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Channel: メランコリア
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『マンガ世界の文学5 カルメン』(世界文化社)

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『マンガ世界の文学5 カルメン』(世界文化社)
メリメ/原作 伊万里すみ子/画
初版1996年 1300円

※2001.8~のノートよりメモを抜粋しました。
「マンガ感想メモリスト2」カテゴリーに追加しました。

いかにもスペインらしい暑い&熱い話

ホセの愛って単に愛欲と支配欲じゃないのか?
本当の愛なら、自分から去られても、相手の幸せを願うもの
でも、これだけ激しく愛され、愛するのも女冥利に尽きるのかも

カルメンの官能的な美は、幼い頃から男の欲望をかきたて、常に利用し、利用される世界だったことだろう
死ぬことでしか真の心の自由を得られなかった女性

ひと言言うなら、ホセはなぜ彼女の後を追わなかったのか?
彼女なしの人生なんて意味ないだろうに 中途半端だな

今回も作品に合ったキレイで、肉感的な絵で、もとは短篇で情感描写が少ないらしいが
2人の男女のボルテージが直接伝わるのはマンガのマジック


▼あらすじ(ネタバレ注意

将来を約束されていた伍長ホセは、川で水浴びする女カルメンの肢体の美しさに迷い
町で傷害事件を起こした彼女から「逃がしてくれたら自由にさせてあげる」と誘惑され
逃がして、1ヶ月の罰と降格処分となる

約束の店で再会し、愛し合う

カルメンは、夫で盗賊のドン・ガルシア釈放のために隊長といるところをおさえ、
激情からホセは彼を殺してしまう

盗賊のアジトに住み、小さな町を襲う日々
ホセの婚約者ミカエラが探しにきて、ガルシアに捕まり、ホセと戦ってドンは殺され、ホセが首領となる

盗賊は軍隊のごとく組織的で、富裕層しか狙わなくなる
探りに入った豪邸でカルメンは美しく力強い闘牛士ルーカスと出会う

屋敷を襲った夜、ホセとルーカスは一騎打ちになり、重傷から回復したホセは
仲間を守ったドンとしてさらに信頼される

ルーカスに惚れたカルメンは、1週間後に戻り

「私は誰のものでもない どうして皆所有したがるの?」
「アメリカで一からやり直そう 平凡でも幸せな家庭を作るんだ」
「そんな何もない所に行きたくないわ」

朝方1人で去ったカルメンを追って闘牛場へ
カルメンに求婚しようとしていたルーカスは気をとられたスキに牛に殺される

「もうあなたにはついていかない」と言うカルメンを刺すホセ

「こうなるだろうと分かってた 私もずっとあなたを愛してた」

「お前は自由そのものだった」




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