■『環境とリサイクル7 衣類』(小峰書店)
本間正樹/文
【ブログ内関連記事】
『新版 環境とリサイクル6 紙』(小峰書店)
『新版・環境とリサイクル8 プラスチック』(小峰書店)
『環境とリサイクル10 うめたて処分場』(小峰書店)
衣類のリサイクルのゆくえもかなり気になっていたから、基礎から勉強になったv
『環境とリサイクル10』の冒頭にもメモったけど、このシリーズの意図が最初に書いてあって、
とても深い意味があると思ったので、改めて紹介したい。
【このシリーズの特色~ものづくりから考える】
ごみ問題の発生は、現代の大量生産・大量消費社会の構造と深い関係があります。
このシリーズでは、作り方、使い方、捨て方、リサイクルの取り組みを改めて取材し、
それらをひとつの流れとして紹介するとともに、
ものづくりと、ごみ問題の関係を解明することに努めました。
【内容抜粋メモ】
モノが豊かな時代になるとともに、私たちは、いろいろな素材の衣類を身につけて暮らすようになりました。
なぜ、素材を混ぜているのでしょうか。
シャツの場合、シワを防ぐのが主な目的です。
綿布は肌触りがいいので適していますが、シワができるという欠点があるので、
シワになりにくいポリエステルを混ぜているのです。
糸をつくる繊維には、たくさんの種類があり、衣類は、それらの特徴を生かして作っています。
**************************糸の作り方
製造法別に2つの種類がある
「天然繊維」
現在、生産量が多いのは、綿(吸水力がある)、羊毛(保温力がある)、絹(繊細で美しい)、麻(サッパリした肌触り)。
日本はほぼ輸入に頼っている。
綿花(ワタ)/ヒツジ(お世話になります/礼
蚕の繭で生糸を作る/麻
糸を紡ぐことを「紡績」という。糸は縒れば、縒るほど丈夫になる
「化学繊維」
ポリエステルの紡糸機
4種類ある→こちら参照
合成繊維
再生繊維
半合成繊維
無機繊維(スポーツ用品等に使われるが、衣類にはあまり使われない)
