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延命治療はイヤ!そのとき家族は?@あさイチ

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延命治療はイヤ!そのとき家族は?@あさイチ

本人の希望より、家族の希望が優先されている
 

今回のテーマにたくさんのメール、FAXが届いた。

 


●取材1
母親がすい臓がんの手術後、医師から胃ろうの提案を受けた
「延命治療はしてほしくない」と前からいっていた母
家族との話し合いの結果、胃ろうをつけることに
その後、「自発呼吸」が困難になり、医師から「人工呼吸器をつけましょう」と言われた


人工呼吸器をつけた3週間後に、母が亡くなった

娘:
家族としては、ちょっとでも長く生きてもらいたい
でも、本人の希望をきかずに、家族の希望通りにしてしまったこと、
母の人生を周りが変えてしまった、8年たった今でも後悔している


家族全員での話し合いが大切
 


●取材2:夫81歳、妻80歳
妻は、腎不全・不整脈・甲状腺機能低下症を患っているが、延命治療はイヤだと意思表示している。

妻:
家族に大変な世話をさせたくない
ここまで生きたんだから、これ以上長生きしなくてもいい

こう言われても、夫は納得できない。

夫:
私は本当に妻に苦労をかけたんですよ
1日でも2日でも長生きして、今、楽をさせてあげたい
(これはエゴだと思うなあ・・・


●「アドバンス・ケア・プランニング」


1.患者の意向を月に1度確認する
看護師「口に管を入れて、気管に太い管を入れて人工呼吸器を使いたいですか?」
患者「いらない」

看護師「胃に穴を開けて、栄養を補給しますか?」
患者「いらない」

看護師「気持ちは変わらない?」
患者「変わらない」

(私もぜっ    たいイヤ
 胃に穴とか、ノドに穴開けるとか、医師は最新医療だと言うけど、野蛮極まりない

2.家族の気持ちも確認する
夫「“ちょっと考えさせてくれ”と何回も言っていた。すぐ同意をしたことはない」

そんな時、妻がトイレで倒れ、呼吸困難になり、夫が救急車をすぐに呼ぼうとした時、
「救急車を呼ぶな!」と妻が強い口調で言ったことがきっかけとなり、
夫の気持ちに変化が出た。「母さんの気持ちを優先させないかん」
病院で一命をとりとめた妻。

その後、看護師に気持ちを聞かれた時、夫は
「女房がそれを望んでいれば、賛成はしませんけど、同意をします」


家族内でも意見が分かれた

長男夫婦:
僕もそうだし、おふくろもそう思っているなら、そのほうがいいんじゃないかな

同居している次男は反対:
残される人間となると、どうしても後悔したくない
やれることは、やってあげたい
自分の命より、親の命のほうが重たい・・・
(責任を負いたくない気持ちが入ってるような・・・?

母:ダメならダメでいいから、静かに送って欲しいという話はした

次男:おふくろが決めたことだから、同意はしたけど

「これがきっかけで、みんなそれぞれの気持ちが聞けたのはよかった」というのが総意。

医師:
家族の希望が通るケースが多い。日ごろ介護している家族は同意しても、遠方から来た家族が反対するケースとか。

家族の意向には2種類あると思う。
1.もし本人だったらどう思うか、を考える
2.家族としての気持ち

1.を優先させることが大事



●「事前指示書」
一例:


春日井市民病院には、「エンド・オブ・ライフケアサマリー」という用紙がある。


医師:
「事前指示書」には法の拘束力はない。
厚労省が「終末期医療」のガイドラインをつくり、本人の意向を最大限尊重すること、と書いた
「事前指示書」があれば、医療現場は大変助かる

これは何度も変えることができる。
「孫の顔を見るまでは生きていたい」と変えた人もいる。

ただし、「事前指示書」の書式は、日本全国でまだまだ少ない(!
「アドバンス・ケア・プランニング」は、2年前、国の事業として15の病院で始まった。
今後、200の病院で「アドバンス・ケア・プランニング」に準じた研修を行っていく予定となっている


<医師、看護師、臨床心理士ら複数で対応している>

医師:
基本的には、患者と1対1で決める。
本人の意志があっても、具体的な対応は医療チームで話し合って決める。

本来はすべての医療機関でやるべきだと思うが、
医師はどうしても治療することを優先にしてきた。それを急に変えるのは難しいと思う。


<緩和ケア>

医師:
家族全員で考えることで、心の負担が全然違う。
海外での調査で、「アドバンス・ケア・プランニング」をやらずに家族が亡くなった場合、
残された家族の15%にうつ症状がみられたが、「アドバンス・ケア・プランニング」をやった場合、うつ症状はなかった。



<近くの病院に「事前指示書」がない場合>

医師:
一般のもの(って何だ?)や、「エンディングノート」を持ってくる人もいるが、
病院によっては、いつ書いたか分からないものに従うわけにはいかないというところもある。
医療機関の判断による(病院すら本人の意志を尊重しないって、それは本当の医療か???


