■『漂流教室』(小学館)
楳図かずお著
SVスーパービジュアル・コミックス 全5巻
1,2巻 1993初版 1997 第10刷
3~5巻 1994発行 1998 第10刷
注意:載せた画像とは異なる可能性大
(ノートから感想メモを記載しました。楳図作品の中で私がもっとも傑作だと思う逸品
ラストに号泣し、読後、しばらく呆然としたことを今でも覚えている
今でも秘かに囁かれる「大地震で大陸が沈む」説を考えると他人事じゃない恐怖。
実際、公害は進み、人体にも影響が出ている今日、未来の子どもたちに残されるのは、汚染された砂漠だけになるかもしれない。
小学生がこんな風に社会を作って死闘できるかどうか分からないが、
純粋に生きる力にあふれた子どもだからこそという可能性、希望もある。
壮大なスケールで、リアルなパニックを描いた恐怖と、感動の超大作。
▼あらすじ(ネタバレ注意
●1巻
大和小学校が大地震とともに丸ごと消えた。
時空のズレによって、不毛の地と化した未来に来てしまう。
教師はうろたえて狂った鬼となり、担任は他の教師を殺し、生徒まで襲う。
いつも優しい給食のおじさん・関谷は、実はバカにされていたのをずっと逆恨みしていて、
食糧を独り占めして人質をとって閉じこもる。
自分たちの合同墓碑を見つけ、ここが未来だと知る子どもたち。
フシギな力を持つ、足の不自由な少女・西を通じて、母と連絡がとれた翔。
壁に埋められたナイフで担任をやっつける。
●2巻
学校ではパニックが起こり、生贄まで出るが、1人の少年が葉を見つけたのを頼りにブキミな森を発見。
そこには巨大怪虫がいた!
男の子が飢餓感に襲われる発作になると同時に怪虫が出現することから、男の子の妄想が現実化しているのだと気づく。
皆をホルマリンで眠らせ、翔らはイスになりきる(この場面が印象的
恐怖心をもった者、化け物を現実と信じて戦った者は無残に殺され、関谷は幼児に戻ってしまう。
怪虫を倒したはずが無数の子どもの怪虫に襲われる。
子どもらの合い言葉は「ただいま」となる。
女番長3人組が暴れて、大統領を決める選挙は翔に決定したため、3人は学校を去る。
橋本君がペストに罹ってしまう。
●3巻
ペストの恐怖で再びパニックとなり、翔のクラスメイトは皆追われて、教室に閉じ込められ、火あぶりに。
翔は、西さんを通じて母にクスリをくれと叫ぶ。
見つけたミイラは、野球選手で、引退覚悟で入院中、誘拐事件に巻き込まれて死亡。
母は狂人に思われるのも構わずに、その腹の中にクスリを入れて、翔らは助かる。
プールの水がひび割れから消え、雨乞いをして雨は降ったが洪水で被害者続出。
その後、ブキミなキノコが一面に生え、空腹に耐えかねて食べたコはウロコの顔になる。
●4巻
母の像を神として崇めていたのに、妖しい教団は1つ目の化け物が素晴らしいという。
美川さんはとうとう叫び声に誘われるように1つ目の元に行ってしまう。
校内で震動が起きたのは、翔がダイナマイトをしかけたせいだと噂が広まり、
白い目で見られ、地下水掘りをしていたら地下鉄を発見。
そこは1つ目で日本語を喋る怪物の巣窟で、地球が滅んだフィルムを見せられる。
自然破壊により、天地も、人の心も荒み、大地震、砂漠化が起きた。
東京駅は大勢の墓場となり、やっと見つけた水も火山口で噴火寸前。
怪物から逃れたら、正気に戻った関谷がすべての食糧を持って逃走。後には巨大ヒトデが住みついた。
全食糧を人数分に分け、とうとう翔と大友君は仲間割れ。
度重なるストレスで盲腸になった瀕死の翔を医者の息子が緊急手術をする。
●5巻
麻酔もなく、輸血は医務室にあった注射器で、意識朦朧の中、西さんから母の声がして気がつく翔。
そこに骸骨となった女番長が来て、死に際に「富士山のほうに天国がある」と言い残す。
翔組と大友組は食べ物を求めて死闘。
スモッグの黒い雲が迫り、一同はひび割れを乗り越えて天国へ。
それは原始から未来までをロボットで再現した娯楽施設で、
現代に戻るには時空のひずみの大きい学校で、もう一度ショックを与えることだと分かる。
餓死寸前の子どもらはついに死体を焼いて食べ始めた。
翔は「学校を吹き飛ばしたのは僕だ!」と皆を怒りでふるいたたせて学校まで連れて来る。
西さんの「別世界へ行けたら・・・」という願いでここへ来たなら、爆発とともに皆で元の世界へ帰りたいと願うこと。
もう戻れないが、自分たちは終末を迎えた地球に残された“未来に蒔かれた種だ”と悟る。
