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notes and movies(1993.9〜 part5)

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過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part4からのつづきで、このノートのラスト。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


■『ザ・ブロンド』(1993)
監督:セルジオ・ルビーニ 出演:ナスターシャ・キンスキー ほか
なんとも暗いラスト。「悪銭身につかず」って教訓に基づいたのか、コカイン取引で儲けた大金と
ロマンスまでうまくいったらイタリアにはびこる犯罪を促進させちゃうものね。
早くから映画界で注目されたキンスキーは、まだまだ女の盛りの35。
ますます美しく、彼女がいるだけで華、美術、映画となる。生まれのドイツだけでなくハリウッドもOK。
イタリア語もフランス語もOKだから、活動の幅も広がるワケだ。

足の不自由な青年の心理描写、ラストのカーアクションの盛り上げ方がイイ。
いつまでも足をひきずり捜し歩く長いシーンは哀しい。
男の哀願に負けて女の切符の行き先を教える係員の女の同情のまなざしや、
わざわざデカイ声を上げて席を譲るオヤジにパニックになるシーンなど
不自由な者のコンプレックス描写が細かい。
イタリア映画ってなぜかみな吹き替えみたくセリフと口が微妙にズレてる気がする。
お気楽極楽セクシー系の多いイタリア映画でも哀愁アクションとでもいおうか。


■『A film of Nakajima Miyuki』(1991)
出演:中島みゆき ほか
プロモーションビデオか、曲の映画化といったほうがイイかも。
たしかこのNYロケの話は、ラジオで言ってた気がする。
いろんなエピソードが生まれたんだろうなと思わせる凝った映像、コラージュ的構成。
歌詞に合わせてるところはカラオケビデオっぽいけど、こうして歌の映像化にハマっていったワケだね。

【曲の内容】
♪トーキョー迷子
この歌覚えたい。これって日本? エキストラでない一般人と撮ったのかな?
そしたら、こんな色白で長身のイイ女、振り返ってもよさそう。

♪夜を往け
みゆきは首に皮の首輪を着けて網の中でほえている。2人のツーリング男が渋くワイルドにキメながら夜を走り抜けてゆく。
こうしてみるとツーリングってスポーツもなかなか面白そうなどと思ってしまう。

♪見返り美人
アルバムとかなり違ったヴァージョン。なんとフラれた相手はフランス人っぽい外人さん! ディスコで流し目使ってるし。

♪黄砂に吹かれて
本人ヴァージョンはやっぱ違う。絵になるねぇ、素朴な日本人系の顔した家族、夫婦らのスナップがイイ味出してる。
この何にもないところで撮影ってのも大変そう。

♪おだやかな時代
そしてラストのクライマックスはダイナミックな黒人コーラスの皆様による大合唱。
ゴスペルの雰囲気をもった幻の名曲と言われる今作。
みゆきの絵コンテで舞台(屋根裏?)が整い、ライトのごとく窓から日が差し、
皆床で足を鳴らし、手を叩いて、肉声の迫力、ライブの力強さがそのまま伝わる。
こうしてレコーディングしたのかな? メイキングビデオってのも見てみたい。
それぞれ自然の描写も美しく、曲のイメージをもっとふくらませる。


■『Alive From Planet Earth / Lenny Kravitz』(1994)
【収録曲】
♪Are you gonna go my way、♪Freedom Train、♪Always on the run、♪Spinning Around over you、
♪Is there any love in your heart、♪Sister、♪Let love Rule

友だちが「今まで観た中で1番良かった」とのお墨付き。プリンス系列に入らなくもないノリだもんね。
オーストラリア、ロンドンなんかを回ったツアーの模様がライヴプレイと一緒に撮られてて、初心者に都合良し。

インタビューではありがちな質問をしてくる「朝食は何を食べた?」とか。
レコード店ではあやしい店員が「カメラはダメ!」とあやしい態度。
本人が自分の知らない海賊版発見。勝手なタイトルでサウンドチェックのまで流出。
「テレビオタク」だったらしいレニーのTV出演は仕方なく口パク。これもよくある話。
街中をイカついボディガードと歩いたり、ハーレー?を乗り回したり、あのドレッドヘアだもの目につかずにはいられない。