歴史
もっとも早く工業生産が始まったのは1892年、イギリスで開発された再生繊維の「レーヨン」。
ドロドロに溶かした素材を、空気や薬液の中に吹き出して作る原理は、合成繊維も同じ。
1935年、アメリカで「ナイロン」が発明されてから次々に新製品が作られた。
ポリエステルの作り方
繊維を巻き取らずに、ワタ状の短い繊維(ステープル)にする方法もある。
化学繊維は、燃やすと有害ガスを出すものがあるので、ごみ処理で問題がある。
**************************布の織り方
2組の縦糸の間に横糸を通すという基本的な仕組みは、何千年も前から変わっていない。
昔は「機(はた)」で人力で織っていたが、今は機械で自動的に織っている。
「ひ」を使わない織機もある。
「ウォータージェット織機」水を使う。
「エアージェット織機」空気を高速噴射させて横糸を飛ばすもの。
糸を織らずに作る
ニット(編み):糸を絡み合わせて編む。
フェルト:羊毛を叩いて絡ませる。
不織布:合成接着剤でシート状に固める。
染色
あらかじめ染色した糸を織る。
布にしてから染める。
紙への印刷と同様、色模様をプリントする方法もある。
**************************衣類をつくる
「縫製」
布を縫い合わせてつくる仕事。
縫製用のミシンは、1846年、アメリカで発明された。
「アパレルメーカー」
衣類メーカーのこと。衣類のデザイン、生産、小売店に卸すまでを、アパレル産業という。
好みには流行があるので、デザイン、値段などよく考える必要がある。
**************************繊維製品の消費量
2000年の消費量は、235万トン。そのうち約6割が化学繊維。
その化学繊維のうち、約9割が合成繊維で、大半はポリエステル、ナイロン、アクリル。
天然繊維の大半は綿。
日本で工業生産が発達した1960年頃、衣類はあまり豊富になかった。
破れたら、家庭で繕い、着られなくなるまで大切にした。
体に合わなくなったら、古着店に売ったり、誰かにあげたりしていた。
しかし、オートメーション化し、大量に繊維製品を作り、安く買えるようになってからは
傷んでいない衣類でも捨ててしまうようになった。
今では70カ国以上で綿を栽培している。中国、ロシア、アメリカが世界の生産量の半分を占めている。
日本でワタを栽培し始めたのは500年ほど前。今ではほとんど栽培していない。
アメリカ、中国、パキスタンン、オーストラリアなどから綿花をたくさん輸入してきた。
今は、衣類などの製品をたくさん輸入している。
**************************要らなくなった衣類は?
捨てられた衣類
2002年現在、再生品を作る「資源」として回収している衣類は10%ほど。
9割はゴミと一緒に捨てられ、ゴミ処理場っで燃やされている。
再資源化できないもの
・プラスチック製の部分があるもの:ぬいぐるみ、レインコート、マットレス、枕
・特殊加工してあるもの:難燃性のカーテン、カーペット、こたつの下敷き
・革製品
→「不燃ゴミ」「粗大ゴミ」として収集し、破砕後、埋め立て処分している。
**************************回収した衣類は?
「中古衣料問屋」に着いたトラック/衣類を取り出す
1.衣類を回収した業者などは「中古衣料問屋」に売る。
例:中古衣類1kgにつき2~5円で買い取られる(2002年現在)
まず、紙袋、バッグ、不要シーツなどにくるまれた衣類を取り出すのがひと仕事。
季節の変わり目、新年度は、家でタンスの整理をするため、大量の中古衣類が集まる。
以前より、量が増え、新品同様のものも多くなった。
2.「中古衣料問屋」は、分類にして、各利用者、業者に販売する。
分類された衣類/そのまま着られるものを選ぶ
3種類に分別
中古衣類:そのまま外国(主に東南アジア)に輸出する。
ウエス材料:工場で機械油を拭く布にする。
反毛材料:布をほぐして繊維に戻してフェルト等に加工する。
実際には、服の種類、素材、色、布地の厚さ等で、さらに細かく分類する。
作業員1人あたり10種類ほど受け持って仕分ける。
セーター1枚でも、「純毛」かそうでないか見分けるのは手間がかかる大変な立ち仕事
再利用
輸出用の中古衣類
日本では、高級な和服やブランド品などを除いて、古着を買う人が少ないため、
主にアジアの国々に1kg45円ほど(2002年現在)で輸出している。
日本の衣類は、品質が良く、洗濯してから資源回収に出す人が多いため、発展途上国で喜ばれている。
モノが豊かな国と、そうでない国の差があることでリサイクルが成り立っているのが実情。
**************************ウエスをつくる
「ウエス」工場で機械油を拭く布。
この会社では回収した衣類から15種類ほどのウエスを作っている
縫い目にそって裁断機で切り裂き→ファスナー、ボタンを取り除く。
縫い合わせたり、大きさを揃える必要はない。
ウエス用の衣類の多くはフィリピンの工場に送って加工し、日本に輸入している。
