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多頭飼育崩壊~ペットの飼い主になにが~

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多頭飼育崩壊~ペットの飼い主になにが~
無知などもあるけど、ヒトのココロの問題でもあると分かった。



パンフレットも作られている
 


荒れた室内
 

 



部屋には糞尿が散乱している。
1つのケージに猫が2~3匹入れられ、栄養状態の悪いコ、衰弱死して見つかることもある。
大阪では260匹が飼われ、不衛生な環境から人にも感染する病気が感染。
近隣住民からの苦情から発見されるケースが多い。


 
「痛くてゴハンが食べられないでしょうね」


原因は、飼い主の知識不足、高齢、病気、経済的な理由
「可愛いから」と当初2匹から飼い始めて、あっという間に増えてしまったというケースも多い。
猫は6ヶ月目から妊娠可能。避妊去勢手術が必要。

 

 


ボランティアへの相談

「どんどん負の連鎖に落ちてしまう」

「頭数が増えて初めて焦るんです。その時には手遅れの状態。
 自分で最後まで命に責任をもてなくなった時点で、
 誰かに助けてくださいというのが崩壊なのかなと思う」


 
近隣の苦情などにより発見された動物たちをボランティアスタッフが引き取りに行き、里親を探す



飼い主の気持ち


例:60代女性、シングルマザー、介護で心の支えが欲しかった。

 

「自分が落ち込んでいた時に、猫がそばに来てくれて、顔を舐めてくれたり、すごく優しくて、
 猫がいなかったら私は続かなかった」

その後、公園で野良猫を見つけるたびに拾ってきて、
その噂が広まり、玄関先に捨て猫を置いていかれることもあった。



保健所スタッフは、譲渡先を探すよう勧めたが、手放すことをためらった。
餌代は100万円/月、家も売り、最終的にはボランティア団体に譲渡を頼むことを決意。




経済的に破綻して自殺するケースもある

生活が崩壊するまで発見されないケースも多い


行政の取り組み
 
「飼い主には状況を改善するよう助言指導するしか出来ない」


多頭飼育の届出制の取り組み@茨城
 
保護指導課

 

 


「分かった時点では指導が困難な状況に陥っている」


チェックポイント
獣医師の資格を持つ職員が、餌やりは十分か、不妊去勢手術の有無などを確認する。
なにか異変を見つけたら、改善指導したり、ボランティアの紹介をしたりする。

 

 


早期発見、早期介入、早期改善が一番の手段
遅れるほど人手、お金がかかり、動物の状態も悲惨になる。


人間動物関係学研究室@山梨・上野原




「アニマルホーディング」は海外でも問題に


寂しいからと動物を拠り所としてのめりこんでしまう。
動物を助けたつもりでも、病気になっても獣医にみせず、変化に気づかない。

苦情がきて発見されても、かたくなになりコミュニケーションがとりにくくなってしまう。


精神科医の横山さんは、多頭飼育でトラブルを起こすケースについて聞き取り調査をしてきた。

「ものをためこむ精神疾患が関係しているのではないか」

「アメリカでは、アニマルホーディングは、精神科医による治療が必要とされている」

「動物のネグレクト(飼育放棄)、動物虐待は、海外にも多く、
 裁判で争い、没収され、愛護団体が引き取ると同時に、飼い主へのケアも行われる」

「みんなが被害者。
 本人も不潔な空間で生きなければならない。
 近所の人は、臭いや病原菌にさらされる。
 ある種の病態を見つけてケアすることが必要。
 これを日本でもやらないと、いつまでも続く」


動物を飼うには覚悟+ある程度の経済力も必要
動物飼育に関する法律もある。
1頭に必要なスペースがあるか、飼い主の家族構成、災害時に同行避難できる頭数かなどが定められている。

高齢者、単身者が増えるこれからは、周りとのコミュニケーションを上手にとりながら、
動物も社会とともに幸せに暮らせるシステムを作る+飼い主を孤立させないことが求められる。


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