■ドラマ『大地の子 第8部 密告』(1995 全11話)
原作:山崎豊子
『大地の子 第1部 父二人』
『大地の子 第2部 流刑』
『大地の子 第3部 再会』
『大地の子 第4部 黒災』
『大地の子 第5部 長城』
『大地の子 第6部 日本』
『大地の子 第7部 兄妹』
▼あらすじ(ネタバレ注意
一心は、家で玉花を看病する
月梅がくれたクスリを4時間おきに飲ませ、養父が送ってくれた白米でおかゆを作るが、
玉花は「兄ちゃん、手がヤケドで痛いよ」と夢にうなされている。
再会して1年しか経ってないのに、玉花は「ありがとう」と言って息を引き取る。
近所の人々は号泣し、「紙銭」を燃やす。「これであの世に行っても困らないよ」
(都心は教育水準も高く、経済発展していても、いまだに地方は、識字率等々なにも変わっていないだろう
実父との再会
庭で呆然としていると、張玉花を訪ねてきたと松本が来る。
「なぜ、君がここへ?」
「妹が死にましたので、ついさっき」
「もしや、張玉花さんですか?! アツコという名前ではありませんか?!」
松本は、変わり果てた娘の姿を見て「コレがアツコか? 違う、これはアツコじゃない!!」
「お守りがあります」
「信濃神社・・・かわいそうに。かわいそうに。かわいそうに。。。」
2人は親子だったと知る。
松本「苦労をかけた。長い間」
勝男「それはアツコのほうです。小学校も行けずに、文字も読めませんでした」
松本「母さんはタキじゃなくタキコだ。お前は小さい頃からとても利口でカッチャンと呼ばれて可愛がられていた。
それがどうして記憶をなくしてしまったんだ」
勝男「ソ連軍の虐殺です」
松本「よく生き延びられた・・・」
勝男「全部、今の父のおかげです」
労改のことも、妻、子どものこともすべて話す一心。松本も自分のことを話す。
「私は“現地召集”された。大陸のためにと思っていた。南方へ送られると聞いた。
鹿児島で終戦を迎えた。すぐ満州に帰ろうとしたがムリだった。
どうして自分一人生き残ったのかとずっと責めてきた。
本当に苦労をかけた。すまない」
勝男「私より、どうしてアツコをもっと早く探し出してくれなかったんですかっ!?」
松本は、アツコの髪ひとふさと、爪をポケットにしまう。
♪木曽の御嶽山 を歌いながら、棺を運んで、村のはずれに埋める。
勝男「いつの日か、妹の骨を日本に埋めてやってください」
松本「そのつもりだ」
松本「養父にもお礼を言いたい」
勝男「私から言います。それから、会社ではこれからも、取引先の一心として接してください」
また密告書
上司に妹の死と、松本が実父だったと告げる。
上司「これは、党や会社にとってとても重要事項だ。北京に留まれ。気をつけろよ」
アツコかもしれないという手紙を読んでいた養父母は、
「ここで養生させればいい。一心の妹なら、わしらの娘だ」
と喜んでいたところへ、今度はアツコの死の手紙が届く。実父のことも書いてある。
松本は養父母の家を訪ね礼を言う
徳志は、どう一心を引き取ったか、革命から命からがら逃げたかを話す。
徳志「一番辛かったのは、父母と呼ばなかったことです」
でも、門番に止められた時、やっと「父ちゃん」と呼んでくれたことを涙ながらに話す徳志に
松本は無言ながら、並々ならぬ恩義と、親子の絆を感じる。
養母・淑琴は「今日来たのは、一心を返して欲しいからでは?」
松本「とんでもない。私など分かりようもない苦労をして共に生きてこられたのを知りました。
私はお礼を言いたかっただけです」
徳志は、松本が一人身だと知り、心中を察する(この人は、本当に賢明で、仏のような慈愛のある人だなぁ
「いえ、これからはあなたと過ごしなさい。昔から“血は水より濃い”と言う」
松本はそのまま帰るが、淑琴は激怒する。
「返すだなんて! 私は連れて帰るのは絶対反対です。一心は私の子です!」と号泣する。
