■『最先端科学がときあかす宇宙 ふしぎナゾ最前線! 現代科学の限界にいどむ』(旺文社)
国司真/文 伊藤和明/監修
先日読んだ『子供の科学★サイエンスブックス 宇宙の旅 太陽系・銀河系をゆく』(誠文堂新光社)とかと比べたら、
短い文章で説明されてるから、こっちを先に読んでたら、ちょっと仕組みが頭に入りにくかったかも。
でも、イラストより実際に撮影された天体写真が豊富で、こうして気軽に大型本で宇宙と触れ合えるのは貴重。
2007年発行で比較的新しいけど、本書に書かれたあとも更にいろんな天体に関するニュースがあるから
科学の世界もどんどん新事実で塗り替えられていくものなんだなと実感。
いろんな探査機のひらがなの名前もいちいちステキ。
一生懸命に働いている探査機そのものも可愛いと思ってしまうのはわたしだけ?
【内容抜粋メモ】(ダブってる部分は省略
●宇宙の晴れ上がり
ビッグバンが終わった頃の物質の密度の違いによって生まれたゆらぎ。
●銀河の見え方
「エッジオン」ほぼ真横から見た姿。
「フェイスオン」ほぼ正面から見た姿。渦巻きの構造がわかりやすい。
楕円宇宙は、進化した銀河の形の1つ。
●渦巻き銀河
中央にバルジ(中心核)とディスクを持つ。
たくさんのガスの部分では新しい星が生まれている。
●不規則銀河
楕円でも、渦巻きでもない、不規則な形の銀河。
●衝突銀河
銀河同士の衝突は珍しくない。
●ハロー
赤い丸は太陽系がある場所
ディスク全体を約30〜40万光年という大きさのハローという物質が取り囲んでいる。
ハローには、球状星団(数十万の恒星の集団)などが含まれる。
●局所銀河群
銀河系は「局所銀河群」の一員。
おとめ座銀河団は、約1200万光年の範囲に、約2500個の銀河が集まっていると考えられている。
銀河団の集まりが超銀河団。
超銀河団は、超空洞(ボイド)という空洞の周りに泡が膜をつくるように存在する。
●すばる望遠鏡
ハワイにある日本の天文施設。今見つかっている最も遠い銀河のベスト10のうち9つまでが発見された。
●暗黒星雲
濃いガスが超新星爆発の衝撃波や星雲同士の衝突などをきっかけに収縮をはじめると星が誕生する。
恒星からの紫外線に照らされて星雲が輝く。「散光星雲」
●極超新星爆発(ハイパーノヴァ)
ブラックホールになりきれなかった物質が吹き飛ばされて、超新星爆発を超える極超新星爆発を起こす。
この時「ガンマ線バースト」という天文分野で知られるかぎり一番明るい現象の原因の1つとも考えられている。
ブラックホールからジェットが噴き出すところ
●カミオカンデ
1983年、神岡鉱山の地下1000mに地下の天文台が完成した。
「ニュートリノ」という、ほとんどの物質を通り抜けてしまう、特別な素粒子を観測するためにつくられた観測装置。
カミオカンデの純水は世界でいちばんキレイな水。
今は、1996年に完成したスーパーカミオカンデに引き継がれ、
カミオカンデの跡地には新たなニュートリノ観測装置カムランドが建設された。
(この純水の様子、どこかで見たぞ。科学館かも?
