■平和への宿題? ノーベル平和賞から考える@週刊ニュース深読み
千代 勇一さん(上智大学イベロアメリカ研究所 準所員)
瀬谷 ルミ子さん(NPO法人 日本紛争予防センター理事長)
広瀬 公巳(NHK 解説委員)
ゲスト:
金子 貴俊さん(タレント)
相田 翔子さん(歌手・女優)
【ブログ内関連記事】
ドラマ『運命の人』(2012)第1~5話
ドラマ『運命の人』(2012)第6~第9話
(ここに出てくるサハシ氏は、佐藤さんなのね
ノーベル平和賞@週刊 ニュース深読み」
『学習漫画 世界の伝記17 ノーベル』(集英社)
『学習漫画 世界の伝記 マザー・テレサ』(集英社)
ほか
*
コロンビア 政府反政府ゲリラの50年間の内戦の歴史
コロンビア:
日本と同じくらいの大きさ
石油、コーヒーほか、カーネーションを日本に70%輸出している/驚
コーヒーの大きな農場を持っているのは富裕層 貧富の差が激しい
「政治、システムを変えたい!」という人々が反政府ゲリラ化した
(ゲリラやテロも背景には貧困、格差、差別がある それを生み出しているのは経済大国、大企業、富裕層、世界全体のしくみ
その軍資金は「コカイン」 闇ルートで世界に売り莫大なお金になる
次第にマフィア・ギャングとのつながりも発生
すると、お金を持っていてなんかカッコいい、と子どもたちも加わる
反政府ゲリラは、子どもたちを誘拐してまで勢力を拡大していった
最大、国内の1/3が反政府ゲリラの支配下となった
当時、国防大臣だったサントス氏は徹底的に反政府ゲリラと武力で戦ったが泥沼化
国民は声をあげる(地球上の他の戦争話と同じだな
サントス氏は大統領になり、大きく方針を転換「対話で平和への出口を見つけよう」
交渉のテーブルにつけるまでに時間がかかり、ゲリラ側も武器を手放すのは難しい
驚きの提案
1.人を殺したり、建物を壊した人を刑務所に入れるのではなく、
壊した家、道路などを直すボランティア活動をすれば、罪は解消となる
2.手に職をつける職業訓練
3.ゲリラの幹部には政治の幹部になってもらう
4年かかって武装解除につながり、停戦合意が実ったことに賞がおくられた
Q:一般市民は賛成したのか?
広瀬:
国民投票ではNOも多かった→その後賞をとった「なんとか元に戻す努力をしてください」賞
Q:ノーベル平和賞とは
昔は、誰もが認める功績を評価する賞だったが、現代はそれだけではうまくいかないことのほうが多い
オバマさんも「核廃絶」を呼びかけただけ、取り組みは進んでいない
EUではギリシャ危機などがまだある
課題を先送り、宿題を出す賞になってしまった
広瀬:ディランさんは♪風に吹かれて の歌詞で平和を問いかけて、ルーサー・キングの公民権運動につながった
Q:投票は逆転する?
千代:国民は和平に反対しているのではなく、合意内容に反対している
瀬谷:
賞自体に意義があると思う 平和はニュースになりにくい 悲惨な状況は毎日報道されるが
世界の人たちが改めて認識できる 受賞を知ることで、取り組みを知ることができる
千代:受賞をきっかけに国民間で平和を見直そうという機運が高まった
Q:マフィアとのつながりもあって、治安はよくなる?
千代:紛争の根本の社会格差を解決しないといけない
相田:世界各国に広がればいいですね
Q:サントス氏の活動のなにをどう見ていけばいいのか?
農村の貧困の改善項目が入るのは珍しい→「未来を考えよう」
千代:
注目したのは「白」。和平交渉でも白い服を着ている 負けましたという白旗を両者が着ているのが象徴的だった
Q:ほかにどんな点を見ていけばいいか?
