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『心をピュアにするヴィパッサナー瞑想入門』(春秋社) その1

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『人生の流れを変える瞑想クイック・マニュアル 心をピュアにするヴィパッサナー瞑想入門』(春秋社)
地橋秀雄/著

インストラクターさんから教えてもらったヴィパッサナー瞑想で検索してヒットした地橋さん著を借りてみた。

“瞑想”というと、座禅を組んで、呼吸法を意識して、頭を無にする「座禅」と同じようなイメージがあるけど、
インストラクターさんが受けた講習のフシギな話同様、日常的な体の動き、心の動きを意識して、
「ラベリング(名前をつける)」することで、怒り、嫉妬、苦しみを、自分から手放す方法らしい。

その講習は、まだ朝日カルチャーセンターでやっているけれども、高額で諦めた
それを受ける前に読むのは『ブッダの瞑想法』のほうだけれども、
まずは、イラストもゆるくて、分かりやすく項目別に分かれている本書から入って正解だったかも。
(こっちが他館で延長が面倒だってのが主な理由だけどw

肝心な「歩く瞑想」などは巻末のほうで、ほぼ、日常の悩みの解決法、
日常でできる瞑想法の内容が多かったのは意外だったけれども、
その理由は、「あとがき」に書いてあった。

どの文章にも、「その方法は2つ」という具合に、簡潔にまとめられてて、とても読みやすかったv


【内容抜粋メモ】

まえがき
ヴィパッサナー瞑想は、歩く、座る、立つ、食事、職種によっては仕事の最中でもできる。

朝日カルチャーセンターで3ヶ月で5回の講座を受けたら、うつ病が治った50歳ぐらいの男性がいる。
メンタルの病の共通点は、ストレスが引き金になり、1日中、頭の中で悪いイメージや、不愉快な思考が繰り返されている状態。

ヴィパッサナー瞑想は、ブッダが悟りを開いた時の「原始仏教」の瞑想法。
ココロをキレイにすると、「心の清浄道」が完成し、悟りを開くことができる。

既刊の『ブッダの瞑想法』を読み、レッスンを始めた方のために、実際の現場でつまづきやすい点、ヒントも述べている。



ヴィパッサナー瞑想とは何か


自然に放置された人の心は、普通、雑念、妄想で充満している。
心が静かに統一された状態を目指すのは「サマタ瞑想」と呼ぶ。
古来から世界中で行われ、聖徳太子、上杉謙信、ガンジーらも実践していた。

思考の干渉が鎮まった状態が、自分(エゴ)の力を超えた能力を発揮するのに効果があると検証されてきた。
一瞬一瞬の自分の状態に気づき、「自己理解」「現状認識」を深める観察型の瞑想法。

価値のあることも、ないことも、平等、ありのままに、観ることが大事。
「心の反応パターン」に問題があれば、正しく書き換えることが第一。

「心が汚い」という意味は、「自己中心的」で、悪い考え、感情が心に渦巻いているということ。



「思考」「判断」を挟まず、見たものを「見た」、聞いたものを「聞いた」、感じたものを「感じた」と
1つひとつ心の中で「言葉確認(ラベリング)」しながら、純粋な事実だけに気づくことを「サティ(sati)」という。

私たちは、事実を見誤り、勘違いし、誤解、錯覚する。
行い、強く想ったことは、心のエネルギーとして「カルマ」をつくる。

相手は何も思っていないのに、勝手に自分に対して悪意を持っていると勘違いして、腹を立てることもよくある話
「妄想」する人の特有の苦しみは、妄想をやめて、事実をありのままに観る技法で乗り越えられる。



家を出た後、鍵をかけたか気になり引き返したりすることがある。
それは1つひとつの行動に集中していないから。
私たちは、ほとんどいつも「ながら族」をしている。
その結果、やり直したり、再確認して、時間、労力を浪費し、非効率

