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東京モーターショー開幕! "自動車大国"ニッポンの未来は?@週刊ニュース深読み

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東京モーターショー開幕! "自動車大国"ニッポンの未来は?@週刊ニュース深読み

“これまでハイブリッド車や燃料電池車などを次々開発し、
 次世代エコカーの分野で世界を牽引してきた日本の自動車産業。
 今、大きな岐路を迎えています。

 今年に入り、世界の自動車メーカーが電気自動車(EV車)を強化する方針を相次いで発表したのです。
"EVシフト"の大きな潮流の中で、日本経済の屋台骨と言われる自動車産業は、今後世界とどう戦っていくのか。
 クルマの未来について深読みしていきます。 ”

専門家:
大聖 泰弘さん(早稲田大学 教授)
中西 孝樹さん(自動車アナリスト)
町田 尚さん(芝浦工業大学大学院 教授)
今井 純子(NHK 解説委員)

ゲスト:
レッド吉田さん(タレント)
相田 翔子さん(歌手・女優)


私自身は免許証を持たず、クルマにも興味がない
エコカーと言っても電気を起こすのに原発を使ってたら意味がないのではと思うけれども

昔、宜保愛子さんか誰かが未来を透視した時
「面白い丸い形をしたクルマが走っているのが見えます」と言っていたのと
今回、最新と発表されたクルマのフォルムが似ていたので気になった

完全自動運転可能な未来はSFでも散々描かれてきたけれども
まだまだ遠い未来の話か?


【内容抜粋メモ】

田中寛人アナが実際に「東京モーターショー@東京ビッグサイト」を取材

助手席が回転し、横の窓には端末とつないで情報が見れて、
クルマに乗りながらでも仕事ができる(そこまで働くか?!

 


<AI搭載車>

運転者の顔をキャッチし、暑そうならエアコン温度を調整したり
好きな音楽を流したりしてくれる

 


こうしたクルマを「次世代エコカー」と呼び、オール電化が主流


日本車事情~今あるのは主に4種



「ハイブリッド車」
販売累計台数は約1300万台
去年海外で売れた9割が日本のハイブリッド車
それだけ日本の技術は海外で高く評価されている

「EV」
100%電気で走る 課題:電気スタンドをあちこちに作らないといけない

「FCV」
水素で走る 課題:水素ステーションを一から作らないといけない

世界のシェアはまだまだ「ガソリン車」+「ハイブリッド車」


●海外でも進化する「次世代エコカー」 「EVショック」



日本経済を支えているのは、自動車メーカー



世界で一番EVを買っているのは中国だが、自国での普及を加速している



自国のEV車を買ったら最大100万円の補助金を出す
※北京の大気汚染が最悪のレヴェルに達したための緊急対策でもある



ノルウェー:2025年までに、新しく国内で売る車はEVにすると宣言した
インド:2030年までと宣言 人口の爆発的増加が背景にある

 

トランプ大統領は「自然破壊などない」と主張しているが、州によってはもう動き出している
カリフォルニアは「日本のハイブリッド車はエコカーではない」と言っている


●IT企業、家電メーカーなどの新規参入



これまでのガソリン車だと、エンジンだけでも約7000もの部品が必要なため、簡単にマネできないが
EVはラジコンカーのような原理で比較的マネ出来る技術のため、google、apple、ダイソンなどが作りだしている


雇用問題にも波及



エンジンは約7000点、すべて合わせると3万点を作る会社、GS、自動車保険、レンタカーなど、
日本で働く12、3人に1人は自動車関連の仕事に属している/驚
将来、簡単に作れるとなると雇用にも不安がある


町田:


本当にヤバイ 中国は自動車普及率が10%ほど 先進国は大体60%
中国も先進国になるから、今より5、6倍のクルマが必要 インドは今の20倍
ガソリン車だと排気ガスで国の問題になる 偏西風で日本もヤラれてしまう
「排気ガスの出ないものを」と国が考えている


大聖:


