばかり余って、
ここに来るのは僕にとっても生き甲斐です

花火大会に浴衣を着てきた綾 並木も来る




夜中にピアノを弾いているとAがギターを持って来る
コーラスにまだ誰も来ない
花火の日は休みだということを忘れていたM



屋台で買ってきたたこ焼きとビールを買ってきた(なぜ2本?
M:不良ですね

ギターでなにか弾いてくれと頼む
♪きっと彼女は涙をこらえて~ 2人で歌う

(誰の曲かと調べたらオザケンだった ♪いちょう並木のセレナーデ



M:あの歌、昔よく歌った バンドやってて
A:同世代ですね 流行ったからなあ

エアバスケのダンクシュートを見せて

A:ここ一発という時に外すんですよね

M:
秋風さん自由ですね 呼吸が楽になります
私、なんか全部いっぱいいっぱいで
店もうまくいかないし 夫の母も・・・たぶんもうダメで
看病してるとこっちも参ってきて
私のこんな話、誰も聞いてくれる人がいなくて 言う場所もなくて

泣くマユにハンカチを出すA

M:秋風さんピカピカだから 自分に自信があるから自由でいられる

A:
自信なんてないです 校歌で3ヶ月も滞在する人なんていません
曲が書けなくなって東京から逃げ出してきたんです 転地療養みたいなものです

M:あの頃に出会えたらよかったですね
A:でも、会えてよかったです

思わず抱きしめられて



M:これは・・・なんでしょう? 私、コロッケで油臭くないですか?
A:黙って

MがAにキスする



明るい笑顔のMに「恋してる?」と綾

綾:私も結婚してから人を好きになったことがあるの

お父さんの遺影はハンサム 女性関係が派手で綾は苦労した

M:若く美しい者たちは恋をする 老いてもなお人は恋をするだろうか?

息子が帰る日にスーパーに行く Mの誕生日でもある
「試合近くて帰れなくなった」と電話が来て、Mの誕生日も忘れてしまっている


税理士が夫の店に来て、Mに愚痴る
夫:店1個潰せって勝手なこと言って カッコ悪い オレはオレでやるんだよ!

M:あなたはどんぶり勘定だし、飲みにいくとお金使っちゃうし

夫:オレはお前のそういうこざかしいところが嫌いだ 下手に大学なんか出てるから

M:
私を田舎の食堂のおばさんにしたのあなたじゃない
リュウタも中学で出て行くし、私だって寂しいわよ!

夫:寂しいとか 娘みたいなこと言ってんじゃないよ

また飲みに出て行く夫


夜、Aに電話する

M:電話をしてみました
A:嬉しいです



M:月がキレイですよ
A:夏目漱石はI love youをそう訳したんですよ
M:知ってて言いました 秋風さん、好きです




綾がMの誕生日プレゼントを並木に頼んでタオルハンカチをくれる

綾:
私、最初、並木と結婚してたの
その後、小坂と駆け落ちしたの
並木も別れて一緒になった人がいたみたいだけど
今は残された者同士 いけないかしら

あの人がこんなに優しい人だと知らなかった
人生って選んだ道しか分からないんだもの
もう1つの道はずっと分からない だからこれでいい 体のことも

一月三舟 1つの月もいろんな風に見えるでしょう
だから1つの出来事も、違って見えると思う
同じ恋も、真っ只中にいる時、振り返る時、まだそこにいく前に見ると違って見える


Mはコーラスに行かなくなった

M:
私の血迷った告白は宙に浮いたまま あの人を困らせただけだ
私の小さな恋は終わった 小さな後悔とともに
好きですなんて言わなきゃよかった

Aは東京で大きな仕事が決まって来週帰ると聞く
帰る前にみんなで集まるのも断ると「何かあった?」と勘ぐられる


Aから電話がある

A:集まりに来ないから これから会えませんか? お渡ししたいものもあって 学校で
Mの夫の「ビールないのか?!」という声が聞こえて

A:学校に置いていきます 気が向いたら受け取ってください じゃ

病院に行った帰りに学校へ行くと手紙と袋が置いてある
AがMのために作った曲を聴く

“あの時、気持ちに応えることが出来ませんでした
 初めて会った時、ステキな人だと思ったけれども、恋をする力がなかった
 曲が作れなくなった僕は、羽がもげた鳥です

 でも、マユさんと過ごす時間は愛しくて曲を作りました
 あなたに会って、曲が作れるようになった

 明日の19時の電車で帰ります もう一度だけお会いできませんか?
 マユさん、あなたが好きです”



慌てて店を出て、家に戻ると、夫の爪を踏む

M:Aさんの柔らかい文字と、夫の固い足の爪




綾のもとに行く
綾:月がキレイよ 明日は晴れるかしらねえ
夏目漱石の話をして、満月を眺める










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