サティには「記憶」という意味がある。

強い「強迫神経症」の方がヴィパッサナー瞑想で解放されたとレポートしていた。
毎朝の出勤の準備に90分かかっていたのが、60分に短縮できたという人もいる。


4 食事の瞑想~好き嫌いは、妄想の産物
ヴィパッサナー瞑想は、瞑想と普通の生活が完全に直結している。

「卵焼きを見た」→「食べようと思った」→「箸をのばした」→「箸が卵焼きに触れた」・・・

真実の味をありのまま味わうと、嫌いだった食べ物が食べられるようになり、
大好物で執着していた美味しさは、この程度だったかと拍子抜けしたりする。

好き嫌いは、嫌な記憶、感動した記憶、情報でつくられたイメージに踊らされていたと気づく。


日常生活の中のヴィパッサナー瞑想

5 容姿より、キレイな優しい心に、人は惹かれる
眼がキラキラ輝き、顔が白くなり、優しい表情、深みのある顔になる。

人の美醜はどこからくるのでしょう?
美しさは、顔形、スタイルなど、外面的な容姿で決まると考えられているが、そうではない。
心がスッキリと爽やかで、充足感に包まれ、感謝したいような心の状態の時は、どんな人も美しく輝く

ヴィパッサナー瞑想は、思考を止めて、浮かんだ悪い考えを瞬間に「妄想」「雑念」とサティを入れて見送ること。



よい瞑想をする秘訣は簡単。小食を心がけること。
バランスのよい栄養が摂取され、消化に負担がかかっていない状態がベスト。

小食が長寿、老化防止に効果があることは、すべての生物で検証されている。
逆に老化を早め、寿命を短くする原因は、「栄養過多」「高温度の環境」「過剰な運動量」の3点。

「食べ過ぎ」ほど瞑想に悪いものはない。
体は鈍重になり、頭の回転が鈍くなり、眠気に襲われ、怠惰な心になる。これらは美容にも悪い。


7 化粧
歳をとると、身体能力、容姿が衰え、自信を失い、鏡に映る自分を見たくなくなる。
一方、濃いメイクをすると、派手すぎて落ち着かない
濃いメイクをした女性は、男性より、女性のほうが嫌う傾向にある。

トップモデルですら、容姿の一部に劣等感を持っている。

これらは、「自己イメージ」と「ありのままの実像」の間に大きなギャップがあるから。
「両親の期待する自分でありたい」など、「理想」の自己イメージは、現実の自分を苦しめる。

「慈悲の瞑想」
自分、他人に対して、優しい波動を注ぐこと(後述


8 悪いことを止めると、嫌な人に出会わなくなり、嫌なことが起こらなくなる
プラス思考・マイナス思考をする心のエネルギーが未来をつくる。

原始仏教では、私たちの生きる現象の世界は、「カルマ(業)」の法則にしたがって「生滅変化」していると考えられている。
幸せになるのも、不幸になるのも、結局、自分が決めること。自己責任。


9 恋愛は、自己中心的な幼い精神が、大人になる儀式
瞑想と恋愛は正反対の方向、矛盾するという意見が多い。

ヴィパッサナー瞑想は、心をトータルに成長させる総合的システム。

「高い心境」とは
人格が立派なこと。
欲望、嫌悪、悲しみ、高慢、劣等感、エゴもなくなり、世のため、人のためを第一に考え、
自己中心的な生き方をほぼ卒業している方。

一方的な「片思い」は、実際のコミュニケーションがなく、本当の恋愛とはいえない。
同じく、いくら肉体関係をもっても、本当の心の交流がなければ、ただの情事。

恋愛のもっとも大事なポイントは、自分とは異なる他者の世界を受け入れること。
人が他者ともっとも深い関係を結ぶのが恋愛。

快楽を貪る関係、傷つけ合う関係、共依存、テクニックに終始する恋愛ゲームなどは、人の心を成長させない。
また、思い込み、先入観、夢、憧れ、期待、欲望などを一方的に相手に投影していないでしょうか?


