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羽生結弦x野村萬斎 能舞台で念願の対談@news every.(2015/9/22)

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羽生結弦x野村萬斎 能舞台で念願の対談@news every.(2015/9/22)


ゆづくんの今シーズンのフリープログラムが初の「和」がテーマで、野村さんが演じた映画『陰陽師』に発想を得たということで
ゆづくんのたっての願いで実現した対談で、緊張しまくってた

 

対談が行われたのは先月、銕仙会能楽研修所

野村さんが演じた映画『陰陽師』(2001)は、あまり記憶に残るようなものではかった(失礼)けれども、
狂言師としてフィギュアスケーターへのアドバイスは的確で、共通点も多く、
さすが代々受け継いで、子どもの頃から仕込まれただけあるなあと感心(上から目線で更に失礼

 

今シーズンの振り付けはゆづくんも関わったんだよね?
選手生活後に、もし振り付け師を選ぶとしても、相当ためになった対談だったのでは?


 
「マジ緊張する、やばい」「恐れ多いんですよ、本当に、今」


狂言の重要点:正反対のベクトル
先に出した手を見せて観客の目を惹きつけておいてから、逆方向に回るという演出の指導。

 


『型』あるものの宿命


羽「伝統があるものだからこそのプレッシャーや、先代のプレッシャーは感じていますか?」

野「基礎として代々受け継いできたものができないとスタートラインに立てない。
  誤作動しないように『型』にはめ込んで、それがいつでもオートマティックに出来るようにするのが1つの『型』のあり方」

羽「僕らも稽古・練習をしてきて、機械的にジャンプを跳べるようになって、それこそ『型』ですよね。
  違う試合であっても、毎回同じプログラムをするので“ここで4回転くるぞ”とか知ってるわけですよ、みんな」

野「それを“おお!”と思わせないといけないのが『型』のあるものの宿命。
  お客さまが期待されること以上のことを、思ったよりも上を見せる」


狂言『三番叟』


野「舞台は楽器の要素もある。『三番叟』では、最初の2回はポンと跳んで、最後にバンと音を出す。
  押すだけでなくて『引く』演技というか、“見て見て”っていうためには、
  引いている部分があったほうが、より効果的に見える」




野村さんがゆづくんのプログラムを見て気になったポイント
 

野「あの左手はなんぞやと。着物を着ていると、自分のバックに大きな袖がくるけど、
  身につけているものが違うと、アレンジする必要性があるのでは?

  『型』は自分で解釈していくもの。この『型』に何の意味があるのか?
  を放っておかないで、“天・地・人を司っとるのや”という意識を込めれば、
  それが集中の1つの契機になりますよね」

(クラシック音楽を演奏、指揮する時、その時代背景、作曲者の心情まで調べて、
 同じ曲ながら、自分なりに解釈して、表現することが求められるのと同じだなって思った


ゆづくんが気にしているポイントは最後のポーズ


羽「最後は太鼓で終わるから、足でバーンってやって終わるんですけど、
  その音をどうやって見せようかなとちょっと悩んでいます」

野「音を見せた最後、羽生選手が見えなきゃいけない。音をまとい、音を司った感じで。
  例えば、バーンと音が上に照射したような感じとか」




技術と表現の両立
 

羽「一番は結果なんですけれども、記憶に残るような演技をしなくては、どっちにしろ結果もついてこない」

野「精神性がすごく重要。やっぱりジャッジっていう邪な・・・邪でもないかもしれないけどw
  人に対するだけではなくて、周り全体の空気を感じ取る。

  その『場』を支配するためには、『場』を味方につける。
  自分の意識を会場全体に持っていきたいし、その場と、時間、空気をまとう。
  それができると、人は喜びますね」

 
野「害にならないことを祈ります」




「1つ1つの形に意味を持たせる。ジャンプにも、スピン、ステップにも意味を持たせることができる。
 全部、自分の中で、解釈で変えられると思います」




追。

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