**************プレゼン2:このあと何が起きるのか 未来予想図
●課題
ゲリラにもどりたい
ずっと戦っていて就労知識もなく「生きづらさ」を感じる
3~4割が女性部隊 男性より女性のほうが社会復帰の壁は高い
子ども兵士 学校も行けない、ルールも教えてもらえない
物心ついた時から悪いと思わずにしていた「人殺し」の重い罪意識に目覚め、自分を責める心の傷をどうケアするか
・不公平感
被害者感情は強く、みんな貧しいのにという感情が新たな火種につながる可能性もある
【ブログ内関連記事】
『小型武器よさらば 戦いにかり出される児童兵士たち』(小学館)
『児童労働 働かされる子どもたち』(リブリオ出版)
シリーズ格差を考える『経済格差』(ほるぷ出版)
シリーズ格差を考える『教育格差』(ほるぷ出版)
金子:さらに時間がかかりそう
武装解除の取り組みの3大例「DDR」
瀬谷さんは、ソマリアや南スーダンで武装解除、平和構築という取り組みをしている
武装解除:武器を軍から引き離す
動員解除:元兵士を除隊させる、軍から引き離す
これで軍自体を解体する
→職業訓練・教育支援などをして、加害者ではなく、一般市民として生きられる支援をする「社会復帰」
瀬谷:
そもそも途上国、紛争諸国なので、一般市民にも仕事がないのに、加害者を優先して就職斡旋まですると、
「悪いことをした人のほうが得をしている」という誤った価値観を社会に植えつけることにもなり得る
とくに子ども兵士は、善悪の判断がないまま社会に放り出されるので、物事の価値観を示すためにも
譲歩しすぎず、加害者と被害者のバランスのとれた和平交渉が求められる
千代:
50年以上続いたということで、社会の分断があまりにも長期になり、生活の深いところまで入り込んでいる
家族ぐるみで過激組織の場合もある もともとの住民の分断がある
橋や道路のインフラ整備、図書館、学校の整備が行われている
一見すると紛争と関係ないように思えるが、地域全体のみんなが恩恵を受けるような
社会全体を被害者として復興させるために支援が行われている
社会から和平を試みる
瀬谷:
経済的に兵士が自立しても、さらに難しいのは、一般市民からの差別・偏見を受け続けて孤立してしまい、
また兵士仲間に戻って、もとの犯罪者集団になる
被害者と加害者のギャップを埋める「ストップ・ギャップ・プロジェクト」
工事現場で、被害者と加害者を半分ずつ雇う
するとコミュニケーションが生まれる
被害者の救済にどれだけ力を注げるかも課題
サントス氏は、「平和賞の賞金は被害者の救済に使用する」と明言した
小野:実際、現場にいると「この人は、この人を許せないんだなあ」てことを肌で感じますか?
瀬谷:
被害者が加害者から手首を切り落とされて障がい者になってしまった例もある
加害者は五体満足で村に戻ってきている
それを横目に見ながら、自分は平和のために一生障がい者として暮らさなきゃならない辛さがある
<FAX>
「私は平和な日本でのほほんと暮らしている そんな私には理解できない問題」
広瀬:
想像力は非常に大事なキーワード
現在、世界の紛争各地では、戦争しか知らない子どもたちがいるけれども、
私たち日本人は、大人も子どもも戦争を知らない世代
地雷、コカイン、戦争につながる具体的な問題、目に見える課題を支援していかなければならない
日本が「和平プロセス」に関する専門性をもつこと
小野:市民レベルでできることはある?
瀬谷:
個人がその地域に行ってできることは限られている
現地で活動しているたくさんのNGO、支援機関があるので
活動を知って、寄付でもいいし、ムリのない範囲で現地に関わる取り組みがどれだけあるか、
日本でも広く紹介することが大事
今回のコロンビアでも、ノルウェー、スウェーデンなどが資金をそれほど投資することなく和平プロセスに支援している
今後は、日本が調停活動、和平プロセスにもっと積極的に支援するべきだと思う
シリア、イラクなどイスラム諸国でも、交渉の糸口がなくて長期化している
コロンビアのように「対話」の芽が出れば、一気に解決に近づく紛争地はたくさんある
宗教的にも中立で、過去70年間平和を維持してきた日本に、期待している国はかなりある
そういう日本が各国の紛争地に、和平プロセスや、そこに関わる市民団体を支援することはできる
小野:うっかりすると、空ろな理想的なことを言ってしまいそう
千代:
それほど大きく考えなくても、コロンビアにいると、“たしかにお金も支援も欲しいけれども、寄り添う気持ちが大切”とよく聞く
無関心でいるのではなく、ちょっとコロンビアに関して考えたり、知ることだけでも支援になる
日本も災害で大きな被害があった時、金額の大小に関わらず、国際社会が支援してくれたことで嬉しいと思ったのと同じ
広瀬:
カーネーション、コーヒー、美味しいもの、豊かなものの背景には各地で何が起こっているか知ること
“あなた方”とは、私たち1人1人のこと
「賞は私が受け取ったのではない 賞を機会に、ぜひ“燃える光”となってほしい」という願い
記者が「とはいえ、何をしたらいいのか分からない」という質問にマザーは
「世界平和に貢献するためには、どうぞ、今日、家に帰って、家族を大事にしてあげてください」と言った
瀬谷:
現代であれば、ツイッターでつぶやくとか、知り合いに自分が知ったこと、思ったことを報せる
それがネットワークとして拡散して、「じゃあ、自分はこういうことを調べてみよう」と思う新たな化学反応を生む
金子:ちっちゃな平和でもいいんですよね 家族を幸せにして、広がる
小野:マザー・テレサさんのお言葉から、宿題を出されたのは、サントスさんじゃなくて、私たちって感じがしてきます
*
現状を正しく広く知ることが大切なのは分かる
でも、「寄付」となると、なんだかモヤっとした気持ちになるのは私だけだろうか?