ヨーロッパは、2040年にエンジン車はダメだが、ハイブリッドに関しての決断はまだ
ハイブリッド車は燃費が倍ほどになる 電気自動車より安く作れる

充電可能なハイブリッド車もある
EVで50km走って、それ以上はハイブリッド車として走れるなど
そうなると電気スタンドが要らない


中西:


「PHV(プラグイン・ハイブリッド)」

ハイブリッド車は一般的なエンジンにかわってきている

わずか2年前までは「電気自動車の普及率は落ちる」と言われていた
電気は高く、インフラに時間がかかるため
でも、流れが急変した要因は3つある



一番大きいのは「フォルクスワーゲンのディーゼル不正問題」が
ヨーロッパで「都市の大気汚染」として大きな社会問題になっている
日本では1970年代から社会問題になっていて、政治的な解決が必要

中国の狙いは「自動車立国を果たしたい」
でもエンジン、ハイブリッドでは日本に勝てない

インドなどは事情が少し違い、「エネルギー保障」
石油を輸入するのはリスクになると同時に
中国を見て、日本とともに沈没する懸念を感じている
表向きは「エネルギー政策」と言いつつ、中国に負けたくない思いがある

こうした思惑が絡んでいるため、単純に「EVが優れているから」と見るのは危険


<視聴者の声もYESとNOが割れている>

 


大聖:
今、中国で狙っているのは、2018年から10%ほどEVにする販売義務を課している
アメリカは20%ほど

レッド:
一気にかえられたら、中古車センターとか大変なことになりますよね

町田:
ハイブリッドはエンジンとモーターが2つ付いている
2つは無駄だからモーターだけにしようとするとEVになる




町田:
今はとりあえずガソリン車が売れているが、いつまで続くだろうか?
10年か20年か それまでに電気自動車の部品をどう開発するか
下の開発がものすごい勢いで動きはじめている


中西:
時間の問題 10年と30年では問題意識がかわってくる
企業の経営者は、彼らの定年、年金まで考えたら、
2050年~2070年までに見直さないと経営者責任を果たさないことになる
長い目で電化する中で、会社をどう業務転換して、
みんなの生活を守るかという意識は若干、次元が違う


<ガソリンエンジンがEVに置き換わった場合、部品の生産で影響度がどれほどあるか都道府県別に並べたランキング>



今井:
意外なのは自動車王国の愛知県が6位
今、ハイブリッド車に向けてすでに部品の電子化が進んでいるのでショック度は相対的に低い

驚きなのは群馬などが高い
ガソリン車向けのトランスミッションなどの部品の製造率が高いため
航空機などに力を入れていこうという動きがあるけれども、置き換わるのにどれほどの時間があるのか

(クルマを航空機にかえただけじゃエコじゃないじゃん


大聖:
国内市場だけで言うと、毎年8%ぐらいクルマが置き換わっている
すべて変わるにはとても時間がかかる

町田:
今度、元気になるのは電気メーカー
テレビで酷い目に遭ったけどいよいよだということで、自動車会社にどっと集まっている

今井:
心配なのは、これまでの自動車生産のピラミッドの頂点に立っていた自動車メーカー
かつてデジタル化に乗り遅れて、サンヨーがなくなり、シャープは台湾メーカーの傘下に入り
東芝も危機になっているが、今度は自動車メーカーの番にならないか


EVに早く移行すべき?

町田:私は先に行くべきだと思う 後から行ったら絶対負ける

大聖:
ハイブリッドもあるし、充電ができるハイブリッド車も今後長く続くのではないかと思う
EVへのシフトは長いので、両方をつなぐ意味で貴重な技術だと思う
ハイブリッド技術があれば、EVはすぐに出来る

自動車メーカーは実はモーターも開発しているので開発力はすごくある
モーターまで電気メーカーがすべて作るという話ではない

中西:
私はEVシフトには時間がかかると思う かつシナリオにかなり幅がある
幅がある未来を見通しながら賢く戦うしかない

レッド:でも確実にEV時代にはなる?

