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『障害を知る本8 LD(学習障害)の子どもたち』(大月書店)

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子どものためのバリアフリーブック 『障害を知る本8 LD(学習障害)の子どもたち』(大月書店)
稲沢潤子/文

『障害を知る本7 自閉症の子どもたち』(大月書店)と同じシリーズ。

「本書を推薦します」という人々の中に、映画監督の山田洋次さんの名前も連なっていた。


【内容抜粋メモ】

●LD(学習障害)とは?
Learning Disabilitiesの略。ディスアビリティとは「その力が出しきれない」という意味。
和訳の「学習障害」だと重い障害のように感じられるが、知的発達の面ではあまり遅れていないのがふつう。

「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「推論する」など
学習に必要な基礎的なところでのつまずきがある。
何が苦手かは、その人によって違う。

大人から「同じように教えているのに、なぜあなただけ出来ないの?」と言われてしまう。
ほかにも「落ち着きがない」「怠けている」「ふざけている」「家庭のしつけが悪い」など誤解され、家族も苦しんできた。


****************************LDの子の特徴

・文章を読んだり、字を書くのが苦手
教科書を読むのにつっかえたり、字を思い出すのにも時間がかかる。
字が抜けたり、「へん」と「つくり」が逆になってしまったり。

こんなまちがいをすることがある。




LDの子の図形の見え方例


・忘れものが多くて「ドジだなあ」と言われる
宿題、体操着を忘れたり、「早く帰ってくるのよ」と言われても、なにかに夢中になって忘れてしまう。

テープレコーダーなどの機械は、すべての音を大きさに応じて記録するが、
ヒトの耳は、生活音の中から相手の話す声をふるいにかけて聞き取っている(すげえ!驚
も同様に、網膜には視野に入るすべてが写っているが、必要な物を中心に見ている。

だが、LDの子の場合「さっき言ったばかりでしょ。もう忘れたの?」と叱られてしまう。
たとえば、隣りからピアノの音が聴こえてきたら、そっちに注意が向いて、一方の音しか聞こえないため。


・聞き取ることがにがて
聞かれたことと別の答えをしてしまう。好きなことはたくさん話す。
先生にあてられないと、ガマンできずに大声で何回も「はい!はい!」と繰り返す。
質問と関係ないのに、知っていることを全部話したり、話題があちこち飛んでしまう。


・運動が苦手
とび箱、鉄棒、ドッジボールのルールもよく分からないため、
仲間はずれにされたり、ゲームをかき回して中断させてしまう。

自分と物との距離がうまくつかめないため、物にぶつかったり、出口が分からずウロウロしてしまう。


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