Quantcast
Channel: メランコリア
Viewing all articles
Browse latest Browse all 8633

心の中のベストフィルム〜『悶え』(1959)

$
0
0
『悶え』(1959)
監督:マーティン・リット 出演:ユル・ブリナー、ジョアン・ウッドワード ほか

trailer

感想メモは「notes and movies」カテゴリーからの抜粋

邦題だとちょっと危ない話を想像しちゃうけど、『嵐が丘』や『風と共に去りぬ』に似た
温かく、深い趣きある感動を与えてくれる1本。'59ながらキレイなカラーなのが嬉しい。

なんといってもブリナーの渋い大人の魅力が味わえる
射すような鋭いまなざし、スレンダーで少々小柄な体型、エキゾティックな黒い瞳。
初めて見たんだけど、ちゃんと髪があった時代もあったのね! それも明るいキレイなブラウンの髪。
『未来世界』でもそうだけど、どこか機械じみたカキカキした動き。

ヒロイン役の女優も、この時代にしては現代っコぽいキュートな顔立ち。
ちょっと疑うような、まぶしそうな目つきで、真剣に愛情を捜し求めてさまよい、
少女から女性へと変わってゆく危なっかしい思春期の少女を演じている。

女性が男に頼らなきゃ生きてゆけない時代なのがちょっと気になるけど、
かなりピュアなロマンティックストーリーになっているのも、
ミシシッピの美しい景色と、2人の名演の故か。

似た話だと『あなたがいたら 少女リンダ』などあるけど、
やっぱり'59のアメリカでは、そこまで表現はドギツクない。

ブリナーのもっといろんな作品を掘り返してみたくなってきた。

『JFK』が代表する、真実を暴き出そうとする今日の映画の傾向と違って、
観客に夢を与えようとする古き良き時代の映画。
どちらも好きだけど、映画も俳優も、そして時代も変わったものだねぇ。

これももう一度観たいなあ! ブリナーがとにかくカッコよくて何度も何度も見返した。
ブリナーと少女が一緒に喫茶店にいるシーンの「あなたとパーラーにいるなんて」て言う発音が好きなんだよねv



Viewing all articles
Browse latest Browse all 8633

Trending Articles