■土曜ドラマ「55歳からのハローライフ」
●第3回「結婚相談所」
原作:村上龍
出演:原田美枝子、根岸季衣、草笛光子、池内博之、浅野和之 ほか
第2回はこちら。
今回は、大好きな原田美枝子さんが主演
昔から大ファンで出演作をよく観ていた。
セクシーなプロポーションと、甘い声のギャップ、知性があって、スピリチュアルでもある。
子育てしながら、女優としても第一線で活躍して、タイトルと同じ55歳とは思えないこの美しさ![]()
驚×5000
これからも、いろんな方面でのご活躍を期待しております(尊敬![]()
▼story(ネタバレ注意。話を最後まで書いちゃいました
中米志津子は、55才で結婚相談所に登録した。専門用語で言うところの「責任済み」(子育てが終わっている)状態。
一人娘は、もう結婚して、孫もいる。別れた夫からは、ときどき未練っぽいメールがくる![]()
ハマってるのは韓流ドラマ。再婚したい理由は、漠然とした「経済的な不安」から。
プロフィール写真を撮るカメラマン
から、「第2ボタンまで開けてみて」と言われて戸惑っていると、
「なんとしてもバラ色の未来を手に入れるという強い意志が必要」(それにはセクシーアピールが第一ってことなのか?![]()
相手を紹介してくれる担当者から「漠然でいいので、再婚したい相手はどんな人がいいと思っていますか?」と聞かれ、
「夫とは違う男性がいい。夫がどうゆう人だったか思い出せないんです」
定年後、再就職に失敗し、毎日テレビばかり見ていた夫に、
突然「離婚したいんです!」と言ったら、「勝手にしろ」とカンタンに離婚が成立。
「夫と違う人といることで、自分のこともよく分かるような気がして」
見合い相手その1(岩松了さん
):いきなり「セックスが一番重要
」ってセクハラじゃん
/汗×5000
見合い相手その2:「文通
から始めたい」とゆったのは、強度のマザコンだったから。
見合い相手その3:いきなり亡妻の墓参り。
見合い相手その4(でんでんさん):金持ちなのに「割りかんにしよう」と言って、なぜかお釣りは自分の財布
へ入れるケチ。
見合い相手その5:IT企業のサラリーマン。「どうせ仕事の説明しても面白くないでしょ?」と言って「犬がコワイ
」話を独り言のように話す。
「緊張して、初対面から素が見せられない人は多い。本当はとっても優しい方なんですよ〜」と言う担当者。
「私は変わりたいんです。そうゆう相手を、自分で選びたい」
だんだん見合いにも慣れて、スーパーで試食販売のパート仲間・オヤマさんらに相談したり、愚痴るのが気晴らしになってきたシズコ。
![]()
「図太くならなきゃ、その歳で再婚なんかできないわよ! いや、悪い意味じゃなくて![]()
(別れる選択ができない)私にも夢を見せてよ」とオヤマは助言。
見合い相手その6:一緒に登山
もいいけど、初心者同士は危険だよ![]()
花束
&プロポーズでその気になってたら、経営不振の工場経営者で、娘夫婦と同居、妻にも働いて欲しいという条件。
「妻が亡くなって、正直、人手が足りないんだ」・・・って言われてもねぇ![]()
シズコ「アールグレイ
を飲む時だけ夫を忘れることができた。今は、飲むとその当時を思い出す」
オヤマ「元夫との再婚もありでは?」
シズコ「ガマンして生きるなら、これまでと何も変わらない」
オヤマ「中米さん、なんかすごい“女”になった気がする」
ハッキリしない自分は、真剣に相手を探している他の方に迷惑なのでは?と心配して退会しようとするシズコに
「フラフラと迷っても、妥協したくないのは皆同じ。考える人と、考えない人とは、全然ちがう。大いに迷って下さい!」と担当者は励ます。
勧められたお見合いパーティをこれで最後にしようと、通販で買った赤い下着をつけて気合いを入れるも、
元夫から「会いたい」というメールがきて意気消失し、バー
で一人飲んでいると、号泣している若い男性がいた。
心が落ち着くからと、アールグレイにハチミツ
を入れたものを差し入れると、話を聞いて欲しいと誘われる。
アメリカのノースキャロライナで映画製作
のスタッフをしていて、遠距離恋愛をしていた彼女に7年目でフラれたという。
それもノースキャロライナまでわざわざ来て「もう終わりにしたい」と言いに来た。
「この映画を観たら、私の気持ちが分かるはず」と言われたのは名作『ひまわり』(懐かしいなあ! また観たくなった![]()
しかし、鑑賞後も男には恋人の気持ちが分からない。
「以前観た時は、戦争反対の映画だと思っていたけど、今なら恋人が言いたかったことが何か分かる気がします。
戦争で引き裂かれて、再会した時には互いにパートナーがいた。どんなに愛していてもどうにもならないことがある。
