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Channel: メランコリア
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notes and movies(1995.9〜 part6)

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過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part5からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


■『ちょっとご主人貸して』(1964)

製作・監督:デビッド・スイフト 出演:ジャック・レモン、ロミー・シュナイダー ほか
図書館やビデオ屋に行くたびレモン作品に出逢えるなんて、わたしはすごい果報者v
それにしても主演作がこんなにたくさん、それもハイペースであるなんて、偉大な俳優なんだな。全リストが必須!
なんだか変な夫婦。サムの造ったヘンテコな芸術作品はジャック・タチの世界。
敬礼する兵隊にヌッと出てくる手、全部廃品らしいんだけど。
それからレモン独特のチャチャチャシーン。といっても彼のダンスはどれも型なんかない。すっかりイっちゃってるやつなんだけど。
同じコメディでもテクニカラーがいいね、やっぱり。
どこまでも協調して笑ってついてくる上司の集団は気色悪いけど笑えるw
観直して分かった。看板の写真はOKだけど「ベネット夫婦」とは会社側についた嘘だもんね、納得。慌てるわけだ。
S.マクレーンに、C.ドヌーヴ、R.シュナイダーなんて、一流美人女優との次々の共演、レモンも果報者だね


■『AVANTI!』(1973)

監督:ビリー・ワイルダー 出演:ジャック・レモン、ジュリエット・ミルズ ほか
ビリー・ワイルダー×ジャック・レモンコンビで再び組んだ今作はイタリアが舞台。
パスタにワイン、美しい風景に音楽、そして美人とのロマンスを賛美してやまない、
1時〜4時までたっぷりのんびり昼食の時間をとって人生楽しまなきゃ損!
そんなゆったりリッチな気分にさせてくれる。
もっとも、ウェンデル家のように際限ない資金がバックにあればこそ、
一流ホテルで支配人の親切なケアとサービスが受けられるワケだけど。

「イタリアは感動の国」マフィアその他の問題はあれど、その国それぞれに美しい面と汚い面があるってことだね。
普段は地に足つけて一生懸命働いて、1〜2週間、異国ですべて忘れて楽しむ旅、休暇っていいものだなあ!
ウェンデル家を2代に渡って細かく面倒をみてくれる支配人は、大変だけどイイ人。
「冬になったら休みます」ってセリフがイイ。
レモンのオールヌード(黒い靴下は履いてるけど)にはビックリ
タイトルの“アヴァンティ”は、ボーイなどがノックした時に「どうぞ入って」という意味。
歌のようなイタリア語とエネルギーに満ちたイタリア人の生活を満喫できる1本。


■『おかしな二人』(1965)

原作・脚本:ニール・サイモン 監督:ジーン・サックス
出演:ジャック・レモン、ウォルター・マッソー ほか
新しいレンタル屋の豊富な品揃えの中からジャック・レモンシリーズもたくさん見つけたv
第1弾は、ニール・サイモン、ウォルター・マッソーと組んだ今作。
世間のアカにたっぷり染まった様なマッソーと、生真面目な平均(たいらひとし)風レモンのキャラが十二分に発揮されて、
息はピッタシ(実際はどーなんだろ?w)、ありそーなお茶の間コメディがお得意のサイモンストーリーは、
おかしなコンビながら男の友情も悪くない。

よくもまあ、こんなくたびれたサラリーマン風の俳優ばっかり集めたもんだなってゆうポーカー仲間は、
日本でゆったら、煙もうもう、ビールにおつまみ、徹夜の雀荘みたいなもんなんだね。
何事もやり過ぎるのは自分にも周りにも良くないことだけど、
こうゆう一人不幸人間フィルの気持ちも分からんでもないところがある。
オスカーもなかなか友人思いの話の分かるイイ奴で、なんとか友の自己嫌悪グセを直そうとしているのがイイ。
怒りを心底にためたり、むやみにコントロールしようと思わないで、自然に任せてはけ口を見つけるのも大事よね。
ま、自然に任せすぎグリーン・サンドや壁にねっとりソースはいただけないけど


■『新・おかしな二人』(1981)