太陽
地球からの距離は約1億5000万km。光速で約8分20秒(意外と近い
2006年に打ち上げた日本の太陽観測衛星「ひので」は、コロナの謎を解き明かそうとしている。
コロナは、太陽の磁力の影響で温度が上がるという説など考えられているが、まだ解明されていない。
●水星
いちばん大きなクレーターは、直径1370kmもあるカロリス盆地で、水星の3/1もある。
核は直径の3/2以上。これは、水星誕生時に巨大な隕石が衝突して、表面の岩石がはぎとられたためと考えられている。
昼間の温度は400度以上、大気がほぼないため、夜はマイナス180度以下まで下がる。
北極地方に水の氷が発見された。
これまでは「マリナー10号」しか惑星探査を行っていない。
2004年にNASAが「メッセンジャー」を打ち上げ、2008年に接近する予定(じゃあもう接近したな
●金星
大気がほぼ二酸化炭素。金星探査機「マゼラン」は金星の周りをまわりながら観測している。
●火星
自転周期は24時間37分、約2年2ヶ月ごとに地球に接近する。
大気は大変薄く、極冠はドライアイスと氷で覆われている。
太陽系最大の火山「オリンポス山」や、マリネス渓谷などがある。
1996年。火星から地球に飛んできた隕石に小さな生物の化石らしいものが発見されたが、まだよく分かっていない。
●小惑星
軌道が分かっているものだけでも12万個以上見つかっている。主に火星と木星の間の小惑星帯(メインベルト)にある。
小惑星は、太陽系ができた頃の物質を残していると考えられている。
【はやぶさ】
イオンエンジンという一般的な化学ロケットとは違うエンジンを乗せている。
瞬時のパワーはないが、長時間の惑星間航行には適している。
「イトカワ」までは電波が往復するのに約40分もかかるから、
ロボットのように自分で考えて与えられた使命を達成する自律型探査機となっている(賢い子なのねえ!
●木星
ほぼすべてガスでできている。表面には赤や白の斑点があるのが特徴。最も大きなものは「大赤斑」と呼ばれる。
木星にも細い環があることが発見された
●土星
太陽系のガス惑星には、どれも環があることが分かった。
土星の環は、主に氷の粒からなっている。約15年に一度地球から環が見えない時期がある(2009年)。
小型探査機ホイヘンスが衛星タイタンで観測した地表で聴こえる音のデータはネットでも聴ける/驚
●天王星
天王星の環
●ドワーフプラネットになった冥王星
「ドワーフプラネット」:ほかの惑星の衛星ではない天体。
2006年。国債天文学連合(IAU)が定めた惑星の新定義の3番目の条件に満たされず冥王星は惑星でなくなった。
1.太陽の周りを公転する天体
2.十分大きな質量があり、みずからの重力でほぼ球状になる天体
3.軌道近くでは、際立って目立つ天体
「ニューホライズン」は2015年に冥王星に到着予定。
彗星
本体は核という塵をたくさん含んだシャーベット状の塊。
尾は、成分の違いから、まっすぐ伸びる「イオンテイル」と、緩やかにカーブする「ダストテイル」に分けられる。
近年では、1996年の「百武彗星」、1997年の「ヘール・ボップ彗星」が有名。
太陽探査機「ユリシーズ」は、偶然、百武彗星の尾の中を通過した。
ヘール・ボップ彗星は、肉眼で最も長く(18ヶ月)見ることができた。
流星
毎年見られる流星群は、3大流星群と言われる。
1/4ころ りゅう座流星群
8/12ころ ペルセウス座流星群
12/13ころ ふたご座流星群
●日食
皆既日食=月の影に太陽がすっぽり隠される日食
金環日食=月の影が太陽よりも少し小さくて、太陽を隠しきれない日食
部分日食=太陽の一部しか隠れない日食
●月食
皆既月食=月全体が地球の影に入ってしまう月食
部分月食=月の一部が影に入る月食
17世紀に望遠鏡が発見された。
今は25億光年までの宇宙の地図づくりをしているスローン・デジタル・スカイ・サーベイという計画などによって、ずっと遠くまでの解明が進んでいる。
【宇宙に関するHP】
●国立天文台
●宇宙のポータルサイト ユニバース
●JAXA
●こども宇宙ニュース
●宇宙の質問箱
●スーパーカミオカンデ
●天文ニュース
●Hubble Heritage Image Gallery
●全国科学博物館協議会
●日本の科学館めぐり
国司真/文 伊藤和明/監修
先日読んだ『子供の科学★サイエンスブックス 宇宙の旅 太陽系・銀河系をゆく』(誠文堂新光社)とかと比べたら、
短い文章で説明されてるから、こっちを先に読んでたら、ちょっと仕組みが頭に入りにくかったかも。
でも、イラストより実際に撮影された天体写真が豊富で、こうして気軽に大型本で宇宙と触れ合えるのは貴重。
2007年発行で比較的新しいけど、本書に書かれたあとも更にいろんな天体に関するニュースがあるから
科学の世界もどんどん新事実で塗り替えられていくものなんだなと実感。
いろんな探査機のひらがなの名前もいちいちステキ。
一生懸命に働いている探査機そのものも可愛いと思ってしまうのはわたしだけ?
