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『地球が壊れる前に』原題:Before The Flood

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『地球が壊れる前に』原題:Before The Flood
公開期間:10月31日(月)12:00~11月8日(火)14:00

“レオナルド・ディカプリオの2年間にわたる旅を記録したものである。
 この旅の中でディカプリオは気候変動が絶滅に瀕した生物や生態系などにどんな影響を及ぼすかを扱っており、
 オバマ大統領や潘基文国連事務総長、ローマ教皇フランシスコなどとの対談も行われている。
 製作総指揮はマーティン・スコセッシ。 ”



【内容抜粋メモ】

ボッシュの絵にはアダムとイヴ→人口増加→地獄が描かれている


●国連事務総長・潘基文氏と会う
レオは、環境保護への活動が評価され国連平和大使に就任し、講演を行う
「僕は将来を悲観しているが、誰も耳を貸さない」



 

これほどメディアに叩かれるとはね
これがアメリカ国民の総意を代弁しているのだとしたら
アメリカは環境より、経済優先だってことだ


●カナダで映画『レヴェナント』の撮影準備に入る
1800年代初頭、産業革命によって滅びる土着の文化と自然

バッファローの頭蓋骨の山 それを売る男の写真



●ロスの都市で育ったレオ
自然史博物館に通い絶滅動物などについて学んだ
 

「僕は怒っていた、探険家、入植者、産業革命などによって多くの動物を絶滅させ、生態系を永久に破壊したことに」


●石油、石炭、天然ガスなどの「化石燃料」に頼りすぎている世界

 

 

 

 



自然破壊が大規模かつ猛スピードで行われている

地元の木材業者が1960年から1日あたり35万バレルの原油をとっている
輸送だけでも多くのエネルギーを消費する

それらは、すべて私たちの「便利な暮らし」に密接に結びついている

レオが「地球温暖化」という言葉を知ったのは20代のころ
アル・ゴア氏と話した時は「自分には何のことかまったく分からなかった」


現状を知りたい

止める方法はあるのか?



<北極圏>

地元のガイドと話す 原住民の首周りの毛はシロクマ「今の氷はシャーベットのようだ 昔と全然違う」

氷が消滅すれば、最大級の天候変化(深刻な洪水など)が起こる
イッカクも減少している

ガイド「動物のいない地球はイヤです」


●レオは25歳の時「アースデイ」に招かれスピーチした
クリントン大統領とも話した「なぜ環境破壊問題は無視され続けているのか?」




●地質学者「このままいけばグリーンランドが消える」


観測所では、数十m下に埋めたパイプが、5年間で氷が相当量とけたため地表に出た とけた氷の水は海に流れ出る


●「サニーデイフラッド」のために排水ポンプを全市に設置
排水ポンプと、道を高くした予算は4億ドルかかり、市民の反感をかった

市長「40~50年くらいは大丈夫です」
レオ「それだけ!?」


●フロリダで「温暖化」は禁句

世界中で「温暖化などはデマだ」という虚偽のデータ情報が流されている




古気候学者:

このデータを発表した後、私の人生は変わりました
「ペテン師」と言われ、議員の標的になり、殺害届けがきて、FBIがきた 家族の命も危険にさらされました


●世論の分断が問題
コーク兄弟、高名な専門家、政治家などを味方につけて、大企業の隠れみのとしている 彼らは富を守ることに必死です

 

議員の中の反対派・インホフ議員は「化石燃料業界」から多額の献金を受けている
議員は次々買収され、課題は議会を通過できずに先送りされていく


●1958年から分かっていた危機


半世紀以上も前から知っていた
人口は50億人増え、いまだ増え続けている



<中国>

この35年で急速に発展 汚染が国を脅かしている
健康被害への不安が広がって、学校も休みになるほど

女性「のどが痛くなるので、外出時はマスクをします」

抗議デモの中心は環境問題 すべてオープンにすることを求めている

 

汚染マップをデータベース化し、ケータイで誰でも見られるようにした
規則違反を監視できる メディアも味方している(ITの有効な使い方だな

情報は力になります 世論の後押しで、政府は対策を強化し「再生可能エネルギー」にシフトしはじめた
中国は太陽光発電などで先陣を切っている


他の国も同じようになるだろうか?



