■市民は何ができるのか? パリ同時テロから考える@週刊ニュース深読み
世界に約2000万人いるといわれるイスラム教徒。
移民の方々は、「移民街」に住み、差別・偏見を受け続けている。
失業保険10万円から家賃・食費を引けば、3000円/月という貧困生活。
ハロワに行っても、イスラム教徒っぽい名前、移民街の住所等で、履歴書で落とされてしまう。
若者の5割が仕事がない状況、中には2年半仕事がないという人もいる。
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同時テロの起こった場所
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●首謀者はふつうの青年
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誰に聞いても「なぜ、あの青年が!?」と口をそろえる。親ですら兆候は全く分からなかった
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ISのつくった映像は、まるで映画の予告編のように短く、インパクトのあるものばかり
●居場所のない青年をとりこむISの手口
移民街の若者をターゲットに、ツイッターなどの「SNS」で悩み相談等していて、
周りからは実情が見えにくい形で、すでに約5000人とりこんでいると言われる。
軽犯罪で刑務所に入った若者は、ふつうの青年風のISメンバに「ヨーロッパは敵」と洗脳され、
短期間の刑期を終えた後、テロ集団にとりこまれていく。
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母親「息子は3年前からIS戦闘員になった。シリアに行き、連絡が途絶え、動画サイトで見つけた。
23年間のあいだ、息子のこんな笑顔は見たことがない」
この青年は、戦闘中に背中を撃たれたが、回復次第、また戦闘活動に戻る。
●難民もまたテロの犠牲者~「ホーム・グロウン・テロリスト」
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難民を排除しようという世論が高まり、さらにISの思うツボ
イスラムの女性がナイフで切りつけられるなどの事件も起きている。
「社会を分断すること」こそがISの目的。
ISにパスポートを取られ、帰国した時には「難民」扱いにされてしまう。
実際、移民街に住んでいるのは、フランス国籍を持つ2世、3世
イスラム教徒とはいえ、礼拝もしないし、コーランも読めない、お酒も飲む。
'80年代から差別が問題視されてきて、移民街の若者が学校を早く辞めてしまうケースも多かった。
そこに「イスラムという理想郷を作ろう!」と、SNS、親類から誘われるなどで短期間で洗脳されてしまう。
イギリスの高学歴者、貧困に苦しんでいない若者も「居場所がない」と感じて、参加してしまうケースもある。
●差別の深い溝
「イスラム教徒は、みな女性蔑視」などの偏見。
長年存在した見えない壁を取り払うには、1人1人のココロの変革が必要。
●日本も標的となり得るか?
これからオリンピックなど大きなイベントが続き、要人も来て、大勢の人が集まる。
そこを狙えば「恐怖」を撒き散らすことが出来る。
●海外旅行も注意が必要
世界中に「ホーム・グロウン・テロリスト」がいると思うと、どこも安全ではない。
*********対策~私たちにできること
テロ直後のカフェの様子
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カフェは再開し、お客さんも以前のように来ている。
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●Facebookで世界が感動した、あるジャーナリストの文章
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テロに巻き込まれて妻を亡くしたレリスさん。
幼い息子もいて、憎しみを感じる自分のココロに問いかけたという。
レリスさんは、NHKの取材を受けた後、手紙を書いてきてくれた。
「あのメッセージは、妻を失った悲しみの気持ちが、相手への憎しみに変わるかもしれない自分の気持ちを制するために書いたものです。
それが息子にとっても見本となると思いました。
私たちに出来ることは、自分と他の人が、どこが違うかではなく、
どこが似ているか、共通点を考えることです。
みんな違って当たり前なのですから。
日本の皆さんを含め、全世界からメッセージを頂きました。
きっと多くの人が私の考えに共感してくれたからでしょう。
言葉にできないそうした想いを共有して、文化を楽しむ生活を送ることが大切なのだと思います。
空爆で勝利を勝ち取ることは出来ません。
まず、自分のココロの中で他者を知ること、考えることから戦いが始まるのです。
影と戦い、光、知性、文化を選びとって欲しいと思います。」
不満を誰に対して向けるのか、居場所のない若者をどう救うか、
「イスラム教徒は暴力的だ」などの偏見をどう変えるか。
●かつての「アパルトヘイト」と同じ
白人vs黒人→加害者と被害者の話し合いの場を設け、膿を出し、互いを知ることから始めた。
マンデラ「憎しみは止めよう。白人を許そう」
こうして対話が始まった。
今回の実行犯の数は、「アパルトヘイト」に比べたらごく小数。
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個人個人の問題を社会が受け入れ、地域の連携によって見守ること。
