■リオ五輪で花咲け! 女性アスリート @週刊ニュース深読み
専門家:
小笠原 悦子さん(順天堂大学大学院 教授)
山口 香さん(筑波大学体育系 准教授)
萩原 智子さん(スポーツコメンテーター・日本水泳連盟 理事)
刈屋 富士雄(NHK 解説委員)
ゲスト:
カンニング竹山さん(タレント)
相田 翔子さん(歌手・女優)
女性アスリートって、全力出し切らなきゃならない試合に生理が重なったらどうしているんだろうって
前々から気になっていたけど、やっぱりみんな悩んでいたんだなあ。
試合とぶつからないように遅らせるクスリとかだって、あまり飲んでたら体にいいわけないし
今回は、そんな苦労話の裏にある、根強い「女性差別」も見えてきた回だった。
【内容抜粋メモ】
●「女性らしさ」を求められていた「東京オリンピック」時代の日本
最初のアテネオリンピックは「女人禁制」。
「東京オリンピック」での女性の参加率はたった13%今は半々
女性のスポーツ競技人口も少なかった。
「スポーツする女性は、女らしくない」「女だてらに柔道なんて」「女のくせに」
「30年前は、女性がフルマラソンなんて走れるわけがない」「危険だ」などと言われた
専門家:
女性アスリートは、高校生の時がピークで、結婚・出産前に引退するのが当然と思われていた。
1994 ブライトン宣言(イギリス)
世界で男女平等が広まり、国際会議で「偏見を取り除こう」という動きが出る。
女子レスリング(2004)、リフティングなどが追加され、女性アスリートの参加できる競技が増えた。
2012 ロンドンオリンピック
全競技・全参加国に女子が参加した画期的な年だった
(て、つい4年前じゃん
●日本はかなり遅れている
日本が「ブライトン宣言」にサインしたのは7年後。
●今年「スポーツ基本計画」に予算を組み、国が支援する初のオリンピックがリオ
●支援の内容
1.激しいトレーニングや食事制限などで、女性アスリートの4割は生理が止まる
「これまでは、とにかく試合と重ならないで!と祈るしかなかった」
2.競技場の近くに託児所をつくる
佐藤さんは、ロンドンオリンピック後に結婚・出産した
3.ラグビーの女性競技人口はまだ全国に2000人しかいない
「サクラセブンズ」は、円盤投げなど他の競技からも選手を国がスカウトして集めたチーム
板橋選手は、国の予算で中国で修行させた
「スポーツ基本計画」は、女性の悩みに特化したもの。
国が支援することで、メダル数が増えることが期待されている
●15歳の呪縛→「セルフマネージメント力」
専門家:
まず家族が「女の子だから」という根強い「固定観念」を持っている。
それらの難関を乗り越えられた一部の人たちだけが選ばれた時代だった。
萩原:
私もまさに思春期にお尻が大きくなったりしてきて、体の成長によって記録が止まった。
でも、「自分の努力が足りないのでは?」などと悩んだ。
私は、指導者に恵まれたので、その4年間を乗り越えられた。
「水泳は高校生がピーク」だと言われて、大学生になると辞めるというイメージがあった。
●ベテラン選手の活躍が大きな励みになる
1970年代、アメリカでは20~21歳、日本では17歳が最高のパフォーマンスを見せられるピークと言われていた
しかしダラ選手は、結婚、出産で2度引退しては復活し、通算12個のメダルをとった
萩原:
10代の身体能力だけでは、体の成長などで記録が落ちて、
「この選手はもうここまで」と言われ、モチベーションが下がる
でも、スポーツは“技術の積み重ね”でもある
金藤選手は27歳で「女子最年長」と言われて活躍した
こういう先人がいると、他の選手も安心するんです
専門家:
「東洋の魔女」と言われたバレーボールも、10代で活躍して、20代でもう終わりと思われていた
でも、フィギュアスケートでは荒川選手は24歳で金メダルをとった
●自分の体を知る「セルフマネージメント」
女性アスリートに1ヶ月の日記をつけさせて、自分のパターンを知る
萩原:
思春期は、自分の体の成長が自分で分からない。
内臓や、婦人科系の病気のことを知れたのは大きい。
(いくつになっても、体のことは全然分からないんだよね