<インド>

インドは二酸化炭素排出量が世界3位だが、電力不足に悩んでいる
優先課題は、経済成長と貧困からの脱却

インドでは3億人が電気のない生活をしている

牛のフンを燃やして料理をする少女


インドの石炭埋蔵量は世界有数 石炭は安価(昔の日本の風景と重なるな


専門家:
アメリカ人の消費が地球を破滅させているんです だから話し合いが必要です
アメリカ人1人当たりの電力消費量は、日本人の2.2人分、ナイジェリア人の61人分です
理由は、アメリカでは建設量も消費量も増加しているから
生活スタイルを変える必要がある

レオ:
言っていることには大賛成だが、アメリカではそれが不可能だ
だから解決策は、再生可能エネルギーへの投資です

専門家:
誰がやるんです? まず、アメリカが化石燃料から脱却する姿を見せてください
そしたら、「アメリカができるなら、私たちにもできるはずだ」と政府に言える
貧しい国の人々はすでに気候変動の被害に苦しんでいるんです


●たった5時間で半年分の雨が降り、畑が全滅(日本のどこかでも最近聞いた話だ



●アメリカは史上最大の温室効果ガス排出国
レオ:
僕もその一人だ 何をすべきか?
アメリカに100年前からある暮らしが他の国にはない
途上国への支援が必要だ 手遅れになる前に



<キリバス共和国>


元大統領:
島が沈む前に、もう被害に遭っています
ひどい洪水で飲料水用の淡水池も被害を受けました

科学者のシナリオではわが国は水没します

水のこない場所に移動している
全国民はムリなので、フィジーに移住できる 個人の自由に任せています



<パラオ>
12年前に浸水したが、それは被害の一部


●地上だけでなく海面下にも大きな変化


今はほとんど何も泳いでいません
過去30年間でサンゴ礁の約50%が失われました
魚が減り、世界中の人々の食にも影響している

海はヒトが排出する二酸化炭素の約1/3を吸収してくれている
気候を安定させている その吸収が追いつかない状態
30億年前に戻る可能性もある


<スマトラ>


森林も二酸化炭素を吸収してくれている
幹や枝にためるため、火災になると大きな被害となる

ガイド「これは自然発火ではありません」

地球上に残る広大な熱帯雨林は3つ
アマゾン、コンゴ盆地、インドネシア


<インドネシア>
 

安価なパーム油をとるために森林破壊が急速に拡大している
「パーム油」は、加工食品、化粧品などに使われている


NISSINも入ってるよ圭くん!


●一面がパーム油の畑
森の8割を失った 政府は企業からワイロを受け、森を焼く許可を与えている
森を焼くと二酸化炭素が出る その量はアメリカの排出量を上回る
ヒトだけでなく動物たちも被害にあいます


●家を失ったオラウータン

「オリにいるだけラッキーです 他は死にました」


●商品を買う時に考えてほしい
 

環境物理学教授:
あなたにできることがある
政府などに嘆願する必要はありません
方法はシンプル 食生活を変えることです ぜひ今夜から

森林破壊を促進する最たる理由は、間違いなく牛肉の生産です
牛の飼育に資源を無駄に使用するから

 

アメリカでは土地の47%を食糧生産に使用し、そのうち70%は牛のエサ用です
牛が出すメタンガス(げっぷとして出る)は、強力な温室効果ガスです



たとえば、牛肉から鶏肉に変えるとか
鶏肉に必要な土地は、牛肉の2割
排出される温室効果ガスは1割

レオ:実現可能だと思いますか?

毎日、豆腐を食べろとは言いません(毎日、豆腐でも構わないよ
でも、時々は別の食材に変えられるでしょう


<アルゼンチン>
カナダでの映画ロケでは、記録的な温暖化のため雪がとけて、雪の残るアルゼンチンまで移動した
監督「そのうち限られた人間しか雪を見られなくなるかも」

次の世代には景色や生態系がまったく違っているかもしれない


●持続可能なエネルギーへの転換

レオ:ビルや自動車、街の明かりも変えていかなくてはいけない

イーロン・マスク スペースX&テスラ社CEO:
工場が目指しているのは、バッテリーのコストを下げること
ソーラーパネルとバッテリーパックがあれば村全体に電力を供給できます

 

CEO:全世界が持続可能なエネルギーに転換するためには、ギガファクトリーが100棟必要です
レオ:たった100棟で世界が変えられる?!
(映画製作に何十兆円もかけたり、出演俳優に半億ドルも払うのをやめて、ギガファクトリーを建てたらどうだろう?

