1985年 初版 1997年 20刷
装丁:市川英夫&プラスB 挿絵:H=エルコックほか
ついに今作でシャーロック=ホームズ全集は終わる
途中2本ほどホームズ自身が書いたという設定があるのが面白い
いつもワトソンが書いたものに難癖をつけているのに
ホームズが書くと、そっけない記録のようになる
事件の内容自体は、これまでの作品の焼き直しのような話が多い
ホームズが事件の途中のちょっとした空き時間や
事件解決後などの気の向いた時
クラシックコンサートを聴きに劇場に出かける描写があるけれども
昔はそんなにカンタンに席が取れたのだろうか?
フラっと立ち寄れる感じが羨ましい
挿絵はこれまでのテイストを継いではいるが別の人なので油絵風なタッチ
絶世の美女の描写はシドニー・バッジェットよりはマシにしても
やっぱりものすごい惹かれる美女に見えないのが残念
【内容抜粋メモ】
■三破風館
プロボクシング選手のスティヴが
ハーロウ・ウィールド事件について嗅ぎまわるなと脅しに来るが
先手を打ったホームズには勝てずに去る
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メリー・メーバリが相談の手紙を書き、ホームズらが家を訪ねる
息子ダグラスが肺炎で亡くなったばかり
3日前、仲介業者が来て、家を丸ごと買いたいと言う人がいて
メリーの夢である世界旅行ができるほどの値段だが
家具だけでなく、家にあるすべてが含まれるから
やめたほうがいいと弁護士に言われて断った
この話を聞いていたメイドのスーザンを怪しむホームズ
バーニィ・ストックデールに頼まれたと思われる
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メリーの家に泥棒が入り、犯人はバーニィ一味
ダグラスの荷物からなにか持ち出された模様
小説の一部が残っていた
ホームズはイサドラ・クラインに目をつけて訪ねる
ロンドンの上流社交界のスターでとても美人
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たくさんのBFがいて、ダグラスもその1人
イサドラはローモンド公爵と結婚の予定
結婚する気がないと分かるとダグラスはしつこくつきまとったため
一味を使ってひどく殴らせた
それを恨んで小説に書き、原稿の1つをイサドラ
もう1つを出版社に送ると脅したため
原稿を取り戻すために家ごと買った
ホームズは今回の件を公にしない代わりに
メリーに世界一周旅行ができるだけのお金を払うよう条件を出す
いくらくらいかかるんだろう?
船旅で100万円てポスターを見たことあるけど
■白面の兵士
ワトソンから自分で書いてみろと言われてホームズが書いている
ジェームズ・M・ドッドが相談に来る
戦友のゴドフリーは銃弾に撃たれて入院してから連絡が途絶えて
家族に聞くと世界旅行に出ていると言われるばかり
泊りがけで遊びに行くと、とても感じの悪い父から
プライベートに関わるなと注意される
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執事のラルフは妻がゴドフリーの乳母をしていたため育ての親のように思い
兵士として活躍した話をしている時
窓に死人のように真っ白な顔をしたゴドフリーを見る
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慌てて追いかけると夜中の暗闇に紛れて消えてしまった
はなれが怪しいと思い、夜に調べると
ゴドフリーが医師と一緒にいるのを見る
ホームズはこの話からあらかた事件を解決した状態で屋敷に来て
父を押し切ってゴドフリーに会う
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白い斑点が出るのは、らい(ハンセン)病の疑いがあるから
ゴドフリー:
3人で隊からはぐれ、肩を撃ち抜かれた状態で
見つけた家に入って1晩寝た
翌朝目覚めると障害を持ったらい病患者に囲まれていた
らい病患者のベッドに寝たことで感染した
治るみこみもないまま一生隔離されるのを避けるために
近所にも海外旅行とウソをついていた
ホームズはどのように解決したかを端的に話す
ワトソンなら僕のつまらない推理を天才的能力まで高めてくれるのだが(w
らい病は南アフリカではよくある
ラルフが食事を運ぶ時、消毒した手袋をはめていたことから推理