【内容抜粋メモ】(ダブってる部分は省略
●宇宙の晴れ上がり
ビッグバンが終わった頃の物質の密度の違いによって生まれたゆらぎ。
●銀河の見え方
「エッジオン」ほぼ真横から見た姿。
「フェイスオン」ほぼ正面から見た姿。渦巻きの構造がわかりやすい。
楕円宇宙は、進化した銀河の形の1つ。
●渦巻き銀河
中央にバルジ(中心核)とディスクを持つ。
たくさんのガスの部分では新しい星が生まれている。
●不規則銀河
楕円でも、渦巻きでもない、不規則な形の銀河。
●衝突銀河
銀河同士の衝突は珍しくない。
●ハロー
赤い丸は太陽系がある場所
ディスク全体を約30〜40万光年という大きさのハローという物質が取り囲んでいる。
ハローには、球状星団(数十万の恒星の集団)などが含まれる。
●局所銀河群
銀河系は「局所銀河群」の一員。
おとめ座銀河団は、約1200万光年の範囲に、約2500個の銀河が集まっていると考えられている。
銀河団の集まりが超銀河団。
超銀河団は、超空洞(ボイド)という空洞の周りに泡が膜をつくるように存在する。
●すばる望遠鏡
ハワイにある日本の天文施設。今見つかっている最も遠い銀河のベスト10のうち9つまでが発見された。
●暗黒星雲
濃いガスが超新星爆発の衝撃波や星雲同士の衝突などをきっかけに収縮をはじめると星が誕生する。
恒星からの紫外線に照らされて星雲が輝く。「散光星雲」
●極超新星爆発(ハイパーノヴァ)
ブラックホールになりきれなかった物質が吹き飛ばされて、超新星爆発を超える極超新星爆発を起こす。
この時「ガンマ線バースト」という天文分野で知られるかぎり一番明るい現象の原因の1つとも考えられている。
ブラックホールからジェットが噴き出すところ
●カミオカンデ
1983年、神岡鉱山の地下1000mに地下の天文台が完成した。
「ニュートリノ」という、ほとんどの物質を通り抜けてしまう、特別な素粒子を観測するためにつくられた観測装置。
カミオカンデの純水は世界でいちばんキレイな水。
今は、1996年に完成したスーパーカミオカンデに引き継がれ、
カミオカンデの跡地には新たなニュートリノ観測装置カムランドが建設された。
(この純水の様子、どこかで見たぞ。科学館かも?
