■「80年後のKENJI 「銀河鉄道の夜」(2013年)~宮沢賢治 映像童話集」前編・後編
脚本・演出: 望月一扶(かずほ)
出演:
太賀:ジョバンニ
染谷将太: カムパネルラ
田中哲司・・・カムパネルラの父
冨樫真・・・ジョバンニの母
永岡佑: ザネリ・・・ジョバンニの同級生
清水優: マルソ・・・ジョバンニの同級生
中村ゆり・・・科学教師
小沢日出晴・・・活版所の文選工(出て来た? 楽しみなシーンだけど、分からなかった
横田栄司・・・考古学者
渋川清彦・・・鳥捕り
山本剛史・・・銀河鉄道の車掌
忍成修吾・・・かおるとただしの家庭教師をしていた牧師、船の沈没事故に遭遇
草刈麻有: かおる・・・12歳程の女の子、ただしの姉
佐藤瑠生亮: ただし・・・6歳程の男の子
哲さんと、賢治。こんな奇跡的な組み合わせが実現したドラマをやっと観た。
OP映像だけで泣けてくる。。。
CGがこれだけリアルに再現できるようになったから、
賢治の世界もより身近に感じられる。
現代劇にアレンジされていたけど、そもそも原作も時代や国は特定していないものね。
30分という短い時間だけに、大切なシーンが失われたようにも感じたけれども、
これはこれで素晴らしい映像美だった。
▼あらすじ(ネタバレ注意
カムパネルラの父から「1年前、事故の前のことを話してほしい」と言われるジョバンニ。
ジョバンニ「旅をしたんです」(太賀って人、織田くんに似てるな
ストーリーは、知っての通りなので、自分の好きな場面、セリフを抜粋しました。
「銀河ステーション、銀河ステーション」
リンドウの花ことばは「哀しい時の君を愛する」
(私は『銀河鉄道の夜』を読んでからリンドウが好きになった。
「お母さんは、僕を許してくれるだろうか?
誰だって本当にいいことをしたら、一番幸せなんだよね。
だからお母さんはきっと僕を許してくださると思う」
話を聞きながら、「あの頃は私は仕事ばかりしていた」というカムパネルラの父に
ジョバンニ「家族がいても寂しさを感じることってあるのでしょうか?」
白鳥座の海岸で会った考古学者に言われる。
「よく言うでしょう、魂は不滅だって。つまり永遠ということです」
鳥を狩る人。
「どこまで?」
「どこまでも行くんです」
「いいですね! 実際どこまでも行きますよ」
彼が降りてからつぶやくカムパネルラ。
「漂ってるんだよ。ここじゃないどこかへ。誰だってそうじゃないか」
牧師と姉弟が乗ってくる。
弟「ぼく、船に乗らなきゃよかったな」
サソリの火のエピソードも大好き
サザンクロスで降りる3人
カムパネルラ「きっとここが本当の天上なんだ。あ、あれは母さんだ!」
夢から覚めて、通りを歩いていると、マルソが叫ぶ。
「カンパネルラが川に落ちたよ!」
ジョバンニは、あの銀河のどこかにカムパネルラがいることを知っている。
「僕は探しにいく。この世界のどこかにある本当のしあわせを
どこまでも、どこまでも行こう
永遠という時間軸の中で過去と現在が等しく存在するならば、
未来だってきっとあるはずだから」
*
私にとって『銀河鉄道の夜』の映像化は、ますむらひろしさんのアニメーションと、細野晴臣さんの摩訶不思議な音楽の世界だ。
心の中のベストフィルム~『銀河鉄道の夜』(1985)
このアニメ映画を初めてテレビで観た時のことを今でも忘れない。
最後にカンパネルラと別れて、ジョバンニが声を割るように叫ぶシーンで
私は号泣しすぎてこめかみが痛くなった。
観終わってボーーっとしているうちに兄が帰ってきて、気まづい思いをしたっけ。
私にとって『銀河鉄道の夜』の文体は、賢治の書いたものだけ。
「青空文庫」
でも、もっともっと今の子どもたちにも知ってもらいたい。
日本にこんなにも素晴らしい物語りがあることを。
*
「春と修羅」 序
わたくしといふ現象は
假定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといっしょに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