皮膚科の専門医のサンダース博士を呼び診察してもらうと
らい病ではなく、鱗癬症で治る見込みがあると告げる
ハンセン病や鱗癬症についてちょっとだけググったけど
顔に白い斑点とかは書いてなかったな
■ライオンのたてがみ
ホームズの引退後に起きた事件
この頃、ワトソンはたまの週末に来るくらいだから、自分で書いたとある
ホームズの家は海沿いの高台にある一軒家
命を狙う人間が多々いるだろうから、こうした城みたいな場所にしたのか?
自然に囲まれて暮らすのが夢だったみたい
近くの職業訓練所「ザ・ゲーブルズ」の所長ハロルド・スタクハーストと
海に泳ぎに来たところ
同じ訓練所の物理教師マクファスンが恐ろしい激痛に倒れて死ぬのを目撃する
その時聞いたのは「ライオンのたてがみ」といういうダイイングメッセージ
彼も泳ぎに来ていたらしく、裸の体にははりがねの鞭で打ったような蚯蚓腫れがいくつもある
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その後すぐ来たのは訓練所の数学教師マードック
あまり人づきあいはなく、マクファスンと犬のことで大げんかしたこともあるため
最初に疑い、調査を始める
ホームズが現場検証、周囲の聞き込みから事件解決に向かう様子が分かる
マクファスンはモーディ・ベラミと会うメモを持っていた
村一番の美人で2人は結婚する約束だったが父と兄は反対していた様子
マードックもモーディが好きだったため、ますます疑惑が高まる
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マクファスンの愛犬が同じ海辺でひどく苦しんで死んでいるのを見つける
ホームズはいつかどこかで読んだ文献を思い出す
マードックもまた同じ海辺に行ってひどく苦しみながら来て
サラダ油にひたした脱脂綿をあてると少し痛みがやわらぐ
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犯人はサイアネアクラゲだと明かして海辺に行き
石でたたき殺すホームズ
ホームズ:
先日の暴風で吹き寄せられたのではないか
有名な生物学者J.G.ウッドの『野外生活』に
ウッドがこのクラゲにやられて死にかけた話が載っている
ブランデーを1本飲みほして命が助かった(酒だけで?!
見事に解決したホームズを手放しで褒める警部の言葉を載せて
話をしめることで小説的面白さを出そうとしてるw
■引退した絵具師
ホームズ:
我々は目標をつかもうと手を伸ばし
欲しいものを手に入れる
最後に何が残るか? 幻影だよ
それよりもっと悪いもの、不幸だ
画材製造会社のジョサイア・アンバリは退職し
20歳も下の女と結婚し、チェス仲間と恋仲となり
貯金の入った書類金庫ごと消えた
邸の名は「ザ・ヘイブン(憩いの家)」
スティーブン・キングのドラマで同じタイトルがあったね
・海外ドラマ『ヘイヴン』(全13話)
ワトソンが訪ねると気分転換だと言って壁をペンキで塗っている
劇場の桟敷席をとったが妻は来なかったと話す
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その時の席番をワトソンが覚えていたことが事件解決の手がかりの1つとなる
事件当日、劇場の2人の席はどちらも来なかった
ホームズの友人バーカーも別のルートで調べていることが分かる
ペンキを塗っていたのは、ほかの強い臭いを誤魔化すため
アンバリは2人の仲を嫉妬して、密室をガスで満たして殺した
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手柄をマキノン警部に渡したため、新聞には警部を褒めたたえる記事が載る
2人の死体は古井戸から見つかる
■覆面の下宿人
下宿屋のおかみさんメリロウ夫人が下宿人ロンダ夫人について相談
いつもベールで顔を覆っているが、直視できないほど酷い状態
ロンダ夫人はだんだんやせ細り
夜中に大声で「人殺し!」などとうわごとを言うのが心配で
声をかけ、警察にも話せないならホームズを紹介すると
死ぬ前にぜひ秘密を打ち明けたいと呼ぶ
ロンダはサーカス興行師 大酒のみで夫人にも暴力をふるっていた
ライオンの曲芸が呼び物だが、ある時、檻から出てロンダは頭を潰され
夫人は顔を引き裂かれて一命をとりとめた
その時、別の男の悲鳴も聞いたという証言もあるのにひっかかるホームズ
