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『土の中からでてきたよ』(平凡社)

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『土の中からでてきたよ』(平凡社)
小川忠博/写真と文

小さい頃から父にいろんな遺跡や博物館を観に連れていかれ、
大体、入って最初にあるのは貝塚跡、石器、土器・土偶。
たくさんの人たちは、もう見慣れてしまって通り過ぎがちだけど、私はこのゆる~いものづくりの感じが好きだった。

岡本太郎さんが縄文土器を絶賛しているのを知ってからは、さらに縄文時代の文様の素晴らしさに気づいて、
博物館・歴史館に行った際は、さらに目を凝らして鑑賞するようになった。

そんな、地味ながら、じっくり観ると面白い土器、土偶、埴輪などが1冊に楽しくつまった本を見つけてテンションが上がった

絶対、宇宙人



愛おしき動物たち
 

 



 


石臼



意外とオシャレだった縄文人
  


珍しい「足形付土版」には、悲しい話も・・・?



【あとがき抜粋メモ~監修者 安孫子昭二】
北海道から沖縄まで、鳥獣類の狩猟と漁労、野草・山菜・ドングリなどの採取により、人々は食べ物を得ていました。

「縄文時代」と呼ばれるようになったのは、明治に来日し、大森貝塚を発掘したE.S.モースが、
この貝塚から出土した土器の多くに縄目の文様が目立ったため「縄文土器」と呼んだことが由来。

【ブログ内関連記事】
町歩き@品川歴史館など

縄というと稲わらをよった縄を思い浮かべがちですが、この時代ではカラムシシナノキの樹皮などを
指先でよったヒモなどで施したと考えられている。


「足形付土版」
1~3歳くらいまでの幼児の足形や手形のついた土版が出土している。
無病息災のお守りなどと言われてきたが、これが撮影された北海道垣之島A遺跡では、
墓と見られるところから17点も出土し、愛児を亡くした形見として親が作り、持っていたものだろうと考えられるようになった。

「糞石」
糞石を分析すると、当時の食生活だけでなく、生活環境、季節に関する情報や、
含まれてる寄生虫から健康状態、風土病などについても知る手がかりが得られる。

冬には秋に貯えたドングリ、トチの実、クリ、クルミなどの堅い木の実が食べられていたようです。
(その頃の食生活に戻らないかなあ・・・ドングリ、クルミとかで生きたい

発掘調査は、全国で年間1万件も行われており、
土地の再開発などで、遺跡が今もなお発見される機会があり、現在進行形の学問と言える。


【遺跡・資料所管理者一覧抜粋メモ】
・川原田遺跡~長野県御代田町教育委員会浅間縄文ミュージアム
・真砂町遺跡~文京区教育委員会
・松原遺跡~長野県立歴史館
一津遺跡~長野県大町市教育委員会


【著者あとがき抜粋メモ】
全国各地で、数多くの遺跡が発掘調査され、星の数ほどの土器片、石器などが掘り出され、
整理、分析、研究がされていますが、その成果は、大半が発掘報告書に載るだけで、
あまり私たちの目に触れることがありません。
マスコミで脚光を浴びる発掘と遺物はごくごく一部、地味な発掘と遺物が大部分なのです。

小川忠博さん
週刊誌、月刊誌の写真取材のかたわら、各種「スリットカメラ」などを開発し、美術・考古分野に視点を提供している。


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