樋口恵子さん(評論家)は手書きで気持ちを書き、みんなに見せている


樋口:<お任せデス(死)から、自分のデス(死)>
どうすれば人間らしく、一人ひとり生き、その人らしく人生を終(しま)えることができるだろうか
自分の死に対して、自分がどう関与していくか
そこに自分の意見がまったく入れられないのはおかしい(賛成

アナ「こういう思いを娘さんはどう受け止めていらっしゃる?」

樋口:
ハッキリ討論したことはありませんが、そう思っているはず
話すと「ふん」とか言ってますw

(やっぱり親子でも話し合うのは難しいよね。
 “はず”と思っていても、相手は違う思いでいたり

樋口:

「誰にでも分かりやすく、私と関わりのある人が来るごとにお伝えしている」


<保険証と名刺にも書いて持ち歩いている>
 

「例えば、途中で倒れて、病院に運ばれたりすると、
 病院は財布よりも、健康保険証をまず探すと言います
 医療費を取りっぱぐれないのは保険証ですからw」(なるほど!


<樋口さんの決断の背景にある夫の死(享年69)>
脳梗塞で倒れて全身麻痺となった夫に、経鼻栄養・人工呼吸器をつけた。
(鼻からなんてまっぴらゴメン/怖×∞

樋口:
夫は、見舞いが来ると穏やかな表情でいたけれども、
医師から胃ろうの提案を受け、彼があまりハッキリうなづかないので、
夜中の宿直の婦長さんに、もう一度聞いてもらったら
“NO”の意思表示があったので

本人がしっかりと言っておくのが、周りへの思いやりでもある
“遺言”もそうですけど、その前の1つのプロセスとして、
自分のデス(死)に、自分で責任をもつ
しっかりとした希望を示しておくことが大事

医療機関の先生方や、他の方にも言うことで、一番しっかりした根拠になる

医師:
自分で書いたものも指示書と同じ効力はある(病院によって対応が違うって言ったよね?
書いた日付、本人の署名、内容がしっかりしていればOK




ゲストの秋野暢子さんは、20歳の時、海外の仕事先から帰ってきた時、母が危篤状態だった。

「延命治療をすれば、まだ生きられるがどうしますか?」と医師に聞かれて、
30分必死に悩んだ末、生前「延命治療をして欲しくない」と言っていた母の希望を優先し、母を看取った。

「どちらの選択も辛い。でも、私は今、母が亡くなった時と同じ60歳になって、
 延命治療をして欲しくないという“事前指示書”を作りました。
 娘には負担をかけたくないし、自分のことは自分で決めたい」

「“事前指示書”と同じものは、ネットで検索するといろいろ出てくる。
 それをDLしたり、いくつか団体もあるから、資料を集めたりできます」


代理人の指定も重要

医師:
いざという時、本人は意識が混濁していることが多い。
その時、医師は誰に話したらいいか、書いてあるととても助かる。
多くの家族の意見が一致するとは限らない。


<FAX>

「胃ろう=延命治療、というのは疑問をもつ。胃ろうで救われる命はたくさんある」

医師:
胃ろうの誤解は多い。
脳梗塞など、一時的に栄養をつけて回復させる治療だということを理解してほしい。
がん、認知症に関しては“延命治療”の可能性が高い。

「いったん延命治療を始めると、中止してもらえないと聞いたが?」

医師:
状態が安定しているうちは、延命治療をやめるのは難しい。医師は命を助けるのが仕事だから

「家族で話し合う際の注意点は?」

医師:
専門知識をもった人をまじえて話したほうがイイ。
先ほどのように胃ろう=延命治療という誤解もありますし。





「終末期医療」とか「老年医学」の専門家なんているのね。
これから高齢者ばかりになるから、こういうニーズが増えるんだろうな。


樋口さんが言ってた通り、突然事故に遭ったりした時に、
気づいたら、鼻からチューブ、体中にもチューブだらけで目が覚めるっていうのが一番怖い
私も財布かどこかに一筆書こうかと思っていたけど、やっぱり大事なことなんだ。

私は周りにも機会があるごとに言っているけど、いざという時に自分の意識がなかったら、
親、きょうだいは、延命を選びそうな気がしてならないし。

逆に、母は延命治療は望まないと言っていたけど、本意は本人にしか分からない。
自分は長生きしたくても、子どもに迷惑をかけたくないから、という理由かもしれないし。

こういうことを家族で話し合う機会をもつのも難しい。
とっても大事なことなのにね。

「胃ろうで助かる命がある」という医療従事者の意見も分かるけど、
切ったり貼ったりの治療が、果して最善の治療と言えるだろうか?
それも、患者本人の気持ち次第だと思う。

人生の終わり方を本人が決めるのも大事だけど、
終末医療の方法も、心身に負担がかからないよう
もっともっと医療を科学的に進歩させるために、予算をかけてくれないと。



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