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映画『選挙』(2010)

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映画『選挙』(2010)
監督・撮影・編集:想田和弘
出演:山内和彦、山内さゆり、小泉純一郎、川口順子、石原伸晃、萩原健司、橋本聖子 ほか

『精神』(2009)『Peace(ピース)』(2010)と観てきて、
想田和弘監督による、記念すべき観察映画第1弾が今作。これでいきなり多々ある賞を受賞したってすごい。
みんな、他の国の選挙ってどうなってるんだ?て興味があるのね。わたしも、じゃあ他の国はどーなの?って思ったし。

“まったくの政治の素人が、ある日かかってきた1本の電話で、「公募」に誘われた。
 自民党の公認候補として川崎市議会議員の補欠選挙に立候補する気はないか、というのだ。”

選挙に公募があるって初めて知った/驚(すいません、せーじ・けーざいに疎いもので
てことは、一般市民を誘っておきながら、「先輩」連中の態度はデカすぎやしないか?
でも、ウィキには面接に行ったって書いてあるから、その誘いを受けるか受けないかは自己選択なのか。

『自民党で選挙と議員をやりました』て著書のタイトルが過去形ってことは、もう政治稼業は辞めたのかな?
“1年半で川崎市議の任期を満了して、今は主夫”か。じゃあ、本編にあった通り、お子さんは授かったってことねw
でも“チャンスがあれば再挑戦の意思もあるようだ”て、まんざらキライな世界じゃないのか。

山内さんのその後→here

あれ 『選挙2』がもう撮られている

trailer

“想田和弘監督の最新作。山内和彦氏に再び密着。”だって/驚
ん?でも落選したっぽい(ウィキ参照)。あらら。
本当に市民の声を政治に反映させようとしたら党は応援してくれないのねぇ。
“子供の頃の夢は「東大を出て政治家になる」だったが、その夢をかなえたことになる。”

「ドブ板選挙」とは
現在公職選挙法では戸別訪問を禁止しているため、小規模施設での集会や、
徒歩で街頭を回り通行人に握手を求める等、選挙区の一人ひとりに直に支持を訴える方法で行われる。



【内容抜粋メモ(ネタバレ注意)】
選挙に駆りだされた山内さん(40歳)。
駅前演説、党員からきた推薦状へのお礼の電話、排水溝から水が溢れて家まで入るのをなんとかしてって要望を真剣に聞いたり(きっとあのまんまだな
団地前で演説(こうゆうのって許可とってやってるのかなあ?)、党から先輩がヘルプにやってきたり、
幼稚園の運動会で先輩のスピーチを聞いたり(こうして休みなく笑ってるのも正直辛くない?

の運転も自分でやる。「お金なんてもちろん出ないですよ、まだ議員じゃないので」と自前をアピールしつつ、
「たぶん、ぼくは当選するだろうけど」て、戦う前からもうデキレースってゆってる。党の議席補充員ってわけか。
この馬鹿騒ぎの中でも冷静に自己分析してる精神力は素晴らしい。
こうして肝が据わってることが政治屋の条件かも。


車内で休憩してから、友人たちに囲まれて夕飯のお弁当を食べる。
「なにをやっても怒られる“体育会系”の世界なんだよ。本当は地元・江東区からスタートしようと思ってたけど、
 東大出てりゃOKなんでしょ」
今回は助けてくれてる3人の先輩が、もし次回も立候補するってことになったらライバルになるから、
縄張りがダブらない場所に引越し先まで気を遣わなきゃならない世界。
選挙事務所では、議員の奥様同士の密かなバトルもありそう。


「告示日」
まずは神頼み。先輩からのアドバイスは「みんな話なんか聞いてないから、名前の連呼+印象が大事」。
報道関係者からのインタビューでは、子育て支援、待機児童解消、お子さん3人目から援助金を出す等アピール。
他の候補者との挨拶。「背中を向けるな。自分のアングルを常に注意しろ」とまた怒られ、
「相手の眼を見て握手の後も目をそらすな」と怒られ・・・


