■休めない?休まない? 大型連休に考える“日本人と休暇”@週刊ニュース深読み(2014年05月03日OA)
「バカンス大国」と呼ばれるフランスでは「2〜4週間の連続休暇」が義務化されているため、143日/年ある。
一方、日本では、バブル時に増加した「過労死」が問題となって、国が次々と休みを増やしていった。
「連続2週間程度の休暇をとろう!」と呼びかけても、実際にとったのはたった2.2%。
●国の対策
1.土曜日を足して週休2日が定着(まだ土曜出勤の会社も多いよね
2.祝日を増やした。「5/4 みどりの日」「7月 海の日」→「山の日」も追加しようとしている。
3.有給休暇を増やした
→結果、日本の休日数も137日/年となった。
有給休暇の定義(有休は働くヒトの権利)/取得率
●休まない理由はさまざま
・急な病欠・家族の葬式などのためにとっておく。
・長期休暇から帰ったら、自分の居場所がなくなっているかもしれないという不安。
・休暇にもお金がかかる。家族サービスでかえって疲れてしまう。
・2週間も何をしていいか分からない
結果、「過労死」+「うつ」も増加。
専門家の意見
「日本の会社では“昨日3時間しか寝なかったよ”“休日なんてないよ”と言いつつ、なんだか嬉しそう。
それだけ“自分は会社に必要とされている”という思いがある。
そうやって頑張っている人たちが、突然、過労死やうつになる。
元気でついてこられる人を標準にしてしまうと、ついていけない人はおいていかれてしまう雰囲気に問題がある」
「安いモノ、安いサービス、それの究極が“ブラック企業”。
今が、使い捨ての時代の転換期。
団塊世代の大量退職→働く人が足りない→より魅力的な会社を選べるようになる」
●有給の分割は日本の特徴
「継続した休暇」に対して、日本はいまだ未批准。
「企業側、上司に“有休をとるメリット”が浸透していない」
「今の上司は、仕事のできる・できないに関係なくw、いつも、長く会社に居ることが重要。
仕事の後の飲み会にもいるっていう人が評価され、出世してきた。そんな社内の意識を変えなきゃダメ。
フランスでは、長期休暇をとる上司ほど評価され、ステイタスとなっている」
●堂々と休める会社にするアイデア企業2社の紹介
・ITベンチャー企業の場合「言い出しにくい雰囲気を変えよう!」
会社を波に乗せるまでは全員働きづめで、有休消化率は0%だった。
「両親を亡くしている女性社員が、妹の結婚式に出たいが休みづらい」という噂を聞いた会長は、
社内プレゼンで、自分が休みたい理由をプレゼンしてもらおうと提案した。
その女性社員のプレゼンは大成功、同僚は「ぜひ行ってきなさい」と言ってくれた
それをキッカケにして、他の社員も参加。
「彼女の誕生日にひまわり畑に連れて行きたい」という男性社員もいた。
結果、有休消化率は60%に上がり、今ではプレゼン自体必要がなくなったという。
・仏壇仏具販売会社の場合「互いの仕事を覚え合おう!」
この会社の有休消化率は20%。毎年5人も辞めるという状態だった。
理由は、
・雇用がギリギリの中小企業は人材がそもそも足りない。
・宗派ごとに違う販売方法、設計等、専門的な知識が必要なため、「自分が休んだら、誰もフォローする人がいない」という状況だった。
「ワークシェアリング」
そこで、その垣根をとっぱらって、誰がいつ休んでもいいように、互いの仕事を猛勉強した
新しい知識を学ぶのは楽しく、わずか1ヶ月でカバーし合えるようになった。
その上、効率も業績もアップした。そして、有休消化率は97%まで上昇した。
他人の目が入ると、問題点が客観的に見えて、効率的になる。
「日本には“仕事にプライベートを持ち込むな”というい空気があるのも特徴的。
大量生産・大量消費の時代は、みんな一斉に働いて、みんな一斉に休んでいたが、
今後は、クリエイティヴィティが必要。他社と違ったアイデア、サービスを考えるには、
休日で人脈を広げ、様々な経験を積むことが必要」
●フランスはレジャー以外の有休も充実
「フランスがバカンス大国になった理由」
最初は国の景気対策だった。ルノー公団が協約を作って、法律がそれに追いついた。
「休日中はどこも混む」というのはフランスも同じ
●まとめ
「日本人は“一緒に苦労すること、忍耐することは上手”だが、逆は苦手。
一緒に忍耐した結果、それで幸せでしたか?と、もう一度考えてみることが必要」
「有休が充実して取れている会社には、不祥事を出す確率が低いというデータがある」
「会社のシステムを一番分かっているのは、従業員。まず、社員の意識改革が大切」
「休暇の買い取り制度は、休みを取ったことにはならない」
「ブラック企業の商品を買わない」
「格差もなくす。勝ち組だけが得をするというのではダメ」
「有休を有効に使うことは、家庭の父親を救うことにもつながる。
会社だけが居場所だと、退職後の居場所がない。今から休暇中に趣味や仲間をもつこと。
定年退職後に熟年離婚なんてことにならないためにも、インプット&アウトプットが大事」
「長期休暇=海外旅行など、お金を使うことではない。
実際、フランスではほとんどお金を使わない。買い物もあまりしない。
自転車で走るのが大ブームになって、“ツール・ド・フランス”が生まれたくらい」
どれも、ほんと納得
でも、番組へのツイッタ投稿にもあったように「夢物語のように聞こえます」とか、
「上司に聞かせたいけど、今日も出勤です/涙」ってのが現実。
なら、やっぱり国や会社の改革を「待つ」より、社員一人ひとりの意識から改革するのが先決&確実。
これは有休だけにかぎらないと思う。