楳図かずお著
SVスーパービジュアル・コミックス 全5巻
1,2巻 1993初版 1997 第10刷
3~5巻 1994発行 1998 第10刷
注意:載せた画像とは異なる可能性大
(ノートから感想メモを記載しました。楳図作品の中で私がもっとも傑作だと思う逸品
ラストに号泣し、読後、しばらく呆然としたことを今でも覚えている
今でも秘かに囁かれる「大地震で大陸が沈む」説を考えると他人事じゃない恐怖。
実際、公害は進み、人体にも影響が出ている今日、未来の子どもたちに残されるのは、汚染された砂漠だけになるかもしれない。
小学生がこんな風に社会を作って死闘できるかどうか分からないが、
純粋に生きる力にあふれた子どもだからこそという可能性、希望もある。
壮大なスケールで、リアルなパニックを描いた恐怖と、感動の超大作。
▼あらすじ(ネタバレ注意
●1巻
大和小学校が大地震とともに丸ごと消えた。
時空のズレによって、不毛の地と化した未来に来てしまう。
教師はうろたえて狂った鬼となり、担任は他の教師を殺し、生徒まで襲う。
いつも優しい給食のおじさん・関谷は、実はバカにされていたのをずっと逆恨みしていて、
食糧を独り占めして人質をとって閉じこもる。
自分たちの合同墓碑を見つけ、ここが未来だと知る子どもたち。
フシギな力を持つ、足の不自由な少女・西を通じて、母と連絡がとれた翔。
壁に埋められたナイフで担任をやっつける。
●2巻
学校ではパニックが起こり、生贄まで出るが、1人の少年が葉を見つけたのを頼りにブキミな森を発見。
そこには巨大怪虫がいた!
男の子が飢餓感に襲われる発作になると同時に怪虫が出現することから、男の子の妄想が現実化しているのだと気づく。
皆をホルマリンで眠らせ、翔らはイスになりきる(この場面が印象的
恐怖心をもった者、化け物を現実と信じて戦った者は無残に殺され、関谷は幼児に戻ってしまう。
怪虫を倒したはずが無数の子どもの怪虫に襲われる。
子どもらの合い言葉は「ただいま」となる。
女番長3人組が暴れて、大統領を決める選挙は翔に決定したため、3人は学校を去る。
橋本君がペストに罹ってしまう。
●3巻
ペストの恐怖で再びパニックとなり、翔のクラスメイトは皆追われて、教室に閉じ込められ、火あぶりに。
翔は、西さんを通じて母にクスリをくれと叫ぶ。
見つけたミイラは、野球選手で、引退覚悟で入院中、誘拐事件に巻き込まれて死亡。
母は狂人に思われるのも構わずに、その腹の中にクスリを入れて、翔らは助かる。
プールの水がひび割れから消え、雨乞いをして雨は降ったが洪水で被害者続出。
その後、ブキミなキノコが一面に生え、空腹に耐えかねて食べたコはウロコの顔になる。
●4巻
母の像を神として崇めていたのに、妖しい教団は1つ目の化け物が素晴らしいという。
美川さんはとうとう叫び声に誘われるように1つ目の元に行ってしまう。
校内で震動が起きたのは、翔がダイナマイトをしかけたせいだと噂が広まり、
白い目で見られ、地下水掘りをしていたら地下鉄を発見。
そこは1つ目で日本語を喋る怪物の巣窟で、地球が滅んだフィルムを見せられる。
自然破壊により、天地も、人の心も荒み、大地震、砂漠化が起きた。
東京駅は大勢の墓場となり、やっと見つけた水も火山口で噴火寸前。
怪物から逃れたら、正気に戻った関谷がすべての食糧を持って逃走。後には巨大ヒトデが住みついた。
全食糧を人数分に分け、とうとう翔と大友君は仲間割れ。
度重なるストレスで盲腸になった瀕死の翔を医者の息子が緊急手術をする。
●5巻
麻酔もなく、輸血は医務室にあった注射器で、意識朦朧の中、西さんから母の声がして気がつく翔。
そこに骸骨となった女番長が来て、死に際に「富士山のほうに天国がある」と言い残す。
翔組と大友組は食べ物を求めて死闘。
スモッグの黒い雲が迫り、一同はひび割れを乗り越えて天国へ。
それは原始から未来までをロボットで再現した娯楽施設で、
現代に戻るには時空のひずみの大きい学校で、もう一度ショックを与えることだと分かる。
餓死寸前の子どもらはついに死体を焼いて食べ始めた。
翔は「学校を吹き飛ばしたのは僕だ!」と皆を怒りでふるいたたせて学校まで連れて来る。
西さんの「別世界へ行けたら・・・」という願いでここへ来たなら、爆発とともに皆で元の世界へ帰りたいと願うこと。
もう戻れないが、自分たちは終末を迎えた地球に残された“未来に蒔かれた種だ”と悟る。