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夫人自らが事件の真相を話し、ホームズは聞き役
小さい時にサーカスに売られ、強引にロンダの妻にされ
曲芸師レオナルドと恋仲になり、ロンダ殺害を企てる
こん棒をライオンの爪に見立てて、ロンダを殴り殺し
その後、檻を開けたら、血のにおいで興奮して夫人に襲い掛かった
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レオナルドは悲鳴をあげて逃げ、その後も会っていないが
水泳中に溺死したと新聞で知った
ホームズ:事件は終わりましたよ
夫人:私が生きていても何の役に立つでしょう
ベールを取って見せた顔は顔自体がなくなっているほどの傷跡
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その後、ホームズ宛てに青酸が送られてくる
夫人:
私を誘惑するクスリを送ります
ホームズ様の忠告に従うことにします
■ショスコム荘
ワトソンは戦傷者年金の半分を競馬につぎこむほど好きだと判明/驚
イギリスでもっとも向こう見ずな騎手サー・ロバート・ノーバトンが狂ったと言う
調教師ジョン・メイスン
借金まみれのロバートはイギリス一の名馬プリンスに全財産を賭けている
腹違いの兄弟馬を外で見せ、大穴を狙っている
屋敷は妹のベアトリス・フォーダの持ち物だが
死ねば亡夫の弟のものになる
ベアトリスは心臓が弱く、水腫症を患っている
ショスコム産のスパニエル犬はイギリス一の純血種だが
グリーン・ドラゴンのバーンズにあげてしまった
幽霊が出ると噂される古い教会の地下室で見知らぬ男と会っていた
調べるとミイラの頭と骨片が見つかった
メイドのエバンズと親しくなりスキャンダルが疑われる
ホームズとワトソンは釣り師を装ってバーンズの宿に泊まり調査を始める
ロバートが妹を殺害した路線で考える
馬車に乗った兄妹と引き留めて確かめると
ベアトリスは男が演じていると分かる
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教会を調べると、棺にベアトリスの死体が入っているのを見つけ
そこにロバートが帰ってきて事情を話す
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1週間前、妹が病死し、馬も含めてすべての権利がなくなれば
金貸しに返せず困るため、死体を隠して、エバンズの夫に妹のフリをしてもらった
その後、プリンスはダービーで優勝
馬主は大儲けして、借金を返済してもなおあまるほどの金を得た上
警察もベアトリスの死亡届が遅れたことに軽い咎めがあっただけで解決する
■シャーロック=ホームズを推理する 各務三郎 ホームズ物語の生物たち
最後の巻なのに、ホームズ作品に出てくる動物の軽い説明と
その動物が描かれた切手の紹介ってなんだかあっけない
■作品解説
『三破風館』
ミステリーと怪奇小説が親類だということが表れた作品
『ライオンのたてがみ』
このクラゲは空想
ダイイング・クルーが使われている
『覆面の下宿人』
「一事不再理」一度無罪になったら、再び裁判にかけられることはない法律を想定しているようだが
夫人は証人として法廷に出たので被告ではないから
時効にならないかぎり告発される危険がある
ドイルは聡明に見えて、時々こうしたポカミスをするんだな
装丁:市川英夫&プラスB 挿絵:H=エルコックほか
ついに今作でシャーロック=ホームズ全集は終わる
途中2本ほどホームズ自身が書いたという設定があるのが面白い
いつもワトソンが書いたものに難癖をつけているのに
ホームズが書くと、そっけない記録のようになる
事件の内容自体は、これまでの作品の焼き直しのような話が多い
ホームズが事件の途中のちょっとした空き時間や
事件解決後などの気の向いた時
クラシックコンサートを聴きに劇場に出かける描写があるけれども
昔はそんなにカンタンに席が取れたのだろうか?
フラっと立ち寄れる感じが羨ましい
挿絵はこれまでのテイストを継いではいるが別の人なので油絵風なタッチ
絶世の美女の描写はシドニー・バッジェットよりはマシにしても
やっぱりものすごい惹かれる美女に見えないのが残念
【内容抜粋メモ】
■三破風館
プロボクシング選手のスティヴが
ハーロウ・ウィールド事件について嗅ぎまわるなと脅しに来るが
先手を打ったホームズには勝てずに去る

