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Channel: メランコリア
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notes and movies(1995.9〜 part7)

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過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part6からのつづきで、ピンク色のノートのラスト。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


■『マスク』(1994)
監督:チャールズ・ラッセル 出演:ジム・キャリー、キャメロン・ディアス ほか
向かうところ怖いものなしの人気スター、J.キャリーの主演による待ってましたのメガヒット作。
彼のキャラがこれほど活きる映画はないだろう。
平凡なダメ男が、あるキッカケでなんでもありのヒーローに変身して悪を倒し、正義を守り、ブロンド美人をゲット。
数々のハリウッドスーパーヒーローの面々に決して引けをとらないのがこのマスク!
古代、悪事をしたヒトが仮面に封じ込められて、それをつけると、心の奥に潜む願望がもろにパワーアップして出てしまうという。
マスク自体に意思が働いて、巡り巡って海の底からやってきたのはスタンリーのもと。

マイロが愛らしい第2のヒーロー。短いシッポをプリプリ振って、フリスビーキャッチの名犬、
飼い主の言うことを100%理解し、必要な時は助っ人に駆けつける。こんな犬が私も欲しい
それからやっぱり迫力なのは合成技術効果がとにかく楽しい。ポケットからハーポみたくいろんな物、
バズーカ砲まで出てきたり・・・それを超えるJ.キャリーのオーヴァーアクション
飛んでくる弾をよけながらエルビスの真似、サンバを踊ったり、めまぐるしく変身したりと独壇場。
誰か止めて!ってゆっても誰も止められない波に乗っちゃってるコメディアン。
新作も次から次へと目白押し。いつのまにやら出現したこのスーパースターのぶっ飛びワールドに注目。


■『サブウェイ』(1984)

監督:リュック・ベッソン 音楽:エリック・セラ(good!
出演:クリストファー・ランバート、イザベル・アジャーニ、ジャン・ユーグ・アングラード ほか

To be is to do(ソクラテス)、To do is to be(サルトル)、Do be do be do(シナトラ)

これが噂のベッソンの幻の名作。SFコーナーにあったから気づかなかった。
非現実的な遊離感はあるけど、別に近未来ものという設定はない。
でも、この錚々たるメンツは凄い。タイトル通り、舞台は地下鉄。
昼間の顔しか知らない一般乗客にとっては思いも寄らない世界。
ここでこんなに立派に?!刺激的に暮らせるのかって魔法の住処。
警察やらの追っ手を交わすチンピラたちの素早さと、すっかり知り尽くしても、まだ秘密を隠す余裕がある地下鉄という空間。
鉄道員さえも知らない、そんな意外な魅力を観て得した気分。

それにしてもジャン・レノがあんなにヘヴィなドラマー役とは! さては彼とベッソンにはロックのビートが流れているのかも。
“6歳の時の交通事故で6時間の手術、6ヶ月の入院、6年間は喋れなかった。6という数字が鍵なんだ”という
変わった経歴で実体不明なフレッド役に、金髪のボサボサスタイルにタキシードで決めて飄々としたキャラのランバートはピッタリ。
ストリートキッズそのもののローラーのアングラードは若くて、繊細さはそのまま。
「昨晩はずっと花火を見てたわ。ステキだった」若くてハッとする美しさのアジャーニとのダンスシーンはどこか荘厳でイイ。
テレビは退屈 若者の精気を吸い取っちまう と歌われるテーマソングはとてもgood


■『ハイ・ストラング』(1991)
監督:ロジャー・ニガード 出演:ジム・キャリー ほか
不満たれてばっかりで何も行動を起こさない男が“死んだほうがマシだ”って口ぐせで
1万8000回言ったばかりに死神がリムジンで迎えに来る。
J.キャリーがこんなに突然トップスターにならなければ間違いなくお蔵入りしていたと思われる低予算作品。
それもCGのビックリもないから死神役のジムの恐がらせる顔がデフォルメされて飛び出す仕掛けもなく、
ただ耳が額にはりつくって芸だけなのが寂しい。
あとは延々と続く胃が痛くなるような平凡な児童書作家の不平不満だけ。
それがいちいいち的を得た現実でよくあるストレスだからなお身に詰まされる


■『MAX HEADROOM』

原作:ジョージ・ストーン、リッキー・モートン、A.ジャンクル
製作:ピーター・ワッジ 監督:リッキー・モートン、アナベル・ジャンクル
突然SFに目覚めて掘り出してきた今作。どうやらこのストーリーは人気シリーズ化して、これはそのPIROT版らしい。
それもそのはず、この近未来ストーリーは面白い。シリーズがレンタルショップにないのが残念。
続きが見たいいいところで終わっちゃうんだもの。