一緒にいても、きっと後悔することになる。年月と状況で人は変わる。彼女の辛さが私には分かるわ」
泣きじゃくる男を慰め、2人は一夜を過ごす。
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(この時の鏡を見つめるシズコと、若い男性を見つめる優しいまなざしがステキ
娘を訪ねて「お母さん、なんかいいことあった? 離婚して元気になったら、わたしも複雑だなw」と言われ、
「わたし、間違ってた。お母さんが何も選んでこなかったからダメだったのに、
それをお父さんのせいにして誤魔化してた。悪いのはお父さんじゃない」
その後、夫と再会。
「仕事もえり好みしなきゃあるんだ。オレは不器用だった。仕事をするしか家族を支える術を知らなかった。
定年して、再就職に失敗して、死んだようだった。自分の感情も、自分のものじゃない感じがして」
「私もそのことを分かっていたのかもしれないけど、無視していたのかもしれない」
「離婚がオレを生き返らせてくれたんだ。君に対する想いも。オレは寂しかった」
「何かを失えば寂しくなるのは当たり前なのよ。でも、寂しくて人に甘えるようになりたくはない」
「人生は、やり直せると思わないか!?」
「もう一度一緒に暮らせば、どんなことが起こるか、それもハッキリしてる。
いくら寂しいからって、そこに戻るべきじゃない。やり直すことと、元に戻ることは違うのよ。
あなたと私はこれからも(娘にとっては)父と母。(孫にとっては)おじいちゃんとおばあちゃん。これからも仲良くしなきゃね
」
![]()
「結婚相談所で見合いをする相手は、自分自身かもしれない。
私、気付いたんです。人生でもっとも恐ろしいのは、後悔と共に生きること。孤独ではないって。
これからも一人で生きていきながら、もう少し(結婚相談所にも)お世話になろうかと思います
」
***************************************
さすが村上龍さん。どの話も面白くて、どのセリフ、シーンにもグッとくる。
この定年後問題の発端って、今の子育てや、教育現場も無関係じゃないんじゃないかなあ!
子どもに「投資」するかのように勉強、塾、習い事で、外で自由に遊ぶ時間を奪って、
「安定した公務員」か「高収入の大手有名企業」に入れて、「結婚」して、「出産」すれば、人生バラ色
ってゆう幻想。
自分がその価値観で失敗しても、「ウチの子どもには、もっと頑張ってもらえば・・・」とまたさらに大きな幻想を押しつける。
村上さんが「あさイチ」で語ってたように、定年後の夫婦間のズレは深刻で、
これまで家にいなかった夫が「毎日家にいる」だけでストレスという妻たち![]()
一方、仕事一筋だった男性ほど、定年後の趣味も、友だちもなく、目的を失ってしまっている。
「仕事をしているうちから、家族とのコミュニケーションはもちろん、近所づきあい、趣味仲間をつくることが大切かもしれない」と言っていた。
家族は、もっとも身近な人間関係を学ぶ場所。
毎日一緒にいるから「言わなくても察してよ」というのも甘えのひとつ。
なにか不満がある時、感謝を伝えたい時も、言葉と態度で表現しなければ伝わらないもの。
「一人は孤独」「結婚がゴール」などという幻想を捨てて、
毎日がいろんなことを学ぶ機会だっていう意識が必要なんだ。
人間関係に「どちらか一方が悪い」ってのもあり得ない。
それぞれに貴重な個性があって、その微妙なバランスで成り立っている。
ストレッサーの態度の裏には、どんな気持ちがあるのか考えめぐらせる「想像力」や、
「他人は変えられないけれども、自分は変えられる」ってスピリチュアルな視点から言えば、
自分の周りにどうしてそんな人ばかり集まるのか、まずは、自分自身を振り返ること。
どんな人間関係も、最終的には「自分がどんな人間かを知ること」がテーマなんだと気づくことができれば、
毎日の見方も違ってくるはず。。。
って、分かっちゃいるけど、なかなかうまくいかないってゆうのもニンゲンなんだけどね![]()
●第3回「結婚相談所」
原作:村上龍
出演:原田美枝子、根岸季衣、草笛光子、池内博之、浅野和之 ほか
第2回はこちら。
今回は、大好きな原田美枝子さんが主演
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セクシーなプロポーションと、甘い声のギャップ、知性があって、スピリチュアルでもある。
子育てしながら、女優としても第一線で活躍して、タイトルと同じ55歳とは思えないこの美しさ