監督:ビリー・ワイルダー 出演:ジャック・レモン、ウォルター・マッソー、クラウス・キンスキー ほか
すっかり見慣れたこのコンビ。役所としては『恋人よ帰れ!わが胸に』に似てる。
'80代ながら'70の空気が時々流れているのが面白い。
妊婦の旦那の“cool”“heavy”“grass”なんていう喋り方や、
セクシャルクリニックにインド系の音楽、精神力を高める怪しい病院と、それ以上に怪しい院長のC.キンスキー
レモンの胃痛持ちで吐いたり、いかにも痛々しさが伝わりすぎて痛ましい
ドスの効いた棒読みとも言えなくもない台詞回し、意外に大柄なのに脚はルパンみたいに細い、
トレードマークのブルドーザーみたいな顔にも慣れたマッソーの味わい方も少し分かってきた感じw


■『チャイナ・シンドローム』(1978)

製作・出演:マイケル・ダグラス 出演:ジェーン・フォンダ、ジャック・レモン ほか
二世俳優M.ダグラスを筆頭に、J.フォンダ、J.レモンというビッグスターが組んで放ったハードな社会派ドラマ。
F.ダナウェイ主演の『ネットワーク』では、ふくれあがったテレビ、マスコミ、プレス産業を皮肉っていたけど、
今作ではプレスが本来の使命を果して更に重大な核、原子力、放射能漏れの危機を追う、
迫力とスピード、サスペンス、アクションに満ちた力作。
タイトルは、水圧の異常で爆発が起これば裏側の中国にまで被害が出て、
州ひとつ吹き飛ぶばかりか、汚染による死傷者が大勢出るという怖い現象のこと。

「大衆はいつでもどこでも殺されかねないということ?」
「原子力の装置は部品1つ1つが何度もテストされ、あらゆる事故を想定し、すべてシステムで防衛されるようになっている」

電気がなければ生活できないほど私たちは電力に頼っている反面、
日々、放射能汚染の危険や不安も抱えている。
この微妙な問題は万全な安全対策技術の向上と、一人一人のモラルにかかっているとも言える。


■『JM』(1995)(劇場にて
監督:ロバート・ロンゴ 出演:キアヌ・リーブス、ビートたけし ほか
観た後は頭が機械みたく固まっちゃいそうなくらいCGを多用した近未来映画。
とっても退廃的だけど、今のところ最も現実化しそうなイメージに思える。
やっぱり大画面で観ると迫力が違うね!

機械文明の電波によって引き起こされる絶望的な神経障害の治療法情報を巡っての争いが描かれるが、
SF作家の飛びぬけた千里眼的発想に驚くとともに、エイズやがんが解明されようと、
常にそれを越える予想もつかない新しい現代病が現れる恐怖を感じる。
結局、神が創った奇跡、自然の脳細胞を越える頭脳はないって結論。
イルカが出てきたのにはビックリだが納得してしまう。ヤク漬けなのが不気味

一人娘を現代病によって亡くしたという、冷酷さの裏に情が流れるたけしの役柄はイイ。
CDにインターネット、TV電話に仮想現実、CG、目の回るような美しい映像は金かかってそう!
メタル、レーザーの光の後は、野原や青い空が見たくなってくる。


■『ぼくの叔父さんの休暇』(1952)

監督・出演:ジャック・タチ ほか
大好きだなあ、このユロ叔父さんのキャラクターと、J.タチのほのぼのスケッチ風なコメディの世界
フランスの日常生活から生まれる自然な可笑しさがいっぱい!
今作は、夏休みのヴァカンスを海辺で過ごす人々の話
鉄琴のやわらかな響き、軽快なジャズが対照的にうまく使われている
こんな休暇を過ごせるユロ氏の職業、身分が気になるけど、そんなことは関係なし。

なんだかんだ迷惑なユロ氏に皆冷たいけど、挨拶してくれる老夫婦もいて、
ユロ氏も最後に海岸をあとにする、なんだか寂しいラスト。
あのグルーチョにも負けない斜め歩きや、礼儀正しさ(礼のしすぎ)が特徴。
こんな人がいたら楽しいよなあ。この叔父さんシリーズは2作だけか。もっと他の作品も観たい!


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