 

CEO:
エネルギーの転換は可能です
わが社だけでは作れないので、大企業が同様の取り組みをするといいのですが
中国やアメリカ、ヨーロッパの企業が協力すれば転換を加速できるはず

二酸化炭素の排出に課税するとか
「炭素税」を導入するしかありません


●究極の解決策「炭素税」

ハーバード大学経済学教授:
炭素を排出するすべて(飛行機、自動車など)に課税する

レオ:なぜ課税しないのです?
教授:政治家が望まないからですw

 

教授:
課税対象となるのは、社会に悪影響を及ぼす活動
タバコに課税したら、実際、消費量は減った

これが難しい みんな日常に忙しくて、気候変動を心配する余裕がない
クルマに乗る時「マズイな」とは思わないでしょ

レオ:税は増やしたいでしょ?

教授:
オバマも立候補時は炭素税に触れていません
大統領の考えを変えたければ、まず世論を変えることです

彼は同性婚に関しても最初は反対していたが、世論が変わると



●パリ協定
200近い国と地域の代表が集まり「国連気候変動会議」が12月にパリで開催される

リオ:
ブッシュ氏は“地球温暖化など知らなかった”とゆってましたが

ジョン・ケリー国務長官:
二酸化炭素の2大排出国のアメリカと中国は、初めて2014年に共同で声明を発表した
大勢が住む場所を奪われ、水を巡って争っている国もあります



ストックホルム・レジリエンス・センター所長:
「アースリーグ」などと活動しています
これほど気温があがるのは、これまでの歴史にないことです

レオ:地球はどんな風になるのでしょう?

この1万2000年の間、気温の変動はほとんどありませんでした
しかし今、0.85度上がっています

2度上昇する前にサンゴ礁は破壊されます 時間の問題です

3、4度上がり、熱波が発生すると住めなくなる地域があります
赤道付近では作物が育たず、食糧危機になるでしょう

科学者が恐れているのは、ある点を超えると温暖化が止められなくなること

顕著な例がグリーンランドです


永久凍土の下に眠るメタンが放出されたりして、さらに温暖化が加速する
パリ会議で実現可能です


<ドイツ>

約3割が太陽光・風力で200万人以上が電気を電力会社に売っている



<デンマーク>

風力発電で100%以上の電力を得る日もある



<オランダ>



<スウェーデン>
若者などから声が上がり、ついに首相は「脱・化石燃料国家を目指す」と宣言しました


<パリ>
 

「祖父から聞きました 南極・北極の氷がとけてしまったら、私たちの島々は沈んでしまうのです」


「パリ協定の採択」
195の国と地域が画期的な協定に合意(アメリカと中国、日本も?

内容は充分か?

パリ協定では、「気温上昇を2度未満に抑えること」が決定されたが、「炭素税」について言及はない


<ワシントンDC>

アメリカ「達成不可能な目標で、議会で否決される恐れがある 26~28%の排出量削減など無理」と発表された


オバマ:
パリ協定の目標自体は充分ではないが骨組みには賛成だ


「温暖化などない」と声高に言っても、現実は明らかだ
国民も科学者の言うことを信じはじめている

レオ:
あなたはどんな極秘情報にもアクセスできます
あなたが未来に対して恐れることは何ですか?(投票率以外で?

オバマ:
大勢が海の近くに住んでいる
彼らが大移動を始めたら、資源の乏しさに気づく
それを巡って争いが起こるだろう(移民問題か?
国防総省はこれを「安全保障上の問題だ」と言っている