人件費が安く済む利点があり、フィリピンでは働く場が増えるので喜ばれている。
よく売れるのは、白い綿布
吸水力が優れているのでウエスに適している。
色がついていると、シンナーなどで色が溶け出すので、白い綿布ほど高く売れない。
工場では、まず吸水力の悪い化学繊維、羊毛が混じった安いウエスで拭き、
最後に値段の高い綿のウエスで仕上げるよう使い分けている。
ウエスの買い取り価格は品質によって、値段に大きな差がある。
例:1kgあたり20~500円(2002年現在)
ウエスに適しているのは、着古した綿製品
繰り返し洗濯して柔らかいから。
着古した下着は人気が高いが、なかなか量が集まらないため、アメリカやドイツから輸入しているウエス業者もある。
資源にならないと思って捨てたり、恥ずかしいと感じる人が多いため。
(プライバシー管理が徹底してれば出したいけど、普通のゴミ置き場や、区役所の入り口とかじゃねぇ・・・
**************************布の繊維を再生する
縫製工場から出るハギレなどはウエスに利用できないため、「中古衣料問屋」は「反毛会社」に送る。
反毛
回し切り反毛機/機械から出てきた反毛
衣類を細かく切り→反毛機にかけ、布から繊維を引き出して反毛にする。
羊毛、化学繊維の反毛→「フェルト」に加工
綿製品の反毛→軍手、モップ、帆布
毛糸製品→ほぐして、紡いで毛糸を再生する
**************************フェルトをつくる
羊毛でつくる上質のフェルトは、帽子などに加工するが、
まじりものが多く、質が落ちる反毛製のフェルトは、体育用マットの詰め物、建物の断熱材、車やベッドのクッションの中身などに利用する。
1.ホッパーに入れてよく混ぜ合わせる。
2.ニードルパンチで叩き、繊維を絡めてフェルトにする。
3.決まったサイズに切る。
4.自動車工場、家電製品工場に出荷する。
ニードルパンチでたたく/ホットカーペット用のフェルト
針でたたく他に、フェノール樹脂を入れて圧縮する方法もある。
**************************リサイクルの必要性(まとめ
衣類を捨てる理由
1.大型専門店で安く大量に売られて、衣類が豊富になった。
2.繕うより、買ったほうが手間がかからず、安くすむと考えるようになった。
3.昔はボロ布をぞうきんとして使ったが、今はぞうきんも新しいのが売っている。
電気掃除機、専用の掃除布、ペーパータオルなどを使うようになった。
4.次々に新製品が作られ、宣伝するため、すぐ流行遅れになり着たくなくなってしまう。
5.昔はきょうだいが多く着まわしたりしたが、今は体に合わなくなると利用法がなく、新たに買うようになった。
6.家庭にある衣類の1/3は着る可能性がほとんどないとみられている
大都市の狭い家ではしまっておく場所がなく、もったいなくても捨ててしまう。
リサイクルの方法
1.欲しい人に譲る。市民グループによるフリーマーケット、バザー、難民や貧しい人々に送るボランティア団体もある。
2.資源回収に出す。いろいろな素材や色を使うとリサイクルは難しくなる。
回収した衣類の行き先
中古の繊維製品を扱う衣料問屋が買い取る。
【取材協力】
・河東反毛工業
・清水フェルト工業
・日本化学繊維協会
・日本リサイクル運動市民の会
・日本麻紡績協会
・日本綿業振興会
本間正樹/文
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とても深い意味があると思ったので、改めて紹介したい。
【このシリーズの特色~ものづくりから考える】
ごみ問題の発生は、現代の大量生産・大量消費社会の構造と深い関係があります。
このシリーズでは、作り方、使い方、捨て方、リサイクルの取り組みを改めて取材し、
それらをひとつの流れとして紹介するとともに、
ものづくりと、ごみ問題の関係を解明することに努めました。
【内容抜粋メモ】
モノが豊かな時代になるとともに、私たちは、いろいろな素材の衣類を身につけて暮らすようになりました。
なぜ、素材を混ぜているのでしょうか。
シャツの場合、シワを防ぐのが主な目的です。
綿布は肌触りがいいので適していますが、シワができるという欠点があるので、
シワになりにくいポリエステルを混ぜているのです。
糸をつくる繊維には、たくさんの種類があり、衣類は、それらの特徴を生かして作っています。
**************************糸の作り方
製造法別に2つの種類がある
「天然繊維」
現在、生産量が多いのは、綿(吸水力がある)、羊毛(保温力がある)、絹(繊細で美しい)、麻(サッパリした肌触り)。
日本はほぼ輸入に頼っている。
綿花(ワタ)/ヒツジ(お世話になります/礼
蚕の繭で生糸を作る/麻
糸を紡ぐことを「紡績」という。糸は縒れば、縒るほど丈夫になる
「化学繊維」
ポリエステルの紡糸機
4種類ある→こちら参照
合成繊維
再生繊維
半合成繊維
無機繊維(スポーツ用品等に使われるが、衣類にはあまり使われない)
