過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
今回はレモン色のノートからご紹介。
photo1:通常版。
photo2:『エピソード1』を劇場で観た。
photo3:古代エジプト展などなど。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。
■『肉体と財産』(1986)
監督:ブノワ・ジャコ 出演:ドミニク・サンダ、ジャン・ピエール・レオー ほか
久々ドミニクの魅力を堪能できる。多過ぎる金は不幸を招くって話。
いつにも増してエキセントリックな演技のレオ。あのあどけない少年に何が作用したのか!?
■『ラスト・ファンタジー 星降る夜の贈り物』(1991)
監督:アルノー・セリニャック 出演:ジャン・ユーグ・アングラード ほか
この間の『ライフ・イズ・ビューティフル』のSFバージョン。
夜店から借りた割にリアルなかぶりものにUFO。子役はぷっくら顔の愛らしい好演。
奔走する父ジャンは、父親役も自然にこなせる歳になった。
月世界とも言える地上のスキー場の雄大な自然美が際立つ。
子どもの世界は現実と空想が半分ずつ。
急に理屈をこねて大人びた意見をした後、怪獣やらの話を同じ情熱をもって話し出す。
でも信ずればどちらも現実、両者に違いはない。
あすこまで一人息子のために演じ切ってる父に「無能な宇宙人」呼ばわりして父が泣いてしまうシーンにはグッとくる。
■『ツイン・ピークス』(1990-1991)
監督:デイヴィッド・リンチ ほか 出演:カイル・マクラクラン、マイケル・オントキーン ほか
内容の説明のみ。
■『安城家の舞踏會』(1947)
原作・監督:吉村公三郎 出演:原節子、逢初夢子、滝沢修、森雅之、清水将夫、神田隆、空あけみ ほか
華族=族称のひとつ。公・侯・伯・子・男の爵位を与えられた人とその家族。昭和22年廃止。
族称=明治政府が定めた国民の階級の名。
まさに森のモダンでデカダンスな魅力を堪能できる1作。
なぜ日本にまで五爵階級制度があって、どんな特権があって、その豪奢な生活を誰が支えていたのかは分からないが、
昭和22年まで存在していたっていうのが驚き。
とても古いフィルムで保存状態も悪く、ノイズ線が入ってる上、音と映像が合っていない部分まであるが、
森や原の往年のきらびやかな演技が観れるだけで貴重。
森のピアノは本物か? 原のステップは別撮りっぽいが。
ひとつの華族の崩壊を湿っぽい悲劇というより、希望をもたせるストーリー性とラストがイイ。
「ごめんあそばせね、お父様」とあくまで上品なのが可笑しい。
「これで終わりだ」「いいえ、これから始まるんだわ」
ひたすら艶やかな原の笑顔のアップでエンディング。
華族は絵をたしなみ、音楽に親しみ、嫁ぐことなく湯水のように金を使って社交にいそしむ・・・
そんな風に暮らしてたんだな。その後はどうなったのか?
やっぱ働いてうまくいった人に、ただ落ちぶれた人にいるんだろうな。
■『ひとりぼっちの青春』(1969)
監督:シドニー・ポラック 出演:マイケル・サラザン、ジェーン・フォンダ ほか
"They shoot hoses, don't they?"
恐慌=生産が消費を上回り、急激に物価下落、失業が増え、破産、銀行の取り付け等が起きる経済の混乱状態。
政治、歴史、経済の話になると途端にお手上げ。豊かなアメリカもたくさんの修羅場を通ってきたらしい。
今の日本のバブル崩壊、不景気のもっとひどい状態と想像すればいいかな?
TVチャンピオンで男女がずっと立ってる耐久レースがあったが今作をヒントにしたのだろうか?
もっともタフな連中が集まったのか、それとも金への執着か、人生を試すためか!?
アメリカンドリームを握れるのは選ばれた者だけ。
"That's our American way!!"
「結局、夢を実現できる人間は決まってる」
「ウンザリ賞があったら1等よ」
何がここまで彼女を絶望させたか、想像を絶する。人生をとことん悲観に徹した作品。
■『デカローグ 全5巻』(1988)
監督:クシシュトフ・キェシロフスキ 出演:ダニエル・オルブリフスキ ほか
ずっと気になってたシリーズ。有名な監督が「ここ20年間でもっとも素晴らしい作品」と言ってた。
各テーマを哲学的に、映像美を以って徹底したリアリズムで追求。
●第1話「ある運命に関する物語」デカローグ1:あなたは私の他になにものをも神としてはならない
「人生はプレゼントなの。人への親切が大切よ」
池に火をたく悲しい眼の男は後半の伏線だろうか? 子役が素晴らしい。
子どもの質問が哲学的。どのみちMPのように人生の意味について考えるなんて無意味じゃないだろうか?
