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ビッグコミックス『岳』14,15巻

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山好きな父に誕プレや、父の日に数冊ずつ贈っていたら、なかなか好評で、
帰省した際は、自分でも読んでみてw、1話ごとにいちいち泣いた
どこまで読んだか思い出せないけど、図書館にあると分かったから、早速借りてみた。
14巻までは読んだかも。何度読んでも泣けるけど。

ビッグコミックス『岳』14巻
石塚 真一/著



「山の優しい風」
中学生になったナオタと一緒に山に登る三歩。
もっと幼かった頃に、山好きの父と登って事故に遭い、三歩とともに死を見届けたナオト。


「父ちゃん、きっと喜んでるよね」

「Message in a bottle」

秩父沢の左俣川の本流で「助けてください」と紙が入った瓶を登山者が発見して、捜索が始まる。
遭難してから1週間以上。遭難者・田丸は、娘の幻覚を見ていた。

「宮さん」

三歩に勝手にライバル心を燃やす「岳天山荘」経営者で救助隊の宮川三郎。
北穂高で遭難の連絡で行った三歩の前にいたのは、友人を助けようとして滑落したもう1人の遭難者。
2人とも1度に上にあげられるか・・・?!

「時代は変わる」
山荘にまるで街に遊びに来たノリの若者に苦言を漏らす宮さん。
最近流行りの「山ガール」の服装も気に入らない。


山で亡くなった登山者にいつも「良く頑張った!」と言う三歩が気に入らないと言う宮さんに、
「三歩に“良く頑張った”という言う人間はいないんだよ」と友人から言われて、ハッとする。

「山男さん」
山荘で働くヒカルの理想男子は、テント一つで山に住んでいる人。
同僚が見つけてきたのは三歩のいる場所だが、2人はニアミスとなる。

「光と影」
阿久津とスズの結婚式の準備をしていたクミのもとに、親友が交通事故で重体だというしらせが入る。
毎日、人の死と向き合っているクミは見舞いでも涙が出なかったが、阿久津の赤ちゃんの手を握って涙があふれる。

「カエル、シカ、クマ」
冬を迎える穂高岳に山初心者のサラリーマン・内海が心の整理のために登りにくる。
心配な三歩は勝手にあとをつけてうるさがられる。案の定、吹雪の中で凍える内海。

会社が大規模な人員削減をして、残ったはいいが、過労で倒れ、退院後に待っていたのは、倒れる前より増えた仕事の山だった・・・
「僕は一体、なんのために、どこに向かって歩いているのか、すっかり迷ってしまいました・・・」
三歩は「山で生き残る人ってのは、みんなしぶといんだ。マヨネーズ1本で何週間も生きた人とか、カエルを食べた人とか」!

「ルーシーズで朝食を」
以前、世界中の高い山を制覇すると意気込んでいた三歩はワイオミング州で山岳救助をしていた。
喫茶店の新米ウェイトレス、オードリーと知り合い、死んだ兄が見せたいってゆってた景色に連れて行ってと頼まれる。
「兄はお金とビジネスしか信じてないような人だったけど、まじめな顔して言うの。ティートンで神様を見たって」

「おまけ」
編集者と長野県大町に行った著者。救助隊の訓練を見せてもらった。
救助ヘリの名前が「やまびこ」ってイイね。



ビッグコミックス『岳』15巻


「今も昔も」


家族でドライブ中、昔、母が松本の電車内で出会った東京の青年の話を聞いて盛り上がる娘。
その娘は途中の休憩所で三歩に会い、野沢菜をたくさんもらう。車中、ずっと黙って運転していた父は、
「山男ってのは、スガスガしいもんだな。今も昔も」とつぶやく。

「バカヤロー」
宅配業の大口が遭難。後輩の鶴見は心配で何度も救助隊の事務所に電話をする。
「(2年前に亡くなった)奥さんが天国で見てますよ!!」
三歩「鶴見さんて人が教えてくれたんだよ。もしも目を覚まさない時は、いつも言ってるセリフがあるって

「生きるため」
阿久津はスズと結婚し、子どもができてから、急に三歩と激しい訓練を始める。
「自分の子が寝てて、その寝顔見てるだけで、オレしみじみ思うんすよ。オレ、死ねないなぁーって」
休日、救助に行く途中事故ってしまったクミの代わりに出かける阿久津。

「サポーター」「はじまり」「山だから・・・」
いつも通り、三歩が先に遭難者を見つけたから、1人で担いで帰ると連絡するが、
「サポート行かせてください!」と行ってしまった阿久津の目前に巨大な岩石が落ちてくる。



二重遭難になったのは自分のせいだと責めるクミに、スズは
「私、分かってるから。誰のせいでもないって、山だから・・・でしょ?」



「チーフとして」
牧さんが夜間でもヘリを飛ばして駆けつける。
クミは辞表を書くが、ゴミ箱に捨てるチーフの野田。
その後、野田は責任をとって伊那の町の警官に異動となる。



「よし。」「目覚めて・・・」

野田の代わりに安藤が山岳救助隊隊長に任命される。


阿久津は回復しても、立ち上がるのはムリだと言われる。

酔いつぶれる三歩にザックは「お前だけのために、限界ギリギリの山を、クライマーとして登ったのはいつだ?」と聞かれる。



三歩はナオタに会い、ネパールの「ローツェ」という5000m以上ある難しい山に一人で登ると告げる。

「登れる、登れないは、やるまで分からない。だから・・・オレは“やる”を選ぶ。
 後のことは山が教えてくれるんだ。いいよな、クライミングって」

「オレも・・・数学頑張ってみる。その代わり一つだけ約束ね。兄ちゃんは死なないで」

「・・・分かった」

 


阿久津もスズに言う。
「オレ、リハビリやるから。三歩さん山で言ってたから。山登りも、救助も、やってみないと分からないって」




【著者によるあとがき】
『空飛ぶ山岳救助隊』(山と渓谷社)
ドキュメンタリービデオ『レスキュー 篠原秋彦の軌跡』
に感動して牧というキャラクターの参考にさせてもらったという。


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