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『蟲師 続章』1期(ネタバレ注意

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『蟲師 続章』1期(ネタバレ注意

蟲師(むしし)(アニメ全26話)


この静の世界が大好きだ。
以前、ここでも書いたとおり「日本のメディア芸術100選」に選ばれるのも納得。

時代設定も分からないが、日本の原風景が瑞々しく描かれている
春夏秋冬。日本にまだ自然がそのまま残っていた頃だから郷愁を覚え、魅かれるんだろう。

1話完結の20分ていう時間もちょうどイイ。制作側の並々ならぬ苦労は想像を絶するけど
子どもの声も子どもらしいことも重要ポイント。
オープニングのおどろおどろしい土井美加さんのナレーションも効いてる。
「夏目友人帳」にも関わっているのか!

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今回も音楽もとてもイイ。OP映像からすでに凝りまくり。

Lucy Rose

大ヒットTVアニメーション『蟲師 続章』主題歌のパフォーマンスを収録した新作。

Shiver


とにかく、美術、音楽、ストーリー、すべての要素が完璧に調和しているんだ。


▼あらすじ(ネタバレ注意

●1話「野末の宴」
酒づくりの弟子・六助は、今年、最高の出来となった酒を持って森に入ると迷った。
明かりの中の集団に入ると、「その酒を分けてくれ」と言われる。
六助は取引の品の中に父の杯を見つけて、酒と交換する。



その後、儀式のようなものが始まり、それぞれ持って来た酒を器に注ぐと、瓢箪からあふれ出たが、
六助のだけは違って、バレたので逃げる。

 

ギンコは六助に事情を聞くと、六助の父も昔この儀式に出くわし、そこで飲んだ酒の味が忘れられず、
ずっと鍛錬を重ね、ようやく出来たものだと話す。

集団は蟲師らで、光酒(こうき)をやりとりしているのだという。
光酒(こうき)は蟲で患う人の万能薬で、知らずに飲めば、幻覚を見るから売るなと言われる。

 



●2話「囀る貝」
 

ギンコは、砂浜で貝の中に鳥の蟲を見つける。
かれらは、なにか悪いことの前兆を感じると貝に入るため、村人にしらせる。

崖の上で父・サキチと2人で暮らすミナは、鳥の鳴き声を聞いてから口がきけなくなる。
「大勢の声を聞かせれば、治るよ」と教えるが、父は村人と関係を絶っている様子。

 

村人に聞くと、昔、海にサメが出て、サキチと網元の妻(海女)が犠牲になった。
網元は先に自分の妻を救おうとしたため、それを恨んで、サキチは村を出て行ったという。



ギンコの言う悪い予兆は赤潮で、海はサメにやられた時のように真っ赤に染まり、養殖の魚も全滅する。
網元は、サキチに謝り、「娘の将来を思うなら村に戻ってきて欲しい」と頼む。

サキチはミナのとった真珠を渡し
「これを売れば、しばらくは皆食べれるだろう。その代わり、わしらをまたよろしく頼む」と和解する。

 



●3話「雪の下」


ギンコは雪深い村で宿をとる。そこで雪の結晶にまじった雪蟲の姿を描く。
雪蟲は、とりついたものの体温を下げ、温かいものに触ると皮膚が痛むという。
少女タエは、幼なじみのトキが同じ症状だと言って、ギンコを連れていく。

トキは、幼い頃、妹のサチが薄氷を踏んで湖に落ちて死んだ記憶を失った代わりに雪蟲にとりつかれていて、
凍傷になっていても寒さを感じず、人の体温ですら皮膚が痛いというが「いいんだ、このままで・・・」

 

トキも湖に落ちて、死んだと思われたが、湖の底でずっと生きていていた。
心配するタエもまた薄氷を踏んで湖に落ち、トキは助けておぶっている時、すべての記憶を取り戻し、
タエの体温で雪蟲は落ちる。手足の指を凍傷で失ったが命は助かったトキ。

 

