『雪の日のたんじょう日 Snow Birthday』(長崎出版)
作:ヘレン・ケイ 絵:バーバラ・クーニー 訳:あんどうのりこ
※作家別カテゴリー「バーバラ・クーニー」に追加しました
ヘレン・ケイ
1912年 NY生 『みなとはネコで大さわぎ』ほか
子どもの本35冊を残した 2002年没
毎年恒例のXMAS本シリーズ![]()
近所の図書館に行くのも久しぶり
私は無宗教だが、絵本好きなので、キレイな絵のXMAS本も好き
今作はXMAS本ではないけれども、この時期にピッタリな1冊
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最初、この模様を見た時、雪の結晶?と思ったけど、天使なのか
これを書いた1955年にはこうした見知らぬ人への無償の奉仕精神“hospitality”があった
今でもあるのかな 困っている人を1晩泊めるってなかなか出来ないこと
星野道夫さんが、アラスカの厳しい寒さは、逆に人々の距離を近くする
というようなことを書いていたのを思い出す
雪の誕生日を楽しみにしている息子の悲しみを和らげようとする
父母のさり気ない優しさ、妹の屈託ない仕草にほっこりする![]()
ラストは馬ぞリまで来て
ちゃんとみんなの分まで料理を用意してくれていたお母さんもスゴイ
都心のデパートや電気屋でゲーム機を買ってもらうだけの誕生日とは全然違う![]()
クーニーの絵がまた素晴らしい
モノクロとカラーとを使い分けて
家族の物語を丁寧に描き、
私たちにストーリーを倍以上ステキに伝えてくれる
昔はこんなに雪が降ると、電話
が不通になったり
除雪車を待つしかないけど、少し不便なほうが
人とのつながりがあったんだ
冬の間、食べ物が少なくなる動物たち
のためにも
雪の上にいろいろ撒いてあげたりするエピソードも心温まる
【内容抜粋メモ】
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スティーブンは、今度の誕生日を特別にしたいと思っている
店でスケート靴を見つけて、それを履いて8の字を描く自分の姿を目に浮かべる
父からのプレゼントは、スティーブンが集めている切手
おじいちゃんとおばあちゃんも週末に来てくれる
もちろん友だちも
スティーブンの誕生日は12月だけれども、一度も雪が降ったことがない
そうだ、雪だ! 僕が一番欲しいものは雪なんだ
スティーブンは、それから毎日雪が降ると信じて
親友のバッジにも雪合戦のチームのキャプテンになってもいいよと電話する
あまり雪の話をするので、妹のデボラも
「わたし、雪、すきよ おいしいもの」
誕生日は日曜日だけれども、金曜日は晴れ上がり
それでもスティーブンは、友だちに
「あさっては、そりを持ってくるのを忘れるなよ」と言うとみんなは笑う
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父は星がいっぱい出ているから降らないかもしれないと言うが
母は「雪のにおいがするんじゃない?」と言う
(雪のにおいってあるよね 雨のにおいも
夜空に流れ星
を見つけて、一生懸命願うスティーブン
土曜日も雪は降らず でも、牛乳屋さんは
「少し余分にとっておいたほうがいいですよ 雪になりそうだからね」
と言い、スティーブンはワクワクする
最初に雪に気づいたのはデボラだった
「積もりはじめてる!」とスティーブンは興奮する
雪はその日、1日中降り続けた
父とスティーブンが雪かきをする間、デボラは口をあけて雪を食べている![]()
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父と一緒に雪だるまをつくる
炭で目、ニンジンで鼻、壊れたテニスラケットで腕をつくる
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スティーブンはだんだん心配になってきた
こんな大雪でクルマが通れなくなったら?
除雪車が来て、
「大雪になるな この古い除雪車はムリなくらいだ」
母はスティーブンの様子を見て「雪の天使」の作り方を教える
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「いちばんきれいな雪をもってきてちょうだい」
母はそれをボウルに入れて、メイプルシロップをかけ、兄妹は美味しいと食べる
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電話が鳴り、おばあちゃんは行けないと言う
「この雪は深すぎるわ 1日早いけど、お誕生日おめでとう」
スティーブンはガッカリしてお礼しか言えずに電話を切る
母「暖炉のそばで、紙で雪の結晶をつくったら?」
