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Channel: メランコリア
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映画『キャロル』(2015)(ネタバレ注意

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映画『キャロル』(2015)
監督:トッド・ヘインズ
脚本:フィリス・ナジー
原作:パトリシア・ハイスミス『The Price of Salt』
出演:ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ、サラ・ポールソン、カイル・チャンドラー ほか

ケイト・ブランシェットが観たくて、クリニックの後、久々劇場に足を運んだ。
最寄駅に近いシネコンで、今作を一緒に観た客はわずか10人くらい。
平日の昼間ってこともあるけど、趣味の多様化でシネコン人気も低迷か。

とにかく、ケイトの優雅なマダムっぷりに終始うっとり。。。
もちろん、富裕層と労働者階級の格差の問題に目をつぶることはできないけど。
劇場を出る頃には、自分も彼女の優雅な仕草がのりうつったような錯覚になるほど

彼女は、以前も『ブルージャスミン』などで精神的に追い詰められる役をいくつか演って、
とても似合っているとさえ言えるけれども、今作の、性と、子どもへ愛情の狭間に苦しむ様子に何度も涙が出た。

と同時に、これはテレーズの自立の過程でもある。
この2人がダブルノミネートされたのも納得。
あらゆるシーン、沁みるセリフがたくさん詰まっている耽美な逸品だった。

やっぱり映画はいいなあ・・・と溜め息が出た。


▼story(ネタバレ注意
テレーズは写真を撮るのが大好きな労働者階級の若い女性。
恋人リチャードから熱烈なプロポーズを受けているが、うやむやにしている。

彼女はいつでも「NO」が言えずに、「YES」と言うしかない自分をもどかしく思いつつも、
自分の本当の気持ちが分からず、意見も上手く言えない。

クリスマスで賑わう高級デパートの人形売り場で見かけた富裕層の婦人キャロルをひと目見て惹かれる。
その視線に気づき、「娘のプレゼントに何がいいかしら?」と尋ねられ、思わず自分の好きなプラレールを勧める。

キャロルが忘れていった手袋を郵送すると、お礼の電話がかかってきてランチに誘われ、
2人の距離は急速に近くなってゆく。

「私たち夫婦は離婚するの」とキャロル。

幼なじみの女友だちアビーと会い過ぎると、夫ハージは2人の仲を疑い、最愛の娘の養育権を巡って争っていた。

ハージ「まだ愛しているんだ。あんな若いコとどうしようっていうんだ?!」

夫はテレーズにも嫉妬心を燃やす。

キャロルは、テレーズを誘って、西へとあてもないドライヴに出掛けるが、
甘い時間は突然終わりを告げられる。。。




追。
上演前にスクリーンいっぱいに羽生くんの献血のCMを見た
「がんばれ」などの優しい言葉と、画面いっぱいの微笑みに癒やされたあ~

追2。
友だちに教えてもらった夜空の星座が見れるアプリで、初めて近所の夜空を見てみた
月がキレイに見えるほかは、肉眼でオリオンぐらいの星しか見えない都心の空。
でも、スマホをかざしたら、月の横にあるのは双子座!





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