雪国では、水や地に異形が多く潜むという(早速、泣かされた・・・



●4話「夜を撫でる手」
森で男タツに会い、動けなくなるギンコ。「なんだ、人間か。見逃してやる」
タツは森で動物を意のままに操って狩りをするが、その肉は臭くて売れない。

 

ギンコは、タツの手にあるアザ(蟲)から出る甘いニオイが動物を誘っているという。
「それに効くクスリを持ってくるから1ヵ月待て。間違って人を狩るなよ。山の王にでもなったつもりか?」

1ヵ月後に来ると、タツは森の動物を理由もなく殺しまくっていた。弟ウスケは心配でならない。
この蟲は遺伝し、父も同じだった。そして、最期には消えてなくなってしまった。



クスリを飲まないタツ。「弟に飲ませてくれ。オレは狩られる側に戻るのは真っ平だ」

その後、熊に間違われて腕を撃たれたタツは、たくさんのカラスに襲われて腕を食われる。
「夜がこんなに長いとは。闇がこんなに恐ろしいとは」



光酒でタツのアザは消え、兄弟は自分らで狩りをして生計を立てることにする。



●5話「鏡が淵」


惚れっぽいたちのマスミは、いつも山の上から鏡の合図に呼ばれて鏡磨きの青年と会っていたが、
青年は仕事場を変えるという。「お前みたいなはねっかえりと所帯持つ気はねえよ」

 

すっかり生気を失ったマスミが池に身を映すと、そこから何者かが追ってくる。
マスミがどんどん生気を失うのを心配して、ギンコが診ると、水鏡という蟲のせいだと分かる。

影を吸い取り、本体が衰えるほど、代わりに本体になりきる。
蟲を落とすには、鏡に映せばいいのだが、マスミはまた青年が戻ってきて磨いてくれるのではないかと思って曇ったままにしている。
(蟲はヒトのココロの隙に入り込むんだな・・・

 

「あんた、こんな私になりたいの? 別に代わってもいいよ」というマスミにギンコは
「自分の力では何も影響を及ぼせないものになっちまうんだぞ」
「だったら今の私と同じだ」
「そこは寂しいだろ? そこよりずっと寂しい所がある。蟲にはココロがないから。自分の身は自分で守るんだ」

山で合図があったと思って走っていくと、鳥の巣に使われた光り物だった。
そこで倒れたマスミに、すっかりヒト形となった水鏡が寄ってくる。
「真似してんじゃないわよ!」と罵声を浴びせると、水鏡は実体をなくして池に戻る。

ギンコは、鏡がなくても、ヒトの目に映せば消えることに気づく。
「やっぱり実体を持って生きるってのはスゴイことなんだな」

マスミはギンコに惚れそうになるが、慌てて逃げる。

ギンコは池に戻った水鏡に声をかける。
「ついてこい。もっと山深い池に連れてってやる。そんな寂しそうにしてんなよ」
(ギンコは蟲にも平等に優しいんだよね



●6話「花惑い」


ギンコは、旅の途中で桜の名木を見ていくかと行ってみると、1本だけ咲いていない。
その木のたもとに儚い美しさの女性サホがいて、目も見えず、耳も不自由。

 

通りかかった少女は、病の母のために、名医からクスリをもらいにくる。
しかし、その名医は、フシギな桜から出る泡(蟲)を処方していると知って、止めるギンコ。
それは「木霊」という蟲で、五感を奪う。



名医の親族は代々庭師で、「この痛みを除けるならクスリを飲みたいという人もいるんだ」

彼にサホの事情を聞くと、曽祖父の若い頃、桜の中に捨てられていた子で、泡を飲んで育ったため、
10年以上も赤子のまま、両親が死んでもまだ少女。
その後、体を病み、木は桜の花をつけなくなった。その後、サホは喀血する。



ギンコは、代々、桜の木とサホを記した記録を見て、曽祖父でなく100年、150年も前の話と気づく。
庭師の親族は、サホを生きながらさせるために、挿し木をするように、人の体に乗り移らせていた。
あの少女も狙われ、止めるギンコ。屋敷に火を放ち、名木も燃えるが、その最期の瞬間、一斉に見事な花を咲かせる。
サホは急激に老いさらばえ、その後、庭師とサホは村から消えた。