紙を4回折り、ハサミであちこち切って広げるとレースのナプキンのようになる
母「雪の結晶は、どれも全部違う形をしてるのよ」
スティーブンはやっぱり悲しくて、あんなに降って欲しいと思っていた雪も
今はやんでほしくてたまらない
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優しそうな男の人と少女が玄関を叩いた
「クルマがスリップして、溝に落ちて立ち往生しています
私はクレイン、こちらは娘のキャロルです」
父は2人を家に招くと、デボラはすっかりキャロルと仲良くなる
レッカー車を呼ぼうと電話をかけるとつながらない
タクシーを呼ぼうと電話すると、タクシーも立ち往生しているという
母「うちに泊まってくださいな 明日のスティーブンの誕生会にご招待しますわ」
見知らぬ2人が祝っても嬉しくないと、スティーブンは夕食ものどを通らない
キャロルはデボラに
「私にもああいうお兄ちゃんがいたらいいのに」と言うのが聞こえ
キャロルがにっこり笑うのを見て、少し元気になるが
窓の外を見ると泣きだしてしまいそうで
「おやすみ」と言って、部屋に走っていくスティーブン
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クレイン「あの子はずいぶん悲しそうですね」
父「明日の誕生日に友だちみんなを招こうと思っていたので」
日曜の朝、窓の外は一面の銀世界
雪はやんでいたが、吹き寄せられて土手のようになっている
母:
デボラたちといっしょに小鳥やウサギにエサをやってね
今日は雪が深くて食べ物を探せないから
3人は脂、パンのかけら、種、砂利をあらゆる動物の足跡のあるところに置いた
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キャロル「その砂利、どうして置くの?」
スティーブン「小鳥は食べ物を消化するのに砂利がいるんだ」
誕生日は台無しになったけど、キャロルは面白い子だとスティーブンは思った
親友バッジから電話がきて
「今日はクルマを出せないって母さんが言ってるから、お前の誕生会にいけそうもないよ」
バッジの声はスティーブンの顔と同じくらい悲しそうだった
また電話が鳴ると、スティーブンに聞かせないよう父が出てくれた
スティーブンは悲しみを爆発させる
「昔ならみんな来られたのに! 馬ぞりでさ」
ブルドーザーの音がして、クレインさんのクルマを掘るのを手伝ってくれる
クレイン:
見ず知らずの男と娘を泊めてくれて、どうもありがとう
お誕生日おめでとう、スティーブン
スティーブンは、この優しい人にとても親しみを感じた
「ありがとう またきてね」
親子を見送り、スティーブンは前のような悲しみを感じなくなる
雪が降って欲しいと願ったのは自分で、素晴らしいじゃないか
スティーブンは、父母の手伝いをして、その合間にはそりで丘を滑った
雪の日は、面白いことがたくさんあり、ほんとうは悲しいはずなどないのです
やがて、真昼の太陽がきらめき、虹
をつくりました
道路に小さな点のようなものが見えて、「そりの鈴の音じゃない?」
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馬ぞりには男の子たちが乗っていて、御者はなんとクレインさんです
「誕生日おめでとう!」みんなが大声で口ぐちに言いました
キャロルもいます
クレイン:
君の考えじゃないか 村の人の納屋で馬そりを見つけて借りたんですよ
バッジに電話して、ほかの子どもたちの名前を教えてもらい
みんなをひろってここに来たってわけです
ケーキがたりるといいんですがね
母「充分にありますとも」
ほかにもアイスクリーム、キャンディ、プレゼント
誕生日につきもののものはなんでもありました
でも、なによりよかったのは雪
いいえ、スティーブンの友だちみんな
とくに雪が連れてきてくれた新しい友だちが来てくれたことでした
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スティーブンは、早速外でみんなに天使の作り方を教えると
クレインさんもだれより大きな天使をつくる
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帰る時間になると、バッジに泊まりに来るよう招かれたため
スティーブンもみんなと一緒にそりに乗る
ああ、なんていい雪なんだろう!
なんていい誕生日なんだろう!
スティーブンは嬉しくてため息をつく
作:ヘレン・ケイ 絵:バーバラ・クーニー 訳:あんどうのりこ
※作家別カテゴリー「バーバラ・クーニー」に追加しました
ヘレン・ケイ1912年 NY生 『みなとはネコで大さわぎ』ほか
子どもの本35冊を残した 2002年没
毎年恒例のXMAS本シリーズ