10 失恋は、深く傷つくほうが、はるかに価値が高い
エゴを守りたい、「自己同一性」を保ちたい、という自我防衛本能は誰の心にもある。

「母子一体感」が濃い乳幼児期に、いくら泣いても、母親が忙しくて、ケアしてもらえないと、
赤ちゃんは、初めて、母親と自分は別個だと学習し、最初の自我感をもつ。
そして、自我を大切にする「自己愛」が育まれる。

恋愛は、自己愛から、「自己超越」する儀式ともいえる。

失恋して、何がいけなかったのか、自分にどんな落ち度があったのか、
自分は本当に愛していたのか、打算はなかったか、相手をありのまま受け入れていたか、
もろもろの反省が人を成長させる。

いつもモテてばかりいた人は、人の痛みに共感するセンスが乏しかったり、強者は驕るのが人の世の常。
共通の敗因は、自己中心的ではなかったかということ。

頼りたい、守られたい、理解されたい、愛されたいと、相手への要求が強すぎなかったか。
ただ好きだ、と自分の激情を押しつけていなかったか。
嫉妬深く、束縛しすぎてはいなかったか。などなど。

うまくいかなかった原因があり、それは、恋愛以前の人生に原因が潜んでいることも多い。


11 心から納得し、理解したことは手放せる
優しくなれないのはなぜ?と苦しむ人は多い。
共通しているのは「自己評価が低い」こと。
自分を受け入れられない人が、優しく人を受け入れるのは難しい。

「自己否定」は、ありのままの自分と、理想の自分のイメージのギャップから生じる。

対応策は2つ。
1.ありのままの自分を認め、受け入れる訓練
2.理想の自分のイメージは、何を根拠に作られたのかを理解すること。

否定のエネルギーからは何も生み出されない。


12
年間100万件も児童虐待事件が起こるアメリカでは、虐待が分かると、
子どもは隔離され、親は「ペアレンティング」という更生プログラムを受けなければならない。

児童虐待をする親は、愛し方が分からない。虐待の暴力も、愛情からのしつけと思っている。
怒りをためこむタイプが多く、いったんキレると、ワケが分からなくなるという

愛するのがヘタな人たちに共通する有効なプログラムは3つ。

1.誉める
親は、子どものマイナス面を矯正しなければと思っている。
マイナス面からプラス面へ注意の転換をすることが第一のレッスン。

2.謝る
すべてのものを公平に観るサティの瞑想と同じメカニズム

3.自分を愛する
児童虐待をする親は、子ども時代に、自分の親から虐待されていたケースが多い。
自分を客観視するレッスンで、「無自覚」→「意識化」することが重要。


13 共感~笑い、涙は伝染する「ミラーニューロン」という脳細胞
これは、脳科学分野の20世紀最大の発見とも言われる。
「ミラーニューロン」こそ、共感能力、コミュニケーション能力を司る神経細胞と考えられるため。

真似る、共感、理解、相手と自分を同一視するのは、「ミラーニューロン」の働き。
自分の行為をありのまま自覚する「自己認識」は、他者への共感、愛への最初の一歩。

共感能力が慈悲の心の源泉。


14 抑圧された心
なぜか家族に対して意地悪な気持ちになると悩む人は多い
原因は、幼少期の身近な人との関係に問題があり、ネガティヴな環境を引きずり、
自覚するのは辛いため、打ち消したり、抑圧する。

抑圧しても、問題は解決されず、なぜそうなるのか分からず反応したり、強い感情にとらわれる。

「怒り」「意地悪」とサティを入れれば、悪い感情はそこで止まる。
どんな感情も、妄想を燃料にしている。

自覚できているなら、仕事は半分成功している。

「優勢の法則」
意識に強く触れたほうにサティを入れるという原則。

抑圧していることは、強烈な力でエゴが床下収納のフタを押さえつけている状態なので、優勢な現象として必ず浮上してくる。
サティを続けると、「真の原因が洞察」されてくる。

感情の因果関係を理解し、受け止め方を変え、納得すれば、心は解放され、
繰り返していた行動、反応を終わりにできる。


仕事に活かせるヴィパッサナー瞑想

15 人生は選択の連続~何を選び、何を捨ててきたかの歴史

1.まずは明確な判断基準をもつこと
譲れるもの、譲れないものはなにか、これだけは絶対にやりたくないことはなにか、などが明確でないと、場当たり的な判断になる。
価値観が定まらないと、何も決められない。

