■『セクサロイド １』（全３巻）（朝日コミック文庫）
松本零士／著
『セクサロイド』というタイトルを松本零士さんの検索で見つけて、
私の大好きな眉村さんの『わがセクソイド』 眉村卓/著（角川文庫）を思い出して借りてみた。
大島弓子さんのマンガの後に読むと、とても無機質に感じる松本零士さん作品。
この無機質感、ドライ感は、ルパンの原作マンガを読んだ時の衝撃に似てるかも。
アニメしか見たことがなかったから、マンガの男臭さや、エロさのギャップに違和感大だった。
でも、やっぱりストーリーは松本ワールド。
▼あらすじ（ネタバレ注意
（概要をザックリとメモ
２２２２年。
ユキ７号（世界最高の人造人間）はＧ３（シマ）と一緒に行動することをＧ局の部長に命じられる。
![]()
２人は互いに愛し合っている気持ちを確かめ合うが、
日本人を地球から宇宙に脱出させる極秘の「ＫＡＭＩＹＯ計画」の全貌を知ったユキは破壊しなければならない。
ユキがアンドロイドだったと知ってショックを受けるシマ。
残された電子頭脳でユキを蘇らせることが出来るのは、ユキを造った天才博士オキだけ。
オキは条件付でユキをそのまま再生する。もとは若い時の恋人だった。
![]()
その後、２人はあらゆる危険な極秘の任務をやらされ、
計画を乗っ取ろうとする連中を阻止しようとするたび
ユキはその完璧な美しさから、敵に体を狙われるが、シマが助けに来るってパターン。
なぜか関西弁で喋る旧式ロボットの２人組が、「ごっつぁんです」っていうのがいつもの締めｗ
未来には「アンドロイド福祉法」があって、ロボットといえども長時間労働は法で禁止されているんだｗ
![]()
時には逆に、不幸な身の上の美人に「最後のお願い」と言われて迫られるシマ、それを許すユキ。
「最後は私のもとに帰ってくると分かってるもの」
人情派のシマは、女性の死に泣き暮れて酒を飲むことも多い。
![]()
![]()
![]()
![]()
零士さんの描く美人は、長い髪、切れ長の眼、長いまつ毛が定番。
ありとあらゆる美人が登場して、それもほとんどまっぱ。
青年向けに描いたとはいえ、零士さんの性表現はそれほど露骨じゃないし、
均整のとれたクールビューティで、セクシーというより機械人間的。
ヤルダ一族の男が言うには、
「日本人が空間へ去った後の日本は、各国で分割統治される。
残った日本人は、それぞれの占領国に送られるか、抵抗すれば武力で抹殺され、日本は地球上から消滅するのだ」
![]()
「９９９」では、星ごとにいろいろ特色があるけど、今作ではそうとう遠い未来なため、
女性優位の国があったり、それぞれの国ごとに特色がある感じ。
タイムトラベラーの無通告不法通過でメガロポリスの半分が破壊されたとか、
時空が重なっているパラレルワールドなどは、いかにも零士さんらしい。
２２２２年にもなったのに、まだタイムマシンは完成してないが、
行き先が自由に決められない未完成のは１台だけある。
無通告不法通過したタイムトラベラーは「６９世紀から来た」ってスゴイね。
しかも、地球の全歴史を、自分の種で支配するのが野望で、
歴史上有名な女性は、みんな自分の子どもを産んだと言って、リストを見せる。
![]()
シマは飄々としていて、どんな危険な場所、罠だと分かっていても平気なところもルパンみたい。
ユキも殺されたと思ったら、コピーのほうだったりして、２人のコンビは最強。
これだけ頑張っているのに、２人にも「ＫＡＭＩＹＯ計画」は明かされない。
命令を下している部長も全貌は知らない。
カミヨ計画のロケットが密輸されていて、「絶対防衛圏」には穴があると分かるが、それはわざと。
![]()
ユキ「私たちも歯車よ。歯車は歯車どうし噛み合ってまわるもの・・・」
国民は全員、宇宙移住に反対だと分かる。
部長「どんなに汚れて、住みにくい所でも、生まれ育ってきた、この狭い日本、地球で一生を終わりたいと、一人残らず答えた」
ロケットは会議の分裂で各国に分配されることになり、これだけ守ってきた「カミヨ計画」は白紙に戻り、
それに代わる新計画が決定され、２人はそっちを守れと命令される（「OPELATION MIKUDARIHAN」てｗ
メガロポリス東京地区のＧ局は、総裁モスによってシマと部長以外、全員処刑された。
（つづく
【零士さんによるあとがき】
「セクサロイド」はその後のためのプロトタイプ的な作品。
初めての青年誌で、長身、細身の男を主人公とした最後の作品。
「シマ」と自分との体系的違和感が気になり始めた頃![]()
既刊のリストに「銀河鉄道の夜」がある！
「９９９」が「銀河鉄道の夜」を元にしてることは知ってたけど、零士さんまで描いてたんだ/驚×5000
どんなだろう？？？
２巻が見つからずに放置状態だった『ミステリー・イヴ』の２巻も図書館にあって、借りてみたｖ