近所の図書館に行くのも久しぶり
私は無宗教だが、絵本好きなので、キレイな絵のXMAS本も好き
今作はXMAS本ではないけれども、この時期にピッタリな1冊

最初、この模様を見た時、雪の結晶?と思ったけど、天使なのか
これを書いた1955年にはこうした見知らぬ人への無償の奉仕精神“hospitality”があった
今でもあるのかな 困っている人を1晩泊めるってなかなか出来ないこと
星野道夫さんが、アラスカの厳しい寒さは、逆に人々の距離を近くする
というようなことを書いていたのを思い出す
雪の誕生日を楽しみにしている息子の悲しみを和らげようとする
父母のさり気ない優しさ、妹の屈託ない仕草にほっこりする

ラストは馬ぞリまで来て
ちゃんとみんなの分まで料理を用意してくれていたお母さんもスゴイ
都心のデパートや電気屋でゲーム機を買ってもらうだけの誕生日とは全然違う

クーニーの絵がまた素晴らしい
モノクロとカラーとを使い分けて
家族の物語を丁寧に描き、
私たちにストーリーを倍以上ステキに伝えてくれる
昔はこんなに雪が降ると、電話
が不通になったり除雪車を待つしかないけど、少し不便なほうが
人とのつながりがあったんだ
冬の間、食べ物が少なくなる動物たち
のためにも雪の上にいろいろ撒いてあげたりするエピソードも心温まる
【内容抜粋メモ】

スティーブンは、今度の誕生日を特別にしたいと思っている
店でスケート靴を見つけて、それを履いて8の字を描く自分の姿を目に浮かべる
父からのプレゼントは、スティーブンが集めている切手
おじいちゃんとおばあちゃんも週末に来てくれる
もちろん友だちも
スティーブンの誕生日は12月だけれども、一度も雪が降ったことがない
そうだ、雪だ! 僕が一番欲しいものは雪なんだ
スティーブンは、それから毎日雪が降ると信じて
親友のバッジにも雪合戦のチームのキャプテンになってもいいよと電話する
あまり雪の話をするので、妹のデボラも
「わたし、雪、すきよ おいしいもの」
誕生日は日曜日だけれども、金曜日は晴れ上がり
それでもスティーブンは、友だちに
「あさっては、そりを持ってくるのを忘れるなよ」と言うとみんなは笑う

父は星がいっぱい出ているから降らないかもしれないと言うが
母は「雪のにおいがするんじゃない?」と言う
(雪のにおいってあるよね 雨のにおいも
夜空に流れ星
を見つけて、一生懸命願うスティーブン土曜日も雪は降らず でも、牛乳屋さんは
「少し余分にとっておいたほうがいいですよ 雪になりそうだからね」
と言い、スティーブンはワクワクする
最初に雪に気づいたのはデボラだった
「積もりはじめてる!」とスティーブンは興奮する
雪はその日、1日中降り続けた
父とスティーブンが雪かきをする間、デボラは口をあけて雪を食べている


父と一緒に雪だるまをつくる
炭で目、ニンジンで鼻、壊れたテニスラケットで腕をつくる

スティーブンはだんだん心配になってきた
こんな大雪でクルマが通れなくなったら?
除雪車が来て、
「大雪になるな この古い除雪車はムリなくらいだ」
母はスティーブンの様子を見て「雪の天使」の作り方を教える