スタジオ風景では、少女と犬が遊びにきたりするほのぼのシーン。
一面の海、質素な小屋、自由にイメージをふくらませての曲作り。
ドラム、ギター、ピアノもなんでもありのマルチ才能を持っているらしい。ファンサービスシーンもあり。
サイン攻め、地元の女の子にモテまくりだし、カリスマ性もあり、セックスシンボルでもあるしね。

ラストではみんなで歌ってよとせがむが、客はレニーが客席に降りてきて我忘れてる。
あのドレッドヘアはスゴイ! 手入れはどーすんの?と思ったら石鹸水をかぶって絞るというシンプルさ。
ホーンの2人はイイ音を出す渋い黒人のおじさん。
なんといってもドラムの女性がカッコイイ。細い体でものすごい力強いリズムを打ってる!
ステージはライトだけで仕掛けはないけど、レニーのスタイルとバンドで視覚効果はバッチリ。
シルバーのタイトなパンツ、心なしか客も可愛い女の子が多い気がする。オシャレなんだよね。


■『eric clapton unplugged』(1992)

【収録曲】
♪Signe、♪Before you accuse me、♪Hey Hey、♪Tears in Heaven、♪Lonely Stranger、♪Nobody knows you when you're down & out、
♪Layla、♪Running on Faith、♪Walking Blues、♪Alberta、♪San Francisco Bay Blues、♪Malted Milk、♪Old Love、♪Rollin' & Tumblin'

渋い イイ スペシャルナイトだね、このリラックスムードで煙草の煙たちこめる雰囲気は、
屋根裏部屋か地下室のライヴハイスって感じで、お気に入りのブルースを存分に楽しんで弾いて、歌うクラプトンとメンバーがいる。
ライブにかかせない♪レイラ もすっかり渋いブルースナンバーにアレンジされてるし、
ボトルネックを披露したり、次々と運ばれるタイプの違うギターはコースメニューのよう。
前菜、副菜、メイン、デザートまできっちりそろった豪華メニュー
メンバーも渋い。海坊主か修道僧のようなあやしい身なりのパーカスや、キュートなドラマーとベースがブラック、
客層も同年代がほとんどだから落ち着いた雰囲気。

ギンガムチェックのグレーのシャツに、あせた紺のシャツ。あごヒゲに眼鏡というシンプル&ナチュラルなファッション。
いるだけで絵になるこの歳のとりかたはステキ。名声、キャリアともに確立し、常に時代に合った
あくまで自然で偉大なアーティスト。すでに殿堂入りのこのビッグスターと同時代に生まれて幸せだ。

途中ボトルネックを外し忘れて「I know, I know」とおどけて見せたり、タンバリンの回しうちで
盛り上がるバックに笑顔で応えたり、始終生の表情が楽しめるのもMTVのクリアなカメラとシンプルなセッティングのおかげ。
ノってきて次第に紅潮する頬、熱気までがこちらまで伝わってくる。

巨大ホール、ステージ、増幅された音に慣れてしまうと、微妙な音まで拾われるアコースティックライヴは
なかなか勝手が違ってくるんじゃないかと想像させるけど、そこはさすが、本人が一番楽しんでるみたい。
思わず力の入るボーカルにも繊細さやブルース色が濃く、改めて歌もイケると実感。
尊敬するブルースシンガーソングライターらの曲もたくさん織り交ぜて、現代人の耳に伝えてゆく伝道師となってる。

アンプラグドが一気に他のアーティストに波紋を広げたのもエリックが最初かな? ディランもやったもんね。


■『PRINCE The Hit Collection』(1993)
【収録曲】
♪Peach
メロディ、リズムに目新しいものはないけど、力の抜けた元プリンスって感じ。
プリプリピーチなモデルが出てて、ヴィジュアルのカッコよさは感心しちゃう。ギターの踊り弾き?!