人や物をスキャンして、テレビ画面や空間に立体再生して、それを動かすこともできる。
SF的だけど、これはもう現実の話。でもそれが独自の頭脳とウィットを持っていて、勝手に喋り、
日々成長していくってところが近未来の話。
サブリミナルや人体自然発火等の『Xファイル』ファンには美味しい題材が満載。

アイデアもスゴイし、話の展開もリアルでスピーディ。引きこまれてしまう面白さ。
コンピュータと電気装置、防犯カメラが全部アクセスできて、それらを駆使した追跡シーンもドキドキハラハラものだし、
大企業と取引して自分で殺し屋まで雇っちゃう10代のコンピュータオタクってのも絶対いそう!
「人間の脳だって電極のオフとオンで作動してるコンピュータと同じなんだ」って言い切っちゃうのもすごい。
まさに電気回線で全世界が結ばれて制御されてるインターネット時代の先取り
でもそこでもハイクラスとロウクラスの差があって、廃墟にホームレスがいる光景があるのが心配。
互いの需要と供給のバランスがとれているにせよ、“ナイチンゲール死体銀行”におさめられているパーツは一体何に使うのかしら???


■『VIVA LA VIE(命、万歳!)』(1984)
 
監督:クロード・ルルーシュ 出演:シャーロット・ランプリング、ミシェル・ピコリ ほか
さすがルルーシュ監督。アブダクトもののSFでもフランス監督の手にかかればこの通り。
群像劇が得意と見えて、様々な登場人物と関係が複雑な上、ストーリー構成に二重、三重があって、
油断してると、まさにトワイライトゾーンにはまってしまいそうな高密度な作品。

「他に話さないで下さい。未来の観客に先入観を持って欲しくない」ってインタビューから始まる。

そこかしこに重要なメッセージが隠されている。
宇宙人を利用して、全世界を嘘で操る国家政府、プールをシェルターに改造するという核戦争への不安と恐怖、
それでも生命万歳と歌われるテーマソングの母音のハーモニーは耳に残る美しいメロディ
俳優がいかに見事に嘘をつくかという演技力もかなり実証されたし、
コーヒーショップで教え子に「結婚してください」と言われ、シャンペンを頼む演技講師、
乗馬をさせてくれといって出会う2人といった出会いも新鮮に美しく描かれる。


■『インナー・スペース』(1987)

提供:スティーブン・スピルバーグ 監督:ジョー・ダンテ
出演:デニス・クウェイド、メグ・ライアン、マーティン・ショート ほか
サム・クックのキューピッド や、Twistin' the night away に乗せて、
ホットなスター3人の息がピッタリで『ミクロの決死圏』のポップヴァージョン!
楽しく体内の不思議が学べるオマケ付き。

ラストに歌うのはR.スチュアート。彼もD.クエイドもロック野郎なんだね。
M.ショートファンとしては彼のキレ演技が充分発揮された今作は嬉しい限り
1人でアレに話しかけたり「悪霊がとりついた!」ってのも笑える
視神経や耳と接続して本人と話せるってアイデアがポイント。
手が銃やらいろいろに接続して使える殺し屋ほか、脇役もクセのある役者ばかりでギャグ満載。
で、なぜか翻訳の戸田奈っちゃん+アドバイザーとしてたけしさんと高田文夫さんが協力って、
一体どこに協力したのか???w


■『ホーンテッド・ハウス』(1991)

監督:ロバート・マンデル 出演:サリー・カークランド ほか
このノートを締めくくるのは、久々背筋の寒くなる実話に基づいたサイコホラー。
同タイトルのベストセラーと取材記者らのインタビューに基づいて作られた信じ難いけどまったく『エクソシスト』の世界。
私が思うに悪さをする霊にも信仰があるわけで、悪魔や神を信じているからこそ悪魔祓いの儀式や祈りが効くんじゃない?
それか善の心のエネルギーなのか?これも電磁波と関係あるかも。
それにしてもこの家の霊になった人ってよっぽど悪い奴だったか、酷い死に方をして、
誰でも生贄にしようとまで呪っちゃってるかだね
ここまで酷い人になりきれるものかなあ、人間って。
死んだ人も、生きた人を脅かし得るなら、落ち着いていられない。
生きている人間だけでもトラブルが絶えないってのに!こんなの観たら夜が怖い。



【読書感想メモ】
「THE X FILES WHIRLWIND〜旋風(つむじかぜ)」Charles Grant
「HAPWORTH 16,1924」Jerome D. Salinger


【歌詞をメモした曲】
♪Passion Play/Janis Ian


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