●第2話「ある選択に関する物語」デカローグ2:あなたはあなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない
誰も死なずに済んだだけ良かったというもの。
重大な選択を前に他に何も考えられない美女がとても冷たい印象を残す。
彼女が轢いた犬というのは第1話の伏線だろうか? とにかくポーランドの冬は厳しいらしいな。
病院の天井からほのかに赤い水がしたたり落ちてるなんてあまりいい気持ちじゃないね。
■『楊貴妃』(1955)
監督:溝口健二 出演:京マチ子、森雅之、山村聡、進藤英太郎、杉村春子、南田洋子 ほか
なんかすごいノイズの入っちゃってる映像。
『羅生門』でも共演した京と森がコスチュームプレイで再度顔合わせ。
実は最後うとうとしててあまり記憶が定かでない。
悪徳で有名な西太后と違って、こっちのヒロインはおとなしかったせいか?
■『SUPERSTAR』
出演:ウルトラ・ヴァイオレット、ヴィヴァ、イーディ ほか
on and on and on...about Andy もしかしてファクトリー仲間を動く姿で見るのはこれが初めて。
アンディですらボウイの演技でしか観たことがない。もっと皆突飛な連中かと思えばこれを観るかぎりフツーじゃん。
'90まで生き延びた者、生き残れなかった者、インタビューや登場者も多彩。
デニス・ホッパー、ミック・ジャガー、ジョン・レノン、オノ・ヨーコ、ライザ・ミネリ、ボブ・ディラン、ダリ・・・
他にも激動の'60のヒーローらを次々と登場させて、作品自体ポップに仕上げている。
「dead でなく、desapeared と言われたい。だが灰か砂になってリズ・テイラーの指に輝くダイヤモンドに生まれ変わりたい」
死後発見された日記には有名人のスキャンダラスな生活が赤裸々に書いてあったらしいが
「誰が気にする? 本物かどうかも怪しい」と言う。
すべてを煙に巻いたまま“消えて”からも、なお人々を魅了するポップアートのシンプルで購買欲をそそられるシンボリックなデザイン。
やっぱアンディは確信犯で、なんだかんだいっても時代を超えるアーティストだという結論に達する。
ニコが自転車から落ちて頭打って死んだとかをはじめ、ほとんどドラッグ中毒関連で死んでいるのは象徴的。
ラストは引き継ぐアーティストの卵らの感想。
「キャンベルスープはアメリカ生活の象徴。なんでもありなんだ。
アメリカ的なものを認めて茶化すことで時代を超えることができると教えてくれた」
今回はレモン色のノートからご紹介。
photo1:通常版。
photo2:『エピソード1』を劇場で観た。
photo3:古代エジプト展などなど。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。
■『肉体と財産』(1986)
監督:ブノワ・ジャコ 出演:ドミニク・サンダ、ジャン・ピエール・レオー ほか
久々ドミニクの魅力を堪能できる。多過ぎる金は不幸を招くって話。
いつにも増してエキセントリックな演技のレオ。あのあどけない少年に何が作用したのか!?
■『ラスト・ファンタジー 星降る夜の贈り物』(1991)
監督:アルノー・セリニャック 出演:ジャン・ユーグ・アングラード ほか
この間の『ライフ・イズ・ビューティフル』のSFバージョン。
夜店から借りた割にリアルなかぶりものにUFO。子役はぷっくら顔の愛らしい好演。
奔走する父ジャンは、父親役も自然にこなせる歳になった。
月世界とも言える地上のスキー場の雄大な自然美が際立つ。
子どもの世界は現実と空想が半分ずつ。
急に理屈をこねて大人びた意見をした後、怪獣やらの話を同じ情熱をもって話し出す。
でも信ずればどちらも現実、両者に違いはない。
あすこまで一人息子のために演じ切ってる父に「無能な宇宙人」呼ばわりして父が泣いてしまうシーンにはグッとくる。
■『ツイン・ピークス』(1990-1991)
監督:デイヴィッド・リンチ ほか 出演:カイル・マクラクラン、マイケル・オントキーン ほか
内容の説明のみ。
■『安城家の舞踏會』(1947)
原作・監督:吉村公三郎 出演:原節子、逢初夢子、滝沢修、森雅之、清水将夫、神田隆、空あけみ ほか
華族=族称のひとつ。公・侯・伯・子・男の爵位を与えられた人とその家族。昭和22年廃止。
族称=明治政府が定めた国民の階級の名。
まさに森のモダンでデカダンスな魅力を堪能できる1作。
なぜ日本にまで五爵階級制度があって、どんな特権があって、その豪奢な生活を誰が支えていたのかは分からないが、
昭和22年まで存在していたっていうのが驚き。
とても古いフィルムで保存状態も悪く、ノイズ線が入ってる上、音と映像が合っていない部分まであるが、
森や原の往年のきらびやかな演技が観れるだけで貴重。
森のピアノは本物か? 原のステップは別撮りっぽいが。
ひとつの華族の崩壊を湿っぽい悲劇というより、希望をもたせるストーリー性とラストがイイ。
「ごめんあそばせね、お父様」とあくまで上品なのが可笑しい。
「これで終わりだ」「いいえ、これから始まるんだわ」
ひたすら艶やかな原の笑顔のアップでエンディング。
華族は絵をたしなみ、音楽に親しみ、嫁ぐことなく湯水のように金を使って社交にいそしむ・・・
そんな風に暮らしてたんだな。その後はどうなったのか?