なにかを本当に変えたかったら、まずは個人の意識から変えなきゃならないんだ。
「バカンス大国」と呼ばれるフランスでは「2〜4週間の連続休暇」が義務化されているため、143日/年ある。
一方、日本では、バブル時に増加した「過労死」が問題となって、国が次々と休みを増やしていった。
「連続2週間程度の休暇をとろう!」と呼びかけても、実際にとったのはたった2.2%。
●国の対策
1.土曜日を足して週休2日が定着(まだ土曜出勤の会社も多いよね
2.祝日を増やした。「5/4 みどりの日」「7月 海の日」→「山の日」も追加しようとしている。
3.有給休暇を増やした
→結果、日本の休日数も137日/年となった。
有給休暇の定義(有休は働くヒトの権利)/取得率
●休まない理由はさまざま
・急な病欠・家族の葬式などのためにとっておく。
・長期休暇から帰ったら、自分の居場所がなくなっているかもしれないという不安。
・休暇にもお金がかかる。家族サービスでかえって疲れてしまう。
・2週間も何をしていいか分からない
結果、「過労死」+「うつ」も増加。
専門家の意見
「日本の会社では“昨日3時間しか寝なかったよ”“休日なんてないよ”と言いつつ、なんだか嬉しそう。
それだけ“自分は会社に必要とされている”という思いがある。
そうやって頑張っている人たちが、突然、過労死やうつになる。
元気でついてこられる人を標準にしてしまうと、ついていけない人はおいていかれてしまう雰囲気に問題がある」
「安いモノ、安いサービス、それの究極が“ブラック企業”。
今が、使い捨ての時代の転換期。
団塊世代の大量退職→働く人が足りない→より魅力的な会社を選べるようになる」
●有給の分割は日本の特徴
「継続した休暇」に対して、日本はいまだ未批准。
「企業側、上司に“有休をとるメリット”が浸透していない」
「今の上司は、仕事のできる・できないに関係なくw、いつも、長く会社に居ることが重要。
仕事の後の飲み会にもいるっていう人が評価され、出世してきた。そんな社内の意識を変えなきゃダメ。
フランスでは、長期休暇をとる上司ほど評価され、ステイタスとなっている」
●堂々と休める会社にするアイデア企業2社の紹介
・ITベンチャー企業の場合「言い出しにくい雰囲気を変えよう!」
会社を波に乗せるまでは全員働きづめで、有休消化率は0%だった。
「両親を亡くしている女性社員が、妹の結婚式に出たいが休みづらい」という噂を聞いた会長は、
社内プレゼンで、自分が休みたい理由をプレゼンしてもらおうと提案した。
その女性社員のプレゼンは大成功、同僚は「ぜひ行ってきなさい」と言ってくれた
それをキッカケにして、他の社員も参加。
「彼女の誕生日にひまわり畑に連れて行きたい」という男性社員もいた。
結果、有休消化率は60%に上がり、今ではプレゼン自体必要がなくなったという。
・仏壇仏具販売会社の場合「互いの仕事を覚え合おう!」
この会社の有休消化率は20%。毎年5人も辞めるという状態だった。
理由は、
・雇用がギリギリの中小企業は人材がそもそも足りない。
・宗派ごとに違う販売方法、設計等、専門的な知識が必要なため、「自分が休んだら、誰もフォローする人がいない」という状況だった。
「ワークシェアリング」
そこで、その垣根をとっぱらって、誰がいつ休んでもいいように、互いの仕事を猛勉強した
新しい知識を学ぶのは楽しく、わずか1ヶ月でカバーし合えるようになった。
その上、効率も業績もアップした。そして、有休消化率は97%まで上昇した。
他人の目が入ると、問題点が客観的に見えて、効率的になる。
「日本には“仕事にプライベートを持ち込むな”というい空気があるのも特徴的。
大量生産・大量消費の時代は、みんな一斉に働いて、みんな一斉に休んでいたが、
今後は、クリエイティヴィティが必要。他社と違ったアイデア、サービスを考えるには、
休日で人脈を広げ、様々な経験を積むことが必要」
●フランスはレジャー以外の有休も充実
「フランスがバカンス大国になった理由」
最初は国の景気対策だった。ルノー公団が協約を作って、法律がそれに追いついた。
「休日中はどこも混む」というのはフランスも同じ
●まとめ
「日本人は“一緒に苦労すること、忍耐することは上手”だが、逆は苦手。
一緒に忍耐した結果、それで幸せでしたか?と、もう一度考えてみることが必要」
「有休が充実して取れている会社には、不祥事を出す確率が低いというデータがある」
「会社のシステムを一番分かっているのは、従業員。まず、社員の意識改革が大切」
「休暇の買い取り制度は、休みを取ったことにはならない」
「ブラック企業の商品を買わない」
「格差もなくす。勝ち組だけが得をするというのではダメ」
「有休を有効に使うことは、家庭の父親を救うことにもつながる。
会社だけが居場所だと、退職後の居場所がない。今から休暇中に趣味や仲間をもつこと。
定年退職後に熟年離婚なんてことにならないためにも、インプット&アウトプットが大事」
「長期休暇=海外旅行など、お金を使うことではない。
実際、フランスではほとんどお金を使わない。買い物もあまりしない。
自転車で走るのが大ブームになって、“ツール・ド・フランス”が生まれたくらい」
どれも、ほんと納得
でも、番組へのツイッタ投稿にもあったように「夢物語のように聞こえます」とか、
「上司に聞かせたいけど、今日も出勤です/涙」ってのが現実。
なら、やっぱり国や会社の改革を「待つ」より、社員一人ひとりの意識から改革するのが先決&確実。
これは有休だけにかぎらないと思う。
なにかを本当に変えたかったら、まずは個人の意識から変えなきゃならないんだ。