支援団体も無数にあって、現地で働く人たちが多いほど、その人件費もかさむだろう
自分が「助けてあげたい」と想像する形と、全然違った形に使われてしまう可能性もある
それぞれの活動内容、お金がどう使われたのかを逐一HPなどで確かめる時間もない
途上国に井戸を掘って、壊れたら、直し方が分からないからそのままゴミになる、というのもこないだ本で読んだし
まずは、それぞれ出来る範囲でやるしかないな
遠い国の人には同情して、隣人を差別していたら意味がない
1人1人の日常の「意識」から、すべてが変わるんだと思う
今回は、1つの国の話だけじゃなく、世界にあてはまる気がする
本当に地獄絵化して「戦争はもうイヤ!」て世界中が言った時、
コミュニケーション、対話によって、みんなが歩み寄って解決できる
でも、地獄絵になる前から、気づくことはできる
千代 勇一さん(上智大学イベロアメリカ研究所 準所員)
瀬谷 ルミ子さん(NPO法人 日本紛争予防センター理事長)
広瀬 公巳(NHK 解説委員)
ゲスト:
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コロンビア 政府反政府ゲリラの50年間の内戦の歴史
コロンビア:
日本と同じくらいの大きさ
石油、コーヒーほか、カーネーションを日本に70%輸出している/驚
コーヒーの大きな農場を持っているのは富裕層 貧富の差が激しい
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(ゲリラやテロも背景には貧困、格差、差別がある それを生み出しているのは経済大国、大企業、富裕層、世界全体のしくみ
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2.手に職をつける職業訓練
3.ゲリラの幹部には政治の幹部になってもらう
4年かかって武装解除につながり、停戦合意が実ったことに賞がおくられた
Q:一般市民は賛成したのか?
広瀬:
国民投票ではNOも多かった→その後賞をとった「なんとか元に戻す努力をしてください」賞
Q:ノーベル平和賞とは
昔は、誰もが認める功績を評価する賞だったが、現代はそれだけではうまくいかないことのほうが多い
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EUではギリシャ危機などがまだある
課題を先送り、宿題を出す賞になってしまった
広瀬:ディランさんは♪風に吹かれて の歌詞で平和を問いかけて、ルーサー・キングの公民権運動につながった
Q:投票は逆転する?
千代:国民は和平に反対しているのではなく、合意内容に反対している
瀬谷:
賞自体に意義があると思う 平和はニュースになりにくい 悲惨な状況は毎日報道されるが
世界の人たちが改めて認識できる 受賞を知ることで、取り組みを知ることができる
千代:受賞をきっかけに国民間で平和を見直そうという機運が高まった
Q:マフィアとのつながりもあって、治安はよくなる?
千代:紛争の根本の社会格差を解決しないといけない
相田:世界各国に広がればいいですね
Q:サントス氏の活動のなにをどう見ていけばいいのか?
農村の貧困の改善項目が入るのは珍しい→「未来を考えよう」
千代:
注目したのは「白」。和平交渉でも白い服を着ている 負けましたという白旗を両者が着ているのが象徴的だった
Q:ほかにどんな点を見ていけばいいか?
