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『陰陽師 10 大裳』(白泉社)

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『陰陽師 10 大裳』(白泉社)
夢枕獏/原作 岡野玲子/著 初版2001年 『月刊メロディ』(2000~2001年掲載) 829円

※2002.10~のノートよりメモを抜粋しました。
「マンガ感想メモリスト」カテゴリーに追加しました。

次第にクライマックスに近づいているのに、11、12巻がない!? つづきが気になる!

▼あらすじ(ネタバレ注意

●天文博士 加茂保憲 冷泉院遷御に於て反閉をつとめること

“体内に潜在し、普段は眠っている霊的な力(クンダニ、水と火の2種類ある”)の話は、先日のインドの本にもなかったか?
前回めでたく初経を迎え、今作では清明と妻の契りを交わす真葛の存在もクローズアップ。
そもそも彼女は、どこの誰か、架空キャラなのかも不明。
“魂の一部”というが生身の人であることはたしか。

清明「常にいつでも準備ができている。自分に生命を与えたものと、奪いにくるものへの礼儀なのだ」

真葛が見た独りで座す清明の“内なる絶対的孤独”とは?

清明「博雅の純粋さは、天からの賜物。純粋な心身の健康さは、音色に現れる。
   どんなにこの男の存在に助けられる者がいることか」

2人の周りには、天と地をつなぐ連絡係の龍がひっつき、訪ねてきた浄蔵が退散する。
2人は八坂まで会いに行き、管公もまた神の絶大な庇護にあると話す。


清明「秘することも大切だが、すぎれば人は自らの魂が持つ尊厳を見失ってしまい、人が人でなくなる」

詩人・管公は、物質主義者ばかりの政治家に囲まれ、高貴な心を踏みにじられた。
彼の飛ばす雷=死・破壊・不浄を清め、新しいいのちを産み、次元が上がれば、四次元界の鬼は見えなくなる。

導かれるように門で笛を吹く博雅に、主上もまた導かれ、遷御を決意する。


●安倍清明 建示豊門の前にて 安摩を舞ふこと

「安摩」
陰陽地鎮の舞。龍宮にある宝玉を雀に化けて盗み出す様子を歌舞にしたもの。

全てを1つのものに再び結び直すため、再建前の内裏で舞うため、清明は導管に利用され、
地球の核と魂が深く結びつき、宣言させられる。

「地球に生まれたことを私は誇りに思う。無知であるゆえに神聖なる言葉を誤って使う者たちを私は許そう」


「存在は驚異的。いくつもの次元の合体で、人は存在する。別のルートでは鏡、言霊に変換された」


「私は魔術師だ。それは常に真理の探究者であり、未知への冒険者、神への挑戦なのだ」


「龍は天地を自由に往来する。時空間も次元間も、属する次元により、性質・色・役目が違う。
 dragonheart=proud, brave 一線を越えることへの挑戦を許された者。champion、そしてvictory。
 悪龍として退治されても、魂を人に与える役目が果たせる。

 開いた人は、各々の色をもつ宝珠のごとく輝いている
 光輝く宝珠以外には降りないが、あくまで使い」


清明は、弟子の頃、安摩を見て失神。その重要性を知り、保憲とともに舞を習った師を呼び、調整を頼む。
完璧に舞うため、清明は生命に関わる一切の律動(未来も過去も)を遮断する。

そして当日、本編の舞は、保憲と博雅!
清明は二の舞、じいさんとばあさんが本編をマネして笑わせる狂言のようだが、地鎮はこちらがメインとして舞うことに。

白黒2本の柱がたち、玉を受けた清明は、再び失神! この先どうなる!?


“音律と陰陽道は、元は同一”



付録には、博雅の日記があるw
「妹(女)の力を受けて立てる男の中の男あってこそ、妹の力も発動する」


【さまざまなシンボル】
烏帽子:ヒモで縛る物質界における地位
アンク:生命
真葛:血脈。自分の魂の一部
扇:本性を隠すもの
翁貝:天の法則を尊ぶ彼の中の慎み
タイ:報酬


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