メリー・メーバリが相談の手紙を書き、ホームズらが家を訪ねる
息子ダグラスが肺炎で亡くなったばかり
3日前、仲介業者が来て、家を丸ごと買いたいと言う人がいて
メリーの夢である世界旅行ができるほどの値段だが
家具だけでなく、家にあるすべてが含まれるから
やめたほうがいいと弁護士に言われて断った
この話を聞いていたメイドのスーザンを怪しむホームズ
バーニィ・ストックデールに頼まれたと思われる

メリーの家に泥棒が入り、犯人はバーニィ一味
ダグラスの荷物からなにか持ち出された模様
小説の一部が残っていた
ホームズはイサドラ・クラインに目をつけて訪ねる
ロンドンの上流社交界のスターでとても美人

たくさんのBFがいて、ダグラスもその1人
イサドラはローモンド公爵と結婚の予定
結婚する気がないと分かるとダグラスはしつこくつきまとったため
一味を使ってひどく殴らせた
それを恨んで小説に書き、原稿の1つをイサドラ
もう1つを出版社に送ると脅したため
原稿を取り戻すために家ごと買った
ホームズは今回の件を公にしない代わりに
メリーに世界一周旅行ができるだけのお金を払うよう条件を出す
いくらくらいかかるんだろう?
船旅で100万円てポスターを見たことあるけど
■白面の兵士
ワトソンから自分で書いてみろと言われてホームズが書いている
ジェームズ・M・ドッドが相談に来る
戦友のゴドフリーは銃弾に撃たれて入院してから連絡が途絶えて
家族に聞くと世界旅行に出ていると言われるばかり
泊りがけで遊びに行くと、とても感じの悪い父から
プライベートに関わるなと注意される


執事のラルフは妻がゴドフリーの乳母をしていたため育ての親のように思い
兵士として活躍した話をしている時
窓に死人のように真っ白な顔をしたゴドフリーを見る

慌てて追いかけると夜中の暗闇に紛れて消えてしまった
はなれが怪しいと思い、夜に調べると
ゴドフリーが医師と一緒にいるのを見る
ホームズはこの話からあらかた事件を解決した状態で屋敷に来て
父を押し切ってゴドフリーに会う


白い斑点が出るのは、らい(ハンセン)病の疑いがあるから
ゴドフリー:
3人で隊からはぐれ、肩を撃ち抜かれた状態で
見つけた家に入って1晩寝た
翌朝目覚めると障害を持ったらい病患者に囲まれていた
らい病患者のベッドに寝たことで感染した
治るみこみもないまま一生隔離されるのを避けるために
近所にも海外旅行とウソをついていた
ホームズはどのように解決したかを端的に話す
ワトソンなら僕のつまらない推理を天才的能力まで高めてくれるのだが(w
らい病は南アフリカではよくある
ラルフが食事を運ぶ時、消毒した手袋をはめていたことから推理
皮膚科の専門医のサンダース博士を呼び診察してもらうと
らい病ではなく、鱗癬症で治る見込みがあると告げる
ハンセン病や鱗癬症についてちょっとだけググったけど
顔に白い斑点とかは書いてなかったな
■ライオンのたてがみ
ホームズの引退後に起きた事件
この頃、ワトソンはたまの週末に来るくらいだから、自分で書いたとある
ホームズの家は海沿いの高台にある一軒家
命を狙う人間が多々いるだろうから、こうした城みたいな場所にしたのか?
自然に囲まれて暮らすのが夢だったみたい
近くの職業訓練所「ザ・ゲーブルズ」の所長ハロルド・スタクハーストと
海に泳ぎに来たところ
同じ訓練所の物理教師マクファスンが恐ろしい激痛に倒れて死ぬのを目撃する
その時聞いたのは「ライオンのたてがみ」といういうダイイングメッセージ
彼も泳ぎに来ていたらしく、裸の体にははりがねの鞭で打ったような蚯蚓腫れがいくつもある

その後すぐ来たのは訓練所の数学教師マードック
あまり人づきあいはなく、マクファスンと犬のことで大げんかしたこともあるため
最初に疑い、調査を始める
ホームズが現場検証、周囲の聞き込みから事件解決に向かう様子が分かる
マクファスンはモーディ・ベラミと会うメモを持っていた
村一番の美人で2人は結婚する約束だったが父と兄は反対していた様子
マードックもモーディが好きだったため、ますます疑惑が高まる

マクファスンの愛犬が同じ海辺でひどく苦しんで死んでいるのを見つける
ホームズはいつかどこかで読んだ文献を思い出す
マードックもまた同じ海辺に行ってひどく苦しみながら来て
サラダ油にひたした脱脂綿をあてると少し痛みがやわらぐ

犯人はサイアネアクラゲだと明かして海辺に行き
石でたたき殺すホームズ
ホームズ:
先日の暴風で吹き寄せられたのではないか
有名な生物学者J.G.ウッドの『野外生活』に
ウッドがこのクラゲにやられて死にかけた話が載っている
ブランデーを1本飲みほして命が助かった(酒だけで?!
見事に解決したホームズを手放しで褒める警部の言葉を載せて
話をしめることで小説的面白さを出そうとしてるw
■引退した絵具師
ホームズ:
我々は目標をつかもうと手を伸ばし
欲しいものを手に入れる
最後に何が残るか? 幻影だよ
それよりもっと悪いもの、不幸だ
画材製造会社のジョサイア・アンバリは退職し
20歳も下の女と結婚し、チェス仲間と恋仲となり
貯金の入った書類金庫ごと消えた
邸の名は「ザ・ヘイブン(憩いの家)」
スティーブン・キングのドラマで同じタイトルがあったね
・海外ドラマ『ヘイヴン』(全13話)
ワトソンが訪ねると気分転換だと言って壁をペンキで塗っている
劇場の桟敷席をとったが妻は来なかったと話す