自律神経とか、女性ホルモンとか、更年期障害とか、自分でコントロールできる部分は少ないし
専門家:
国の支援でスタートして、競輪、なでしこリーグも利用した
冷静に自分をコントロールできるようになり、男性のコーチ・監督にも説明できるようになった
でも、男性のコーチ・監督は、頭では理解できても、感覚として通じない
(それは医療でもあると思うなあ
●コーチ・監督も男社会~女性コーチ同士のつながりが重要
女性コーチの仲間がいなくて孤立しがち
専門家:
日本は女性の監督が少ない。バレーボールも50年かかって、今やっと監督になれた
そういう「ロールモデル」が必要だけれども、周りにいないと「ムリなんだ」と思ってしまう。
コーチも指導方法を学ぶ必要がある。それを次世代に教えていくこと
テニスの杉山愛さん(!)も参加した、女性コーチの育成プロジェクト
悩みを共有し、気楽に交流し、つながることが目的
同じ競技だとライバル関係になるが、他競技だと腹を割って話せて、情報を共有できる
●社会の意識改革
まず、日本はトップアスリートに対応できる指導者が足りない
トップアスリートを育てるには子どもの頃からのトレーニングが必要
これまでは、コーチ・監督が男性だと、相談しづらかったため、
中学→高校にあがる時に半分が部活を辞めてしまう→競技人口が減少する
(私もそのタイミングだったな。まあ、急に背が伸びて、腰を痛めたせいだけど、
“進学のため”とコーチ(男性)に言ったら、PTA贔屓だった人だから、すぐ承諾してくれたっけ
今は科学も進歩して、サポートが可能
専門家:
まずは、家族、コーチ、友だちの「固定観念」を変えることから
目標は2020年以降
まだ計画は始まったばかりなので長い目で見てほしい
東京オリンピックで終わってしまっては、その後残っていかない
オリンピックによる経済効果も、女性にかかっている
(なんだか金儲けに利用されているような気がしないでもない
トップアスリートを育てるだけじゃなく、途中でドロップアウトさせないために
一生関われるような支援が重要
専門家:
小笠原 悦子さん(順天堂大学大学院 教授)
山口 香さん(筑波大学体育系 准教授)
萩原 智子さん(スポーツコメンテーター・日本水泳連盟 理事)
刈屋 富士雄(NHK 解説委員)
ゲスト:
カンニング竹山さん(タレント)
相田 翔子さん(歌手・女優)
女性アスリートって、全力出し切らなきゃならない試合に生理が重なったらどうしているんだろうって
前々から気になっていたけど、やっぱりみんな悩んでいたんだなあ。
試合とぶつからないように遅らせるクスリとかだって、あまり飲んでたら体にいいわけないし
今回は、そんな苦労話の裏にある、根強い「女性差別」も見えてきた回だった。
【内容抜粋メモ】
●「女性らしさ」を求められていた「東京オリンピック」時代の日本
最初のアテネオリンピックは「女人禁制」。
「東京オリンピック」での女性の参加率はたった13%今は半々
女性のスポーツ競技人口も少なかった。
「スポーツする女性は、女らしくない」「女だてらに柔道なんて」「女のくせに」
「30年前は、女性がフルマラソンなんて走れるわけがない」「危険だ」などと言われた
専門家:
女性アスリートは、高校生の時がピークで、結婚・出産前に引退するのが当然と思われていた。
1994 ブライトン宣言(イギリス)
世界で男女平等が広まり、国際会議で「偏見を取り除こう」という動きが出る。
女子レスリング(2004)、リフティングなどが追加され、女性アスリートの参加できる競技が増えた。
2012 ロンドンオリンピック
全競技・全参加国に女子が参加した画期的な年だった
(て、つい4年前じゃん
●日本はかなり遅れている
日本が「ブライトン宣言」にサインしたのは7年後。
●今年「スポーツ基本計画」に予算を組み、国が支援する初のオリンピックがリオ
●支援の内容
1.激しいトレーニングや食事制限などで、女性アスリートの4割は生理が止まる
「これまでは、とにかく試合と重ならないで!と祈るしかなかった」
2.競技場の近くに託児所をつくる