●7話「日照る雨」


干ばつで苦しむ村を訪れ雨を告げる女性テル。テルの予言は当たるが、一所に留まることは出来ない。
生まれた村にも定期的に訪れ、幼なじみのヤスは、テルと所帯を持ちたいと言うがそれは無理だと言う。

テルは雨を降らし続けると、村に病人が増え、テルのせいだと噂が広まり、村を出てから放浪の旅をしている。
ヤスは、もう水で村が困らないよう井戸を掘るのに夢中になって倒れる。

ギンコは「追っても追いつけないものに追いついたことはないか?」と聞く。
ヤスとテルは小さい頃、「逃げ水」(蜃気楼?)を追って、「雨ふらし」という蟲が体内に入ったことが原因だという。
「雨ふらし」はとりついたものの涙や汗を集めて雨を降らせる。



「流れものの蟲に対処法はない。だが、寿命が尽きれば元に戻れる。
 ヒトが死んだのも、あんたのせいでも、雨ふらしのせいでもない」

「いつか本当の涙が出たら、土に上に根をおろそう。それまでは雲のように流れてゆこう」



●8話「風巻立つ」
 

どんなに風のない海でもイブキという男が口笛を吹くと風が起こる。
ギンコは「鳥風が見えるのか? オレたちは専用の笛がないと鳥を呼べないが大したもんだな」と感心するが、
「夜にはけっして吹かんことだ。悪いことが起こる」と忠告する。

イブキは親方に正式に雇われ、次の港は里の近くだということで、高価な土産物を買って、つい浮かれて夜に口笛を吹いてしまう。
すると、波が荒れ始め、船に無数の穴が開いて、沈む。
幸い、小船でみな岸に着いたが、賃金はもらえず、母に土産を渡すと「そんなもんじゃ食えやしない。質に入れておいで」と言われる。



傷ついたイブキは、また夜に口笛を吹く。母は病に倒れ、ギンコが見ると、家中に穴が開いて、
そこからヨビコ(蟲)が無数に入ってきていた。ギンコはで蟲を本来の居場所に戻す。



「なぜ、夜に口笛を吹いた?」
「だって、なんでオレばっかり。母はほんとの母親じゃないんだ・・・」
「周囲を巻き込むだけじゃなく、お前も戻れなくなる。お前も言ってたろ、蟲にも都合があると。
 朝に鳥風を呼べ。ヨビコは鳥風の好物だからな」

イブキは朝方、鳥風を呼び、家が崩壊するくらい鳥風は大量のヨビコを食べて行った。
それきりイブキは村に戻らなかった。


この人誰だったっけな。シリーズ1に出てきてた記憶があるけど。いつもギンコの持っている珍しいものをコレクションに加えたがるw



●9話「潮わく谷」
 

雪山で足を怪我したギンコを救った男ホウイチ。ここいらは昔痩せた土地だったが、開墾して緑豊かになったという。
「オレは並外れて体が丈夫なんだ。昼夜働いても平気だ」
ワケを聞こうとすると、「関わらないでほしい」という祖父。



「蟲のせいだ。少し休んだほうがいい。もう限界を超えてるはずだ」
「オレが産まれて母さんは死んだ。父さんから母さんを奪ったのはオレだ。だからまだ働かなきゃならんのだ」

ギンコは祖父に蟲下しを預けて「明朝、ここを発ちます。飲ませるかどうかは任せます」

ホウイチは、とうとう疲労で倒れる。祖父は事情を話す。

 

「わしらは貧しくて、母さんは乳も出なかった。ある日、森で白い池を見つけ、それを飲んだ母さんは乳が出るようになった。
 その後、泉は消えた。それからホウイチはすくすく育ったが、母さんは弱っていった。指を切ると白い乳が出た。
 母さんは“この子にはけっして話さないでおくれね”と言って死んだ。その涙も白かった」