「いちばんきれいな雪をもってきてちょうだい」
母はそれをボウルに入れて、メイプルシロップをかけ、兄妹は美味しいと食べる

電話が鳴り、おばあちゃんは行けないと言う
「この雪は深すぎるわ 1日早いけど、お誕生日おめでとう」
スティーブンはガッカリしてお礼しか言えずに電話を切る
母「暖炉のそばで、紙で雪の結晶をつくったら?」
紙を4回折り、ハサミであちこち切って広げるとレースのナプキンのようになる
母「雪の結晶は、どれも全部違う形をしてるのよ」
スティーブンはやっぱり悲しくて、あんなに降って欲しいと思っていた雪も
今はやんでほしくてたまらない

優しそうな男の人と少女が玄関を叩いた
「クルマがスリップして、溝に落ちて立ち往生しています
私はクレイン、こちらは娘のキャロルです」
父は2人を家に招くと、デボラはすっかりキャロルと仲良くなる
レッカー車を呼ぼうと電話をかけるとつながらない
タクシーを呼ぼうと電話すると、タクシーも立ち往生しているという
母「うちに泊まってくださいな 明日のスティーブンの誕生会にご招待しますわ」
見知らぬ2人が祝っても嬉しくないと、スティーブンは夕食ものどを通らない
キャロルはデボラに
「私にもああいうお兄ちゃんがいたらいいのに」と言うのが聞こえ
キャロルがにっこり笑うのを見て、少し元気になるが
窓の外を見ると泣きだしてしまいそうで
「おやすみ」と言って、部屋に走っていくスティーブン

クレイン「あの子はずいぶん悲しそうですね」
父「明日の誕生日に友だちみんなを招こうと思っていたので」
日曜の朝、窓の外は一面の銀世界
雪はやんでいたが、吹き寄せられて土手のようになっている
母:
デボラたちといっしょに小鳥やウサギにエサをやってね
今日は雪が深くて食べ物を探せないから
3人は脂、パンのかけら、種、砂利をあらゆる動物の足跡のあるところに置いた

キャロル「その砂利、どうして置くの?」
スティーブン「小鳥は食べ物を消化するのに砂利がいるんだ」
誕生日は台無しになったけど、キャロルは面白い子だとスティーブンは思った
親友バッジから電話がきて
「今日はクルマを出せないって母さんが言ってるから、お前の誕生会にいけそうもないよ」
バッジの声はスティーブンの顔と同じくらい悲しそうだった
また電話が鳴ると、スティーブンに聞かせないよう父が出てくれた
スティーブンは悲しみを爆発させる
「昔ならみんな来られたのに! 馬ぞりでさ」
ブルドーザーの音がして、クレインさんのクルマを掘るのを手伝ってくれる
クレイン:
見ず知らずの男と娘を泊めてくれて、どうもありがとう
お誕生日おめでとう、スティーブン
スティーブンは、この優しい人にとても親しみを感じた
「ありがとう またきてね」
親子を見送り、スティーブンは前のような悲しみを感じなくなる
雪が降って欲しいと願ったのは自分で、素晴らしいじゃないか
スティーブンは、父母の手伝いをして、その合間にはそりで丘を滑った
雪の日は、面白いことがたくさんあり、ほんとうは悲しいはずなどないのです
やがて、真昼の太陽がきらめき、虹
をつくりました道路に小さな点のようなものが見えて、「そりの鈴の音じゃない?」


馬ぞりには男の子たちが乗っていて、御者はなんとクレインさんです
「誕生日おめでとう!」みんなが大声で口ぐちに言いました
キャロルもいます
クレイン:
君の考えじゃないか 村の人の納屋で馬そりを見つけて借りたんですよ
バッジに電話して、ほかの子どもたちの名前を教えてもらい
みんなをひろってここに来たってわけです
ケーキがたりるといいんですがね
母「充分にありますとも」
ほかにもアイスクリーム、キャンディ、プレゼント
誕生日につきもののものはなんでもありました
でも、なによりよかったのは雪
いいえ、スティーブンの友だちみんな
とくに雪が連れてきてくれた新しい友だちが来てくれたことでした

スティーブンは、早速外でみんなに天使の作り方を教えると
クレインさんもだれより大きな天使をつくる

帰る時間になると、バッジに泊まりに来るよう招かれたため
スティーブンもみんなと一緒にそりに乗る
ああ、なんていい雪なんだろう!
なんていい誕生日なんだろう!
スティーブンは嬉しくてため息をつく