太陽
地球からの距離は約1億5000万km。光速で約8分20秒(意外と近い
2006年に打ち上げた日本の太陽観測衛星「ひので」は、コロナの謎を解き明かそうとしている。
コロナは、太陽の磁力の影響で温度が上がるという説など考えられているが、まだ解明されていない。
●水星
いちばん大きなクレーターは、直径1370kmもあるカロリス盆地で、水星の3/1もある。
核は直径の3/2以上。これは、水星誕生時に巨大な隕石が衝突して、表面の岩石がはぎとられたためと考えられている。
昼間の温度は400度以上、大気がほぼないため、夜はマイナス180度以下まで下がる。
北極地方に水の氷が発見された。
これまでは「マリナー10号」しか惑星探査を行っていない。
2004年にNASAが「メッセンジャー」を打ち上げ、2008年に接近する予定(じゃあもう接近したな
●金星
大気がほぼ二酸化炭素。金星探査機「マゼラン」は金星の周りをまわりながら観測している。
●火星
自転周期は24時間37分、約2年2ヶ月ごとに地球に接近する。
大気は大変薄く、極冠はドライアイスと氷で覆われている。
太陽系最大の火山「オリンポス山」や、マリネス渓谷などがある。
1996年。火星から地球に飛んできた隕石に小さな生物の化石らしいものが発見されたが、まだよく分かっていない。
●小惑星
軌道が分かっているものだけでも12万個以上見つかっている。主に火星と木星の間の小惑星帯(メインベルト)にある。
小惑星は、太陽系ができた頃の物質を残していると考えられている。
【はやぶさ】
イオンエンジンという一般的な化学ロケットとは違うエンジンを乗せている。
瞬時のパワーはないが、長時間の惑星間航行には適している。
「イトカワ」までは電波が往復するのに約40分もかかるから、
ロボットのように自分で考えて与えられた使命を達成する自律型探査機となっている(賢い子なのねえ!
●木星
ほぼすべてガスでできている。表面には赤や白の斑点があるのが特徴。最も大きなものは「大赤斑」と呼ばれる。
木星にも細い環があることが発見された
●土星
太陽系のガス惑星には、どれも環があることが分かった。
土星の環は、主に氷の粒からなっている。約15年に一度地球から環が見えない時期がある(2009年)。
小型探査機ホイヘンスが衛星タイタンで観測した地表で聴こえる音のデータはネットでも聴ける/驚
●天王星
天王星の環
●ドワーフプラネットになった冥王星
「ドワーフプラネット」:ほかの惑星の衛星ではない天体。
2006年。国債天文学連合(IAU)が定めた惑星の新定義の3番目の条件に満たされず冥王星は惑星でなくなった。
1.太陽の周りを公転する天体
2.十分大きな質量があり、みずからの重力でほぼ球状になる天体
3.軌道近くでは、際立って目立つ天体
「ニューホライズン」は2015年に冥王星に到着予定。
彗星
本体は核という塵をたくさん含んだシャーベット状の塊。
尾は、成分の違いから、まっすぐ伸びる「イオンテイル」と、緩やかにカーブする「ダストテイル」に分けられる。
近年では、1996年の「百武彗星」、1997年の「ヘール・ボップ彗星」が有名。
太陽探査機「ユリシーズ」は、偶然、百武彗星の尾の中を通過した。
ヘール・ボップ彗星は、肉眼で最も長く(18ヶ月)見ることができた。
流星
毎年見られる流星群は、3大流星群と言われる。
1/4ころ りゅう座流星群
8/12ころ ペルセウス座流星群
12/13ころ ふたご座流星群
●日食
皆既日食=月の影に太陽がすっぽり隠される日食
金環日食=月の影が太陽よりも少し小さくて、太陽を隠しきれない日食
部分日食=太陽の一部しか隠れない日食
●月食
皆既月食=月全体が地球の影に入ってしまう月食
部分月食=月の一部が影に入る月食
17世紀に望遠鏡が発見された。
今は25億光年までの宇宙の地図づくりをしているスローン・デジタル・スカイ・サーベイという計画などによって、ずっと遠くまでの解明が進んでいる。
【宇宙に関するHP】
●国立天文台
●宇宙のポータルサイト ユニバース
●JAXA
●こども宇宙ニュース
●宇宙の質問箱
●スーパーカミオカンデ
●天文ニュース
●Hubble Heritage Image Gallery
●全国科学博物館協議会
●日本の科学館めぐり