♪Uptown
うわ、これはマイケルの変貌と共通点あり。信じられないハイトーンで歌ってる。
手術中のドクターみたいなマスクしたキーボードプレイヤーは怪しい。

♪1999
これ見たな。『パープル・レイン』の頃だよね。ワルっぽい女の子2人のコーラス。

♪Alphabet St.
ワオ!ポップなアルファベットワールドでとびきりセクシーなパフォーマンスしてる。
とくに頬のホクロにつぶらな瞳、完璧モデル系の妖しい美しさが魅力。

♪Sign "o" the Times
こちらは歌詞がウォーホル風に現れる。とってもタイトな作り。本人は出てない。

♪Diamonds and Perls
これも最近か? 神殿でピアノを弾く。タイトパンツ+胸あきシャツが好きなのね。
ごっついドラマーや、女性キーボードはずっと変わってない。
子どもとのリラックスムードなんて落ち着いたもの。宝石も似合う男。

♪Controversy
『スリラー』みたいなメイク、変わったファッション。

♪Dirty Mind
フレディより激しい。この音作り、ディーヴォ入ってる? やっぱり女性ファンが圧倒的。

♪I wanna be your lover
茶のふわふわヘア+ハイトーン。

♪Little Red Corvette
今度はブルーのピカピカ。ダンスもイケる。やっぱレニー・クラヴィッツと似てる。

♪I would die for U
ラテン系のアレンジ。鳥みたいなコスチューム。あれシーラE? 海賊みたいな目を隠してる。ファンもセクシー系。

♪Rasberry Beret
青空に雲の衣装。 咳込みまで音楽にしちゃうw
バンドメンバも凝った衣装。アーティスティックなアニメの合成、ダンサーとの息もピッタリ。

♪Kiss
このクリップも弾けててステキ。謎の黒ヴェールの美女と半裸のプリンスのダンスパフォーマンス。
ギタリストはボーイッシュな女性。キッチュなナンバー。

♪CREAM
空港のシーンから映画風。赤いスーツで颯爽と登場。彼の周りはいつもこんなモデル系なのか?
よくぞこれほど容姿申し分なし、しかも踊れる女の子を見つけたね。水着でそろって踊るシーンは壮観。マドンナといい勝負。

♪7
独創的なマスクに、同じくあみあみな衣装はスパイダーマン。これまたセクシーでビューティフルな子どもたちも同じあみあみ。

やっぱMTV世代はスゴイね。ちゃんとビデオクリップ専門プロスタッフがいて、
3分間の音と映像のマジカルワールドを創り上げちゃう。当のアーティストもTV世代だから
ちゃんとストップモーションでキメのポーズが分かってる。
それにあくまでオシャレなプリンスだから凝らないワケはない。
この世の者とは思えない美しさをあますところなく披露してくれる。
あの腰の曲線美なんてなかなかないよ。プリンスはまだまだピリピリ張り詰めた弦のようです。
このムーブも一段落して、彼はこれからどんな方向へ行くのかな。
こんなに私生活が見えない人もすごい。生まれながらのミラクルスター、現代のマーク・ボランってところ。
ライブのアレンジがイイし、ノリまくりで、今度ライヴ版を借りてみたい。


■『STING TEN SUMMONER'S TALES』(1993)

一方こちらは農村。コテッジでのレコーディング風景。
1.んーこれがスティング・サウンドだ。途中から突然ジャズ風にくずされるのが異常にカッコイイ。皆1テイクで完璧なチームワーク。

2.ブレイク入れて、今度はワイルドなノリ。突然ギターが倒れてボワワン! 思わずあっちゃあ〜て表情が広がる
この変則リズムもかっちょいい。スティングってリフレインも好きだけど、こーゆーのよくとり入れるようになった。

3.白黒ブチ犬との散歩。何をしても絵になる。シンプルな黒シャツ。オシャレセンスの持ち主なんだよね。
静かなバラッド。彼も歳とらないね。スリムボディもまんまで不思議。1時間ごとに1曲録っちゃうってスゴイハイペースじゃない?

