解説者:織田信成
●ポリーナ・ツルスカヤ(ロシア 8位)
♪ノクターン第15番 ほか
3×3 3フリップ 手脚の長さが映えるスピン 後半、ダブルアクセル×3
3ルッツ 3×2×2 3ループ ダブルアクセル ステップシークエンス
レイバックスピン ショートの出遅れをリカバリー 132.36 195.56
織田:
大柄の選手はジャンプのコントロールが難しいが素晴らしかった
後半でも疲れを感じさせない
●ブラディー・テネル(アメリカ 4位)
♪映画『シンデレラ』より 三原舞依ちゃん思い出すね ティアラみたいな髪飾りも可愛い
3×3回転速い ダブルアクセル 3フリップ どれもクリーン
勢いをつけてステップシークエンス 時計の音かな?
後半、ダブルアクセル×3 3×2×2 3ループ 3サルコウ ノーミスいけるか?
のびやかに舞う コンビネーションスピン 疲れしらずな若さあふれる見事なデビュー戦
137.09PB更新 204.10PB更新
織田:空中の回転が速く、しっかり回り切っているのは加点となる
●アシュリー・ワグナー(アメリカ 6位)
♪映画『ムーラン・ルージュ』より
優勝しないと進出できない状況 アメリカ大会は連覇がかかる ダブルアクセル
3×2 ダブルアクセル×2 彼女の力強いセクスィな演技好きだなあ
Oh, my God... これからという時に急に演技を中断してコーチのもとへ行き了解を求めて
レフェリーに説明 笛が鳴って3分間の休憩が認められるが、演技をやめて挨拶
なんてこった とっても楽しみなプログラム GPファイナルもかかる中で・・・
リンクにたくさんのプレゼントが投げ込まれるが、そのままバックヤードへ
この瞬間に樋口新葉のGPファイナルが決まった
静まり返ったアリーナ
織田:
次のサハノビッチ選手も予定していた時間より速く演技をすることになるので
精神的に難しい状態になると思うが頑張ってほしい
(アシュリーのスローが流れて)足元を見ていたから、足かなと思うんですけど・・・
右足を少し振ってましたね
●セラフィマ・サハノビッチ(ロシア 5位)
♪アランフェス協奏曲 この曲も人気ね
3×3 3ルッツ両手をあげて ダブルアクセル 肌色部分の多い衣装
ステップシークエンス ジュニアでは表彰台に数多く立った選手
後半、3×3はどうか アクセルはシングルに 3×2両手と片手をあげて
3ループ両手をあげて 体力との戦いもある フライングキャメルスピン入り方もきれい
レイバックスピン 軸が安定 最後は時間が余るほど余裕があってホッとした顔
この緊迫した中で素晴らしい
織田:両手をあげる時、ヒジがしっかり伸びて、空中姿勢も非常に美しい
キス&クライでは、まるで遊びに来た感じのプルシェンコ
123.47 189.75 親子みたいだね
インスタではプルシェンコJr.がゆづくん目指して滑る姿が動画で見れたりして本当に可愛い
親子でオリンピックに行くなんてことも将来あるかなあ?
●坂本花織(2位)
♪映画『アメリ』より
いつもコーチと笑いながら話してからリンクへ いろんなパントマイムも楽しいプログラム
3×3確実 3サルコウも簡単に跳ぶ ステップシークエンスで「しー」という仕草や手を振ったり
また顔を覆う 場面が変わる合図なのかな
後半、3ルッツ 3×2手をあげて コンビネーションスピン 鳥のさえずり
ダブルアクセル×3×2 コレオシークエンス これは高得点が期待できる
3ループ ダブルアクセル コンビネーションスピン
レイバックスピン・ビールマンスピン 両手をあげてとびはねた
ぬいぐるみもいっぱい フェンス越しにもらうって昔を思い出す感じ
織田:
持てる力すべて出しきりましたね ジャンプが大きな得点源になります
これだけジャンプが大きいと安定感を出すのが難しいが
彼女は着氷が上手なので、多少軸がブレてもカバーできる
3×3も高さがあって、後ろにしっかり流れているのは、スケートの技術がないとできない
ルッツは少し跳び方を変えましたね 以前は内側に乗って踏み切るクセがあって減点されていたが
それを克服するために跳ぶタイミングを改善した
アナ:前大会では間違ったエッジを使っていると出来栄えが大きく減点されました
織田:内側・外側は見ても分かりにくい 修正も難しいけれどもこの短期間でしっかり修正してきた
得点に時間がかかる 141.19PB更新を見て「ウオオオオオ!」と大喜び!
