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少年探偵シリーズ11『鉄塔王国の恐怖』(ポプラ社)

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■少年探偵シリーズ11『鉄塔王国の恐怖』(ポプラ社)
江戸川乱歩/作 柳瀬茂/カバー絵・挿し絵 1970年初版 1995年第33刷 700円

※notes and movies(1999.4~ part1)からの転記。
「作家別」カテゴリーに追加しました。

このシリーズを読んでいると、いつもデジャヴ現象にとりつかれる。
ほとんど読んだから、前半が他のを流用しているなんてあり得るだろうか!?

でも、後半はとってもステキな怪人二十面相独特のおマヌケぶりが存分に楽しめる
ラスト、死んだっぽいけど、死んでないよね。懲りない人だ・・・


▼あらすじ(ネタバレ注意

麹町にカラクリじいさんに化けた怪人二十面相(すでにバレバレ)に会う小林少年。
(乱歩はこうゆうカラクリが大好きだったんだね

銀座に巨大カブトムシが出現
荻窪の高橋宅に、息子・賢二と引き換えに一千万円よこせと脅迫する。

明智に助けを求めに行くが、小林少年とともに落とし穴にハマる書生。
「探偵七つ道具」から“伸びる棒(縄バシゴ)”で脱出。

賊のクルマのトランク(“荷物を入れる所”と補足あり)に潜み、
タバコの麻酔にかかった高橋氏を救出。

でも、小林少年はカブトムシをかぶせられて恥をかく。
折り畳み式のカブトムシに入れられ、まんまと誘拐。

ここで明智登場。

電話線の工夫も解明。
お金と賢二くんを交換し、刑事が取り囲むとカブトムシの中は空。またスピーカーのトリック。
それを知っていて、女乞食に変装していた明智。

同じく、小林少年はトランクに入って、アジトの鉄塔をつきとめる。
帰ることもできずに山小屋の猟師に世話になり、伝書鳩を飛ばし、
黒タイツに身を包み、鉄塔に侵入。

すると「カブトムシ大王」は、自らカブトムシをかぶって天井まで這って見せ、
少年カブトムシ軍団を鍛えていた

子ども相手に「わしよりうまい奴はいない!」

“よほど練習しなきゃできない技で20分思う存分這い回り”、
出てきた時は、“顔は汗でビッショリです”爆×5000

哀れに思ってw身代わりになった小林少年は、うますぎてすぐバレ(!)、屋上に閉じ込められる。

余裕の小林少年は、賢二くんと学科のおさらいまでして時間をつぶし、
電灯で信号をやりとりして、長野県警察のヘリに救出される。

明智に追い詰められて、怪人二十面相はカブトムシをかぶって天井にくっついていたが力尽きて落ちる
人質もいなくなって、やむなく鉄塔からカブトムシのまま飛び降りてジ・エンド。

「9時ちょっきりに来い!」っていうセリフも可笑しい。

たまに古い日本語があるのと、いろんな都内の聴き慣れた町の名前が登場するのがまたイイんだよね。
今回も大活躍の小林少年と「探偵七つ道具」v


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