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これからも、いろんな方面でのご活躍を期待しております(尊敬
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▼story(ネタバレ注意。話を最後まで書いちゃいました
中米志津子は、55才で結婚相談所に登録した。専門用語で言うところの「責任済み」(子育てが終わっている)状態。
一人娘は、もう結婚して、孫もいる。別れた夫からは、ときどき未練っぽいメールがくる
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ハマってるのは韓流ドラマ。再婚したい理由は、漠然とした「経済的な不安」から。
プロフィール写真を撮るカメラマン
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「なんとしてもバラ色の未来を手に入れるという強い意志が必要」(それにはセクシーアピールが第一ってことなのか?
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相手を紹介してくれる担当者から「漠然でいいので、再婚したい相手はどんな人がいいと思っていますか?」と聞かれ、
「夫とは違う男性がいい。夫がどうゆう人だったか思い出せないんです」
定年後、再就職に失敗し、毎日テレビばかり見ていた夫に、
突然「離婚したいんです!」と言ったら、「勝手にしろ」とカンタンに離婚が成立。
「夫と違う人といることで、自分のこともよく分かるような気がして」
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「緊張して、初対面から素が見せられない人は多い。本当はとっても優しい方なんですよ〜」と言う担当者。
「私は変わりたいんです。そうゆう相手を、自分で選びたい」
だんだん見合いにも慣れて、スーパーで試食販売のパート仲間・オヤマさんらに相談したり、愚痴るのが気晴らしになってきたシズコ。
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「図太くならなきゃ、その歳で再婚なんかできないわよ! いや、悪い意味じゃなくて
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(別れる選択ができない)私にも夢を見せてよ」とオヤマは助言。
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花束
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「妻が亡くなって、正直、人手が足りないんだ」・・・って言われてもねぇ
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シズコ「アールグレイ
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オヤマ「元夫との再婚もありでは?」
シズコ「ガマンして生きるなら、これまでと何も変わらない」
オヤマ「中米さん、なんかすごい“女”になった気がする」
ハッキリしない自分は、真剣に相手を探している他の方に迷惑なのでは?と心配して退会しようとするシズコに
「フラフラと迷っても、妥協したくないのは皆同じ。考える人と、考えない人とは、全然ちがう。大いに迷って下さい!」と担当者は励ます。
勧められたお見合いパーティをこれで最後にしようと、通販で買った赤い下着をつけて気合いを入れるも、
元夫から「会いたい」というメールがきて意気消失し、バー
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心が落ち着くからと、アールグレイにハチミツ
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アメリカのノースキャロライナで映画製作
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それもノースキャロライナまでわざわざ来て「もう終わりにしたい」と言いに来た。
「この映画を観たら、私の気持ちが分かるはず」と言われたのは名作『ひまわり』(懐かしいなあ! また観たくなった
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しかし、鑑賞後も男には恋人の気持ちが分からない。
「以前観た時は、戦争反対の映画だと思っていたけど、今なら恋人が言いたかったことが何か分かる気がします。
