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推理・探偵傑作シリーズ 8 マルタの鷹 ダシール・ハメット/著 あかね書房

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1973年初版 1991年第11刷 亀山龍樹/訳
横山まさみちと横山プロダクション/イラスト

「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します


【注意】
トリックもオチもネタバレがあります
極上のミステリーなので、ぜひ読んで犯人当てをしてみてください



『ハメット』という映画を観たけれども同一人物なのか!




『ハメット』(1983)





推理小説というより、ハードボイルドなアクション小説風

しかも、挿絵というより『ゴルゴ13』みたいなマンガが
たくさん入っていて、ビックリ/驚
文体もセリフが多くて読みやすい

スペード探偵は、肉体派で探偵よりもワル側な感じ


「推理・探偵傑作シリーズ」は全部こんな感じなのか?








【内容抜粋メモ】





登場人物
スペード探偵
パーリン スペード探偵の秘書
ブリジッド
ガットマン
カイロ
ウイルマ
トム巡査部長


■スペード探偵
長い顎の先もV 鼻の先もV 眉の先もV 顔全体がV字てw





ワンダリーと名乗る女が事件を依頼
弟を連れ出した悪人サースビーを見つけて欲しいという





相棒のアーチャーに尾行するよう命令するスペード探偵






■2人の死体
アーチャーの射殺死体が発見される
ダンデイ警部とトム巡査部長が捜査を始める

サースビーもホテルの前で射殺されていた






ワンダリーは本名がブリジッドだと明かす
先週、香港から来た
サースビーとは香港で知り合った
自分も命を狙われているから助けて欲しいと頼む


■カイロ
カイロという男が事務所に来る
ある置物を取り戻してくれたら5000ドル支払うとピストルで脅すが
スペード探偵は殴ってピストルを奪う






スペード探偵:
僕は人を殺したり、人の者を盗むのはお断りだ
法律を踏み外さない方法なら黒い鳥を取り戻してあげましょう



■鳥打帽子の男ウイルマ
鳥打帽子の男に尾けられる






ブリジッドが黒い鳥のありかを知っていると分かる
サースビーを殺したのはGだと明かす

警部らが来て、カイロを逃がす

スペード探偵:
商売を邪魔はしてもらうまいぜ
犯人は僕が捕まえて突き出してみせる



■黒い鳥
ケミドフというロシア人が持っていたが
ブリジッドが盗んで、サースビーに渡した
カイロもサースビーも信用できないと分かったため隠した

ホテルづきの探偵リュークに頼み
うるさくつきまとうウイルマを追いやる







■ガットマン
Gというのはガットマンという肥った男
動くたびに肉がぶるぶるするって気持ち悪い・・・








スペード探偵は自分も黒い鳥を狙っていると話す
「カイロは1万ドル出すと言った」と2倍の額を言うが
本当の値打ちはそんなものじゃない


スペード探偵:
このサンフランシスコでは、勝手な真似はできないぞ
ウイルマをうろちょろさせるな
5時半まで時間をやる
オレと組むか組まないか決めるんだ

癇癪持ちの性格を見せる







ブリジッドをパーリンの家に預けるが来ていない
タクシーに乗り、河口に行く途中、コール紙を買ったと分かる



■マルタの鷹の歴史
ガットマンは、マルタの鷹が転々と人の手に渡った経緯を長々と話す





セント・ジョーン修道騎士団は盗賊の集まりで途方もない財産をもっていた
皇帝に生きた鷹の代わりに金でつくって宝石をちりばめた鷹を贈った

その後、海賊バルバロッサが奪い、黒く塗られて場末の古道具屋にあったのを
道具商が見つけた

ガットマンはその道具商の友人
鷹のゆくえを17年も探し続けた

秘書にブリジッドを雇って盗ませたら、そのまま行方をくらました

ガットマンはスペード探偵に5万ドルで買うと言う
本来は最低200万ドルはする

ガットマンから差し出された酒に毒が入っていて気を失うスペード探偵
パーリンのいとこが大学の歴史の先生で
鷹の歴史について調べてもらうと本物だと分かる

カイロの部屋を探すと、コール紙に今日、入港する船の時間表がある
その中の香港から来るパロマ号が怪しいとにらむ



■船火事
スペード探偵はトムに手柄をたてさせてやると食事に呼ぶ

スペード探偵:
警官は虫が好かん
胸糞が悪くなる

アーチャーを殺したのはサースビーだ

事務所に胸を撃たれたパロマ号のジャコビ船長が入ってきて
茶色の包みを渡して死ぬ
包みの中身は黒く塗られたマルタの鷹







スペード探偵は包みを手荷物預かり所に出し
預かり証は局止めにして郵送する



■犯人をさし出せ
スペード探偵、ブリジッド、ガットマン、カイロ、ウイルマが揃う
スペード探偵は殺人犯としてウイルマを警察に進呈しようと提案

香港でブリジッドと船長が知り合いだったため
ブリジッドは何も知らない船長に包みを預けた

スペード探偵は1万ドルを受け取り、取引は翌朝だと言う

ガットマンはナイフでマルタの鷹の黒い部分を削ると
鉛があらわれて、これもまたニセモノと分かる
ケミドフがニセモノにすりかえていた






ガットマン:
私はまたイスタンブールに逆戻りしましょう
あと1年、2年かかってもなんのことはない

部屋を去ろうとするブリジッドを呼び止める

スペード探偵:
君とカイロはガットマンの命令でイスタンブールに行き
ケミドフから鳥を盗み、ガットマンを裏切った

次にカイロを裏切り、イスタンブールの刑務所にぶちこんだ
サースビーを用心棒に雇い、香港に逃げたが、サースビーも疑いはじめた

船長に鳥を預けて、僕に事件を依頼した
サースビーを尾けたアーチャーを撃ったのは君だ
サースビーはウイルマに撃たれた
そして僕も裏切った

スペード探偵はブリジッドを警察に渡す
ガットマンはウイルマが射殺

ブリジッド:あなたは敵だったのね

スペード探偵:敵も味方もない 僕は探偵だったんだ








■作者と作品について
NYやサンフランシスコなど、悪が渦巻く社会が舞台では
体を張り、荒っぽいセリフを吐く、したたかな探偵でないとつとまらない

物語の中の探偵は、読者と作者の間に一種の取り決めがある
それが白々しいと感じた作家の中の大物がハメット

ハメットもアメリカの有名な私立探偵社ピンカートン社の探偵を8年間つとめた
第一次世界大戦後に体を壊して、探偵に戻れなかった

1929年に最初の長編『血の収穫』が評判となる

よくできた映画を観ているような会話のやりとりの上手さも飛びぬけている

ハンフリー・ボガードの主演映画『マルタの鷹』がある

ハメットの作風はハード・ボイルド
第一次世界大戦後に表れた文学の流れの1つ
心の動きを大切に描いた、これまでの文学を離れ
行動を主体にしている

この生き方の代表はアメリカの文豪アーネスト・ヘミングウェイ
初期の短編『殺人者』では酒場での殺し屋の会話が見事

ハメットはアメリカ、メリーランド州に生まれ
先祖はフランス人 ド・シェ家は名門

1961年に死去

ハードボイルドの第一人者レイモンド・チャンドラーらに継がれている



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