その時の席番をワトソンが覚えていたことが事件解決の手がかりの1つとなる
事件当日、劇場の2人の席はどちらも来なかった
ホームズの友人バーカーも別のルートで調べていることが分かる
ペンキを塗っていたのは、ほかの強い臭いを誤魔化すため
アンバリは2人の仲を嫉妬して、密室をガスで満たして殺した


手柄をマキノン警部に渡したため、新聞には警部を褒めたたえる記事が載る
2人の死体は古井戸から見つかる
■覆面の下宿人
下宿屋のおかみさんメリロウ夫人が下宿人ロンダ夫人について相談
いつもベールで顔を覆っているが、直視できないほど酷い状態
ロンダ夫人はだんだんやせ細り
夜中に大声で「人殺し!」などとうわごとを言うのが心配で
声をかけ、警察にも話せないならホームズを紹介すると
死ぬ前にぜひ秘密を打ち明けたいと呼ぶ
ロンダはサーカス興行師 大酒のみで夫人にも暴力をふるっていた
ライオンの曲芸が呼び物だが、ある時、檻から出てロンダは頭を潰され
夫人は顔を引き裂かれて一命をとりとめた
その時、別の男の悲鳴も聞いたという証言もあるのにひっかかるホームズ

夫人自らが事件の真相を話し、ホームズは聞き役
小さい時にサーカスに売られ、強引にロンダの妻にされ
曲芸師レオナルドと恋仲になり、ロンダ殺害を企てる
こん棒をライオンの爪に見立てて、ロンダを殴り殺し
その後、檻を開けたら、血のにおいで興奮して夫人に襲い掛かった

レオナルドは悲鳴をあげて逃げ、その後も会っていないが
水泳中に溺死したと新聞で知った
ホームズ:事件は終わりましたよ
夫人:私が生きていても何の役に立つでしょう
ベールを取って見せた顔は顔自体がなくなっているほどの傷跡

その後、ホームズ宛てに青酸が送られてくる
夫人:
私を誘惑するクスリを送ります
ホームズ様の忠告に従うことにします
■ショスコム荘
ワトソンは戦傷者年金の半分を競馬につぎこむほど好きだと判明/驚
イギリスでもっとも向こう見ずな騎手サー・ロバート・ノーバトンが狂ったと言う
調教師ジョン・メイスン
借金まみれのロバートはイギリス一の名馬プリンスに全財産を賭けている
腹違いの兄弟馬を外で見せ、大穴を狙っている
屋敷は妹のベアトリス・フォーダの持ち物だが
死ねば亡夫の弟のものになる
ベアトリスは心臓が弱く、水腫症を患っている
ショスコム産のスパニエル犬はイギリス一の純血種だが
グリーン・ドラゴンのバーンズにあげてしまった
幽霊が出ると噂される古い教会の地下室で見知らぬ男と会っていた
調べるとミイラの頭と骨片が見つかった
メイドのエバンズと親しくなりスキャンダルが疑われる
ホームズとワトソンは釣り師を装ってバーンズの宿に泊まり調査を始める
ロバートが妹を殺害した路線で考える
馬車に乗った兄妹と引き留めて確かめると
ベアトリスは男が演じていると分かる

教会を調べると、棺にベアトリスの死体が入っているのを見つけ
そこにロバートが帰ってきて事情を話す

1週間前、妹が病死し、馬も含めてすべての権利がなくなれば
金貸しに返せず困るため、死体を隠して、エバンズの夫に妹のフリをしてもらった
その後、プリンスはダービーで優勝
馬主は大儲けして、借金を返済してもなおあまるほどの金を得た上
警察もベアトリスの死亡届が遅れたことに軽い咎めがあっただけで解決する
■シャーロック=ホームズを推理する 各務三郎 ホームズ物語の生物たち
最後の巻なのに、ホームズ作品に出てくる動物の軽い説明と
その動物が描かれた切手の紹介ってなんだかあっけない
■作品解説
『三破風館』
ミステリーと怪奇小説が親類だということが表れた作品
『ライオンのたてがみ』
このクラゲは空想
ダイイング・クルーが使われている
『覆面の下宿人』
「一事不再理」一度無罪になったら、再び裁判にかけられることはない法律を想定しているようだが
夫人は証人として法廷に出たので被告ではないから
時効にならないかぎり告発される危険がある
ドイルは聡明に見えて、時々こうしたポカミスをするんだな