「オレの体は、母さんの血まで吸っていたんだな。でも、この力は手放すことはできない。ボクにも守るべきものがある」

数年後、厳しい冬に再びギンコが訪れると、土地は痩せていたが、家族の賑やかな声が響き渡っていた。



●10話(最終話)「冬の底」
 

そろそろ春が来ると読んだギンコは、数日間山にこもることにした。
だが、翌朝目が覚めると、あたりは雪景色。隣りの山だけ春。「どうなってんだ?」
歩いても、歩いても元の場所に戻ってしまい、「山が閉じている。ここの主は・・・?」


カメさん

ギンコを沼にひきずりこみ、その中でも呼吸ができ、他の動物たちも冬眠している。
いつしかギンコも眠る。沼から出ると春。「山が開いたんだ」

 

ムシタバコ(いつもタバコを吸っているのは、蟲避けのため)も湿って全滅。
狙いはギンコの持っていた光酒だったと気づく(主は頭がいいねv




●特別番組「蟲語 第二夜」(SPは47分
最古の蟲師「ミナイ一族」の4代目クマドは、少年の頃に祖父に蔵に閉じ込められる。

「見えるようになるまでここにいろ。憎みたければ闇を憎め。わしを憎め。
 今に見えるようになる。ここは“オドロの道”。蟲の通り道。蟲の世と我々の世とのつなぎ目じゃ」

 

闇がうねると泣くクマドに、祖父は
「それは蟲ではない。お前のココロが生み出した幻じゃ。もうじきお前を律するものが消える。魂と呼ぶのが近い」
「それがなくなってもオレは生きてるの?」
「ちゃんと代わりのものを入れてあげるよ」

幻は消え、蟲が見えるようになり、白い煙?が少年の中に入る。
「これが“オドロの道”の本当の姿だ」

原料を仕入れるギンコ。


  

代々その身の内に禁種の蟲を封じてきた狩房家の娘・狩房淡幽(かりぶさ たんゆう)から、
「クマドを助けてやって欲しい」と頼まれ、山中に蟲の異常が出たというはなれ里に行く。
狩房「ミナイの者には、欠落している者もいる」



クマドに会うが「蟲に情をかけているとか。半可者は立ち去れ」と邪険にされる。
“オドロの道”に入って調べるというクマド。
「オレには故郷みたいなもんだ」「そりゃお気の毒に」

時折り狩房のもとに戻るクマド。彼の魂が消えていることを心配する狩房。
「私はあの丘の向こうすら見たことがない。クマドが羨ましいよ」
「どこまで行っても同じですよ」

夜、狩房は不自由な足をひきずって丘の向こうを見るが、やはり同じ丘が続くだけだった。

「どこへ逃げてもおんなじ。クマドの言う通りだな」

朝になり陽がさすと「キレイだな」「ハイ」
「クマド、お前は本当にクマドか?」「オレはオレです」



“オドロの道”の入り口には主がいないため、蟲が行き来自由となり、入り口は日々広がっている。
そのため、蟲とヒトの境がなくなり廃村が拡がっていたのだった。天変地異が起こる可能性もある。

クマド「ここで食い止めるのみ」
ギンコ「入り口をふさぐのが先だ。何か巨大なヤツがいる。死ぬ気か!?」

 

巨大な手のようなものがクマドを襲うが
「お前らの欲しいものは、とうの昔にくれてやったろうが」

今度はギンコが襲われる。クマドは口から白い煙を吐いて、巨大な蟲を倒す。
「森が開けた・・・」

クマドは再び魂が抜け、その体内に白い煙を入れて意識を取り戻す。
ギンコ「そんなことを身内に繰り返しているのか!?」

ギンコは「サネクイムシ」(魂を食う蟲)から助けてくれた礼を言う。
クマドは狩房にも報告する。

「悪い予兆か?」
「なんとも言えません」
「私は生涯、この蟲と連れそう覚悟は出来ている。我々は一人じゃないんだよ」





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