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『瞑想(meditations)』(星雲社)

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『瞑想(meditations)』(星雲社)
J.クリシュナムティ/著 中川吉晴/訳
初版1995年 1200円

※2002.5~のノートよりメモを抜粋しました。
「読書感想メモリスト」カテゴリーに追加しました。


▼あらすじ(ネタバレ注意

J.クリシュナムティ:
1895年、インド、マドラス生まれ。14歳で「星の教国」の指導者になる。34歳で解散。1986年死去

詩のような文と、シンプルな装幀、何枚かの自然を写したモノクロ写真に惹かれた。
こないだ読んだ心理学系のセルフヘルプ本に“瞑想がいい”と書いてあったが、
これを読むと、すべてからココロを自由にすることらしい。

「時間」「空間」「思考」「目的」もなく、「自分」すら認識しない。
ただそれだけを延々繰り返し書いてあるけれど、本当のところよく分からない。
そこには「永遠」と「愛」があって、人の苦しみや「執着」から生まれるあらゆる「束縛」もないという。

私たちが一般的にイメージする「瞑想」とは違うのか。
「宗教」でもなく、唱えたり、イメージしたりすることもなく、
「言葉」(過去のもの)で言い表すことさえない。


1人でするもの。
自分で見つけ出すもの。

特別な儀式ではなく、「日常」、世界、自分のあるがままに「全体」を受け入れ、
いつでも起こり得るもの。

静かで、頭もココロもリラックスして、完全に思考がない状態。
※それは「体験する」ことではない。


「瞑想とは、ココロを“知識”から解き放つこと。
 知識は、体験を形成し、コントロールしているから、
 知識から自由になり、未知へ入ってゆくこと」


すでに知られているものからの自由。

「自由がないところでは、いつも必ず“選択”と“葛藤”がある」


正しい「食生活」を送ること。
みんながまだ寝静まっている早朝にすべき。

「“信念”も“理想”も“事実”から逃避すること。哀しみがなくなることはない。
 “事実”を一瞬一瞬理解することで哀しみはなくなってゆく。
 すべてが露わになり、空っぽになり、完全に開いていること」

「“あなた”と“わたし”という言葉が物事を引き離してしまう」

私は万象の一部となる。


<エッセンス=真の存在>

「瞑想とは、完全な注意を払って、あらゆるものを見ているココロの状態。
 全体に注意を向ける」

Meditation is seeing of what is and going beyond it.
瞑想は、あるがままに見つめ、それを超えていくこと。

To meditate is to be innocent of time.
瞑想するということは、時間に対して“無垢”になること。

Meditation is the total release of energy.
瞑想は、エネルギーから完全に解放されること。

The flowering of love is meditation.
愛を咲かせることは、瞑想である。

Meditation is the action of silence.
瞑想は、静寂からおこる働きである。

The death that meditation brings about is the immortality of the new.
瞑想がもたらす死により、不死の新しいものが現れる。



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