中西:
あの規制自体もまだ何が具体的に行われるかは不明であくまで方向性
政治的なメッセージに踊り過ぎてはいけない


●「イノベーションのジレンマ」

町田:
「ガソリン車は日本が1番だ」と言っているうちに
いつのまにか下のほうが電気自動車になってしまって、あれと見たらお客さんがいない

「イノベーションのジレンマ」というのは高度化をやりすぎて、顧客のニーズ以上に製品がいってしまう
結果、本当に普及するものが出来なくなり、業界が破壊する
上にのぼるだけがいいわけではない



●原発や火力に頼るのが「次世代エコカー」?(私も一番そこがひっかかる



大聖:
急速充電だと50kwほどの電気を使う 30分ぐらいですけど
50kwは17軒分の家の電気が一瞬に使われるということ
もし、そういうクルマが日本で2万台、同時に充電すると原発1基分が必要になる

充電する電気源をどう提供していくのか、
エネルギーの転換、エネルギー政策としても考えなければいけない

まだ台数が少ないので、急速充電のステーションは全国に7000箇所ほどあるが、それでは足りない

レッド:太陽光発電のクルマもあるじゃないですか?

町田:
風力発電で世界の50%握っているのは中国 中国は電力が頭にすでに入っている
原発に頼らない「クリーンエネルギー」の方向にもっていこうとしている
そこにまた大きな「風力発電産業」が出てくる


大聖:今は石炭をたいているのが主なので、それをどう転換するかが課題


町田:
ガソリンエンジンは、大体1886年にベンツが発明して、もう130年ほど経つ
その前は「蒸気機関」の時代が100年以上あったが、今はもうないことを考えると
ガソリンエンジンが130年を迎えたところでピークを迎えていることになり
エネルギーが別のものにかわる可能性が高い
これはものすごく大きなイノベーション 社会構造全体がかわる
自動車の話だけではなく、発電、インフラすべてが変わって、大きな経済効果を生み出す
ネガティヴに考える必要はない


中西:
我々は基本的には同じ考え 問題は時間軸
2030年の議論と、2050年目線だととるべき施策がかわる


●EVのメリット・デメリット

今井:
消費者の感覚だと、こんなにすごい自動車ができると言われてもなかなかついていけてない
それによってどんなメリットが受けられるのかが感じられない

レッド:メリットは感じるが、デメリットは言われない


大聖:
割高だというのが1つ 「リチウムイオン電池」が高いから
発明者はノーベル賞の候補に毎年なっている それほど日本の技術は進んでいる

2030年くらいになると、それを超える電池が出てくる可能性がある
それも日本がリードしている

だから、今買いなのか、もっと先にいいものが出てくる可能性があるので期待したいが
技術は発明しても、生産が海外にもっていかれてしまうことがよくあるので注意が必要
技術で勝って、市場で負けることがある


今井:
今後は単にクルマを作るだけではなく、サービスも含めたトータルで考えるべき
例えば、今問題になっている高齢者による事故を防ぐクルマだとか
過疎地の足をどうするのか、都心でも駅からちょっと離れた地域の空き家問題などを
地域といっしょに解決するような自動運転のクルマが普及すればニーズはあると思う


●「ものづくり」の現場の疲弊~「100年に1度のものづくりの変換期」

 

町田:
モノにこだわらず技術にこだわる必要がある
モノは変化して、40年もすればなくなり、違うモノにかわるが
技術はコアとして残るので、それを使って次のモノをつくる



東レは繊維会社だったが、今は繊維は1/3ぐらいで、
「炭素繊維」や「医薬品」など、時代とともに会社の中身を替えている




今井:
神戸製鋼も連日のように検査データの偽装が明らかになっている
グローバル化の競争の中でコスト削減を求められ、人手不足、
生産性を求められ、納期を守れ、などなど
今は「100年に1度のものづくりの変換期」と言われている