**************プレゼン2:このあと何が起きるのか 未来予想図
●課題
ゲリラにもどりたい
ずっと戦っていて就労知識もなく「生きづらさ」を感じる
3~4割が女性部隊 男性より女性のほうが社会復帰の壁は高い
子ども兵士 学校も行けない、ルールも教えてもらえない
物心ついた時から悪いと思わずにしていた「人殺し」の重い罪意識に目覚め、自分を責める心の傷をどうケアするか
・不公平感
被害者感情は強く、みんな貧しいのにという感情が新たな火種につながる可能性もある
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『児童労働 働かされる子どもたち』(リブリオ出版)
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金子:さらに時間がかかりそう
武装解除の取り組みの3大例「DDR」
瀬谷さんは、ソマリアや南スーダンで武装解除、平和構築という取り組みをしている
武装解除:武器を軍から引き離す
動員解除:元兵士を除隊させる、軍から引き離す
これで軍自体を解体する
→職業訓練・教育支援などをして、加害者ではなく、一般市民として生きられる支援をする「社会復帰」
瀬谷:
そもそも途上国、紛争諸国なので、一般市民にも仕事がないのに、加害者を優先して就職斡旋まですると、
「悪いことをした人のほうが得をしている」という誤った価値観を社会に植えつけることにもなり得る
とくに子ども兵士は、善悪の判断がないまま社会に放り出されるので、物事の価値観を示すためにも
譲歩しすぎず、加害者と被害者のバランスのとれた和平交渉が求められる
千代:
50年以上続いたということで、社会の分断があまりにも長期になり、生活の深いところまで入り込んでいる
家族ぐるみで過激組織の場合もある もともとの住民の分断がある
橋や道路のインフラ整備、図書館、学校の整備が行われている
一見すると紛争と関係ないように思えるが、地域全体のみんなが恩恵を受けるような
社会全体を被害者として復興させるために支援が行われている
社会から和平を試みる
瀬谷:
経済的に兵士が自立しても、さらに難しいのは、一般市民からの差別・偏見を受け続けて孤立してしまい、
また兵士仲間に戻って、もとの犯罪者集団になる
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するとコミュニケーションが生まれる
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小野:実際、現場にいると「この人は、この人を許せないんだなあ」てことを肌で感じますか?
瀬谷:
被害者が加害者から手首を切り落とされて障がい者になってしまった例もある
加害者は五体満足で村に戻ってきている
それを横目に見ながら、自分は平和のために一生障がい者として暮らさなきゃならない辛さがある
<FAX>
「私は平和な日本でのほほんと暮らしている そんな私には理解できない問題」
広瀬:
想像力は非常に大事なキーワード
現在、世界の紛争各地では、戦争しか知らない子どもたちがいるけれども、
私たち日本人は、大人も子どもも戦争を知らない世代
地雷、コカイン、戦争につながる具体的な問題、目に見える課題を支援していかなければならない
日本が「和平プロセス」に関する専門性をもつこと
小野:市民レベルでできることはある?
瀬谷:
個人がその地域に行ってできることは限られている
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活動を知って、寄付でもいいし、ムリのない範囲で現地に関わる取り組みがどれだけあるか、
日本でも広く紹介することが大事
今回のコロンビアでも、ノルウェー、スウェーデンなどが資金をそれほど投資することなく和平プロセスに支援している
今後は、日本が調停活動、和平プロセスにもっと積極的に支援するべきだと思う
シリア、イラクなどイスラム諸国でも、交渉の糸口がなくて長期化している
コロンビアのように「対話」の芽が出れば、一気に解決に近づく紛争地はたくさんある
宗教的にも中立で、過去70年間平和を維持してきた日本に、期待している国はかなりある
そういう日本が各国の紛争地に、和平プロセスや、そこに関わる市民団体を支援することはできる
小野:うっかりすると、空ろな理想的なことを言ってしまいそう
千代:
それほど大きく考えなくても、コロンビアにいると、“たしかにお金も支援も欲しいけれども、寄り添う気持ちが大切”とよく聞く
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小野:マザー・テレサさんのお言葉から、宿題を出されたのは、サントスさんじゃなくて、私たちって感じがしてきます
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現状を正しく広く知ることが大切なのは分かる
でも、「寄付」となると、なんだかモヤっとした気持ちになるのは私だけだろうか?
支援団体も無数にあって、現地で働く人たちが多いほど、その人件費もかさむだろう
自分が「助けてあげたい」と想像する形と、全然違った形に使われてしまう可能性もある
それぞれの活動内容、お金がどう使われたのかを逐一HPなどで確かめる時間もない
途上国に井戸を掘って、壊れたら、直し方が分からないからそのままゴミになる、というのもこないだ本で読んだし
まずは、それぞれ出来る範囲でやるしかないな
遠い国の人には同情して、隣人を差別していたら意味がない
1人1人の日常の「意識」から、すべてが変わるんだと思う
今回は、1つの国の話だけじゃなく、世界にあてはまる気がする
本当に地獄絵化して「戦争はもうイヤ!」て世界中が言った時、
コミュニケーション、対話によって、みんなが歩み寄って解決できる
でも、地獄絵になる前から、気づくことはできる