Quantcast
Channel: メランコリア
Viewing all articles
Browse latest Browse all 8633

レイモンド・ブリッグズ『ちょうだい!』(篠崎書林)

$
0
0
『ちょうだい!』(篠崎書林)
エルフリーダ・ヴァイポント/作 レイモンド・ブリッグズ/イラスト 渡宏道/訳

レイモンド・ブリッグズが絵だけ描いている本もいくつかあることが分かった。

彼独特の色えんぴつでのやわらかいタッチが大好きだけれども、
こうして、全然違ったタッチで描くことができると知ってビックリ。

いきなりゾウが来て「背中に乗ってみませんか?」と聞くのも唐突だし、
「うん」てふつーに乗っていっちゃう男の子は、なんだか連れ去り事件の多い昨今、危ないよなあなんて思ったり、
ゾウさんの背中なら私だって乗りたい!て思ったり

画面いっぱいに描かれたゾウと、小さく足元に描かれている家とか工場がカワイイ





スーパーやコンビニで済ませずに、こうしてお菓子はお菓子屋さん、果物は果物屋さんがあって、1つ1つ食材を吟味して、
店のディスプレイなどの雰囲気も楽しみながら、丁寧に選ぶ買い物も大事だなと改めて思う。

やっぱりお菓子屋さんが魅力的!


ゾウさんと男の子は、そんなに一度に食べられないでしょって食べ物をとっていって、
怒った店主さんたちが追いかけるんだけど、一番最初から追いかけているアイスクリーム屋のおじさんが
だんだんへばっていったり、お菓子屋さんの女性の髪がほどけてふり乱してたり、変わっていく様子が可笑しいw





ラスト、丸くおさまったのかと思いきや、また追いかけていくのはなぜ? シュールだなw
結局、ゾウさんは男の子に何をさせようとしたんだろ?w


▼あらすじ(ネタバレ注意

散歩していたゾウは、やんちゃぼうずを背中に乗せて、いろんな食べ物屋さんに行き

「アイスクリームはいかがです?」

「うん」


といった調子で、食べ物を盗んでは、店主に追いかけられる。

ゾウはとうとう止まって、

「きみは一度も“ちょうだい”て言わなかったねえ!」

急に止まったゾウのお尻にドカ~ンとぶつかる店主たちw

なぜか逆に「この子は、一度も“ちょうだい”て言わなかったんだよ!」とみんなの前でゾウが怒ると、
「おどろいた! 一度も“ちょうだい”て言わなかったんだとさ!」

男の子はやっとこう言う。
「ママの待つ、おウチに帰して“ちょうだい”!」

みんなしておウチに帰ると、ママは「3時のお茶にみえたのね?」と言って、パンケーキを焼いてくれる。
(みんなもすっかり落ち着いて満足そうw

その後、ゾウはまた通りを駆けて行き、店主たちも追いかける。
男の子は疲れたのか、眠ってしまう



Viewing all articles
Browse latest Browse all 8633

Trending Articles