私は自分の子どもたちを可哀相に思うだろう
この先、アラスカで氷河を見られなくなれば
かつて自分が見た景色を次世代に残したいという思いがある
それは感情の問題だ

それを別として、国家の安全保障問題を案じなくてはならない
問題は解決できると思う


<NASA>


ピアース・セラーズ博士 宇宙飛行士:
宇宙から見ると、大気の薄さに驚きます
大気は驚くほど脆い存在です
夜、活動する人々、ハリケーンの大きさも見えます



宇宙に行ってから、地球とそこに住む人たちに愛情を感じます
今までとは違った感覚です
みんな幸せになるといいなと願います

クリスマスの前に私はすい臓がんと診断され、
ステージ4で他の部位に転移しています
余命はそう長くはありません
だからこそ自分が何をすべきか考えたのです


●地球のシミュレーション
20基の人工衛星を使い地球を日々観察しています
(人工衛星もかなりの数を使い捨てにして、相当なごみになってるけどね

北極の氷がとけているのが一目瞭然です




<メキシコ湾流>


セラーズ博士:
海流の循環が滞り、熱の移動が止まる
ヨーロッパは寒冷化します

レオ:温暖化だけじゃないんですね/驚

セラーズ博士:
降雨帯の移動が気候変動に大きな影響を与えると考えています
シリア内戦や、ダルフール紛争激化の一因は干ばつ(水や食料不足で)だと言われます
干ばつはひとつの地域に限りません オクラホマも

すべてはこの数十年で起こります
多くの人はそれを認識していません
絶望するのではなく、受け入れて、解決することです

望みはあります
化石燃料の使用をやめれば、しばらくして気温は下がるはずです

レオ:北極の氷も戻りますか?

セラーズ博士:
気温が下がれば、戻ります

私は人々を心から信じています
今必要なのは、混乱した思考から抜け出して
脅威の存在を認識することです
不可能に思えることも可能なんです



●ボッシュの絵の裏面には天地創造の地球が描かれていた/驚

ガラスの中に地球が閉じ込められている



<バチカン>

ローマ教皇にボッシュの絵を見せ、本を渡すレオ

ローマ教皇はこの星のスピリチュアル・リーダーだ
その教皇が、気候変動の事実を認めるよう世界に呼びかけた
こうした発言をした教皇はこれまでの歴史上でいなかった

ローマ教皇:
(パリ協定について)正しい方向性だが、充分ではない
この問題について訴え続け、行動を起こす必要性を感じている
もっとも大事なのは人類について祈ること





旅を終えて、地球はもはや「エデンの園」ではないと実感した
現在は中央の絵で、ボッシュはこれを「洪水以前の人類」と呼んだ





<NY市 パリ協定署名式>

次の行動をどうするか?
どう暮らし、
何を消費するか?


スピーチの場面に戻る

レオ:
私はこの2年間、世界を旅しました
今、大きな変革が必要です

世界の意識を変え、かつてない進化を遂げるのです
それぞれの国で約束を果たさなければ意味がありません

21年間も議論し尽くしてきました
もう会議や言い訳、長期間の研究は必要ないでしょう
この辺で「化石燃料業界」には、政治などへの介入をやめてもらいましょう

世界中が見ています 皆さんが地球の最後の希望です
今行動しなければ、地球上に存在するすべての命が失われるのです



“IT IS UP TO ALL OF US”
(未来は私たちの手に委ねられている)


何を買い、
何を食べ、
どうエネルギーを得るか

再生可能エネルギーへの投資
化石燃料の採掘抑制
炭素税導入への支持





【ブログ内関連記事】

「化石燃料」「絶滅危惧種」などでブログ内検索してみました
ほかにも、いろいろ書いたので、お時間のある方はぜひ

水素社会元年 日本は世界に勝てるか?@週刊 ニュース深読み
『行ってみよう! 社会科見学2 発電所・ガス工場』(国土社)
『地球異変』(ランダムハウス講談社) vol.2
topics~「COP21」と「PM2.5」
『1億3000万人の自然エネルギー』(講談社)

『電気機械工業と環境問題』(ポプラ社)
『なぜ雨が酸性雨にかわるのか?』(偕成社)
『エコQ&A100 1 世界のエコはいま』(ポプラ社)
『世界の野生生物と自然を守る 世界自然保護基金』(ほるぷ出版)
『エネルギーをどうする』(童心社)

宇宙資源@東京大学総合研究博物館
『100の知識 地球を守ろう』(文研出版)
「絵画の中の物語」@スーパープレゼンテーション

『ドードーを知っていますか』(ベネッセ)
“絶滅動物”がよみがえる?@サイエンスZERO
【デビッド・クリスチャン「18分でたどるビッグヒストリー」】4.16 ON AIR@スーパープレゼンテーション



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