原作:山崎豊子
『大地の子 第1部 父二人』
『大地の子 第2部 流刑』
『大地の子 第3部 再会』
『大地の子 第4部 黒災』
『大地の子 第5部 長城』
『大地の子 第6部 日本』
『大地の子 第7部 兄妹』
▼あらすじ(ネタバレ注意
一心は、家で玉花を看病する
月梅がくれたクスリを4時間おきに飲ませ、養父が送ってくれた白米でおかゆを作るが、
玉花は「兄ちゃん、手がヤケドで痛いよ」と夢にうなされている。
再会して1年しか経ってないのに、玉花は「ありがとう」と言って息を引き取る。
近所の人々は号泣し、「紙銭」を燃やす。「これであの世に行っても困らないよ」
(都心は教育水準も高く、経済発展していても、いまだに地方は、識字率等々なにも変わっていないだろう
実父との再会
庭で呆然としていると、張玉花を訪ねてきたと松本が来る。
「なぜ、君がここへ?」
「妹が死にましたので、ついさっき」
「もしや、張玉花さんですか?! アツコという名前ではありませんか?!」
松本は、変わり果てた娘の姿を見て「コレがアツコか? 違う、これはアツコじゃない!!」
「お守りがあります」
「信濃神社・・・かわいそうに。かわいそうに。かわいそうに。。。」
2人は親子だったと知る。
松本「苦労をかけた。長い間」
勝男「それはアツコのほうです。小学校も行けずに、文字も読めませんでした」
松本「母さんはタキじゃなくタキコだ。お前は小さい頃からとても利口でカッチャンと呼ばれて可愛がられていた。
それがどうして記憶をなくしてしまったんだ」
勝男「ソ連軍の虐殺です」
松本「よく生き延びられた・・・」
勝男「全部、今の父のおかげです」
労改のことも、妻、子どものこともすべて話す一心。松本も自分のことを話す。
「私は“現地召集”された。大陸のためにと思っていた。南方へ送られると聞いた。
鹿児島で終戦を迎えた。すぐ満州に帰ろうとしたがムリだった。
どうして自分一人生き残ったのかとずっと責めてきた。
本当に苦労をかけた。すまない」
勝男「私より、どうしてアツコをもっと早く探し出してくれなかったんですかっ!?」
松本は、アツコの髪ひとふさと、爪をポケットにしまう。
♪木曽の御嶽山 を歌いながら、棺を運んで、村のはずれに埋める。
勝男「いつの日か、妹の骨を日本に埋めてやってください」
松本「そのつもりだ」
松本「養父にもお礼を言いたい」
勝男「私から言います。それから、会社ではこれからも、取引先の一心として接してください」
また密告書
上司に妹の死と、松本が実父だったと告げる。
上司「これは、党や会社にとってとても重要事項だ。北京に留まれ。気をつけろよ」
アツコかもしれないという手紙を読んでいた養父母は、
「ここで養生させればいい。一心の妹なら、わしらの娘だ」
と喜んでいたところへ、今度はアツコの死の手紙が届く。実父のことも書いてある。
松本は養父母の家を訪ね礼を言う
徳志は、どう一心を引き取ったか、革命から命からがら逃げたかを話す。
徳志「一番辛かったのは、父母と呼ばなかったことです」
でも、門番に止められた時、やっと「父ちゃん」と呼んでくれたことを涙ながらに話す徳志に
松本は無言ながら、並々ならぬ恩義と、親子の絆を感じる。
養母・淑琴は「今日来たのは、一心を返して欲しいからでは?」
松本「とんでもない。私など分かりようもない苦労をして共に生きてこられたのを知りました。
私はお礼を言いたかっただけです」
徳志は、松本が一人身だと知り、心中を察する(この人は、本当に賢明で、仏のような慈愛のある人だなぁ
「いえ、これからはあなたと過ごしなさい。昔から“血は水より濃い”と言う」
松本はそのまま帰るが、淑琴は激怒する。
「返すだなんて! 私は連れて帰るのは絶対反対です。一心は私の子です!」と号泣する。