4.ブラックのキーボード、若いギタリスト、白人ドラマーの4人のみ、シンプル編成。窓の外の景色といい環境。

5.うってかわって激しいビートでノリノリ。お経のごとくたたみかけるラヴソング。一応ベテランも楽譜を見ながら。

6.牛飼いになった? セーター着ちゃってすっかりイギリス労働階級。俳優もイケるんだよね。
これも妙なリズム。1週間について歌ってるタイトでキレイなメロディ。

7.「君は独りじゃない。1人になんかなれないのさ」と豪快に笑うオヤジが急に登場。
暖炉の炎だけが赤い、陰の中でのプレイ。セクシーなナンバー。黒猫。キーボードの乱れ弾き。
ここまでカメラの前の一発テイクで完璧な音が出せるってどーゆーこと!? このコンセプトはスゴイかも知れない。

8.窓の外は夜。こうやって時間に合わせて自然のリズムで録ったら気分も出るだろうね。
ブルーズィなナンバー。トップの座を守りつつ、新曲を出し続けるクリエイトのパワーには恐れ入る。
このカメラさんも雑音たてないのは気を遣ったろうね。

9.もう2am。働きすぎじゃない? 再びゆったりとしたバラード。音楽業界に夜昼なしってか?
心なしか皆元気なくなってる。ギタリストのバッキングボーカルもイイね。ブルースハープが入る。
ふつーの家の中でもこれだけ効果的な音が録れるんだね。モノトーンにおさえた絵がシック。

10.4am。徹夜で録っちゃおうってわけ? ミュージックヴィデオの24時間録り。短期集中型なのかな、いつも。

11.犬の声で起きたやっと朝8am。目覚めて元気回復って爽やかさ。実は全然誰も寝てなかったりして。
妙なハイ状態で、わんちゃんが演奏中にお邪魔。そのまま解散ってシンプルで渋いラスト。
締めは、ラップ風。途中でやめちゃったけど。

アーティストの個性によってこんなにMVのスタイルも変わるものなんだね。
レトロっぽくて懐かしい感じのジャケット通りに、このアルバムは穏やかな自然の中で生み出されて
カメラにまでおさめられて、一石二鳥ってところ。
コンスタントにアルバムを生み出し続けるスティングの底力を見た。メンバも選りすぐりのプロフェッショナルばかり。
1時間弱の中に詰め込まれた内容はとっても濃密だった。
やっぱり土曜の1日目、元気な午前中のナンバーがとってもブレイクしてて、いいノリで超カッコいい。
あのボワワンって音は取り消したのかな? あれはあれでイイ効果音ともいえるけど


■『ニック・オブ・タイム』(1995)

監督:ジョン・バダム 出演:ジョニー・デップ、クリストファー・ウォーケン ほか
おもしろい! 今ノリまくりのデップと、負けないくらいキレまくりのウォーケン、若手とベテランの闘い
これほど時の進むのが恐ろしく、早く感じられる話はない
巻き込まれた平凡ビジネスマンの焦燥感と、娘への愛がひしひし伝わる。
映像のシャープさ、テンポの良さ、終わりまで分からない展開は見事

最初の時計内部のゼンマイやらと銃がシンクロし、教会の美しい時計に移るシーンから凝ってる。
ウォーケンに首を絞められ朦朧としている間、彼を撃ち、逃げ、結局、噴水まで長い長〜い距離を落下する、
スタントなしのロープ吊りで合成した、かなり苦労したらしいシーンにも注目。
とにかく電話をかけようにも、裏口からバンに向かい女を撃とうにも、子どもに銃口が向けられ、
にっちもさっちもいかないプロの完璧さになんとかは向かう男に思わず「ガンバレ!」と声をかけたくなる。

また狙われるのが女性政治家なのも現代っぽくて、ただ信用できるのがホテル従業員、労働者階級の主に黒人という設定も意味あり気。
デップがいつもの濃いめの個性をおさえた演技でクチャクチャの髪と、汗びっしょりの顔で絶体絶命に陥った男を見事に体現。
ウォーケンファンとしては最近なぜか1作ごとに並外れたテンションの高さを見せてビックリ!
デ・ニーロ、J.ニコルソンら同様、真の役者は歳をとらないってわけ。


■『フロム・ダスク・ティル・ドーン』(1996)

監督:ロバート・ロドリゲス 出演:ジョージ・クルーニー、クエンティン・タランティーノ ほか
この“吸血鬼”ってキャラクターは、いろいろ使えて飽きがこない。
他に最新作はE.マーフィに、あのM.ブルックス監督のコメディ、L.ニールセンが演るって聞いただけで爆笑!
とにかく万能殺人武器の銃、ナイフで死なないところがイイ。日差しに信仰ってゆう弱みがちゃんとあるのも嬉しい。
はじめアクション→後半ホラー+スプラッターって組み合わせパターンは初めて。ところどころ凝った撮り方がイイ。
♪ダーク・ナイト って渋いブルース調からバディ・ガイ、ZZ TOPのハードロックまで音もピッタリ。
悪の巣窟の店名を使ったタイトルもイカす。こーゆータランティーノ的作品にJ.ルイスみたいな女優は必須。
ハーベイ・カイテルがまた違った役柄でベテランの味で引き締めている。