もうすっかり１巻のストーリーは忘れてしまったけど/謝
松本零士／著
『セクサロイド』というタイトルを松本零士さんの検索で見つけて、
私の大好きな眉村さんの『わがセクソイド』 眉村卓/著（角川文庫）を思い出して借りてみた。
大島弓子さんのマンガの後に読むと、とても無機質に感じる松本零士さん作品。
この無機質感、ドライ感は、ルパンの原作マンガを読んだ時の衝撃に似てるかも。
アニメしか見たことがなかったから、マンガの男臭さや、エロさのギャップに違和感大だった。
でも、やっぱりストーリーは松本ワールド。
▼あらすじ（ネタバレ注意
（概要をザックリとメモ
２２２２年。
ユキ７号（世界最高の人造人間）はＧ３（シマ）と一緒に行動することをＧ局の部長に命じられる。
２人は互いに愛し合っている気持ちを確かめ合うが、
日本人を地球から宇宙に脱出させる極秘の「ＫＡＭＩＹＯ計画」の全貌を知ったユキは破壊しなければならない。
ユキがアンドロイドだったと知ってショックを受けるシマ。
残された電子頭脳でユキを蘇らせることが出来るのは、ユキを造った天才博士オキだけ。
オキは条件付でユキをそのまま再生する。もとは若い時の恋人だった。
その後、２人はあらゆる危険な極秘の任務をやらされ、
計画を乗っ取ろうとする連中を阻止しようとするたび
ユキはその完璧な美しさから、敵に体を狙われるが、シマが助けに来るってパターン。
なぜか関西弁で喋る旧式ロボットの２人組が、「ごっつぁんです」っていうのがいつもの締めｗ
未来には「アンドロイド福祉法」があって、ロボットといえども長時間労働は法で禁止されているんだｗ
時には逆に、不幸な身の上の美人に「最後のお願い」と言われて迫られるシマ、それを許すユキ。
「最後は私のもとに帰ってくると分かってるもの」
人情派のシマは、女性の死に泣き暮れて酒を飲むことも多い。
零士さんの描く美人は、長い髪、切れ長の眼、長いまつ毛が定番。
ありとあらゆる美人が登場して、それもほとんどまっぱ。
青年向けに描いたとはいえ、零士さんの性表現はそれほど露骨じゃないし、
均整のとれたクールビューティで、セクシーというより機械人間的。
ヤルダ一族の男が言うには、
「日本人が空間へ去った後の日本は、各国で分割統治される。
残った日本人は、それぞれの占領国に送られるか、抵抗すれば武力で抹殺され、日本は地球上から消滅するのだ」
「９９９」では、星ごとにいろいろ特色があるけど、今作ではそうとう遠い未来なため、
女性優位の国があったり、それぞれの国ごとに特色がある感じ。
タイムトラベラーの無通告不法通過でメガロポリスの半分が破壊されたとか、
時空が重なっているパラレルワールドなどは、いかにも零士さんらしい。
２２２２年にもなったのに、まだタイムマシンは完成してないが、
行き先が自由に決められない未完成のは１台だけある。
無通告不法通過したタイムトラベラーは「６９世紀から来た」ってスゴイね。
しかも、地球の全歴史を、自分の種で支配するのが野望で、
歴史上有名な女性は、みんな自分の子どもを産んだと言って、リストを見せる。
シマは飄々としていて、どんな危険な場所、罠だと分かっていても平気なところもルパンみたい。
ユキも殺されたと思ったら、コピーのほうだったりして、２人のコンビは最強。
これだけ頑張っているのに、２人にも「ＫＡＭＩＹＯ計画」は明かされない。
命令を下している部長も全貌は知らない。
カミヨ計画のロケットが密輸されていて、「絶対防衛圏」には穴があると分かるが、それはわざと。
ユキ「私たちも歯車よ。歯車は歯車どうし噛み合ってまわるもの・・・」
国民は全員、宇宙移住に反対だと分かる。
部長「どんなに汚れて、住みにくい所でも、生まれ育ってきた、この狭い日本、地球で一生を終わりたいと、一人残らず答えた」
ロケットは会議の分裂で各国に分配されることになり、これだけ守ってきた「カミヨ計画」は白紙に戻り、
それに代わる新計画が決定され、２人はそっちを守れと命令される（「OPELATION MIKUDARIHAN」てｗ
メガロポリス東京地区のＧ局は、総裁モスによってシマと部長以外、全員処刑された。
（つづく
【零士さんによるあとがき】
「セクサロイド」はその後のためのプロトタイプ的な作品。
初めての青年誌で、長身、細身の男を主人公とした最後の作品。
「シマ」と自分との体系的違和感が気になり始めた頃
既刊のリストに「銀河鉄道の夜」がある！
「９９９」が「銀河鉄道の夜」を元にしてることは知ってたけど、零士さんまで描いてたんだ/驚×5000
どんなだろう？？？
２巻が見つからずに放置状態だった『ミステリー・イヴ』の２巻も図書館にあって、借りてみたｖ
もうすっかり１巻のストーリーは忘れてしまったけど/謝