やっぱ働いてうまくいった人に、ただ落ちぶれた人にいるんだろうな。
■『ひとりぼっちの青春』(1969)
監督:シドニー・ポラック 出演:マイケル・サラザン、ジェーン・フォンダ ほか
"They shoot hoses, don't they?"
恐慌=生産が消費を上回り、急激に物価下落、失業が増え、破産、銀行の取り付け等が起きる経済の混乱状態。
政治、歴史、経済の話になると途端にお手上げ。豊かなアメリカもたくさんの修羅場を通ってきたらしい。
今の日本のバブル崩壊、不景気のもっとひどい状態と想像すればいいかな?
TVチャンピオンで男女がずっと立ってる耐久レースがあったが今作をヒントにしたのだろうか?
もっともタフな連中が集まったのか、それとも金への執着か、人生を試すためか!?
アメリカンドリームを握れるのは選ばれた者だけ。
"That's our American way!!"
「結局、夢を実現できる人間は決まってる」
「ウンザリ賞があったら1等よ」
何がここまで彼女を絶望させたか、想像を絶する。人生をとことん悲観に徹した作品。
■『デカローグ 全5巻』(1988)
監督:クシシュトフ・キェシロフスキ 出演:ダニエル・オルブリフスキ ほか
ずっと気になってたシリーズ。有名な監督が「ここ20年間でもっとも素晴らしい作品」と言ってた。
各テーマを哲学的に、映像美を以って徹底したリアリズムで追求。
●第1話「ある運命に関する物語」デカローグ1:あなたは私の他になにものをも神としてはならない
「人生はプレゼントなの。人への親切が大切よ」
池に火をたく悲しい眼の男は後半の伏線だろうか? 子役が素晴らしい。
子どもの質問が哲学的。どのみちMPのように人生の意味について考えるなんて無意味じゃないだろうか?
●第2話「ある選択に関する物語」デカローグ2:あなたはあなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない
誰も死なずに済んだだけ良かったというもの。
重大な選択を前に他に何も考えられない美女がとても冷たい印象を残す。
彼女が轢いた犬というのは第1話の伏線だろうか? とにかくポーランドの冬は厳しいらしいな。
病院の天井からほのかに赤い水がしたたり落ちてるなんてあまりいい気持ちじゃないね。
■『楊貴妃』(1955)
監督:溝口健二 出演:京マチ子、森雅之、山村聡、進藤英太郎、杉村春子、南田洋子 ほか
なんかすごいノイズの入っちゃってる映像。
『羅生門』でも共演した京と森がコスチュームプレイで再度顔合わせ。
実は最後うとうとしててあまり記憶が定かでない。
悪徳で有名な西太后と違って、こっちのヒロインはおとなしかったせいか?
■『SUPERSTAR』
出演:ウルトラ・ヴァイオレット、ヴィヴァ、イーディ ほか
on and on and on...about Andy もしかしてファクトリー仲間を動く姿で見るのはこれが初めて。
アンディですらボウイの演技でしか観たことがない。もっと皆突飛な連中かと思えばこれを観るかぎりフツーじゃん。
'90まで生き延びた者、生き残れなかった者、インタビューや登場者も多彩。
デニス・ホッパー、ミック・ジャガー、ジョン・レノン、オノ・ヨーコ、ライザ・ミネリ、ボブ・ディラン、ダリ・・・
他にも激動の'60のヒーローらを次々と登場させて、作品自体ポップに仕上げている。
「dead でなく、desapeared と言われたい。だが灰か砂になってリズ・テイラーの指に輝くダイヤモンドに生まれ変わりたい」
死後発見された日記には有名人のスキャンダラスな生活が赤裸々に書いてあったらしいが
「誰が気にする? 本物かどうかも怪しい」と言う。
すべてを煙に巻いたまま“消えて”からも、なお人々を魅了するポップアートのシンプルで購買欲をそそられるシンボリックなデザイン。
やっぱアンディは確信犯で、なんだかんだいっても時代を超えるアーティストだという結論に達する。
ニコが自転車から落ちて頭打って死んだとかをはじめ、ほとんどドラッグ中毒関連で死んでいるのは象徴的。
ラストは引き継ぐアーティストの卵らの感想。
「キャンベルスープはアメリカ生活の象徴。なんでもありなんだ。
アメリカ的なものを認めて茶化すことで時代を超えることができると教えてくれた」