2.目の前の選択肢をよく調べて、大事なポイントに仕分けて、理解を徹底させておくこと。

3.最終的には、「直感」「好き嫌い」で決める。



16 直感、カンが冴える人と冴えない人の差は?
カンの悪い人の共通した特徴は、「先入観」「固定観念」で頭がいっぱいなこと。

「直感」
動物的なカン。生存のための利己的な「知恵」がメイン。
右脳には、過去すべての記憶が平等、並列に配置、保存されている。
「思い込み」「先入観」があると、影響されてカンが狂う。「思考の干渉」

「直観」
智慧のともなう洞察。


17 失敗
長年の苦労が報われ、頂点を極めた瞬間は、私たちの目に焼きつく。
いざ、自分に戻ると失敗ばかり。でも、大丈夫、「これで正しい王道を歩んでいる」と自分に言い聞かせる。

偉大な成功の陰には、その何万倍もの失敗がある。
スポーツや芸術の華麗なパフォーマンスを支えているのは、日々繰り返す膨大な練習。
しかも、その内容のほとんどはミスばかり。出来ないから繰り返し練習し、練習するからだんだん上手くなる。

すべてうまくいかないのが大前提。居眠りと闘っている時間が立派な修行だと心得る。


18 カルマをつくるのは、身体的行為ではなく、心のエネルギー
「好き」「嫌い」「こうしたい」「これはやりたくない」、いろんな「意志」がカルマをつくると原始仏教では考えられている。
苦しい人生と、楽しい人生になる違いはこうして生まれる。
この意志をパーリ語で「チェータナー」とい、それがつくるカルマを「意業」と呼ぶ。

私たちは「無知」ゆえに、知らないうちに悪い思考をする。
実際にやらなくても、悪い考えはカルマを悪くする。
悪いことをすれば、自分でその結果を刈り取ることになる。


19 現在の自分は、自分が過去につくったカルマの結果
だから、人生を好転させるには、自分の心を変えるしかない。

ただし、その変化はゆるやか。
これまでのカルマが消えるわけではなく、引き続き結果を出していくから。

「清浄道」を歩めば、人生の流れが好転する手応えを感じるようになる。
まず、心の苦しみが減ったことに気づき、周囲の人たちの対応がよくなったり、ツイてると感じることが増える

善行に努めることは、ブッダのダンマ(法)に基づいた素晴らしい人生が歩める。


20 嫌な仕事の取り組み方~「やりたくない」と嫌がっているのは、自分のエゴと自覚する
どんな職業でも、やりたくないと思う仕事がなくなることはない。
エゴがあると「対象を嫌う心」が反応する。

すぐ頭を切り換え、嫌でなくなるよう「発想の転換」ができるかどうか。
エゴの立場をちょっと離れること。

みんなやりたがらないことを私がやることで、助かる人、喜ぶ人が大勢いるという発想。
(ブラック企業に利用されないかねぇ・・・

自分が目立つことばかり考えるのは「小児的エゴ」。
チーム、組織の動向を見据えながら、自分の役割を果たすのが大人。

どこがつまらないのか分析し、どうすれば面白くなるか考える。
なぜ嫌なのか究明すると、自分の心の反応パターン、価値観の序列、何を拠り所に生きているかが見えてくる。

ネガティブな反応は、自己理解を深める大きなチャンス。



21 嫌な人との付き合い方
いちばん大切なポイントは、自分の心を汚さないよう心がけること。

欲望、高慢、嫉妬、物惜しみ、貪り、怒り、無知、不善心などは悪いカルマをつくる。

選択肢は、仲良くやるか、いったん身を退けるしかない。
家を出て、険悪な家族と距離を置く、転勤、引越し、今までの所から遠ざかり、新しい場を求めればいい。

憎みあっていた家族が亡くなると、急にすべて赦せる気持ちになれる人も大勢いる。

力をつけて、ひと回り大きな心になってから、改めて因縁を解く覚悟。


22
誰かに強い嫌悪感が生じたら、相手の嫌な部分に反応する心が自分にあるのではないかと考える。
図々しい人は控えめな人が好きだが、ふてぶてしい人を嫌う。

自分のネガティヴな部分を他人の中に見ると人は嫌悪する。これは「自己嫌悪」の裏返し。
自分のネガティヴな部分が他人に投影されることを心理学では「影(シャドー)」という。