「出陣式」を終えてから「選挙カー」での演説(これもうるさいから止めて欲しい
さすがに「ウグイス嬢」は喋り慣れてる。2人交替制。奥さんも初参加。
「妻より“家内”のほうがいい。“お”を付ければおっかないってゆうのは、いつもウケがいい
「人が耳を貸すのは3秒。そこに名前を1回入れるのがコツ」


橋本聖子さん登場。名がすでに売れてる人だと立ち止まる人の数も違うね。
電車内では郵便局長にまで挨拶。山内さんは“うちは二代続く特定郵便局長なんです”とすかさずアピール。
講演会では、少子化対策だとゆって「選挙活動中こそ子作りを!」なんて連呼されて産めよ増やせよか?


「高齢者のスポーツ大会」ではラジオ体操、「秋祭り」ではお神輿担ぎ。
食事も睡眠もロクにとってないのに、これじゃ死んじゃうよ
意味のないことで頑張ってるんだなあ!顔を売ったり、派閥争いしているうちに任期が終わっちゃうのでは?


「後援会のおばちゃん」
演説会へのお誘いの電話は午前中に700件かける! 新人だから、他の先輩議員の名簿を借用。
「ポスターの顔がコワイわよね」と辛口。
チラシを折りながら喋り通しのおばちゃん。手を止めたまま話す!話す!
「今は手伝ってあげてるけど、あとはみんな各先生についていくから」とここでもテリトリー問題あり。
議員の熱烈な支援者?かなにかの女性を「精神障害者」として偏見を持っているようだし

その点、先輩議員はカメラを意識して冷静にコメント。
「後援会では山内さんも紹介してあげて。お互いに利用しなきゃ。この先だって分からないもの」


奥さんは、他人から「今の仕事は辞めたほうがいい」とまで言われて憤慨
「次回も絶対当選するという気持ちでやるべきって、私にだって人権はある!」(ごもっとも
山内さん「そうですね、そうですねって口ごたえしないで、お願いします。そんなんで怒ってるようじゃ、まだまだだよ」
学生みたいに1ルームに2人暮らし?! しかも、こんなプライベートまでカメラ入れた想田さんも凄い


「小泉さん登場」
警備員が大勢配置され、やはりテレビに出てるか出てないかで集まる人数も大違い 道路まで大混乱。
小泉さんが3分くらい喋って帰ったら、どんどん散ってゆくギャラリー。“党の組織力”ってこうゆうことか。


「選挙活動最終日」で叫んで、とうとう選挙当日の「開票」の時間。
「民主とほぼ同数の接戦」て連絡が入った途端、ざわめきがしずまる事務所内。
勝ち負けのスリルが好きなギャンブル性分の人たちなんじゃないかなあっていつも思う
結果が出ても、山内さんはまだ自宅にいて、“大先生方”を待たせてまた怒られる。
「世が世なら切腹ものだよ!」(天誅でござる


こうしてペーペーからの活動を見ているとちょっと応援したくなるのが人情だけれども、
そもそも政治稼業を目指している時点で「権力欲」の強い人なのかもしれないし。

まず、「選挙」ってゆう古いシステムから変えなくちゃ。
世の中を変えたいなら、政治屋にお願いするんじゃなく、1人1人の心の持ちようから変えたら、変わると私は思う。
たとえば、社会福祉なら、障害をもつ人への偏見を見直すとかから。

思ったけど、ふつーに通行してる人たちに撮影許可はとってるのかなあ・・・?
テレビに映っちゃうのもイヤなのに、ずぅっと映画として残って、
しかも世界中を巡回するものに自分が知らずに映ってたらイヤじゃない???
それから、溝の口駅ってあんなに殺人的に混むの滝汗 久々見た、あんなに押し込んでる様子/恐×∞


追。
なんだか、山内さんって、コンロスの和田さんに顔が似てる。声や喋り方とかも



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