世界に約2000万人いるといわれるイスラム教徒。
移民の方々は、「移民街」に住み、差別・偏見を受け続けている。
失業保険10万円から家賃・食費を引けば、3000円/月という貧困生活。
ハロワに行っても、イスラム教徒っぽい名前、移民街の住所等で、履歴書で落とされてしまう。
若者の5割が仕事がない状況、中には2年半仕事がないという人もいる。
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同時テロの起こった場所
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●首謀者はふつうの青年
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誰に聞いても「なぜ、あの青年が!?」と口をそろえる。親ですら兆候は全く分からなかった
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ISのつくった映像は、まるで映画の予告編のように短く、インパクトのあるものばかり
●居場所のない青年をとりこむISの手口
移民街の若者をターゲットに、ツイッターなどの「SNS」で悩み相談等していて、
周りからは実情が見えにくい形で、すでに約5000人とりこんでいると言われる。
軽犯罪で刑務所に入った若者は、ふつうの青年風のISメンバに「ヨーロッパは敵」と洗脳され、
短期間の刑期を終えた後、テロ集団にとりこまれていく。
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母親「息子は3年前からIS戦闘員になった。シリアに行き、連絡が途絶え、動画サイトで見つけた。
23年間のあいだ、息子のこんな笑顔は見たことがない」
この青年は、戦闘中に背中を撃たれたが、回復次第、また戦闘活動に戻る。
●難民もまたテロの犠牲者~「ホーム・グロウン・テロリスト」
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難民を排除しようという世論が高まり、さらにISの思うツボ
イスラムの女性がナイフで切りつけられるなどの事件も起きている。
「社会を分断すること」こそがISの目的。
ISにパスポートを取られ、帰国した時には「難民」扱いにされてしまう。
実際、移民街に住んでいるのは、フランス国籍を持つ2世、3世
イスラム教徒とはいえ、礼拝もしないし、コーランも読めない、お酒も飲む。
'80年代から差別が問題視されてきて、移民街の若者が学校を早く辞めてしまうケースも多かった。
そこに「イスラムという理想郷を作ろう!」と、SNS、親類から誘われるなどで短期間で洗脳されてしまう。
イギリスの高学歴者、貧困に苦しんでいない若者も「居場所がない」と感じて、参加してしまうケースもある。
●差別の深い溝
「イスラム教徒は、みな女性蔑視」などの偏見。
長年存在した見えない壁を取り払うには、1人1人のココロの変革が必要。
●日本も標的となり得るか?
これからオリンピックなど大きなイベントが続き、要人も来て、大勢の人が集まる。
そこを狙えば「恐怖」を撒き散らすことが出来る。
●海外旅行も注意が必要
世界中に「ホーム・グロウン・テロリスト」がいると思うと、どこも安全ではない。
*********対策~私たちにできること
テロ直後のカフェの様子
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カフェは再開し、お客さんも以前のように来ている。
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●Facebookで世界が感動した、あるジャーナリストの文章
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テロに巻き込まれて妻を亡くしたレリスさん。
幼い息子もいて、憎しみを感じる自分のココロに問いかけたという。
レリスさんは、NHKの取材を受けた後、手紙を書いてきてくれた。
「あのメッセージは、妻を失った悲しみの気持ちが、相手への憎しみに変わるかもしれない自分の気持ちを制するために書いたものです。
それが息子にとっても見本となると思いました。
私たちに出来ることは、自分と他の人が、どこが違うかではなく、
どこが似ているか、共通点を考えることです。
みんな違って当たり前なのですから。
日本の皆さんを含め、全世界からメッセージを頂きました。
きっと多くの人が私の考えに共感してくれたからでしょう。
言葉にできないそうした想いを共有して、文化を楽しむ生活を送ることが大切なのだと思います。
空爆で勝利を勝ち取ることは出来ません。
まず、自分のココロの中で他者を知ること、考えることから戦いが始まるのです。
影と戦い、光、知性、文化を選びとって欲しいと思います。」
不満を誰に対して向けるのか、居場所のない若者をどう救うか、
「イスラム教徒は暴力的だ」などの偏見をどう変えるか。
●かつての「アパルトヘイト」と同じ
白人vs黒人→加害者と被害者の話し合いの場を設け、膿を出し、互いを知ることから始めた。
マンデラ「憎しみは止めよう。白人を許そう」
こうして対話が始まった。
今回の実行犯の数は、「アパルトヘイト」に比べたらごく小数。
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個人個人の問題を社会が受け入れ、地域の連携によって見守ること。