自分のエゴのせいで、相手のせいではない。
嫌な人は、自分を向上させてくれる「先生」だと受け止めよう。


23
どこにも嫌な人がいないとしたら、悟りを開いている状態。
本当は「嫌な人が現れた」のではなく、自分の中の怒り、嫌悪の心がキライな人を作り出している。

問題は、「嫌う心」「腹立たしく思う心」。
怒りの煩悩がなくなると、キライな人は現れようがない。

「怒り減少作戦」
怒り、嫌悪の分量を減らすと、嫌な人と出会わなくなるという法則。


24 しつけなど善意の怒りは必要?
問題は、そこで「怒りの心」を使うか、使わないか。
大声を出す、「~べきではない」と厳しい態度をとる、耳に痛い言葉をいう。
これらを「怒りの心」を使わずに、相手に伝えることはできる。

それを聞いた側は、「これは自分のために思って言ってくれている」
「私を頭ごなし否定しているのではない」と分かる。

人も動物も、怒りの波動を感じると、反射的に同じ怒りの波動に巻き込まれる。

怒りの本質は破壊。相手を嫌い、否定し、壊そうとする心。


25 怒らないために~怒りは猛毒
まず1日にどのくらい「怒り」が出ているか数えてみる。
「嫌だな」という嫌悪感程度から、激怒まで、おおざっぱな概算でよい。
多くがその回数の多さに圧倒される。

「怒りはよくない」と知っているゆえに、反射的に目を背けたり、言い訳したくなるのをガマンして
ありのままに怒り、嫌悪を認める。

認識できたら、次は、何に対して怒っているのか観察する。
あまり気にしていないことに怒ることはない。なにかしら傾向がある。
怒りの対象と同じものが自分の中にないか、疑ってみる。

怒りの原因が特定できれば、取り除く治療にとりかかる。
自分がケチだから、ケチな人にムカつていたことが分かったのなら、物惜しみの煩悩を減らす。

「傲慢」が問題なら、人に頭を下げる練習、ゴミを拾う、トイレの掃除もとても効果的。

決意すれば、必ずそうなると肝に銘じる。


26
カッと怒っている最中にハッと我に帰り、怒りをやりすごせれば、よりよい人生となる。
怒りが出た瞬間「怒り」とラベリングし、対象化する。

サティを入れても、怒りが消えない時は、「身体的・生理的側面」と、「心理的側面」に仕分けるとよい。

「身体的・生理的側面」
鼻息が荒い、顔が熱いなどラベリングする。

「心理的側面」
自分の大事なものが踏みにじられたことの赦せなさ、抑圧する気持ちなど心の状態を見て、要素や特徴に分けてみる。
対象化し、客観しすると、怒りの原因を洞察する可能性も出てくる。

いちばんのポイントは、今の瞬間に気づこうとする基本と、怒らないぞ、という決意。
怒りを容認すると、必ず怒りに巻き込まれる。怒りの根は恐ろしく深い。


27
嫌なものを見たりすると、苦受→不快感→嫌悪感→怒りと一瞬に立ち上がりエスカレートする
この一連の流れを早い段階で止めると鎮めやすい。

怒りを感じたら、とりあえず6つ数をかぞえる人がいる。
それでもダメなら、花の名前を6つ言うなど。

怒りの思考の流れ、妄想が絶たれると、怒りは鎮まるのが原則。

「あ、今、自分は怒っている」と気づくことで、怒りは対象化されて止まる。
サティの訓練で、怒りの前段階で消すこともできる。


28 怒りの消え方には2つある
心を「随観(サティを入れながら観察すること)」してみると、いったん消した怒りが再浮上してイライラしていることに気づくこともある。

怒りの消え方には2つある。「一時停止」と「根絶」。
その場の出来事に納得がいかなければ、後から思い出して蒸し返される

そこには、何か必ずきっかけ、原因があるはず。
その場面をヒントに、原因を正確に理解、納得し、二度とその怒りが起きないよう根本治療する。

本当に強い人は傲慢にはならない。
相手の傲慢さに「弱さ」が隠されているのが見えれば、理解、同情心が沸き起こる。




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