佐藤さんは、ロンドンオリンピック後に結婚・出産した
3.ラグビーの女性競技人口はまだ全国に2000人しかいない
「サクラセブンズ」は、円盤投げなど他の競技からも選手を国がスカウトして集めたチーム
板橋選手は、国の予算で中国で修行させた
「スポーツ基本計画」は、女性の悩みに特化したもの。
国が支援することで、メダル数が増えることが期待されている
●15歳の呪縛→「セルフマネージメント力」
専門家:
まず家族が「女の子だから」という根強い「固定観念」を持っている。
それらの難関を乗り越えられた一部の人たちだけが選ばれた時代だった。
萩原:
私もまさに思春期にお尻が大きくなったりしてきて、体の成長によって記録が止まった。
でも、「自分の努力が足りないのでは?」などと悩んだ。
私は、指導者に恵まれたので、その4年間を乗り越えられた。
「水泳は高校生がピーク」だと言われて、大学生になると辞めるというイメージがあった。
●ベテラン選手の活躍が大きな励みになる
1970年代、アメリカでは20~21歳、日本では17歳が最高のパフォーマンスを見せられるピークと言われていた
しかしダラ選手は、結婚、出産で2度引退しては復活し、通算12個のメダルをとった
萩原:
10代の身体能力だけでは、体の成長などで記録が落ちて、
「この選手はもうここまで」と言われ、モチベーションが下がる
でも、スポーツは“技術の積み重ね”でもある
金藤選手は27歳で「女子最年長」と言われて活躍した
こういう先人がいると、他の選手も安心するんです
専門家:
「東洋の魔女」と言われたバレーボールも、10代で活躍して、20代でもう終わりと思われていた
でも、フィギュアスケートでは荒川選手は24歳で金メダルをとった
●自分の体を知る「セルフマネージメント」
女性アスリートに1ヶ月の日記をつけさせて、自分のパターンを知る
萩原:
思春期は、自分の体の成長が自分で分からない。
内臓や、婦人科系の病気のことを知れたのは大きい。
(いくつになっても、体のことは全然分からないんだよね
自律神経とか、女性ホルモンとか、更年期障害とか、自分でコントロールできる部分は少ないし
専門家:
国の支援でスタートして、競輪、なでしこリーグも利用した
冷静に自分をコントロールできるようになり、男性のコーチ・監督にも説明できるようになった
でも、男性のコーチ・監督は、頭では理解できても、感覚として通じない
(それは医療でもあると思うなあ
●コーチ・監督も男社会~女性コーチ同士のつながりが重要
女性コーチの仲間がいなくて孤立しがち
専門家:
日本は女性の監督が少ない。バレーボールも50年かかって、今やっと監督になれた
そういう「ロールモデル」が必要だけれども、周りにいないと「ムリなんだ」と思ってしまう。
コーチも指導方法を学ぶ必要がある。それを次世代に教えていくこと
テニスの杉山愛さん(!)も参加した、女性コーチの育成プロジェクト
悩みを共有し、気楽に交流し、つながることが目的
同じ競技だとライバル関係になるが、他競技だと腹を割って話せて、情報を共有できる
●社会の意識改革
まず、日本はトップアスリートに対応できる指導者が足りない
トップアスリートを育てるには子どもの頃からのトレーニングが必要
これまでは、コーチ・監督が男性だと、相談しづらかったため、
中学→高校にあがる時に半分が部活を辞めてしまう→競技人口が減少する
(私もそのタイミングだったな。まあ、急に背が伸びて、腰を痛めたせいだけど、
“進学のため”とコーチ(男性)に言ったら、PTA贔屓だった人だから、すぐ承諾してくれたっけ
今は科学も進歩して、サポートが可能
専門家:
まずは、家族、コーチ、友だちの「固定観念」を変えることから
目標は2020年以降
まだ計画は始まったばかりなので長い目で見てほしい
東京オリンピックで終わってしまっては、その後残っていかない
オリンピックによる経済効果も、女性にかかっている
(なんだか金儲けに利用されているような気がしないでもない
トップアスリートを育てるだけじゃなく、途中でドロップアウトさせないために
一生関われるような支援が重要