合計が210.59で悲鳴を上げて「よっしゃあ!」てw 面白くてかつ頼もしい
●ガブリエル・デールマン(カナダ 3位)
♪映画『グラディエーター』より
3×3ものすごい幅 課題の3ルッツ 3フリップ 女戦士みたいなステップシークエンス
後半、3ルッツ乱れた 1ループ ダブルアクセル スパイラルやイナバウアのあるコレオシークエンス
3サルコウで手をついた コンビネーションスピン 残念な顔
織田:課題は後半の体力面 ジャンプをもちこたえられなくなる
121.06 189.14
●宮原知子(1位)
宮原知子が今大会優勝しても、それは関係ないのね フシギ・・・
♪蝶々夫人
髪型の結い方も和を感じさせる フリーは鮮やかな青の衣装
3ループ 3×3きれいに決めた! 3フリップ ここまで戻すのにどれだけ努力したか
逆回転のスピン ステップシークエンスに手拍子が起きる 華やかさがあり、ストーリーも感じる
後半、3×2×2両手をあげて ダブルアクセル×3 素晴らしい 3サルコウ
ノーミスの復帰戦となるか? ダブルアクセル レイバックスピン・ビールマンスピン
感動して涙が出た 見事な蝶々夫人を演じた 世界の記憶に残るプログラム
織田:
2週間と時間がなかったけれども、まったく別人ですね
アメリカに行く前もクリーンなジャンプを跳んでいたので
徐々に体は戻ってきている感じがした(3ループは回転不足かあ
3×3は怪我をしてからやっとここまで戻せたんだっていう大きな自信につながりますね
中盤疲れても、後半、宮原選手が得意なジャンプを決めて、
スピードを保ちながら世界観を表現するのが一番の強味ですが
2週間前に比べてさらに良くなった
143.31 214.03 コーチのほうが興奮して「ヤッター!」と声をあげた
本当に彼女の積み重ねる粘り強さも世界NO.1
女子結果は、優勝・宮原知子、2位坂本花織、3位ブラディー・テネル
日本女子1、2表彰台おめでとううううう!!
坂本花織インタビュー:
Q:この結果はどう?
すごい満足です 今シーズン初めてショートとフリー両方ともパーフェクトに出来たので
嬉しい気持ちがそのまま出ました
Q:シニアデビュー2戦目でこの結果ですが?
ロシア杯終わってからここまで練習をたくさんして、その成果が発揮できて良かった
Q:あと少しで優勝でしたけど、嬉しさと悔しさどっち?
嬉しい気持ちです
Q:この先の戦いへの意気込みは?
全日本選手権まであと1ヶ月ぐらいあるので、しっかり練習してパーフェクトな演技がしたい
宮原知子インタビュー:
順位としてはまさか優勝できると思っていなかったので、
ここまでいい演技ができてほんとに良かったなと思う
Q:演技内容を振り返ると?
少し回転が足りないなと思うジャンプもあって、でも今出来ることはしっかり出来たので
とにかく練習でやってきたことだけはちゃんとやろうと思って滑りました
Q:復帰2戦目でこの結果はどう?
自分の目指している演技内容としてはまだまだですけど
ここまでの目標の点数は達成できたので、もっともっと伸ばせるよう頑張りたい
Q:次の目標教えてください
次は一番最後の全日本選手権が待っているので、まだまだこの大会は通過点として
課題もたくさん見つかったので、また手直しをしたり練習どんどん頑張りたい
真央ちゃん引退後もこうして日本国旗がかかって、国歌が流れ、日本女子2人も表彰台に立つのは本当に誇らしい
そして樋口新葉ちゃん、GPファイナル進出おめでとうううう!
宮原知子、完全復活V!平昌2枠争い大激戦
“「試合でプログラムをきれいに通すのに時間がかかった。つらい時期を乗り越えてきて良かった」
本来ならシーズンに向けて土台をつくる夏場に、約2か月間も氷上練習ができなかった。
2枠の平昌五輪代表を争う複数のライバルが実戦をこなすのを横目に、
朝から晩まで体幹トレーニングなどを繰り返し、周囲に「早く氷に乗りたいな」と漏らすこともあった。
故障前は「体重が軽い方が跳べる」という意識から食事を控えめにした結果、骨が弱くなり疲労骨折につながった。
リハビリ期間中に栄養士をつけて食事を見直し、37キロの体重を5キロ増量。
40キロまで絞った現在も、体脂肪率は1ケタ台を維持している。
スケーティングは「3歩必要だったのが2歩で行けるようになった」と手応え。
演技点は「演技力」と「音楽との調和」で9点台の評価を受けた。
GPファイナルは補欠の1番手に入った。右中足骨骨折のトップのメドベージェワが欠場なら、繰り上がり進出の可能性もある。
五輪代表選考会の全日本選手権の主役へ名乗りを上げたものの
「まだ一つのステップ。全日本での演技が一番重要」と慎重。北米に1週間残り、演目の手直しに着手する。”