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少年探偵シリーズ23『電人M』(ポプラ社)

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■少年探偵シリーズ23『電人M』(ポプラ社)
江戸川乱歩/作 柳瀬茂/カバー絵 山内秀一/挿し絵 1964年初版 1992年第56刷 618円

※notes and movies(1998.7~)からの転記。
「作家別」カテゴリーに追加しました。

 

とってもレトロな火星人と、ロボットが可愛い、怪人二十面相の創造の世界。
しかし、やはりその仕掛けはいつも変わらぬ子どもだましだった
たくさんのSF要素が楽しい。


▼あらすじ(ネタバレ注意
少年探偵団員で中一の中村くん、有田くん、長島くんは、東京タワーにぶら下がる火星人を目撃
長島くんの家にも来て「月世界旅行をしましょう」というビラを配り(!)、
電人Mは、小林くんをビル屋上に呼んでまでビラ配り。
プラネタリウム施設の宣伝と分かり大盛況。

遠藤科学博士の家にも現れ、助手・木村が捕われ「大発明の秘密を探れ」と言われて断ると、
息子・治郎くんがさらわれ、ガレージで消えた。

明智は、木村が怪人二十面相だと暴き、電人Mの抜け殻(!)を発見。ガレージの下にアジトも発見。
怪人二十面相は、怪鳥ヘリで逃走!

治郎くんは怪人二十面相が人を溶かしたり、火星人を作ったりするのを見せられ、
ポケット小僧は黒づくめで忍び込み、「開けゴマ」で開いた部屋に、怪人二十面相の美術館を見つけ、
プラネタリウムで部下と毎週金曜日の会合をしているのを見る。

博士は、発明した“仮死状態にする爆発する兵器”を使って、怪人二十面相と部下を眠らせる決心をして、
完璧に“田舎の中学生”に変装した小林少年がセットし、会合中の悪人を全員捕らえてしまう。

治郎くんも救出して、再びバンザイ三唱。
博士は、世界を滅ぼしかねない発明品を頭の中だけに永遠に葬ることを誓ってハッピーエンド。


火星人がイラストみたく、文字をひっくり返した意味不明な言葉を発するっていうのがイイ
空飛ぶ仕掛けは風船。

「デンジンって?」
「電気の電と、人物の人だ」と丁寧に説明するのも可笑しいw

小林少年は、中学生なのに「アケチ1号」なる車を運転!
タコ入道を作ってみせたのは、部下がぬいぐるみを着たから、
人が骨だけに見えたのは、電燈を「肉のくずれた人形」に当てたもの。

「ああ、二十面相はなんという奇術好きなやつでしょう!」

ちなみに、この話は『奇面城の秘密』でポケット小僧が活躍した後という設定になっている。




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