歴史
もっとも早く工業生産が始まったのは1892年、イギリスで開発された再生繊維の「レーヨン」。
ドロドロに溶かした素材を、空気や薬液の中に吹き出して作る原理は、合成繊維も同じ。
1935年、アメリカで「ナイロン」が発明されてから次々に新製品が作られた。
ポリエステルの作り方
繊維を巻き取らずに、ワタ状の短い繊維(ステープル)にする方法もある。
化学繊維は、燃やすと有害ガスを出すものがあるので、ごみ処理で問題がある。
**************************布の織り方
2組の縦糸の間に横糸を通すという基本的な仕組みは、何千年も前から変わっていない。
昔は「機(はた)」で人力で織っていたが、今は機械で自動的に織っている。
「ひ」を使わない織機もある。
「ウォータージェット織機」水を使う。
「エアージェット織機」空気を高速噴射させて横糸を飛ばすもの。
糸を織らずに作る
ニット(編み):糸を絡み合わせて編む。
フェルト:羊毛を叩いて絡ませる。
不織布:合成接着剤でシート状に固める。
染色
あらかじめ染色した糸を織る。
布にしてから染める。
紙への印刷と同様、色模様をプリントする方法もある。
**************************衣類をつくる
「縫製」
布を縫い合わせてつくる仕事。
縫製用のミシンは、1846年、アメリカで発明された。
「アパレルメーカー」
衣類メーカーのこと。衣類のデザイン、生産、小売店に卸すまでを、アパレル産業という。
好みには流行があるので、デザイン、値段などよく考える必要がある。
**************************繊維製品の消費量
2000年の消費量は、235万トン。そのうち約6割が化学繊維。
その化学繊維のうち、約9割が合成繊維で、大半はポリエステル、ナイロン、アクリル。
天然繊維の大半は綿。
日本で工業生産が発達した1960年頃、衣類はあまり豊富になかった。
破れたら、家庭で繕い、着られなくなるまで大切にした。
体に合わなくなったら、古着店に売ったり、誰かにあげたりしていた。
しかし、オートメーション化し、大量に繊維製品を作り、安く買えるようになってからは
傷んでいない衣類でも捨ててしまうようになった。
今では70カ国以上で綿を栽培している。中国、ロシア、アメリカが世界の生産量の半分を占めている。
日本でワタを栽培し始めたのは500年ほど前。今ではほとんど栽培していない。
アメリカ、中国、パキスタンン、オーストラリアなどから綿花をたくさん輸入してきた。
今は、衣類などの製品をたくさん輸入している。
**************************要らなくなった衣類は?
捨てられた衣類
2002年現在、再生品を作る「資源」として回収している衣類は10%ほど。
9割はゴミと一緒に捨てられ、ゴミ処理場っで燃やされている。
再資源化できないもの
・プラスチック製の部分があるもの:ぬいぐるみ、レインコート、マットレス、枕
・特殊加工してあるもの:難燃性のカーテン、カーペット、こたつの下敷き
・革製品
→「不燃ゴミ」「粗大ゴミ」として収集し、破砕後、埋め立て処分している。
**************************回収した衣類は?
「中古衣料問屋」に着いたトラック/衣類を取り出す
1.衣類を回収した業者などは「中古衣料問屋」に売る。
例:中古衣類1kgにつき2~5円で買い取られる(2002年現在)
まず、紙袋、バッグ、不要シーツなどにくるまれた衣類を取り出すのがひと仕事。
季節の変わり目、新年度は、家でタンスの整理をするため、大量の中古衣類が集まる。
以前より、量が増え、新品同様のものも多くなった。
2.「中古衣料問屋」は、分類にして、各利用者、業者に販売する。
分類された衣類/そのまま着られるものを選ぶ
3種類に分別
中古衣類:そのまま外国(主に東南アジア)に輸出する。
ウエス材料:工場で機械油を拭く布にする。
反毛材料:布をほぐして繊維に戻してフェルト等に加工する。
実際には、服の種類、素材、色、布地の厚さ等で、さらに細かく分類する。
作業員1人あたり10種類ほど受け持って仕分ける。
セーター1枚でも、「純毛」かそうでないか見分けるのは手間がかかる大変な立ち仕事