戦争で引き裂かれて、再会した時には互いにパートナーがいた。どんなに愛していてもどうにもならないことがある。
一緒にいても、きっと後悔することになる。年月と状況で人は変わる。彼女の辛さが私には分かるわ」
泣きじゃくる男を慰め、2人は一夜を過ごす。
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(この時の鏡を見つめるシズコと、若い男性を見つめる優しいまなざしがステキ
娘を訪ねて「お母さん、なんかいいことあった? 離婚して元気になったら、わたしも複雑だなw」と言われ、
「わたし、間違ってた。お母さんが何も選んでこなかったからダメだったのに、
それをお父さんのせいにして誤魔化してた。悪いのはお父さんじゃない」
その後、夫と再会。
「仕事もえり好みしなきゃあるんだ。オレは不器用だった。仕事をするしか家族を支える術を知らなかった。
定年して、再就職に失敗して、死んだようだった。自分の感情も、自分のものじゃない感じがして」
「私もそのことを分かっていたのかもしれないけど、無視していたのかもしれない」
「離婚がオレを生き返らせてくれたんだ。君に対する想いも。オレは寂しかった」
「何かを失えば寂しくなるのは当たり前なのよ。でも、寂しくて人に甘えるようになりたくはない」
「人生は、やり直せると思わないか!?」
「もう一度一緒に暮らせば、どんなことが起こるか、それもハッキリしてる。
いくら寂しいからって、そこに戻るべきじゃない。やり直すことと、元に戻ることは違うのよ。
あなたと私はこれからも(娘にとっては)父と母。(孫にとっては)おじいちゃんとおばあちゃん。これからも仲良くしなきゃね
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「結婚相談所で見合いをする相手は、自分自身かもしれない。
私、気付いたんです。人生でもっとも恐ろしいのは、後悔と共に生きること。孤独ではないって。
これからも一人で生きていきながら、もう少し(結婚相談所にも)お世話になろうかと思います
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さすが村上龍さん。どの話も面白くて、どのセリフ、シーンにもグッとくる。
この定年後問題の発端って、今の子育てや、教育現場も無関係じゃないんじゃないかなあ!
子どもに「投資」するかのように勉強、塾、習い事で、外で自由に遊ぶ時間を奪って、
「安定した公務員」か「高収入の大手有名企業」に入れて、「結婚」して、「出産」すれば、人生バラ色
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自分がその価値観で失敗しても、「ウチの子どもには、もっと頑張ってもらえば・・・」とまたさらに大きな幻想を押しつける。
村上さんが「あさイチ」で語ってたように、定年後の夫婦間のズレは深刻で、
これまで家にいなかった夫が「毎日家にいる」だけでストレスという妻たち
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一方、仕事一筋だった男性ほど、定年後の趣味も、友だちもなく、目的を失ってしまっている。
「仕事をしているうちから、家族とのコミュニケーションはもちろん、近所づきあい、趣味仲間をつくることが大切かもしれない」と言っていた。
家族は、もっとも身近な人間関係を学ぶ場所。
毎日一緒にいるから「言わなくても察してよ」というのも甘えのひとつ。
なにか不満がある時、感謝を伝えたい時も、言葉と態度で表現しなければ伝わらないもの。
「一人は孤独」「結婚がゴール」などという幻想を捨てて、
毎日がいろんなことを学ぶ機会だっていう意識が必要なんだ。
人間関係に「どちらか一方が悪い」ってのもあり得ない。
それぞれに貴重な個性があって、その微妙なバランスで成り立っている。
ストレッサーの態度の裏には、どんな気持ちがあるのか考えめぐらせる「想像力」や、
「他人は変えられないけれども、自分は変えられる」ってスピリチュアルな視点から言えば、
自分の周りにどうしてそんな人ばかり集まるのか、まずは、自分自身を振り返ること。
どんな人間関係も、最終的には「自分がどんな人間かを知ること」がテーマなんだと気づくことができれば、
毎日の見方も違ってくるはず。。。
って、分かっちゃいるけど、なかなかうまくいかないってゆうのもニンゲンなんだけどね
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