タランティーノ系の映画は暴力を奨励してるって感じ。ハードロックも攻撃性を触発するし。
銃がカッコいいおもちゃで、人命をBANG!で終わらせジョークを言う。
劇画タッチだけどお気楽極楽。勧善懲悪の定義もなし。
映像のシャープさが面白くさせてるけど、これってヤバいんじゃない?
まあ、考えてみれば戦争映画、ウエスタン、SFも大量虐殺を奨励してきたのか。
堅いことを言わなきゃ、セリフがくどくて陳腐な部分があるのを除けば、テンポといい、絵といい、完全娯楽作品。


■『FRENZY』(1972)
監督:アルフレッド・ヒッチコック 出演:ジョン・フィンチ、バリー・フォスター ほか
タイトルは、興奮、逆上、熱狂の意。性犯罪をストレートかつ心理描写も見事なヒッチコック作品。
彼好みの金髪クールヒロインを使ってないのは汚れ役、ヌードが多いせい?
犯罪者は見たところフツーの青年が多いという犯罪心理学に忠実に沿っている。

秘書が死体を発見するシーンを通りに悲鳴が響くことで表したり、
ロングショットで通りの雑踏まで引き伸ばしたり、
裁判の様子が気になってガードマンが戸を開け閉めして私たちをイラつかせたり、
ヒッチコックの細かい技がいろいろある。今作に本人は出てるのかな?
暴力による離婚や、パブの店主に嫌われてたりと、すべて不利な証拠ばかりで、本人が思っている以上に運のない主人公。
警部の奥さんに感謝しなきゃ。あやしい料理を食べてても・・・


■『超能力者 ユリ・ゲラー』(1996)
監督:ケン・ラッセル 出演:イシカイ・ゴラン、デルフィン・フォレスト、テレンス・スタンプ ほか
音楽:♪Rocket Man/Elton John
映像美を追求し続けるラッセル最新作は世界で有名なユリ・ゲラー。日本でもスプーン曲げは流行ったね。
クリアな宇宙の絵、ダリの溶ける時計を思わせるセット、始まり方からしてハイセンスでハイテンポなラッセルワールド。

ユリが使う力はすごいのにアッサリとジョークにしちゃう。それを見るほうもTV世代だからアニメ感覚。
でもテレポーテーションやテレパシーが好きに使える、唯物思考もなく、軍備もない理想郷。みんなが望めば確かにそうなるかも。
自分のことを占えない占い師なんかよりずっと幸せになれそう。

ラストは一緒に時計を治して、世界平和を願うパワーを送る映像もあって、思わず参加しちゃった。信じれば何事も成せる!
デスマスクから涙が出たり、犬が瞬間移動したり、猫に変わったり、何でも思いのまま。
しかも、それによって疲れて消耗したり、命を短くすることもないワケ?
目に見えるものは不変じゃないのね。とすると、その力が皆にあるって、人はそこまで進化したかしら?
それとも自然そのものの不思議パワーのおかげかな。
個人の欲を持っているかぎり、まだ戦争や殺人事件なんか終わりそうもないね。



【読書感想メモ】
「ロビンソン・クルーソー」ダニエル・デフォー著
「海底二万海里」ジュール・ヴェルヌ著(いまでも大好き!
「宝島」ロバート・ルイス・スティーヴンソン
「ガリバー旅行記」ジョナサン・スウィフト著
「イースト・オブ・ザ・ムーン」テリー・ジョーンズ著
「テリー・ジョーンズ童話集」テリー・ジョーンズ著
「ほらふき男爵の冒険」Peter Nickl著


【イベントメモ】
●「ニュー・ロイヤル・バレエ・オブ・ヨーク日本公演」@東京厚生年金会館ホール
●東京ディズニーランド初体験
●鴨川シーワールド、行川アイランド
●シンガポール 1996.11.28-12.1


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