脚本・演出: 望月一扶(かずほ)
出演:
太賀:ジョバンニ
染谷将太: カムパネルラ
田中哲司・・・カムパネルラの父
冨樫真・・・ジョバンニの母
永岡佑: ザネリ・・・ジョバンニの同級生
清水優: マルソ・・・ジョバンニの同級生
中村ゆり・・・科学教師
小沢日出晴・・・活版所の文選工(出て来た? 楽しみなシーンだけど、分からなかった
横田栄司・・・考古学者
渋川清彦・・・鳥捕り
山本剛史・・・銀河鉄道の車掌
忍成修吾・・・かおるとただしの家庭教師をしていた牧師、船の沈没事故に遭遇
草刈麻有: かおる・・・12歳程の女の子、ただしの姉
佐藤瑠生亮: ただし・・・6歳程の男の子
哲さんと、賢治。こんな奇跡的な組み合わせが実現したドラマをやっと観た。
OP映像だけで泣けてくる。。。
CGがこれだけリアルに再現できるようになったから、
賢治の世界もより身近に感じられる。
現代劇にアレンジされていたけど、そもそも原作も時代や国は特定していないものね。
30分という短い時間だけに、大切なシーンが失われたようにも感じたけれども、
これはこれで素晴らしい映像美だった。
▼あらすじ(ネタバレ注意
カムパネルラの父から「1年前、事故の前のことを話してほしい」と言われるジョバンニ。
ジョバンニ「旅をしたんです」(太賀って人、織田くんに似てるな
ストーリーは、知っての通りなので、自分の好きな場面、セリフを抜粋しました。
「銀河ステーション、銀河ステーション」
リンドウの花ことばは「哀しい時の君を愛する」
(私は『銀河鉄道の夜』を読んでからリンドウが好きになった。
「お母さんは、僕を許してくれるだろうか?
誰だって本当にいいことをしたら、一番幸せなんだよね。
だからお母さんはきっと僕を許してくださると思う」
話を聞きながら、「あの頃は私は仕事ばかりしていた」というカムパネルラの父に
ジョバンニ「家族がいても寂しさを感じることってあるのでしょうか?」
白鳥座の海岸で会った考古学者に言われる。
「よく言うでしょう、魂は不滅だって。つまり永遠ということです」
鳥を狩る人。
「どこまで?」
「どこまでも行くんです」
「いいですね! 実際どこまでも行きますよ」
彼が降りてからつぶやくカムパネルラ。
「漂ってるんだよ。ここじゃないどこかへ。誰だってそうじゃないか」
牧師と姉弟が乗ってくる。
弟「ぼく、船に乗らなきゃよかったな」
サソリの火のエピソードも大好き
サザンクロスで降りる3人
カムパネルラ「きっとここが本当の天上なんだ。あ、あれは母さんだ!」
夢から覚めて、通りを歩いていると、マルソが叫ぶ。
「カンパネルラが川に落ちたよ!」
ジョバンニは、あの銀河のどこかにカムパネルラがいることを知っている。
「僕は探しにいく。この世界のどこかにある本当のしあわせを
どこまでも、どこまでも行こう
永遠という時間軸の中で過去と現在が等しく存在するならば、
未来だってきっとあるはずだから」
*
私にとって『銀河鉄道の夜』の映像化は、ますむらひろしさんのアニメーションと、細野晴臣さんの摩訶不思議な音楽の世界だ。
心の中のベストフィルム~『銀河鉄道の夜』(1985)
このアニメ映画を初めてテレビで観た時のことを今でも忘れない。
最後にカンパネルラと別れて、ジョバンニが声を割るように叫ぶシーンで
私は号泣しすぎてこめかみが痛くなった。
観終わってボーーっとしているうちに兄が帰ってきて、気まづい思いをしたっけ。
私にとって『銀河鉄道の夜』の文体は、賢治の書いたものだけ。
「青空文庫」
でも、もっともっと今の子どもたちにも知ってもらいたい。
日本にこんなにも素晴らしい物語りがあることを。
*
「春と修羅」 序
わたくしといふ現象は
假定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといっしょに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です