AI、IOTなどの新しい技術がどんどん出て来て、現場にしわ寄せがきている状態


中西:
今、ものづくりは複雑な状況
ヨーロッパメーカーなどは、エンジンに投資するモチベーションが落ちているので
いろんな仕事が日本に発注が来ている

電化で仕事がなくなると同時に、実は目の前には仕事が山積みしている
それが究極の落ち穂拾いになるのか、意外に長い転換のシナリオになるのか悩ましい

私が企業と話す時は、従来の技術に驕って横綱相撲をとっている姿勢で受注するのは大変危険だが
もっと積極的にとればいいと思う

中国の戦略にのっかるのは、彼らを助けることになる
日本には日本の戦い方がある ただし、業務転換はしていかなければいけない

気持ちを初心に戻して、上手く儲けて、それを将来技術に転用していければ
欧州や中国のすさまじいスケールの大きな戦略に対抗できると私は思う



「EV化も大切ですが、消費者が求めるモノを作らないと先はないのでは?」



クルマの未来をメーカーも考えはじめている

「東京モーターショー」の田中アナに戻り、違うブースを紹介

<リビングから歩いて数歩で、駐車場に行かなくても出発できる!?>

 

 



デカすぎるキャンピングカー!?
と思いきや、家の一部分がクルマになっている/驚×5000


<一見クルマ椅子に見えるが2人乗りの新しい乗り物>

 

老々介護する高齢者向けに作った
自動運転で、行き先を言えば、目的地まで連れて行ってくれる
歩くほどのゆっくりしたスピード



大聖:
たしかに電気のほうが制御しやすいし、排ガスが出ないのは良い
ただ、一般道路を走る時、皆さんがどういうものを選ぶかという選択肢がある

(前に、「運転するタイプのベビーカーは一般道路を走れ」みたいな意見のニュースを見たな
 道も大幅に変えなければいけない


町田:
今の提案は先進国向け 高齢化が進むので
EVが欲しいと今言っているのは、どちらかというと新興国
少し分けて開発することになると思う
移動が楽しくなるという状態が作れるのではないか


中西:



今流行りの言葉で「CASE(ケース)」というダイムラーが名づけた
自動車産業に大きな技術革新が起きている

クルマと情報のつながる化

AIによる自動運転

「シェアリング」
新興国では、何千万年もクルマが売れるとは考えづらい
環境のためにもシェアして賢くクルマを利用する

これらを「電気」で動かすことの信用性が高い

家電でおきたような「デジタル革命」、システムそのものがかわるのか
技術がだんだん進化しながらどう変わるのか、みんなが未来像を悩んで模索しているのが現状


大聖:
2030年はひとつの分岐点だと思う
もっと新しい性能のいい電池が出てくる可能性
エンジンもまだ2~3割ぐらい燃費が良くなるから
どっちが得か消費者によって選択肢が分かれるはず
しかも、安く作れるという点ではエンジン技術はさらに進化すると思う


今井:地域と都会、先進国と新興国、クルマに求めるニーズが違う


中西:オールオアナッシングですべてが偏ることはおそらくない


町田:
こういう大変換期の時は、昔にしがみついてネガティヴに考えず、未来に夢を描くいい
こうなったら楽しいな、と思うところにいい答えが出てくる


相田:
買うのも使うのも消費者だから、安全性、環境問題、雇用などの根底で不安があればいけないし
進化しすぎてクルマ離れになってしまったら本末転倒


町田:
こういう時に一番欲しいのは国の後押し
ルールをきちんと決めるとか、規制を緩めるとか、道路の整備とか


中西:
自動車の産業政策は2012年に設置されていて、
2013年の「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー」がよーいドンのスタートだった
ちょっと時代遅れの感があるので、ビジョンを早く示さないと
末端の部品メーカーは非常に悩んでいる

大聖:CO2を出さないような電源にしていかなくてはならない


議論は尽きないまま番組終了



<グラフィックレコーディング>









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