再利用
輸出用の中古衣類
日本では、高級な和服やブランド品などを除いて、古着を買う人が少ないため、
主にアジアの国々に1kg45円ほど(2002年現在)で輸出している。
日本の衣類は、品質が良く、洗濯してから資源回収に出す人が多いため、発展途上国で喜ばれている。
モノが豊かな国と、そうでない国の差があることでリサイクルが成り立っているのが実情。
**************************ウエスをつくる
「ウエス」工場で機械油を拭く布。
この会社では回収した衣類から15種類ほどのウエスを作っている
縫い目にそって裁断機で切り裂き→ファスナー、ボタンを取り除く。
縫い合わせたり、大きさを揃える必要はない。
ウエス用の衣類の多くはフィリピンの工場に送って加工し、日本に輸入している。
人件費が安く済む利点があり、フィリピンでは働く場が増えるので喜ばれている。
よく売れるのは、白い綿布
吸水力が優れているのでウエスに適している。
色がついていると、シンナーなどで色が溶け出すので、白い綿布ほど高く売れない。
工場では、まず吸水力の悪い化学繊維、羊毛が混じった安いウエスで拭き、
最後に値段の高い綿のウエスで仕上げるよう使い分けている。
ウエスの買い取り価格は品質によって、値段に大きな差がある。
例:1kgあたり20~500円(2002年現在)
ウエスに適しているのは、着古した綿製品
繰り返し洗濯して柔らかいから。
着古した下着は人気が高いが、なかなか量が集まらないため、アメリカやドイツから輸入しているウエス業者もある。
資源にならないと思って捨てたり、恥ずかしいと感じる人が多いため。
(プライバシー管理が徹底してれば出したいけど、普通のゴミ置き場や、区役所の入り口とかじゃねぇ・・・
**************************布の繊維を再生する
縫製工場から出るハギレなどはウエスに利用できないため、「中古衣料問屋」は「反毛会社」に送る。
反毛
回し切り反毛機/機械から出てきた反毛
衣類を細かく切り→反毛機にかけ、布から繊維を引き出して反毛にする。
羊毛、化学繊維の反毛→「フェルト」に加工
綿製品の反毛→軍手、モップ、帆布
毛糸製品→ほぐして、紡いで毛糸を再生する
**************************フェルトをつくる
羊毛でつくる上質のフェルトは、帽子などに加工するが、
まじりものが多く、質が落ちる反毛製のフェルトは、体育用マットの詰め物、建物の断熱材、車やベッドのクッションの中身などに利用する。
1.ホッパーに入れてよく混ぜ合わせる。
2.ニードルパンチで叩き、繊維を絡めてフェルトにする。
3.決まったサイズに切る。
4.自動車工場、家電製品工場に出荷する。
ニードルパンチでたたく/ホットカーペット用のフェルト
針でたたく他に、フェノール樹脂を入れて圧縮する方法もある。
**************************リサイクルの必要性(まとめ
衣類を捨てる理由
1.大型専門店で安く大量に売られて、衣類が豊富になった。
2.繕うより、買ったほうが手間がかからず、安くすむと考えるようになった。
3.昔はボロ布をぞうきんとして使ったが、今はぞうきんも新しいのが売っている。
電気掃除機、専用の掃除布、ペーパータオルなどを使うようになった。
4.次々に新製品が作られ、宣伝するため、すぐ流行遅れになり着たくなくなってしまう。
5.昔はきょうだいが多く着まわしたりしたが、今は体に合わなくなると利用法がなく、新たに買うようになった。
6.家庭にある衣類の1/3は着る可能性がほとんどないとみられている
大都市の狭い家ではしまっておく場所がなく、もったいなくても捨ててしまう。
リサイクルの方法
1.欲しい人に譲る。市民グループによるフリーマーケット、バザー、難民や貧しい人々に送るボランティア団体もある。
2.資源回収に出す。いろいろな素材や色を使うとリサイクルは難しくなる。
回収した衣類の行き先
中古の繊維製品を扱う衣料問屋が買い取る。
【取材協力】
・河東反毛工業
・清水フェルト工業
・日本化学繊維協会
・日本リサイクル運動市民の会
・日本麻紡績協会
・日本綿業振興会